漂流しまくる「進撃の巨人」の粘着考察・分析ブログ
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  • 20Jan
    • 進撃の巨人第80話 第113話 エルヴィンが見続けた地獄と地獄からの解放,そしてリヴァイの今は?

      1 エルヴィンはでかかった。(1) 現下のパラディ島の混迷は,やはり,エルヴィンを失ったことが大きいなぁと思う。(2) 正確に表現すると,ハンジ,アルミンが,エルヴィンのいた「地獄」に足を踏み入れていないことが大きいのだろうなぁ・・・リヴァイは,私はまだよく分からないので保留・・・かな・・・いや,リヴァイは,これから頼むよ~という希望,期待なんだけど・・・。第113話を考える上で,改めてエルヴィンを考えたいわけだ。あ・・・第84話「白夜」のエルヴィン・アルミン選択問題も射程に入れて。2 エルヴィンの見た地獄(1) エルヴィンは,根本的に,「人類の命運よりも個人を優先させる」という価値観で生きている。ザックレーと同じ・・・というかザックレーによって,そういう自分であることを明確に自覚したというのが正確かもしれない(15-62「罪」)。(2) エルヴィンの夢は,自分と父の仮説を確かめるということ。それをエルヴィンは,父との夢という(19-76「雷槍」,20-80「名も無き兵士」)。自分が軽はずみに喋ったせいで父を死なせたせいだろう(14-55「痛み」)。(3) エルヴィンは,その仮説を証明するために調査兵団に入った。そして,その仮説の話を誰にもしなくなった。「他の仲間が人類のために全てを捧げている中で・・・私だけが自分の夢を見ている・・・」というエルヴィン独白(19-76「雷槍」)は,さらに言うと,夢を実現するために,「死にたくない」と思い続け,そして生き残ってきたということだろう(15-62「罪」ザックレー発言「君は死にたくなかったのだよ 私と同様に人類の命運よりも個人を優先させるほど」)。(4) エルヴィンが一兵卒ならまだいい。しかし,「死にたくない」と思い続けたエルヴィンが,その優秀さも相まって生き残り,どんどん仲間が死んでいく調査兵団の中で,部下を持ち,団長にまでなった。「人類の命運よりも個人を優先させる」という価値観で生きているエルヴィンは,①「人類のため」という「正義」を振りかざして部下をどんどん殺していく価値観に自分を染めることができない。また,②ダブルスタンダードに立ち,自分の夢と命のために他者を死なせていってもよいという完全利己主義者にもなれない。ここに,エルヴィンの矛盾がある。ピクシスは,生き残る人類の数を正義として大量の人間に死を命ずることができる人のような気がする(3-12「偶像」,15-61「回答」,16-63「鎖」等。もっと奥が深いかもしれないが。)。ザックレーは,もしかしたら,ダブルスタンダードでいける人なのかもしれない(15-62「罪」。あの椅子を「芸術」と称して民衆に見せたがる人だから。)。エルヴィンは,そのいずれでも無かったから,地獄を見ることになった。(5) エルヴィンは,自分も部下も含めて,本当は,「人類のために個人が死んでもいい」などとは思っていない。しかし,「死にたくない」と思い続けて生き残ったエルヴィンは,部下に対し,「人類のため心臓を捧げよ」と,自分が信じてもいないことを言い続け,目的のために大量の部下を道具として殺す立場になってしまった。だから,エルヴィンは,仲間を騙すだけではなくて,自分も騙してきた(19-76「雷槍」)。他者を騙して殺し,自分も騙し,死者達の屍の上に立ち死者達の視線と声なき声を聞きつつ,「死んだ方が楽だ」と何度も思いながら,どうにかやってきた(20-80「名も無き兵士」)。それがエルヴィンの地獄だ。(6) 「死んだ方が楽だ」と何度も思う地獄の中で,実は,エルヴィンには,地獄から抜ける選択肢は,理屈上は,複数あった。ア その1は,夢を諦め,団長の地位もつとまらないと考え,キースのようにリタイヤして傍観者になること。イ その2は,「人類のために個人が死ぬのは当然」という価値観に自分を塗り替えること。その上で,「自分の夢は,単に自分の個人的な夢にとどまらず,人類を救うものでもあるのだ。」と思い込めれば,部下をどんどん殺していける。ウ その3は,完全利己主義者になり,「人類どうでもいい,他者の生命どうでもいい,俺の夢だけが大事」という価値観に自分を塗り替えること。これでも,部下をどんどん殺していける。エ その2,その3は,地獄に堕ちているのを自覚しないで済むだけという話かもしれないが,主観的には楽になるだろう。(7) エルヴィンがその1のリタイヤ選択が出来なかったのは,①夢がちらつくからであり,さらには,②これまで殺してきた部下達の視線を感じるからだろう(20-80「名も無き兵士」)。この両者があると考える。(8) 戦いからリタイヤできないなら,その2の選択「人類のために個人が死ぬのは当然」という価値観に自分を塗り替えるが最有力候補だ。自分が死ぬことさえなければ,エルヴィンの場合,「エルヴィン個人の夢と人類のため」は両立可能だ。実際,リヴァイが提案したように,エルヴィンには,シガンシナへ向かわず果報を待つという選択もあった(18-72「奪還作戦の夜」)。しかし,エルヴィンは,「この世の真実が明らかになる瞬間には 私が立ち会わなければならない」と言って,その選択を拒絶した。それが「人類の勝利」より大事だとリヴァイに言い切った。ア 私は,これも,①夢への執念とともに,②死者達の視線がその理由と考える。 「他の誰でもなく『私が』」という表現には,エルヴィン自身の夢への執念とともに,自身の欺瞞を隠して死なせてきた大勢の死者達に対する重い責任の感覚があったと思う。イ 死者達の視線,物言わぬ問いかけ。それがエルヴィンにずっとあった。「手負いの兵士は現場を退く頃」,「エルヴィンが死なないことこそ人類にとって一番いい選択」という理由は,生きている者は,誰もが納得するだろう。しかし,エルヴィン自身は,死者達はそれで納得しないと感じていただろう。そして,死者達も納得してくれるだろうなどと自分を騙したら,エルヴィン自身の魂が死んでしまう。エルヴィンは,自分で自分を騙して大きな流れに身を委ねていけない。自分自身を見つめる目は,エルヴィンにとっては,数多の死者達の眼だ。「人類のため」という戦略的な大義名分は,エルヴィン自身がそれを信じていないため,それを持ち出して安全地帯に引っ込むことなど,死者達の視線からは,到底,できない。「悪魔」と呼ばれる作戦をやり続けたエルヴィンは,その実,かなり倫理的だ,彼が彼自身であるために,自分が始めた物語のツケを最後まで負わないといけない(22-88「進撃の巨人」)。壮絶な戦いが予想され,大勢が死ぬであろうシガンシナ決戦だからこそ,エルヴィン自身がその場に立ち会わないわけにはいかない。地下室にあるものを知るだけなら,果報を寝て待ってもいいはずだ。そう考えると,夢への執念よりも,その夢を内に秘めて大勢を殺してきたからこそ,その夢が適う場面を人任せにできないという意識だったと思う。(9) リタイヤもできないし大義名分に同化することもできない地獄の中,エルヴィンは,もともとは,夢の実現のために「戦う」だったのが,「戦い続けるために夢にすがらないとやっていけない」という状態になっていく。実際,エルヴィンは,リヴァイにこう告白した。「俺が今までやってこれたのも・・・いつかこんな日が来ると思ってたからだ・・・いつか・・・『答え合わせ』ができるはずだと」(20-80「名も無き兵士」)。エルヴィンもまた,ケニー同様,「何かに酔っぱらってねぇと やってらんなかった」,「みんな・・・何かの奴隷だった・・・」(17-69「友人」)になる。くどいようだが,エルヴィンは,「人類のために個人が死ぬのは当然」という価値観に自分を塗り替えることができれば,もっと楽になれた。それがエルヴィンにはできないという大前提が存在している。この大前提を見落としてはいけないと思う。3 シガンシナ決戦でのエルヴィンの選択(1) エルヴィンは,「獣の巨人」の投石攻撃の状況を見て,自分から壁の上から地面に降りてきて,リヴァイに話しかけた。エルヴィンに,内心,策はある。リヴァイの「策はあるか?」の問いに,目をそらしている(20-79「完全試合」)。リヴァイが,エルヴィンとエレンを逃がすために,新米調査兵団員を囮に使い,自身も生きて帰るつもりのないことを告げた後,ようやくエルヴィンは,「反撃の手立てが何もなければな・・・」と口にした(20-80「名も無き兵士」)。(2) もし,エルヴィンが,内心の策を隠してリヴァイの提案に乗っていたら,それは,その3の選択――完全利己主義者の選択を取るということになる。「人類のため」という一応の大義名分も捨て(シガンシナ決戦での勝機の策を秘匿),自分とエレンが生き残ることが「人類のため」だという嘘に乗っかって生きながらえ,捲土重来で「地下室」を目指すという選択になるからだ。その選択はエルヴィンには取り得なかった。死者達の視線があるからだ。だから,エルヴィンは,リヴァイが問うのを承知で,「反撃の手立てが何もなければな・・・」と告げたのだろう。エルヴィンは,この時点で,リヴァイに,「夢を諦めて 死んでくれ」と言って欲しかったのだと思う。(3) 「夢を諦めろ」も大事だろうが,リヴァイがエルヴィンに「死んでくれ」と言うことの方がエルヴィンにとって重要だったと私は考える。ア 普通に考えれば,その後のエルヴィンの告白内容を受けて,リヴァイが,「戦いから一抜けして地下室へ行け」などと言うはずがない。「夢をあきらめろ」は,「策」の存在と内心の葛藤をリヴァイに話し出した時点で,当然すぎるゴールとしてエルヴィンには意識されていただろう。だから,リヴァイがエルヴィンに「死んでくれ」ということの方がエルヴィンにとっての意味があったと考える。イ かつて自分が死なせてきた部下達も,それぞれに夢があったろう。全員が「人類のため」で疑問を感じずに死亡したわけじゃない。ミケも,ゲルガーも,ナナバも,死にたくないと言って死んでいった(9-35「獣の巨人」,10-40「ユミル」)。だから,エルヴィンは,どんなに自分の夢が大事でも,夢への妄執があっても,「夢」と「死者達への責任」が両立しなくなるギリギリの場面では,その夢を諦めて死んでいく自分であることを知っていたと思う。自分自身が信じてもいない「人類のため」であっても,その大義名分で殺してきた死者への責任として,その大義名分を全否定して完全利己主義に走ることは,エルヴィンにはできない。だから,ギリギリの場面で夢を諦めて死ななければならないことは,最初からエルヴィンも,順番が来ればそうしないといけないことは分かっていたと考える。ウ かつて自分が大勢の部下に「死んでくれ」と言って死なせてきたが,ようやく,自分にその順番が回ってきたとき,エルヴィンには,「死んでくれ」と自分に言い,自分の後を受け継ぐ者が必要だったのだと思う。順番なのだ(14-56「役者」サネス発言)。エルヴィンが新米調査兵団員を引き連れて囮になって累々とした屍を積み上げれば勝機が見える。しかし,エルヴィン自身が死ぬ以上,これまでエルヴィンがやってきた「悪魔」の役割を引き受けて「死んでくれ」と命じるものがいないと,エルヴィンは,これまで自分が殺してきた死者達に対する責任から,リタイヤして死ぬことができない。エ それは,「人類のために個人が死ぬのは当然」という価値観とは全く異なっている。「人類のために個人が死ぬなんてどんでもない」と思いつつ,「人類のために」と鼓舞して人を殺してきた自分自身のけじめとして死ぬ。