3月26日、靖国神社に参拝した際、第二鳥居少し手前左右にある大燈籠のレリーフを全て写真に撮ってきたので、記録として残しておきます。
この大燈籠は、「富国徴兵保険相互会社(現在の富国生命)」が1935(昭和10)年に奉納したもので、レリーフには日清戦争から満州事変までの陸海軍の戦闘シーンが描かれています。
実は2013年に初参拝した時にも写真に撮ったのですが、その時の一眼レフを帰りの飛行機の中に忘れてしまいましてね・・・結局、出て来ず、でした。
まず拝殿方向に向かって右側の大燈籠、海軍です。
『第二回旅順口閉塞 明治三十七年三月二十七日福井丸指揮官廣瀬中佐杉野兵曹長ヲ求メツツ短艇ニ移ル刹那ノ光景』
『黄海海戰 明治二十七年九月十七日我聯合艦隊清國北洋水師ヲ撃滅ス』
『献納 富國徴兵保險相互會社』
同社代表取締役3名と、レリーフの設計、製作に携わった人たちの名前が列記してあります。
『救護 兵站病院ニ於ケル日本赤十字社救護看護婦ノ活動』
『上海事變勃発 昭和七年一月二十八日我海軍陸戰隊ハ十倍ノ敵二當リ武威ヲ發揚ス』
『上海付近ノ空中戰 昭和七年二月二十二日蘇州上空二於テ我航空戰隊所属飛行機敵機ヲ撃墜ス』
『我第二特務艦隊地中海遠征 大正六年聯合諸國海軍ト協同海上交通●ノ確保ニ任ス』
●はよく分からない字です。
『日本海海戰 明治三十八年五月二十七日東郷司令長官露國艦隊ヲ撃滅ス』
次は左側の陸軍です。
こちらは文字の摩耗が大きく、読めないのが多いですね。
明治33年7月14日の北清事変における天津城の攻撃。突入の図のようです。
『明治三十七八年戰役 奉天入城式 明治三十八年三月十五日大山満洲軍聰司令官其幕僚ト共ニ奉天入城ノ光景』
レリーフの文字は大正三年と読めるので、第一次大戦でのドイツとの戦いでしょうか。
昭和8年3月の満州事変における熱河長城攻撃のシーン。
熱河作戦は満州事変の終盤、満洲国の領土を確定させるために熱河省と河北省に進出した作戦です。
有名な爆弾三勇士。
第一次上海事変中の昭和7年2月22日、工兵第18大隊の江下武二・北川丞・作江伊之助による突撃路爆破の図。
他のものに比べて立体感が際立っていますね。
台湾理蕃(りばん:台湾原住民に対する開化政策)で、台湾鎮定警察隊の戦闘。
富国徴兵保険の社長・根津嘉一郎の謹記。
日清戦争において、明治27年9月15日に明治天皇が広島大本営へ入る図。
さて話は変わりますが、この時期、靖国神社では毎年「夜桜能」が行われているそうです。
今年は4月2日から昨日の4日まで。俳優としても知られる狂言方能楽師の野村萬斎さんの他、人間国宝など超一流の方々が出演されたそうです。
画像は今年のものではありません (サイト「OZmall」より)
能と狂言の違いもよく分からない梅之助ですが、桜の花びらが舞い散るという風情ある舞台ならば、一度くらいは観てみたいという気になりますね。
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