現状 | ~One For The Road~

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今日の最後の一時が、明日への新しい道につながるよう・・・。

岩手へボランティアで行ったという方の話を聞く機会があった。

勤務先の活動の一環で募集があったので応募したとの事。

この3月で一旦はそういった派遣のような形での支援は打ち切って、

4月以降はまたどういう形で支援していくのかを考えていく、という

方針で、じゃあと応募されたらしい。


「話を聞いたりTVで見たりするのと、実際に行って自分の目で見るの

は違う、と聞いていたんですが、まさにその通りで全く違いました。」


なんとも言葉で言い表しづらい感覚と言うか、想いと言うか、そういう

ものがあったという。

瓦礫自体は確かにある程度片づけられつつあって、見た感じ何もない

ような状態にまでなっている所が増えてきている。まあ、実際にはその

瓦礫の受け入れ先で色々問題になっているんだが。

ただ、何もないという事はすなわち会社なんかも無くて、仕事が無い

という状態。

支援はありがたい限りなんだが、本当に必要なのはやはりそこで働く

「仕事」でそれを繋いでいく事による活性化である、と話をされている。

いざ立ち上がりたくても、それができない現状だ。


仮設住宅は、建てたメーカーによって千差万別。

ある程度住みやすいところもあれば、単なるプレハブ、プライバシーな

んてあって無いようなレベル、というところもある。

また市や自治体によっても取組レベルが違っていて、ここでは復興の

道筋が多少見えていても、ちょっと先に行けば全く目途が立っていない

という事も多い。


復興特需、なんてほんの一部、資源が集中しやすい部分に起こって

いるだけで点に過ぎないレベルなんだろう。

それも、基本的には外からやってきた方が落としていったお金がメイン

であって、本来の復興に繋がるであろう内需の部分はさほど変わらな

いのではないかという印象だ。


そんな中でも、予算消化というか、今あるお金を使わないと次の予算

が取れないとかいう理由で全く意味が無い歩道の舗装とか植木とか

が行われているらしい。(それには現地の方もかなり怒っている)

・・・呆れて物も言えない。普段ですら馬鹿げているような事をこんな

時すら変わらずやっているのか。

そのお金と労力があればどれだけ物事を改善できるのか、ほんのちょ

っと考えればわかるだろうに。


というのが大まかな内容。

とりあえず、無事に帰ってこられてなんかこっちまで一安心だった。

(震度4の余震とかあったし)

お疲れ様でした。そしてありがとうございました。



ついこの前の3.11で、震災から1年が経ってTVなんかだとなんだか

もう既に遠い過去や違う世界の出来事のような感覚を思わせる映像

ですごい違和感を感じている。

確かに復興が進んでいるところはあるだろう。

でも、まだまだ、なのである。

いつまでも悲観し続ける必要も無いだろうが、かといって風化していく

にはまだ早い。

ちゃんと意識を保っていかないとなあ。