信じてもいない「人類のため」の戦いから背を向けず,完全利己主義者に墜ちないため,順番が来るまでは地獄を生き,いよいよ自分が死ななければならない順番が来たから死ぬ。順番だから,自分に「死んでくれ」と言う人を必要とする。然るべき者が「死んでくれ」と言い,生きたい気持ちを断ち切って死に,自分が殺した死者達とともに,「死んでくれ」と言った者を見つめ続ける。そういう自分の後の者を残さないと,死者達の死が報われることが永遠に無くなる。そんな感覚ではないか。(4) エルヴィンはリヴァイに夢を託したのではなく,「死んでくれ」と他者に命じる「悪魔」と「地獄」を託したのだと思う。そして,リヴァイは,①「夢を諦めて死んでくれ」,②「新兵達を地獄に導け」,③「『獣の巨人』は俺が仕留める」とリヴァイに言った。②「新兵達を地獄に導け」とは,エルヴィン自身が言ったように,「一流の詐欺師のように体のいい方便を並べ」て煽りまくり,一瞬その気にさせて特攻させることだ。エルヴィンが新兵達に行った演説内容を肯定的に評価するか,ジークが感じたように否定的に評価するかは,なかなか難しい問題だ。エルヴィン自身は,あの演説を,自分の最後の「騙し」演説,自分の最後の「悪魔」役割として担ったのだろうか・・・それとも・・・。私は,最後の「騙し」演説だと考えているが・・・。4 蛇足・・・アルミン,ハンジ,リヴァイのその後は?(1) このようにエルヴィンの地獄と選択を考えて,エルヴィンかアルミンかの巨人化役注射場面の争いや最終的なリヴァイの選択(21-84「白夜」)もまた,そういう観点から理解していきたい。この点は,機会があれば別記事で詳細を書くとして,簡単に,以下の点を指摘しておく。(2) 「夢」の関係で言うと,アルミンは,まだエルヴィンが足を踏み入れた地獄を見ていない。だから,リヴァイは,アルミンを生かしたという見方ができる。そして,その地獄を見ないうちに海を見てしまったことが,シガンシナ決戦後のアルミンの弛みになっている。アルミンは,「人類のため」という大義名分で仲間に死ねと言える価値観に染まるのか,それとも,別にすがる何かを見つけて,自身では信じてもいない「人類のため」を連発して仲間に死ねと鼓舞する地獄に足を踏み入れるのか。(3) アルミン,エルヴィンの選択場面で,人類のためにエルヴィンが必要と言ったハンジは,職制ではエルヴィンの後継で,壁の上の会話では団長を引き受ける重荷を分かっている口ぶりだったが(21-85「地下室」の「こうなればお互い 腹を括るしかない」),本当に腹を括れているのか。エルヴィンが踏み込んだ地獄に入って行ったのか。(4) リヴァイは,③「『獣の巨人』は俺が仕留める」については,エルヴィンとの誓約と強く意識している。では,①「夢を諦めて死んでくれ」,②「新兵達を地獄に導け」とエルヴィンに言ったことでエルヴィンから引き受けたものについて,どう考えているのか。リヴァイは,当初はエルヴィンを生き返らせたくて,フロックがエルヴィンを連れてくる前の時点でも注射器を出すのをぐずっていた。そこには,リヴァイの「私情」があるだろう。「人類のため」という大義名分ではなく,エルヴィンに生きて「悪魔」の判断と方向付けを担ってくれれば,リヴァイは,「お前を信じよう」と言いつつ,どうにかやってこれた。選択の怖さを知るリヴァイは,非情の選択・「悪魔」の選択をエルヴィンに委ねてきて,そういうエルヴィンを地獄から呼び戻したかった。それがリヴァイの「私情」だと思う。そして,リヴァイは,最終的に,その「私情」を捨てて,地獄からエルヴィンを解放した。そうであれば,リヴァイは,捨てた「私情」の変わりに別のものを担わないといけないはずだが・・・さて,担っているのだろうか?以上

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      テーマ:
    • 進撃の巨人 「地鳴らし」の幾千万巨人って・・・本当かしら?ハンジさん確認したの?

      1 壁内に潜む幾千万もの巨人?(1) とっても無粋な話かもしれないが・・・。ガチガチ文系の私は,無粋かもと思いつつ,当然に感じる疑問を承知で文章にしてみた。よって,つまらない考察である。(2) 壁内に幾千万もの巨人がいるというのは,145代王が発した145代王幾千万巨人発言に始まる(21-86「あの日」)。クルーガーによれば,マーレが「マーレの戦士」の募集演説をした日から80年前の発言ということで,私は,当時のジーク年齢を5歳と設定し,145代王13年寿命時点での発言と考えた。いわゆる「巨人大戦」については,ざっくり以下の経過だと考えている。ア 737年 いわゆる「巨人大戦」開始  145代王継承,145代王とタイバー家裏結託,145代王パラディ島引き籠もりイ 743年(アの6年後) 壁内世界成立 三重の壁完成,145代王が大陸残留王家に145代王「不戦の契り」発言 無垢巨人を4重の壁として壁外に放つ(22-89「会議」クルーガー発言より)ウ 750年(アの13年後) 145代王「幾千万巨人」発言【先行考察】「巨人大戦等の粘着考察(2)~「不戦」「地鳴らし」テキスト粘着と巨人大戦物語ヒィズル含む 」https://ameblo.jp/gau-chan/entry-12432636965.html(3) 杉下右京を気取って言うと,私は,「細かいこと」が気になって仕方ない性質だ。743年に壁を閉ざした後,750年の145代王「幾千万巨人」発言は,145代王が,誰に対し,どのような方法で発して,それが「パラディ島脅威論」として全世界に広まったのだろう?タイバー家との出来レースとして,145代王「幾千万巨人」発言を,「誰か」が聞いた経緯について,「世界」が矛盾を感じないような物語はでっちあげたんだろうな・・・と思う。2 「幾千万」という数(1) まず,「幾千万巨人」で三重の壁を作れるのだろうか?結論的には,作れるのだが,多すぎる。ア アニメでの現在公開可能な情報では,WSは中心部から250km,WSからWRまでは130km,WRからWMまでは100kmということだ。そうすると,WS半径は250km,WR半径は380km,WM半径は480kmになる。イ 完全な円と仮定して,各壁の全周を計算する(2×半径×3.14)。WSは約1570km,WRは約2386km,WMは約3014kmで,合計約6970kmになる。ウ 60メートル級超大型巨人の肩幅は,現在公開可能な情報のスケール図からすると約20メートル。くっつきすぎるとうざいので,腕を組んで輪をつくる1巨人横幅を多くみて40メートルとしよう。三重の壁全部を埋めるには,約17万の巨人で足りる(6970km×1000m÷40m/体≒174,000体)。一体幅を20メートルとしても約34万体。さらに壁の内外二重でも78万体で足りる。三重の壁の四方にある12の出べそ区を覆ったとしても,「幾千万」もいらないと思うのだが・・・。エ 逆方向から考える。幾千万体を5000万体と仮定する。腕を組んで輪になった状態の1体分を40mと考えると,5000万体なら,200万kmになる(40m×5000万体÷1000=200万km)。200万km・・・って地球1週4万kmです。地球50周分でしょうか。マダガスカル島の東西幅は570kmです。570kmを40m間隔で巨人を並べると一行14万5000体(570×1000m÷40m)。巨人5000万体なら,351行できてしまう。なんだかなぁ・・・(2) 「幾千万巨人」をどこから調達したというのだろう。ア 壁内人口はよく分からないが,アニメでは,846年WM奪還作戦で失われた人命25万人総人口の2割という。そこから逆算すると,846年時点の壁内人口は125万人になる。イ 現実世界との強引リンクで考えると,15世紀から19世紀の前半までの奴隷貿易(三角貿易)でアフリカ大陸から南北アメリカ大陸へ連れて行かれた黒人は一般には1500万人,学会では900万人~1100万人ということだ。ちなみに,奴隷貿易は1807年イギリスがアフリカ人奴隷貿易禁止を打ち出した。奴隷制度自体は,イギリス領諸島1833年,スウェーデン属領1846年,フランス領1848年、オランダ領1863年,アメリカ合衆国1865年奴隷制全廃となっている。グリシャ「あの日」を1900年と設定する強引リンクでは,いわゆる「巨人大戦」開始の進撃歴737年は西暦1820年で,「世界」は奴隷制廃止が始まっている時期だ。そういう時代に「幾千万巨人」を壁内に埋めこんだ・・・って,三世紀の奴隷貿易でも総数1500万人なのに・・・。ウ 1871年ドイツ帝国(ビスマルク首相)の人口は約4100万人,1925年ワイマール共和国の人口は約6200万人,1937年時点でのナチス・ドイツの人口は約6900万人。ちなみに,1872年フランス第三共和制の人口は約3700万人。 現実世界強引リンクの1820年に,幾千万の巨人を壁内に埋めこんで出来上がった人口200万人~300万人の壁内世界って・・・なんだかなぁ・・・その幾千万体の調達方法はどうなっているんだろう?もともと145代王「幾千万巨人」発言自体が,145代王とタイバー家が結託して世界に発したブラフ(パラディ島脅威論)と見た場合,「幾千万巨人」自体が,白髪三千丈のブラフじゃないかと思うんだけど。シガンシナ決戦では,ライナーは壁内に潜んでだけど,なんか,空洞だったし・・・(18-74「作戦成功条件」)。(3) 結局,壁の中の巨人は20~30万体くらいではないだろうか。第二次世界大戦ではナチス・ドイツの人口約6900万人に対し,軍人戦死者440万人,民間戦死者110万人~250万人で,合計550万人~690万人が死亡した。人口の約1割だ。壁内世界は,口減らしのため人口の約2割である25万人を壁外に追いやって死亡させたりもしている。人口規模や三重の壁を築くのに必要な巨人数からすると,壁の中の巨人は20万~30万くらいじゃないかなと思うのだが。 1師団2万として10~15師団の巨人歩兵部隊・・・まぁ,とんでもない兵力であることは間違いないんだろうけど・・・幾千万はねぇ・・・3 850年のシガンシナ決戦後には,グリシャ・ノートも出ており,女王臨席兵政権会議では,壁内巨人を動かすことが議題に昇っている(22-89「会議」)。実験大好きハンジさんとしては,まず,ランダムで壁を少し壊して,本当に巨人が埋まっているのか,埋まっているならどのくらいの数なのかを確認せんといかんだろうと思うのだが・・・確認したのかな?4 蛇足 ちなみに,マダガスカル島は,面積587,041平方km,海岸線全周4828km,南北方向1600km,東西方向570km,アフリカ大陸まで400km・・。WS直径500kmはギリギリ入るけど,WR直径760kmは海からはみ出るし,WR直径960kmは,その端がマダガスカルとアフリカ大陸の中間部分になる・・・無粋すぎる指摘だが。 でも,アフリカ大陸とマダガスカルの距離が約400kmで,それは,WR半径480kmよりも短い近接距離なんだというのは,距離感として頭に入れておくべきじゃないかな・・・。そんな距離感で,宣戦布告とかマーレ急襲とか「世界」連合戦艦終結とか「地鳴らし」とかをやっているわけで・・・。以上

  • 17Jan
    • 進撃世界と現実世界のリンクで時代感覚を掴む・・・「地鳴らし」抑止下50年近代化計画はありえん説

