10連休のこの期間、梅之助には仕事もあったし、やらなければならない事も存在したので、特別な行楽予定は入れていませんでした。

しかし、さすがに何処にも出かけないとなれば嫁も五月蝿いし、個人的にもチトつまらないので、昨年のGWお花見外出の際にお声を掛けた嫁の友人らに再集結して頂いて、2日に日帰りドライブへと出かけました。

ただねー、GW期間の旭川近辺って、あまり花が咲いている訳でもないし、テーマパークがあるでもないし、お金のない人間にとっては訪問先に苦労します。

 

旭川では5月1日に桜の開花発表がありましたが、桜は昨年見たので今年の行き先は層雲峡方面です。

この日は朝から雨。どうも梅之助や嫁が外出の事前予定を組む時は雨が多い。。。

 

 

上川町の市街地を越えて、10分ほど車で進んだ国道39号線沿いにある「清川水芭蕉園」(上川郡上川町清川)。

ここには2016年5月に1人で立ち寄った事があります。もっとも、その時は5月も20日を過ぎていたので、水芭蕉は菜っ葉のように巨大になっており、可憐で情緒ある姿では全くありませんでした。

今回はいい感じです。

 

 

 

天候のせいもあるんでしょうが、我々以外に人の姿はなし。あまり知られていないのでしょうね。国道にある看板も、注意していないと見落とす程度のものだから。

 

 

実は水芭蕉なら旭川市でも春光台地区に群生しているし、近郊にもありそうなものだけれど、意外と皆さん近くで見る機会はなかったとの事。

またこの先の層雲峡も、本州生まれの嫁の友人は行った事がなかったり、地元出身の人でも久しく訪れていないそうです。そんな発言を聞くと、観光地としての層雲峡の魅力が低落しているのを実感せざるを得ません。

ならば、層雲峡の観光スポットまで行ってみますか。

 

 

層雲峡温泉街を越えて、この地を代表する二つの名瀑のある場所です。

さすが大型連休中、結構な数の観光客が来ていました。梅之助は少なくとも2~3年に1回は、ドライブまたは旅行の途中でここに立ち寄っているのですが、こんなに人が多いのはホント久しぶり。

 

 

昭和天皇の御製の歌碑がありました。

 

そびえたつ 大雪山の谷かげに

雪はのこれり 秋たつらしも

 

1968(昭和43)年、開道百年記念祝典に北海道を訪れた昭和天皇・皇后両陛下は、その際に9月3~5日にかけて層雲峡にも滞在なされました(昨年行った大雪高原温泉にも、その時の行幸啓記念碑がありました)。

 

 

 

(上)「流星の滝」(落差90m)と、(下)「銀河の滝」(落差104m)。

共に「日本の滝百選」に選ばれています。雪のない頃の二つの滝の景色は→こちら

 

 

次に車で移動して10分弱。

柱状節理の渓谷美をゆっくりと堪能出来る「大函」という場所です。

駐車場や足場はしっかり整備されているものの、昔あったお土産屋さんは撤収して久しく、何とも淋しい場所になってしまいました。先客は7~8人といったところ。

 

実はかつての層雲峡は、先の二つの滝から大函に至るこの間こそが最大の見所だったんですよね。

その部分を「小函」といいます。

 

   

1970年代頃の頃の層雲峡・小函 (画像はネット上より拝借)

 

その国内屈指の渓谷スケールは上の画像の通り。その真下を国道39号線が通っていたのです。梅之助も20歳頃までは、国道を走る車上から小函の絶壁を見上げていたものでした。

しかしながら、1987年の崩落で3名が死亡する事故が発生。それを機に小函部分の国道を全面迂回させるトンネルが造られました。

 

現在は通行止めになっている小函遊歩道 (サイト「北海道STYLE」より)。

 

旧国道は遊歩道として残されたものの、その後も小規模の崩落が続いたので、遂には遊歩道も通行止めに。1995年に北海道にやって来た嫁は、通行止めになる以前の遊歩道から小函の絶壁を眺める事が出来ましたが、現在では一般人が小函を見る事は出来なくなっています。

何とも残念な事である一方、安全面を考えるとこの行政の方針は致し方がありません。

そしてこの辺りからでしょうねぇ、本格的な観光地・層雲峡の凋落が目立ってきたのは。丁度、旭山動物園のブレイクも重なって、宿泊客が従来の層雲峡温泉ホテル街から旭川市内へと流れてしまったのでしょう。

小函の絶景を再び見る事が出来る日は来るんでしょうか。

 

さて、時刻は11:00過ぎになったので、昼食を食べる場所に移動する事にします。

 

 

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