      1 進撃世界と現実世界について(1) 言うまでもなく,進撃世界はフィクションであるから,私たちの現実世界の歴史と完全に対応しているものではない。しかし,「軍事技術の目覚ましい進歩がマーレの巨人兵力の戦術的価値を低下させていく」という時代の流れが設定されている(21-86「あの日」の「マーレ戦士」募集演説,23-93「闇夜の列車」のマーレ軍幹部会議等)。そこで,進撃世界と私たちの現実世界の歴史を強引にリンクさせて,時代感覚をつかむのも,進撃世界の理解に有用だろうと考えた。あくまでも目安的なものだ。(2) 強引リンクにはいろいろな考えがあろうが,私は,グリシャの「あの日」(21-86「あの日」)に飛行船が飛んでいることに着目した。巨人兵力が戦術的価値を無くす最大のものは,航空技術の軍事利用が進むことと考えるからだ。(3) なお,この考察も,当たり前のことを当たり前に言っているだけで,つまらないだろうなぁ・・・と思う。2 飛行船と飛行機(1) 飛行船に関しては,現実世界では,1900年,フェルディナント・フォン・ツェッペリン伯爵(ドイツ)が硬式飛行船初飛行に成功。1909年,ドイツ海軍に飛行船初納入ということだ。飛行船による初爆撃は,イタリア王国とオスマントルコの伊土戦争(1911~1912)で,イタリア王国が飛行船でリビアを爆撃したのが最初だ。(2) 飛行機は,1903年ライト兄弟初飛行があり,その後,1906にヨーロッパ初の動力飛行機飛行があった(デュモン)。急速に飛行機開発が進み,第一次世界大戦(1914 – 1919)では軍用飛行機が使用され,飛行機開発にさらに拍車がかかった。(3) そこで,進撃歴817年のグリシャ「あの日」と現実世界の西暦1900年(ツェペリン伯飛行船初飛行)を強引対応させた。緻密に考えると,1900年より何年か後で対応させた方がいいのかもしれない。しかし,大ざっぱな目安をつかみたいだけなので,単純に1900年で対応させることとした。だから,対応させた西暦年は,その後の数年のスパンで考えておくのがよい。(4) 私は,世界史に詳しくないので,グーグルで検索しては拾っていったんだけど・・・なんとなく時代の雰囲気をつかめれば・・・という程度だ。世界史に詳しい人は,「なぜこの出来事を入れない」というものが多々あるだろう。それは,私が「無知」だからだ。開き直るようで恐縮だが・・・3 進撃歴743年「巨人大戦」終結は,西暦1826年ころ19世紀前半になる。(1) 現実世界での19世紀を拾うと切りがないのだけど・・ア 産業革命関係では,19世紀後半から,第二次産業革命が始まっている。軽工業中心,石炭中心の第一次産業革命から,重化学工業部門と石油エネルギーの第二次産業革命へ。第二次産業革命は,ドイツ,アメリカで進んだ。石油資源と市場の獲得競争が激しくなり,帝国主義の時代を準備することになる。イ ヨーロッパでは1815年ナポレオン戦争終結でウィーン体制が成立した。コルシカ島生まれの平民が皇帝になり,ジョセフィーヌと離婚してオーストリア皇女マリー・ルィーズと再婚し,ナポレオン2世が生まれてローマ王になったりとか,ナポレオンがエルバ島に流されたが,脱出し,百日天下の後にセントヘレナ島に流され,徹底した監視と管理の下に置かれて1821年死去。145代王=ナポレオンというつもりはないけれど,なんとなく面白いなぁと思う。ちなみに,ナポレオンは,中世からヨーロッパ各地にあったユダヤ人ゲットーを禁止したそうだ。 ウィーン体制は,1848年革命(二月革命三月革命,諸国民の春)で終了。1848年にマルクス・エンゲルスが『共産党宣言』を発表している。フランスではその後第二帝政(ナポレオン3世1852年~1870年),ドイツはプロイセン王国が台頭し,1870年普仏戦争で第二帝政のフランスを破って1871年ドイツ帝国が成立(初代首相ビスマルク)。ウ イギリスは,1837年~1901年のヴィクトリア女王の時代だ。18世紀に始まる第一次産業革命による工業化があり,1830年代~1870年代は,「世界の工場」と呼ばれ,ヴィクトリア朝は,第二帝国とも言われる。圧倒的な海軍力で広大な植民地を持ち,パックス=ブリタニカと呼ばれた時代を築いていた。1840年アヘン戦争,1857年インド大反乱を鎮圧後,1877年インド帝国として植民地化。1899年~1902年は南アフリカ戦争(ボーア戦争,ブール戦争)エ アメリカは1812年米英戦争,1846~1/48年米墨戦争。1840年代から西漸運動,1848年ゴールドラッシュ。インディアン戦争(1622年~1890年)の真っ直中で,「民族浄化」は,インディアン戦争も連想する。1861年南北戦争。1863年奴隷解放宣言,1865年に憲法修正第13条が連邦議会で可決され,法的には黒人奴隷制度が廃止された。1898年米西戦争,1898年ハワイ併合オ 日本は,1854日米和親条約,1867大政奉還に始まる明治維新,富国強兵策を進め,1874台湾出兵,1876年江華島条約,1879年琉球処分,1889年大日本帝国憲法成立。1894~1895日清戦争。4 進撃歴817年グリシャ「あの日」を西暦1900年に対応させて見た現実世界20世紀(1) 現実世界20世紀の出来事を拾うと切りがないので,日本とドイツを中心に拾う。といっても,まったく拾えていないのだが。(2) 進撃世界の時代感覚を掴む上で,現実世界の進行の速さ(特に軍事技術の「進歩」)を参考にしたい。その目的から,日本とドイツを中心に,拾う出来事は絞った。5 進撃歴817年 グリシャ「あの日」を西暦1900年とすると(1) 1902年 日英同盟(2) 1904年 日露戦争6 進撃歴823年のグリシャ・ダイナの「お遊び復権派」参加は西暦1906年ころ(1) 1910 韓国併合7 進撃歴832年 「お遊び復権派」境界線処刑とグリシャ壁内侵入は西暦1915年ころ(1) 第一次世界大戦(1914~1919)が始まっている。(2) 1917年 ロシア2月革命でロシア帝国倒れる。8 進撃歴834年 エレン,アルミン,ミカサら104期生誕生は西暦1918年(1) 1919年に第一次世界大戦終結でベルサイユ体制成立(2) 1919年ドイツはヴァイマール共和国でヴァイマール憲法成立。(3) 1920年 国際連盟成立9 進撃歴845年WM壁ドン「その日」は西暦1928年(1) ベルサイユ体制の崩壊時期になっている。(2) 1929年世界恐慌(3) 1931年柳条湖事件(満州事変)10 進撃歴850年WR壁ドン~シガンシナ決戦は西暦1933年(1) 1933年ヒトラー首相就任。全権委任法成立。ヒトラー内閣に無制限の立法権が与えられる。またドイツ各地で強制収容所が出来る(当初は,共産主義者,社会主義者を収容)11 進撃歴854年 中東戦争終結 マーレ急襲  西暦1937年ころ(1) 1937年スペインでゲルニカ爆撃。スペイン内戦でドイツ空軍が,スペインのゲルニカに対し都市無差別爆撃を行う。(2) 1937年盧溝橋事件(日中戦争開始),1937年12月南京事件(3) 1937年ドイツ保安警察長官ハイドリヒ「あらゆる反社会分子を片っ端から強制収容所に入れろ」と命令。暴力団,売春婦,乞食,浮浪者,ロマのような住所不特定の者,労働忌避者,同性愛者,アルコール中毒者,訴訟を大量に起こしている者,交通規則違反者,絶えず職場に遅刻する者,無断で休暇を取る者,自分の職務以外の仕事を勝手に引き受けている者などが反社会分子として収容。(4) 1938年水晶の夜事件(反ユダヤ主義暴動)(5) 1939年ドイツのポーランド侵攻で第二次世界大戦勃発(~1945年)。ポーランドにユダヤ人ゲットーが作られる。(6) 1941年 ヒトラーが全ヨーロッパのユダヤ人絶滅を決意。1942年1月20日ヴァンゼー会議で「ユダヤ人問題の最終的解決」を決定。6か所の強制収容所が絶滅収容所になる。ビルケナウ強制収容所(アウシュヴィッツ),ヘウムノ強制収容所,ベウゼツ強制収容所,ルブリン強制収容所,ソビボル強制収容所,トレブリンカ強制収容所(7) 1941年 太平洋戦争開始(8) 1945年 広島,長崎に原爆投下12 なんとなくまとめてみる。(1) WR壁ドンからシガンシナ決戦までの激動の進撃歴850年は,現実世界の西暦では1933年ころ。第一次世界大戦後のベルサイユ体制が,1929年世界恐慌で大打撃を受け,ドイツではナチスが台頭して行き,ヒトラー首相就任と全権委任法によるヴァイマール憲法の死となった年。ユダヤ人弾圧が激しくなるのもこのころからだ。 1914~1919の第一次世界大戦中に軍用飛行機の開発と実戦投入が進んでおり,1933年といったら,もう飛行機の時代目前じゃないか。(2) 中東戦争終結とマーレ急襲で激動中の進撃歴854年は,現実世界の西暦では1937年。ゲルニカ爆撃が発生しているし,日中戦争,南京事件もあり,ドイツでは強制収容所が沢山できていて,予防拘禁名目で社会的弱者をどんどん狩っていった,ナチスドイツのポーランド侵攻による第二次世界大戦勃発は1939年とすぐそこだ。グリシャ「あの日」を1900年としているので,数年の誤差を考えると,進撃歴854年では,現実世界では,第二次世界大戦に突入しているかもしれない。そして,1939年の6年後の1945年には原爆が広島,長崎に投下されている。ロンドンもベルリンも東京も爆撃にあっているわけで・・・。パラディ島の空をB29が埋め尽くして爆撃しまくり,さらに原爆を落としたら,「地鳴らし」で対抗できんでしょ・・・と思うわけだが・・・。(3) 進撃世界はフィクションなので,現実世界の歴史がそのまま対応するわけではない。しかし,軍用技術の「発達」速度は,現実世界では,こういう経過であり,1945年の原爆投下というところまでいっちゃったということは意識しておいていいと思う。「時間がない」のは,ジーク寿命とか「世界」が攻めてくるとかだけでなく,軍用技術の「発達」速度がとんでもなくて,「時間がない」のだ。1937年にはゲルニカ空爆が発生し,1939年に始まった第二次世界大戦中も諸都市への無差別空爆がなされ,1945年の広島,長崎原爆投下。(4) ジーク提案を受けたキヨミ様のパラディ島近代化50年計画(進撃歴852年,27-107「来客」)って,852年から50年かけたら進撃歴902年,西暦対応で1985年ですがな・・・。1985年はソ連でゴルバチョフが登場した年なんだけど・・・。キューバ危機は1962年だったんですけど・・・。つまり,「地鳴らし」の抑止なんて幻想じゃないかと思うわけです。「世界」の軍事技術の「発達」は,そんな悠長なスピードではなくて,あのキヨミ様50年計画自体が,よちよち歩きの赤子で「世界」を知らない兵政権をなんとなくそれでイケルという気にさせる「大嘘」じゃないと思ってしまう。(5) そんなこんなで,現実世界との強引リンクは,時代の感覚,スピード感をつかむ上で,有用だろうと思う次第だ。以上

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  • 15Jan
    • 進撃の巨人 90話 フリーダ発言仮説,107話 108話のヒストリア妊娠の相手エレンしかいない説

      1 22-90「壁の向こう側へ」 シガンシナ決戦の英雄への勲章授与式場面(1) この勲章授与と死者を弔う式(以下,「勲章授与式」と略記する。)は,開式前の状況も含めて,現下の28-113話「暴悪」状況から振り返ると,感慨深い描写で一杯だ。(2) 本記事では,フリーダ発言に一点集中しつつ,ヒストリア妊娠相手,ユミルと話が飛ぶ。勲章授与式前後も,粘着してくどくど書けば,沢山のものが込められていて,いくらでも駄文を連ねていける。それは控えよう。2 勲章授与式でエレンが見たグリシャ記憶(WM壁ドン時のフリーダ発言)(1) グリシャはWR内レイス家地下礼拝堂へ行き,「壁の王」フリーダ,ロッド夫妻,長男ウルクリンほかがいる前で,次のように言った(22-90「壁の向こう側へ」)。ア 私は壁の外から来たエルディア人 あなた方と同じユミルの民です。イ 壁の王よ!!ウ 今すぐ壁に攻めて来た巨人を殺して下さい!!エ 妻や・・・子供達が!!オ 壁の民が食われてしまう前に!!(2) フリーダについては,上記グリシャの発言中,イ「壁の王よ!!」以降~オ「壁の民が食われてしまう前に!!」の5つの吹き出しは,見開き1頁で描かれ,その見開き1頁には,5カットが描かれている。イに対し,1カット目,ウ及びエに対し2カット目,オに対し3カット目,そして4カット目,5カット目。このフリーダの5カットは,とても意味深な描かれ方だ。是非,実際の絵を見ていただきたい。(3) そして,フリーダは,グリシャに何かを言ったと想われる(フリーダ発言)。そのフリーダ発言は,エレンに大きな衝撃を与えるものであったようだ。勲章授与式でヒストリアの手を握っているエレンの表情,ハンジ,リヴァイ,ミカサ,アルミン,ヒストリアの描写等。(4) そして,そのフリーダ発言の後,16-63「鎖」で描かれた展開になると想われる。グリシャが,フリーダに何かを訴え,フリーダが,さらに何かを言い,グリシャがメスで右手の平を指して巨人化し(「進撃の巨人」),フリーダも右手を噛んで巨人化し(「始祖の巨人」),両巨人の戦いの後,グリシャがフリーダを捕食する。そして,グリシャは,引き続き,ロッド家の14歳ディルク,12歳エーベルを叩き潰し,10歳フロリアンとフロリアンを抱えたロッド妻を踏みつけ,長男ウルクリンを握りつぶした。家族の誰よりも逃げる行動が早いロッドは,逃げることができた。おそらく,グリシャは,レイス家根絶を図ったと想われる(グリシャがヒストリアの存在を知らないということが前提だが。)。3 諫山先生が,現時点(28-113「暴悪」発表まで)でもクローズドにしているフリーダ発言を予想してみた。フリーダ発言の予想には,特に,以下を参照した。(1) 22-89「会議」のクルーガー発言(2) 3-10「左腕の行方」のグリシャ発言(3) 17-69「友人」のウーリ発言(彼の信じた「奇跡」の意味)(4) 16巻全て(16-63「鎖」,16-64「歓迎会」,16-65「歓迎会」,16-66「願い」)(5) 17-67「オルブト区外壁」でオルブト区へ向かう荷馬車でのヒストリア発言全般。中でも,以下が最重要「そう・・・あなたのお父さんは 初代王から私たち人類を救おうとした」「姉さんから『始祖の巨人』を奪いレイス家の幼子ごと殺害したのも・・・それだけの選択を課せられたから」上記ヒストリア発言で,エレンは,エレン自身の記憶3-10「左腕の行方」のグリシャ発言を想記している。(6) 17-68「壁の王」でヒストリアが父ロッドを討った際に流れ込んだイメージとその後のヒストリアの「この壁の真の王」宣言まで(7) 17-70「いつか見た夢」ア 「牛飼いの女神様」とヒストリア自身がやりたいこと(それはユミルの生き様をなぞるだろう。)イ エレンとヒストリアの会話「私達が初代王の力を否定したこと」「後悔するわけにはいかないから・・・」「最近は地下街にいた子達も笑うようになったの」「これが間違っているはずなんてないよ」(8) 22-89「会議」,22-90「壁の向こう側へ」のシガンシナ決戦後の貞応臨席兵団政権会議前後ア 「ユミルの手紙」及びユミルの人生。ヒストリアがそっと流した涙の意味イ 兵団政権会議前のエレンとヒストリアウ 兵団政権会議中のエレン,ヒストリア(9) 26-106「義勇兵」のイェレナ提案(ジーク提案(1))を受けた女王臨席兵団政権会議(851年)(10) 27-107「来客」の女王臨席兵団政権幹部・関係者とキヨミ様面談前後(852年)ア 「私達は生まれのことで重い荷物を背負う者同士なんでしょ?」「ミカサが一緒ならこんなに頼もしい人いないよ」(ヒストリア)とエレン表情イ キヨミ様提案(ジーク提案(2))を受けたヒストリアの「獣の巨人」継承受け入れ決断とその直後のエレン発言,ヒストリアの反応(11) 27-108「正論」の鉄道敷設工事場面とその後の鉄道荷台での104期生会話(853年)(12) マーレ急襲帰還の約9か月前 鉄道開通式の後のイェレナ・エレン面談(853年)とその後のエレン壁内単独行動開始ア 27-109「導く者」27-110「偽り者」,28-111「森の子ら」から,イェレナ自白,ハンジ・オニャンコポン連携,ザックレー暗殺,エレン逃亡の翌日にニコロ・レストラン事件が発生しており,ニコロ・レストラン事件は,マーレ急襲の約1か月後であった(28-111「森の子ら」ガビ発言)。イ ピクシスによれば,鉄道開通式の後,エレンは,単独行動を取るようになった(27-109「導く者」のピクシス発言)。それは,おそらく,兵団が,エレンに,行動記録書の提出をさせており,その行動記録書に,壁内での単独行動が目立つようになるという意味であろう。なお,エレンは,調査兵団兵士だから,行動記録書提出は,兵士の服務規律として全く不自然なことではない。まして,エレンは巨人でもあり,当初はリヴァイ監視下に置かれていた人物である。(13) マーレ急襲の約4~5か月前 ヒストリア妊娠の始まりと相手はエレンだよ説ア 27-107「来客」27-108「正論」より,マーレ急襲と急襲部隊パラディ島帰還直後のヒストリアは,絵の雰囲気では,妊娠後4~5か月というところだ。イ 私は,27-107「来客」の最終場面のヒストリアの表情は,絶望や諦念の表情とは見ていない。「何か」を見通して,覚悟している者の目だと思う。フリーダ発言直前のフリーダの目,マーレ潜入中及びその後のエレンの目と同質であるように,私には感じられる。ウ 私は,ヒストリアの妊娠の相手は,当然,エレンだと考える。エレンは,イェレナ秘密会議後,壁内での単独行動の中で,イェレナ,フロック,ヒストリアと密会し続け,その中で,マーレ急襲の約4~5か月前に,ヒストリアと「契った」と考えている。エレンとヒストリアは,両親と腹違いの兄・妹と出自の見事な相関関係があり,それぞれの来し方と関わりがある。苦悩し,導き導かれつつ,それぞれに乗り越えてきて,それでもなお巨大な不条理が立ちはだかり,苦悩の中での決断を迫られてきたこの二人の関係と問題状況からすると,ヒストリアが子を宿す相手は,私には,エレン以外には見当たらない。いずれ,エレンがヒストリアの心臓を鷲づかみにしてベッドインに流れ込んだエレンの言葉予想を記事にしてみようかな・・・。こういう方面では,エレンには,決してグリシャを見習って欲しくはないのだが・・・。エ そして,私は,エレンには,この時期,せめてリヴァイと腹割って話しておいてほしかったかもと思うのだが。エルヴィンの死とエルヴィンとの約束がジークの関係でネックになるのだろうけれど・・・。28-113「暴悪」は,リヴァイの強さを見せつつも,同時に,敵方ワインの取扱いとか部下達の「無垢の巨人」への対応とかリヴァイの弛みや変化も見せた回だ。このころは,エレンが,アルミンの「正解を導く力」など期待していなかったのは当然だと思う。問題先送りの兵政権,調査兵団の中で,敢えて挙げるならリヴァイ,次いでハンジなのだが・・・852年の鉄道敷設工事場面の後,実際に,ハンジやリヴァイが何をやっていたかなんだろうなぁ・・・・。改めて,エルヴィンは凄い人だったんだなぁと思うわけだ。エ 私の仮説だが,エレンとヒストリアの精神と肉体の深い結合(性愛)は,エレンの中のフリーダを蘇らせ,「世界」についての記憶やフリーダ自身の苦悩が追加されただろう。そして,それがまた,エレンとヒストリアを結びつけ,巨大な不条理の中でのエレン,ヒストリアそれぞれの選択を形作ったと考えている。記憶は,どうも,まさに,そのときに,必要な記憶が道からやってくるようだ。そして,ヒストリアとの接触も重要要素だ。そうすると,まさに,そのときに,より深い結合をすれば,「道」から「どかーん」とやってくるのではないだろうか。そして,「始祖の巨人」を宿したエレンと145代王系統のヒストリアだから,その出自からそれぞれの来し方と関わりの全てを恐縮させて深く結びつき,その結合の中で,配偶子が一つになったときには,その受精卵には,「道」を通じて,「何か」が入るのではなかろうか。フリーダ?ウーリ?クルーガー?・・・なんとかユミル来い!的な・・・・グリシャ・・・には入ってほしくないんだが(個人的に)。そういう先人達が不条理に中での苦悩や抗ってきた精神が凝縮されて受精卵に入ってほしいなぁ・・・(14) フリーダ発言は,以上を総合し,まさにあの勲章授与式の,あの場面で,グリシャ記憶がエレンに来た意味を考える。それは,①クルーガー,フリーダ,グリシャ,ユミルのそれぞれの苦悩や願いとともに,②当時の問題状況と,エレン,ヒストリアの来し方及び行く末の両面から考える。そして,そのフリーダ発言は,その後のエレンやヒストリアの重大な決断を導いたものであるはずだ。(15) 事項で私の仮説を出すが,「超平凡」で,ある意味,「そのまんま」だ。奇抜でも何でもない。しかし,「そのまんま」で奇抜でも何でもない発言でも,置かれた状況が不条理そのものなので,グリシャの苦悩と選択,フリーダの苦悩と選択を表現したものになる。4 グリシャに対するフリーダ発言仮説(1) 壁の外から来た「ユミルの民」であるあなたは,壁の中の「ユミルの民」の女性と結ばれて子を為し,あなたは,妻と子供達,そして,壁の民達が巨人に食われてしまう前に,壁に攻めて来た巨人を殺せと私に言う。壁の外から来たあなたは,壁の中の民を愛しているのですね。(2) 私は,そのようなあなただから,「壁の王」しか知り得ない事実を告げます。(3) 私は,壁に攻めて来た巨人や壁の民を喰らう「無垢の巨人」を操ることができません。「やらない」ではなくて,「私には,できない,その力がない」のです。(4) 私は,三重の壁に潜む幾千万もの巨人を解き放つことはできます。それをやれば,幾千万もの巨人が世界を踏み潰すでしょう。(5) あなたは,壁の外から来た「ユミルの民」で,しかも,巨人を宿す人のようです。そのあなたの求めに,私ができることは3つしかありません。一つ目は,幾千万の巨人を放つこと,二つ目は,ただ,祈ること,三つ目は,あなたに「始祖の巨人」を託すことです。(6) 王家ではないあなたは,「始祖の巨人」の力を使うことはできないでしょう。しかし,「奇跡」はあるのかもしれません。現に,壁の外から来た「ユミルの民」であるあなたが,壁の中の人達を愛し,「今,この時」に,私の前にいます。(7) 私があなたに「始祖の巨人」を託すには,あなたは,力と意志を示す必要があります。私は,あなたの巨人と全力で戦います。それにより,あなたは,壁の外の巨人を操る力が私にないことを知るでしょう。私の巨人を打ち倒して私を喰らう力と意志があなたにはありますか?そして,王家ではないあなたが「始祖の巨人」の力を使うために,非情な決断を行うことができますか?地獄に足を踏み入れて,なおも進み続ける覚悟がありますか?あなたが私に敗れるなら,あなたの力と意志はそこまででしか無かったということです。私を超えて前に進めないようでは,「奇跡」の起こしようもないでしょう。(8) まず,あなたが,決めるのです。「幾千万の巨人を放てと私に求めるのか?」 「この場から立ち去り,大きな流れの中で,ただ祈るか?」 「私を倒し,私を喰らい,地獄に足を踏み入れてなおも進み続けるか?」5 3項のフリーダ発言に続く16-63「鎖」のやりとり予測(1) グリシャ (絶叫して)「こ,この,私が・・・ですか!?」(2) フリーダ 「そうです!! 決められないなら,何も求めてはいけません!!」(3) グリシャは決断して,メスに手を突き刺して,バトル開始し,フリーダを倒して喰らいました。(4) レイス家を根絶しようとしたのは,非情の決断の一つと考えます。王家を絶てば,「始祖の巨人」の力を使えるようになるか?もし,使えないなら,「大陸王家であるダイナ,最終的には,腹違いの兄ジークとどう向き合うか」をエレンに託す。6 「始祖の巨人」の力を支配すること(1) 私は,WR避難所から離れた山中でグリシャがエレンに言った言葉に思いを馳せます(3-10「左腕の行方」)。「ミカサやアルミン・・・みんなを救いたいなら」「お前はこの力を・・・」「支配しなくてはならない」(2) そのグリシャ発言は,捕食者の未来の記憶として被捕食者のクルーガーに流れ込み,再び,グリシャの後で見る者(グリシャの継承者であるエレン)に行きます(22-89「会議」クルーガー発言「そうとは限らん」,「後で誰かが見てるかもしれん」)。「妻でも」「子供でも」「街の人でもいい」「壁の中で人を愛せ」「それができなければ繰り返すだけだ」「同じ歴史を」「同じ過ちを」「何度も」「ミカサやアルミン」「みんなを救いたいなら」「使命を全うしろ」7 勲章授与式のエレンとヒストリア(1) エレンは,壁の外(壁の向こう側)に自由はなく,壁の外に踏みだすことの代償を,猛犬に噛み殺されたフェイの無残な遺体に見ます(この絵は,クルーガー記憶でしょう。クルーガーは,グロスとグロスの息子達がフェイを惨殺した場面を見ていたと考えます。)。凄惨を極めたシガンシナ決戦を経て地下室のグリシャノートで明らかになった現実は,希望か絶望かも定かではない圧倒的な不条理でした。エレンは,その不条理を変えるために自身の命を捧げることはできても,ヒストリアを犠牲にする覚悟ができない自分を感じて苦悩しています。(2) 私は,エレンは,出自の共通性やこれまでの出来事の全てを凝縮させて,壁内人類そのものを象徴するヒストリアを深く愛していると考えています。ヒストリアは,その出自と来し方の中で,生き残っている自身の死者達に対する責務として,女王の役割を自ら引き受けています。ヒストリアは,困難な決断を毅然として行い,威厳すら漂わせる美しい女王になっています。エレンは,そのヒストリアの姿を見ています。(3) それと同時に,エレンは,ヒストリアの本質も,しっかり理解しています。「ユミルの手紙」を読み,彼女の生涯と選択にそっと涙を流すヒストリアは,そのユミルに導かれつつ,「存在を否定され憎悪されている者がいたら,最終的には,その者のために,自身を捧げて死ぬこと」を選び続けるでしょう。かつてのレイス家地下礼拝堂でエレンの魂を救ったときのように。彼女が彼女であるために。(4) ヒストリア自身も,あの「ユミルの手紙」を読み,そういう自分でしかあり得ないことを再確認したでしょう。8 改めてユミル(1) 私はアニメのユミル改変は,私的には「とんでもない」,「台無し」レベルと思っています。それは,私の好みの問題です。(2) ユミルは,「存在を否定され憎悪されている者の魂を救うために死ぬ」という選択を繰り返し,そのようにして死にました。ユミル自身が,名もない孤児で,「存在を否定され憎悪されている自分」でした。ユミルは「王家の血族」ではありませんが,本質的部分が「女神」であり,そういう人生を生きて死んだ点で,「本物」なのです。①摘発場面での決断,②石討たれる場面,③境界線処刑,④信者には「無垢の巨人」になっても「ユミル様」を思う信仰があること(これはアニメではさらに強調されています。こちらのアニメは私は「大好き」です。),⑤無垢巨人時代と地中での眠り,⑦何に反応して目覚めマルセルを捕食したのか,⑧マルセル捕食による知性巨人としての復活,⑦その後の生と死・・・ほとんど「イエス・キリスト」のイメージになってきます。(3) ウトガルド城から飛び降りた際のユミルの独白(10-40「ユミル」)が極めて重要と考えます。「大勢の人の幸せのために死んであげた」ユミルは,境界線処刑の際に,「もし生まれ変わることができたなら・・・今度は自分のためだけに生きたいと・・・」「そう・・・強く願った」。「心から願った」ことですが,マルセル捕食で知性巨人となり,自由の感覚を得た後のユミルは,どういう選択をし続けたでしょう?彼女自身は,繰り返し,「存在を否定され憎悪されている者」のために死ぬという選択をしています。本質がそうでしかありえないから,そのように生きることが自分のために生きることと・・・と私は考えます。「本質」という言葉を持ち出すことに躊躇いはあります。しかし,エレンの本質とか中核とかを設定できて,それを,自由でありたいと願い,自身の自由を侵すものと戦い続けること」としましょう。それと同様に,ユミル,ヒストリアには,その出自と来し方の中で,「そうでしかあり得ない自分」が出来ています。私は,便宜的に,それを,「本質」と呼びたいわけです。9 そしてフリーダとフリーダ発言(1) ユミルの人生,ヒストリアの来し方と今後を思います。そして,フリーダに思いを巡らすとき,ロッドとその正妻の子のフリーダは,145代王の継承者で「壁の王」になった時点で,出自面でも,ユミル,ヒストリアと同じになります。(2) ヒストリアをWSのレイス家牧場に閉じ込めつつヒストリアを訪れ,記憶を消すことを繰り返してきたフリーダ。そこに,「壁の王」となったフリーダの大きな矛盾と苦悩が表現されています。(3) このように考えたとき,私は,フリーダの最後も,「存在を否定され憎悪されている者」のためにグリシャに捕食されることを自ら選んだという物語にしたいわけです。そうなれば,ユミル,フリーダ,ヒストリアは,「女神」3セットというわけです。(4) そういう発想で,グリシャに対するフリーダ発言を組み立てました。(5) 難点は,このフリーダ発言だと,ヒストリアがエレンを捕食すれば,ヒストリアは,壁外から来る巨人を操ることができなくても,単独で「地鳴らし」発動ができるということ(これ自体が私の仮説ですが),それを,エレンが知ることになるという点です。その後のエレンの行動と矛盾するようにも思えます。ジークとの接触による「地鳴らし」発動に拘らなくてもよくなりますから。 さらに言うと,「地鳴らし」発動だけを目的とするなら,もっと確実な方法があります。ヒストリアが出産し,赤子を「無垢の巨人」にし,日光取り入れ口のある円柱形状のシェルターで維持管理すればよろしい。13年寿命もありませんし,餌も入りませんし,長期かつ簡単な維持管理ができます。その赤子の「無垢の巨人」のシェルターに,接触可能な窓か人間の出入りを可能とする出入り口を設けておけば,簡単に「接触」できます。繰り返し何度も「接触」実験できるでしょう。私は,ヒストリア妊娠が出たころから,このような赤子の王家血統「無垢の巨人」維持管理策を思いつき,マーレ急襲の最大成果は脊髄液確保だろうと思っていました。ジーク計画の盲点と思っていました。私が思いつくくらいだから,ピクシスやハンジは,このくらいのことは考えるだろうと思っていたのですが・・・。ですから,ヒストリア妊娠を憤るローグは愚かで,赤子を取り上げて王家血統「無垢の巨人」にすればいい。ただ,この場合でも,「接触」で「地鳴らし」発動はできますが,壁外巨人を操ることはできないと私は考えます。 赤子の「無垢の巨人」化維持管理は,ヒストリアの精神崩壊を招くでしょうが・・・。そうすると,もし,エレンが,ジークとの「接触」によって「地鳴らし」発動を目指しているなら,やはり,ヒストリアを巨人にせず,その赤子を王家血統「無垢の巨人」として維持管理することもしないということです。①ヒストリアがヒストリアとして子とともに生きていって欲しい,②その子には「自由」であってほしいということです。エレンのヒストリアLOVEが続いているのだろうと思います。そして,ただ生きていればいいというのではなく,魂が死ぬようなことではいけないわけです。そうすると,ヒストリアの妊娠と出産は,妊娠が事実であれば,その相手は,エレンしかあり得ないと思うのです。かつてヒストリアに石を投げた少年は,象徴的には,「壁の外の巨人」に対応します。壁外無垢巨人か壁外知性巨人とヒストリアが子作りせんでしょうと思うのですが・・・。 なお,私は,エレンが「始祖の巨人」の力を使う目的って,本当に「地鳴らし」かしら?と思うところもありますが。別じゃないかなと思います。なんとなく。10 補足(1) 私は,エレンはヒストリアを深く愛していると考えます。他方で,エレンとミカサの結びつきも,28-112「無知」のエレン発言に関わらず,とても強いと思っています。(2) 私は,エレンとミカサの結びつきは,「二つの殺人,二人の殺人」事件という言葉で考えています(2-6「少女が見た世界」)。この二人の結びつきも強いのですが,困ったことに,ミカサにとってエレンは「帰る所」であり,エレンは,「自由を求めて飛んでいきたい人」なのです。そういう観点から,私は,ミカサが,「ただいま エレン」じゃなくて,「いってらっしゃい エレン」とエレンに言うことの意味を考えます(1-1「二千年後の君へ」)。そして,私は,いずれ記事にしますが,「いってらっしゃい エレン」の鍵は,1-7「小さな刃」の中に,にしっかり描かれていると考えています。以上

    • 巨人大戦等の粘着考察(2)~「不戦」「地鳴らし」テキスト粘着と巨人大戦物語ヒィズル含む 

      粘着考察(1)の続きだ。実は書き上げた原稿を二分割して掲載する予定だったが,粘着考察(2)は,大幅書き換え・・・というかほとんど全編が新章挿入で,その新章自体が(続く)・・・となってしまった。この粘着考察,何番まで行くだろう。だいたい,この記事のそれなりに長い巨人大戦物語自体が,実は要約編で,さらにクソ長い物語がほぼできつつある・・・145代王とタイバー家の卑怯でゲス過ぎる統治手法を物語にしたものなんだが・・・読むとリヴァイがやたら濃いコーヒーを飲んだ気分になるだろう・・・・。1 145代王の「不戦の契り」発言と「幾千万巨人」発言について(1) 私は,145代王の「不戦の契り」発言については,もともとはブラフで実体のないものであるのに,誤解やその発言を用いる者の意図で,さも実体のあるものという虚構が広がっているものと考えている。(2) 他方,145代王「幾千万巨人」発言は,ブラフかもしれないが実際にその言葉どおりの結果を起こせる可能性もあると考えている。なお,私の考えすぎかもしれないが,145代王「地鳴らし」発言という表現は敢えて用いない。2 145代王の「不戦の契り」発言が含まれているクルーガー発言のロジック(1) まず,クルーガー説明(22-89「会議」)の全体的なロジックを確認する。クルーガー説明は,説明が長い上,説明の中に重要な情報がドンと飛び込んでくるし,省略もあるので,丁寧に読まないと何を言いたいか正確に理解しにくいものになっている。(2) クルーガー発言は,なぜグリシャが「壁の王」から「始祖の巨人」を取り上げる必要があるかを説明することが最終目標だ。そのロジックは,理解のための補足を入れつつ,クルーガーの詳細説明を除外して骨子を抽出すると以下のようになる。① クルーガー説明【マーレの「始祖奪還計画」を阻止する必要性】(マーレが「始祖奪還計画」を実行して),「始祖の巨人」がマーレの手に落ちれば」・・・「この島にいようと大陸にいようとエルディア人は終わりだ」・・・中略(内容的にとても興味深いが)・・・(エルディア人は),「軍事転用か根絶やしか」「どちらかだ」② グリシャ疑問【「・・・そんなことを壁の王が許すわけがない・・・」の疑問提示】この疑問提示が実はポイントである。その意味を正確に押さえることが重要だ。グリシャの提示した疑問を正確に表現すれば,以下のようになる。「壁の王は,当然,マーレの「始祖奪還計画」に抵抗するだろう。「始祖の巨人」をマーレに渡してマーレがパラディ島を征服することを「壁の王」が許すわけがない。よって,マーレの「始祖奪還計画」は失敗するだろう。エルディア人が軍事転用か根絶やしかのいずれかになるという事態にはならない。」である。③ クルーガー説明【上記②のグリシャ提示疑問に対し,145代王「不戦の契り」発言】を説明】「壁の王は戦わない。」(a)『エルディアが再び世界を焼くというのなら我々は滅ぶべくして滅ぶ』 (b)『我から「始祖の巨人」を奪おうとしても無駄だ』(c)『我は「始祖の巨人」と不戦の契りを交わした』 「145代目フリッツ王は大陸の王家にそう言い残し壁の門を閉ざした。」④ グリシャ疑問【上記③145代王「不戦の契り」発言は145代王「幾千万巨人」発言」と矛盾するではないか?】『壁の巨人が世界を平らにならす』とも言い残したのではないのか?(145代王「幾千万巨人」発言は,21-86「あの日」に詳細がある。)⑤ クルーガー説明【145代王「幾千万巨人」発言が抑止力になる間だけのこと】〈145代王「幾千万巨人」発言の位置づけ〉「その言葉(145代王「幾千万巨人」発言)が抑止力になる間に束の間の平和を享受するらしい」〈145代王「不戦の契り」発言からクルーガーが想定する「壁の王」の内心〉「壁の王は民を道連れにしエルディアの滅亡を望み受け入れている」・・・以下省略(内容的に,これも興味深いのだが)・・・⑥ クルーガー説明結論部分【グリシャは,大陸とパラディ島のエルディア人を守ため,「壁の王」から「始祖の巨人」を取り上げろ。それが俺達の使命だ】以下は,私がクルーガー説明を分かりやすくするために整えたものである。(a)マーレの「始祖奪還計画」とパラディ島侵攻に対し「壁の王」は戦わない。「不戦の契り」が何なのかは不明だが,壁の王は民を道連れにしエルディアの滅亡を望み受け入れている。(b)したがって,「壁の王」に「始祖の巨人」を持たせたままだと,「壁の王」は,マーレの「始祖奪還計画」に対して戦わず,すんなり「始祖の巨人」をマーレに渡す。(c)そうなると,前記①のとおり,大陸及びパラディ島のエルディア人は,「軍事転用か根絶やしか」「そのどちらか」だ。(d)よって,エルディア人を救うためには,「壁の王」に「始祖の巨人」を持たせたままにしておくわけにはいかない。「壁の王」から「始祖の巨人」を取り上げ,「始祖の巨人」がマーレの手に入らないようにしろ。それが俺達の使命だ。(3) 上記イだけでも長いので,クルーガー説明ロジックの根幹を端的に表現する。以下のとおりである。 マーレの「始祖奪還作成」が実行されると,「壁の王」は戦わず,「始祖の巨人」をマーレに渡してしまう。そうなってマーレが「始祖の巨人」を入手したら,大陸及びパラディ島のエルディア人は,軍事転用か根絶かのどちらかになる。このような事態を防ぐために,「壁の王」から「始祖の巨人」を取り上げて,マーレに渡さないようにしろ。それが俺達の使命だ。(4) なお,クルーガーの言いたいことは,「始祖の巨人」を「壁の王」から取り上げてマーレに渡すなだ。主眼は,「マーレに渡すな」なのだ。取り上げた「始祖の巨人」をエルディア帝国復興のために使えなどとは一言も言っていない。取り上げた「始祖の巨人」の使い方については,・・・当然,それは,クルーガー説明の最終場面「壁の中で人を愛せ」や「ミカサやアルミン みんなを救いたいなら使命を全うしろ」に繋がるのだが・・・これは,別記事で考察する。第二エルディア帝国建国のために使えという意味ではないような気がするが・・・。(5) 22-87「境界線」,88「進撃の巨人」,89「会議」のクルーガーとグリシャ会話は本当に,とても重要な会話なのだが,極めて分かりにくい。①まずクルーガーがグリシャに言ったことそれ自体の正確な意味を理解することが難しい。グリシャ発言も行間読みを要する発言が多い。②そして,21-86「あの日」も正確に読んで吟味する必要もある。クルーガーが「フクロウ」として「お遊び復権派」に流した情報・指示には,その当時の「フクロウ」としての操作がある。実際,お遊び復権派が進めていた「始祖奪還計画」と境界線でクルーガーがグリシャに託した使命――臆した王から『始祖の巨人』を取り上げる俺達の使命―――とは全く違うと私は理解している。③そして,クルーガーがグリシャに言ったことそれ自体の意味を正確に理解したとして,その「言ったこと」がどこまで事実なのか,クルーガーの限界やバイアスがないかも考える必要がある。特に,クルーガーがグリシャに言ったことが,クルーガーの背景組織(その当時のエルネット)の意向を踏まえたものか,それとも,エルネットを離れたクルーガーの独自判断であるのかは注意が必要だろう。いずれ,クルーガー・グリシャ会話は,徹底粘着解析記事を書く・・・つもりだが・・・いずれね・・・。3 クルーガー説明145代王「不戦の契り」発言の抽出(1) わざわざ145代王「不戦の契り」発言が含まれているクルーガー発言の全体ロジックを検討したのは,145代王「不戦の契り」発言は,そのロジックの中に置いて検討する必要があるからだ。(2) そして,ここで, 145代王「不戦の契り」発言に関するクルーガー説明を抽出する。「壁の王は戦わない。」(a)『エルディアが再び世界を焼くというのなら我々は滅ぶべくして滅ぶ』 (b)『我から「始祖の巨人」を奪おうとしても無駄だ』(c)『我は「始祖の巨人」と不戦の契りを交わした』 「145代目フリッツ王は大陸の王家にそう言い残し壁の門を閉ざした。」言うまでもなく,145代王「不戦の契り」発言は,上記(a)~(c)である。そして,クルーガー説明では,漫画の絵も併せ考慮すると,馬に乗ってWMシガンシナ区外門前まで来た3人の大陸残留王家側の人間に対し,その外門を閉ざす際に,上記(a)~(c)を言い残したのが145代王「不戦の契り」発言ということになる。なお,漫画の絵はマーレ史観歴史文献の画風ではない。それは,145代王「不戦の契り」発言は,マーレ史観の文献に載せられない秘匿事項だったからだ(25-99「疾しき影」ヴィリー劇場参照)。(3) 重要ポイントは,145代王「不戦の契り」発言それ自体は,マーレのパラディ島侵攻に対してどうするかという発言では無いということだ。ア 145代王「不戦の契り」発言は,あくまでも,大陸残留王家に対する発言であり,その意味内容は,①(大陸残留エルディア人がマーレの攻勢を巨人の力で潰してエルディア帝国を再建すること等を目的として),「再び」,巨人の力を用いて「世界を焼く」(中核的にはマーレを焼く)というのであれば,「我々は滅ぶべくして滅ぶ」としている点,②仮に,残留王家が,「我」(145代王)から「始祖の巨人」を奪おうとしても,それは無駄であり,その理由としては,145代王が「始祖の巨人」と「不戦の契り」を交わしたからというなんだかよく分からない説明をしている点だ。イ クルーガー説明では,マーレの「始祖奪還計画」等に対し,「壁の王」が戦わないことの説明として,145代王「不戦の契り」発言が出ているが,もともと,145代王「不戦の契り」発言は,そういう文脈で語られたものではないということは注意を要する。4 145代王「幾千万巨人」発言について(1) ここで,一旦,145代王「不戦の契り」発言から離れて,145代王「幾千万巨人」発言に移る。(2) 145代王「幾千万巨人」発言は,「フクロウ」(クルーガー)が「お遊び復権派」に出した情報提供文書で詳しく説明されている(21-86「あの日」)。正確にチェックしていないが,これが初出だろう(ダイナ説明の絵との関係は後述)。ア まず,流れを要約する(全般的に,21-86「あの日」から)イ お遊び復権派は,ダイナ情報等を総合し,「壁の王」から「始祖の巨人」を取り戻して「真の王家」(ダイナ)に納めることで,「始祖の巨人」の力を手にし,マーレ管理下の「七つの巨人」を支配・操作してマーレを打倒し,第二エルディア帝国を建国するという方針を立てていた(「お遊び復権派『始祖奪還計画』と略記。ダイナの心臓を鷲づかみにしたお調子者グリシャのアジ演説場面参照)。しかし,その計画には,パラディ島へ行き,「壁の王」から「始祖の巨人」を取り戻す具体的方法論が無かった。ダイナの心臓は掴めても,口先だけで空回りするしかないものであった。ウ そのアジ演説の約7年後である(翌年結婚,約10か月後ジーク誕生,そしてジーク5歳のころで,約7年後。なお,私は,浮かれたグリシャとダイナがアジ演説の夜に結ばれて最短の「できちゃった婚」したかも・・・とかも考えたが・・・グリシャだし・・・)。ジーク5歳を待っていたかのように,マーレは,パラディ島のフリッツ王による「世界再支配」の宣告を受けたから,それに備えるとし,「マーレ戦士」募集を始めた。アジ演説では,「これから数年かけて」,5歳~7歳の収容区エルディア人の子供から多数の戦士を集め,極少数の「選ばれし戦士」を選抜して「七つの巨人」を継承させ,パラディ島悪魔の侵攻に備えるとしていた。エ このマーレ戦士募集演説後のお遊び復権派秘密会議に,「フクロウ」(クルーガー)が,マーレ政府の意図を知らせる情報提供文書が届いた。その文書では,要旨,以下を情報提供した。フリッツ王の宣告は嘘である。マーレは,近年の軍事技術進歩による「七つの巨人兵力」の戦術的価値低下を見据え,軍事力(通常兵器)を支える化石燃料の先駆け確保(来る資源争奪時代へのいち早く対応)として,化石燃料が眠るパラディ島征服計画を立てた。しかし,80年前に145代王が言い残した「幾千万巨人」発言のため,正面からの軍事行動は取れないので,お遊び復権派の「始祖奪還計画」と同じように,フリッツ王を刺激しないように密かに壁内に侵入して「壁の王」の「始祖の巨人」を奪還(?)する作戦計画を立てた。その作戦のための「マーレ戦士」募集である。オ このマーレ「始祖奪還計画」は,お遊び復権派メンバーに,マーレに先に「始祖を巨人」を奪われるという危機感を与えたが,グリシャが,そのマーレ計画に乗っかり,ジークを「マーレ戦士」にする方法を思いつき,それを実行に移すこととした。このマーレ計画は,具体的方法論の無かった「言うだけ復権派」にとって「渡りに船」であったと言える。マーレ計画が,完全なマーレ体制側の発案なら偶然の一致だが,エルネットが,この当時既に,マーレ政府やマーレ軍中枢に浸食してマーレ基本政策を誘導するようになっていたとしよう。この場合は,お遊び復権派計画とマーレ計画を接合させるエルネット謀略計画になる。お遊び復権派は,「真の王家(ダイナ,ジーク)を持つが具体的手段がない。マーレには,「七つの巨人」や船や補給等の具体的手段はあるが「真の王家」を持たない(タイバー家はローゼ血統「王家」類似だが,マーレmixかもしれない。)。両方,くっつけてしまえということになる(なお,タイバー家がエルネットか違うのか,エルネットの最終目的は何なのかは,私はまだよく練れていない。)。(3) こういう流れで,145代王「幾千万巨人」発言が登場したが,私は,145代王「幾千万巨人」発言は,その発言がなされたという80年前の当時から,パラディ島脅威論として,広く世界に知られていて,お遊び復権派も,当然,知っていたと考えている。理由は,複数ある。①お遊び復権派も,「壁の王」を刺激しないで密かに侵入する計画であった,②壁内に巨人がいることはマーレ史観文献で絵付きで解説している(グリシャのアジ演説時にボードに貼られた一重の壁成立の絵),③フクロウは,パラディ島征服は,「未だ」容易なことではないと指摘した上で80年前の145代王「幾千万巨人」発言を紹介している,④その後,お遊び復権派は,マーレ計画に先を越されることを怖れているが,「幾千万巨人」自体への懸念は全く出ていない。ア くどくどと書いたが,ここはきちんと押さえておく必要がある。つまり,145代王「幾千万巨人」発言は,「世界」の誰もが知る発言であり,その発言がなされて以降,①国際的にはパラディ島脅威論として機能し続け,②マーレ国内的には,収容区エルディア人洗脳用の「悪魔のパラディ島」論として機能し続けてきたということだ。イ 先に見た145代王「不戦の契り」発言との関係で言うと,表はずっと145代王「幾千万巨人」発言であり,最重要秘匿情報として,裏の145代王「不戦の契り」発言があるということである。(4) 145代王「幾千万巨人」発言がされた時期は145代王の「始祖の巨人」継承による「巨人大戦」開始後の13年後,「巨人大戦」終了してパラディ島三重の壁が出来た後の7年後である。13年寿命で146代王に継承する前に行った発言と思われる(さて,誰に対して?)。ア まず,「巨人大戦」の経過を確認する。イ 737年 「巨人大戦」開始グリシャ父説明の「80年前の『巨人大戦』」を開始時と設定。グリシャの「あの日」の80年前である。①「あの日」はお遊び復権派境線処刑の15年前(22-87「境界線」:グリシャの対グロス発言),②境界線処刑が中東戦争終結時の22年前(23-93「闇夜の列車」のマーレ軍会議後のジーク・マガト会話),③中東戦争終結はシガンシナ決戦の4年度(引用略。多々あるから),④シガンシナ決戦は進撃歴(仮称)850年。よって,850+4-22-15-80=737 なお,境界線処刑は832年となり,WM壁ドンの845年の13年前となり,グリシャ巨人継承後の13年寿命と合致する。ウ 743年 「巨人大戦」終了とパラディ島三重の壁成立エ 850-107=743(1-2「その日」):訓練兵解散式850年の107年前)オ 750年 145代王「幾千万巨人」発言 145代王「幾千万巨人」発言は,①「マーレの戦士」募集時の80年前(フクロウ情報伝達文書),②「マーレの戦士募集」はジーク5歳と設定し,ジーク7歳でジーク密告境界線処刑832年とする。832-2-80=750なお,750年は,「巨人大戦」開始737年の13年後になる。ダイナ説明,ヴィリー劇場(25-99「疾しき影」)から,「巨人大戦」の発端は,145代王の「始祖の巨人」継承であり,145代王「幾千万巨人」発言は,145代王が146代王に「壁の王」を継承する際に言い残した発言ということになる。(5) 145代王「幾千万巨人」発言の具体的内容 『今後我々に干渉するなら』『壁に潜む幾千万もの巨人が地上の全てを平らにならすであろう』(6) 「地均し」?「地鳴らし」?ア 私は,なぜ,後日,「地均し」と言わず「地鳴らし」と言うようになったのか不思議に思っている。イ 細かくチェックしたわけではないが,時系列的に整理すると,「地鳴らし」という用語は,パラディ島では,851年マーレ調査隊捕獲後に,反マーレ派義勇兵のイェレナ経由で伝えられたジークからの同盟提案(1)(以下「ジーク同盟提案(1)」という。)を検討する兵団幹部会議が始まりだ。その会議で,「エルディア人の問題を一挙に解決する『秘策』」について,エレンが,いきなり「壁に潜む幾千万もの巨人で世界を踏みつぶす『地鳴らし』の発動条件」と言い出したことに始まる。なぜ「地均し」じゃ無かったのだろう?ウ その次は,852年キヨミ様のパラディ島来訪時(27-107「来客」)で,キヨミ様は,ジーク発言を,「『秘策』があると主張」,「エルディア人と世界を救う『秘策』にはヒィズルの介入が不可欠とのこと」とした上で,「『地鳴らし』でこの島を守るために必要な三つの過程」を説明する。キヨミ様は,その説明で「地鳴らし」という言葉を連発し,マーレ急襲後の来島地にも使っている(27-109「導く者」)。エ マーレ側では,854年ヴィリー劇場でヴィリーが用いたのが最初のようだ。ヴィリー演説では,平和目的のフリッツ王の「始祖の巨人」が奪われたことを告げ,その奪った者を「平和への反逆者・・・その名は,エレン・イェーガー」と発表するまでは,壁の中の幾千万もの巨人に言及しても,「地鳴らし」という言葉は一切用いていない(25-99「疾しき影」),エレン・イェーガーによる現在の脅威の説明として,「我々が迎えるパラディ島の脅威とは・・・この超大型巨人群による襲撃「地鳴らし」です。」と言い,エレン・イェーガーが発動する「地鳴らし」という意味で使い続けている(25-100「宣戦布告」)。オ 他方,私のチェック漏れかもしれないが,ジーク自身は,「地鳴らし」という言葉を使っていないように思うのだが・・・。とっても気になる。一度,厳重チェックしてみるつもりだ。ジークが使っていたら,頭をかいて笑うこととしよう。5 「巨人大戦」の3段階の年代確認(1) 前述の「巨人大戦」経過を,補足しつつ抽出する。ア 737年 145代王「始祖の巨人」継承に始まる「巨人大戦」の開始イ 743年 「巨人大戦」終了とパラディ島三重の壁成立ウ 750年 145代王「幾千万巨人」発言,145代王の13年寿命終了6 「巨人大戦」の物語(「ヒィズル国」含む)の要約編(1) 私のちょっとした仮説を入れつつ上記アを修正する(尊敬する某ブログの「145代王マーレmix仮説」を取り入れつつ。)。「巨人大戦」という用語自体がマーレ史観にまみれた不適切用語だ。(2) 737年 145代王「始祖継承」による裏結託秩序形成の始まりア 145代王は「始祖の巨人」を継承するや,タイバー家と裏結託した(同床異夢同盟)。イ 145代王はパラディ島引き籠もり。その後,145代王とタイバー家は,6年かけて,①島では145代王が貴族同盟とともに「マーレmixユミルの民」を支配する壁内世界を,②大陸では,タイバー家が実質権限を握ったマーレ国が,マーレ人を支配血族とし,巨人の力,社会的支配と心理学的支配(洗脳)でもって「純粋ユミルの民」を収容区で支配する国家を作った(マーレ国によるエルディア帝国打倒は,実質的には,タイバー家がエルディア帝国の支配血族と被支配血族を逆転させてタイバー家裏支配国家を作るというものだった。)。ウ145代王とタイバー家は,壁で隔てられ対立関係にある壁内世界とマーレ国を諸国及びマーレ国内に演出し,裏では相互依存関係を維持継続し続けることを画策した。(3) 743年 三重の壁完成,「不戦の契り」発言,壁内世界・タイバー裏支配マーレ体制ア パラディ島三重の壁が完成した。イ タイバー家裏支配国家形成の動乱の中,大陸残留王家はパラディ島まで足を運び,145代王に「ユミルの民」を救うことを要請した。しかし,145代王はこれを拒否して,145代王「不戦の契り」発言をし,WRのシガンシナ区外門を閉じた。それは,タイバー家との裏結託の実行でもあり,また,145代王が「純粋ユミルの民」には「始祖の巨人」の力を使えない無能な王であることを隠蔽するカムフラージュでもあった。ウ 145代王は,6年間に,壁内エルディア人(マーレmixユミルの民)のうちで「不要」な者として,犯罪者,145代王の王政に反対した者たち(共産主義者,社会主義者,その他の主義や宗教家党),精神を病んだ者,遺伝的に問題のある者,同性愛者等を拘束してはWMのシガンシナ区に隔離し,「始祖の巨人」の力で記憶操作して従順な労働者に仕立てあげていた。145代王は,これらの不要な壁内エルディア人をシガンシナ区外門から壁外に放出し,「始祖の巨人」の力で「無垢の巨人」にした。エ 同時に,145代王は,残りの壁内エルディア人に対し,大陸での過去や壁内世界の成立経緯といった記憶を消し,「無垢の民」(誇り,自尊,罪,穢れといったもの全てが消失した真っ白な存在)にした。記憶操作を受けない「少数派の血族」は,王政中枢を支える貴族として沈黙を守る誓約同盟を結成した。東洋の一族(「ヒィズル国(将軍時代)の将軍家子息と近習達」とアッカーマン一族は同盟参加を拒絶したので,両血族は迫害して根絶することとした。オ これにより,145代王が引き籠もりたい「楽園」がどうにかできあがり,マーレ国でも,「巨人大戦」終結の年とした。カ マーレ国では,タイバー家が,145代王「不戦の契り」発言の口封じのため,大陸残留王家を狩りまくり,一部は今後の有効利用のため幽閉したが基本的に抹殺していった。キ その後も,145代王とタイバー家は,パラディ島北面を使っての連絡員潜入により裏連絡を取り続け,裏の相互依存関係を維持し続けた。タイバー家は境界線処刑で「無垢の巨人」を製造補充し,巨人化学学会製造の脊髄液を145代王に届けた。145代王は,精髄液製造に必要な巨大樹の樹液をタイバー家に提供していた。(4) 750年 145代王13年寿命,継承前の「幾千万巨人」発言による「巨人大戦」秩序の完成ア 145代王は,タイバー家との裏連絡をした上で,13年寿命による146代王への「始祖の巨人」継承の前に,145代王「幾千万巨人」発言を行った。イ その発言方法については,タイバー家と打ち合わせて,145代王が,大陸残留王家に向けて,「始祖の巨人」の力を使って,マーレ国に当てた通告文をテレパシー送信したというフィクションを採用した。ウ タイバー家は,飼い殺しにしていた残留王家の一人を情報の受け手に仕立てあげ,目的達成後に抹殺した。エ 145代王「幾千万巨人」発言は,パラディ島脅威論をマーレ国内と全世界に向けて流布させることが目的だった。(ア) 諸国家向けとしては,パラディ島への侵攻抑止,「悪魔」をパラディ島に封じ込めたマーレと救世の家タイバー家の善良イメージを作出し,この島の脅威がある限り,マーレとタイバー家は,残しておかなければいけないと諸国家に思わせる保険であった。(イ) マーレ国内向けとしては,大陸エルディア人に対する洗脳強化であった。諸国家の憎悪を壁内エルディア人だけでなくエルディア人一般に向けさせ,収容区エルディア人は,マーレ国民からは収容区の壁によって,諸国家からはマーレ国の国境によって守られていると意識させる洗脳を強化した。さらに,過去の悪魔の所業のみならず,現在もなお世界を滅ぼしかねない「島の悪魔達」を喧伝し,そういう悪魔とは違う「善良なエルディア人」として「永遠の贖罪」を受け入れていく洗脳を強化した。オ マーレ国が収容区エルディア人の洗脳支配に成功すると,マーレ国は,巨人兵器としての利用をさらに推進し,諸国家との戦争に優位に立ち,覇権国家であり続けた。(5) 「ヒィルズ国(将軍時代)」の終演と同国維新政体成立ア 「ヒィズル国(将軍時代)」では,いらない子として人質に出した子とは言え,近習もろとも壁内に捕らわれたのを放置すると将軍家の体面に関わると考えた。そして,幾千万巨人を怖れる世界の協調を無視して壁内世界への侵攻を進めようとした。イ この世界秩序破りの「ヒィルズ国(将軍時代)」に対し,145代王と裏結託するタイバー家がマーレ国を動かし,「ヒィズル国(将軍時代)」とパラディ島の裏結託というデマを諸国家にばらまいた。以下のデマである。(ア) 「ヒィズル国(将軍時代)」は,もともと「フリッツ王家」と懇意にして同盟関係にあった。(イ) しかも,「ヒィズル国(将軍時代)」は,当初より145代王と裏結託し,「ヒィズル国(将軍時代)」の鎖国政策の入れ知恵で,145代王が壁を創り,幾千万巨人を仕込ませて世界の脅威となった。ウ そして,タイバー家は,他の巨人管理家を分断,籠絡等した際の権謀術数,情報戦の経験と145代王の壁内世界統治手法も参考に,「ヒィルズ国維新政体」樹立計画を立案実行した。それは,以下の三つの過程からなる。(ア) まず一つ目は,マーレ国を含む諸外国の船団による外圧を仕掛けて将軍家を右往左往させ,統治能力の無さを同国内に印象づける。(イ) 二つ目は,同国内で将軍家政体から疎外されてきた勢力(遠方大名,貧乏な下級武士等)が結集する核と教義を用意し,打倒将軍家勢力を形成する。その核としは,権力が無いのに王とされてきた疎外王を持ってきて,教義としては,145代王が考えて壁内世界を作った根本教義(後のウォール教教義)を参考にヒィズル国の伝統によるアレンジを加える。(ウ) 三つ目は,打倒将軍家勢力に,マーレ国が近代的な武器と技術を提供し,現実に,将軍家を倒させた後,新国家体制の建設も助力する。新国家体制は,145代王が壁内世界の統治機構を作り上げた方法論と出来上がった統治体制を参考とする。具体的には,疎外王を現人神とし,前述の根本教義を国家宗教とし,その国家宗教により,同国国民が神の王のために喜んで心臓を捧げる兵士となり,万骨を野辺に曝すことに意味を感じる兵団国家を作り上げ,マーレ国と同盟して世界を分割支配するまでに成長させる。エ この三つの過程による「ヒィズル国維新政体」樹立計画は,首尾良く進んで計画どおりの結果となった。「ヒィズル国(将軍時代)」は,対外的には敗戦国となり,国内的には維新成立で倒れ,維新政体が権力掌握してマーレ計画の三つ目を着々と進めて行った。オ もっとも将軍家残党アズマビト家が,その後の同国の文官が使って有名となった面従腹背なる手法を駆使して,維新政体に使えつつ,地下で反革命による将軍家再興を目論み,壁内世界で行方知れずとなった将軍家子息の子孫を捜しているらしい。カ さて,145代王が考えて壁内世界を作った根本教義(後のウォール教教義)だが,これは,145代王が,三重の壁建築のため,幾千万人もの「マーレmixユミルの民」を志願させたアジ演説が発端だった。曰く,「彼の地で『無垢』とされ,殺戮の汚辱にまみれる宿命にあった汝らは,此の地で我に集いて神となる。いざ,楽園を築かん。巨人となり,腕を組み,囲いとなりて,楽園を築け。汝らは,楽園の囲いの壁。その壁内で眠り,楽園を守り続ける。我や我の子々孫々に外から災い来るとき,汝ら護楽園の神は,直ちに目覚め,その偉大な力を世界に知らしめす。汝らは護楽園の神。汝らの眠りは,「大いなる意味」に包まれつつ,護楽園の神として永遠を生きる。我と我が子々孫々,汝らを護楽園の神として祭り続けることを誓う。」キ 「壁内世界」と「ヒィルズ維新政体」の双子的正確(ア) 壁内世界特質概要 145代王が作った壁内世界は,狭い世界に閉じこもり,145代王が,三重の壁に守られつつ,「始祖の巨人」を血族に継承させ続け,民は「無垢の民」(穢れを知らぬ白き民)という名の「無知」状態に置かれ,歴史を知る誓約同盟が現実の政治権力を握って統治するというものだった。(イ) そして,東洋の「ヒィズル国維新政体」は,見事に壁内世界の鏡となっていた。以下のとおりである。狭い世界に籠もりつつ,男系血族継承におる万世一系の現人神が,三種類の神の器に守られつつ,「神風の力」を男系血族に継承させ続け,民は「無辜の民」(忘却で罪を消して赤子の民)という名の「無恥」状態を選び,虚構を知る門閥同盟が現実の政治権力を握って統治するというものだった。 (ウ) そして,両者とも,世界を知らぬよちよち歩きの赤子が目覚めたら,いきなり民間人虐殺を伴う戦争に踏み出すというところまでうり二つであった。(続く)

  • 13Jan
    • 始祖ユミル3人の娘と王家血統,始祖巨人の力,巨人大戦と地鳴らし,不戦の契り等の粘着考察 (1)

      190113 明白な誤字と内容的な誤記載訂正1 妄想・仮説について(1) 「進撃の巨人」考察ブログでは,妄想,仮説という言葉がよく使われる。なんとなくだが,仮説は相当の根拠を提示できるもの,妄想はその根拠が無いか薄弱なもの(要するに想像)という区分だろう。(2) 私は,妄想であれ,仮説であれ,①物語中に提示された事実と大きく矛盾せず,②多くの事柄を上手く説明でき,③物語的に面白ければ面白いほどいいと考えている。物語的に面白いと思うかどうかは好みの問題だ。よってある事柄に複数の妄想・仮説があっても,それらが相矛盾しなければ,複数仮説が同時に並び立ってもいいと思っている。(3) こう書いておいてなんだが,私がガチガチ文系で頭が硬いので,私の妄想・仮説はつまらない。冒頭から言い訳めいて恐縮だが。特に2項から5項は,何を当たり前のことをねちねちともったいぶってと思われても仕方無い文章だと思っている。つまらないと思われたら,6項からお読みいただくのがいいかもしれない。それでもつまらないかもしれないが・・・。2 ユミル・フリッツの3人の娘(1) ヴィリー劇場で,ヴィリーは,始祖ユミルの3人の娘の名がマリア,ローゼ,シーナであり,パラディ島の三重の壁は,その3人の娘の名を借りたものと話した(25-100「宣戦布告」)。盾であり矛である三重の壁だ。始祖ユミルに3人の娘がいて,その3人の名がマリア,ローゼ,シーナであること,三重の壁はその3人の娘の名を借りたものであることは,とりあえず,事実と考える。(2) アニメのseason2 EDでは,白骨むき出しの遺体の血肉か贓物を食べる3人の少女,6つの壺,3人の少女の背後の老いた老人,さらに6人の男女を描いた宗教画のようなものが登場する。ア 言うまでもなく,絵は,ある時に,誰かが,特定の目的で描いた(描かせた)ものだから,その絵のとおりの事実があったなどというナイーブなことは言えない。しかし,「進撃の巨人」では,さまざまな絵が謎解きの仕掛けとして諫山先生に提供されているのも確かで,絵から仮説を組み立てていくのも重要な作業だ。イ そして,あちこちで指摘されているとおり,私も,遺体は始祖ユミル,3人の少女は3人の娘,6つの壺または6人の男女と合計して九体の巨人の誕生に関する神話の宗教画だろうと思う。グリシャ父がグリシャに諭した「マーレ史観」(21-86「あの日」)とも付合する。3 中央女神巨人の周りで跪く8人のひな壇巨人とひな壇に向かって跪く沢山の人々の絵(1) グリシャらお遊び復権派が入手した美しい絵がある。ひな壇2段目中央にホルンを持つ女神,その周りのひな壇2段目上で跪く男性巨人2名,女性巨人1名,ひな壇1段目に跪く男性巨人5名,ひな壇に向かって跪く多数の人間の絵だ(21-86「あの日」)。この絵は,単行本23巻~27巻(現時点での最新刊)のカバーの内側に折った部分にも描かれている。私は,この絵は,「始祖の巨人」(女神),その支配を受けるという八つの巨人,「巨人になる力を持った『ユミルの民』」を表現したものと考える(以下「エルディア帝国の始まりの絵」と言うこととする。)。ア この絵の出所は,①フクロウがお遊び復権派に提供した歴史文献(エルディア史観によるもの)か,②残留王家末裔ダイナの所持品ではないかと考える。お遊び復権派の会合では,A「エルディア帝国の始まりの絵」,B「八つの巨人を分けた家同士の争いの絵(描かれている巨人は6体)」,C「辺境の島に超大型巨人を使って壁が築かれた絵(一重)」の3枚の絵と文字だけ記載された紙をボードに5枚くらいピン留めしてグリシャが解説し,その後,アジ演説してダイナの心臓を鷲づかみにした場面がある。上記B,Cの絵には解説文もついており,その画風や解説文付きの体裁は,グリシャ父がグリシャにエルディアマーレ史観を諭した際の文献と同様であるし,グリシャは古語が読めない。以上から,B,Cの絵は,グリシャも読めるエルディアマーレ史観の文献からちぎってボードに貼り付けたものであり,Aの絵は,①フクロウがお遊び復権派に提供したエルディア史観歴史文献からちぎって貼り付けたか,残留王家末裔ダイナの所持品中の絵を貼り付けたものだろうと考える。マーレ史観の文献はまあよいとして,エルディア史観の貴重な文献をちぎって貼り付けたり,ダイナの先祖伝来の秘蔵絵を貼り付けたりするグリシャは困った人だと思う。やはりお遊び復権派だ。イ 言うまでもなく,「エルディア帝国の始まりの絵」のホルンを持った女神の巨人は,始祖ユミルではない。この女神の巨人は「九つの巨人」に分かれた後の「始祖の巨人」である。22-88「進撃の巨人」では,グリシャが,始祖ユミルについて,マーレ政権下では「悪魔の使い」,エルディア帝国の時代では「神がもたらした奇跡」などと言い,ホルンを持った女神の巨人を始祖ユミルと同定しているフシもあるが,もしグリシャが本気でそう思っていたなら,やはりお遊び復権派だ。ウ 実は,私は,「ユミルの民」がよく分からない。始祖ユミルの「血族集団」というのは違うだろうと思っている。だいたい,直系卑属で帝国を築けるだけの人口になるのに何年かかるのだろう?「始祖ユミルに始まる万世一系の王が統治するエルディア帝国,その国民は皆その赤子」という神話に私はリアリティを感じない。「ユミルの民」がいつ頃,どのようにして成立したのか?そして,遺伝子的にどうなっているのか?例えば,ユミル・フリッツがマーレ人とセックスをして生まれた子が,中東のある国の別人種の人とセックスをして子が生まれ,その子がまた別の人種の人と・・・というのを60回くらい繰り返した後の子は,「ユミルの民」なんだろうか?「ユミルの民」がいつ頃,どのように成立し,遺伝子的にどうなっていて,他人種との混血やそのまた混血が遺伝子的にどのようにして「ユミルの民」になっているのかは,遺伝子や生殖に詳しい人からの仮説提示をお願いしたいところだ。私なりにグーグルで遺伝子,染色体,生殖について調べたが,全く分からない。エ ちなみに,ユミル・フリッツは13年で死亡したという(22-88「進撃の巨人」のクルーガー説明。知性巨人13年寿命の説明)。ユミル・フリッツに3人の娘がいたとして,「進撃の巨人」の物語では,その3人の娘に父親がいるのかどうかも不明だ。アニメseason2のEDに描かれた男性老人が始祖ユミルの夫だとすると,いわゆる「大地の悪魔との契約」の後に13年相当で死亡したユミル・フリッツの夫にしては老けすぎじゃないかという気がする。ユミル・フリッツが「巨人の力」を得た約13年後に死亡したこと自体が本当かどうか分からないけれども・・・。仮に13年後死亡が事実として,ユミル・フリッツは中高年男性と婚姻したで済む話ではあるが・・・なんだかなぁ・・・・・・。私的には,この男性老人は,むしろユミルの父親で,司祭的な役割を担ったのではないかと想像する。ユミル・フリッツが3人の娘を産んだのは,この物語では,有性生殖か無性生殖か,有性生殖の一つとされる単為生殖かどうかも分からない。ナザレのイエスを産んだマリアの処女懐胎神話とか,ガウタマ・シッダールタを産んだマーヤの神話(象が入って脇の下から産んだ)とか,単為生殖を連想させる神話は多い。4 王家の始まり(1) 「王家」は,非王家である「八つの巨人を分けた家」(21-86「あの日」のダイナ発言)との対比で成立する言葉だと考える。つまり,王家の始まりは,「九つの巨人」に分かれた後の「始祖の巨人」を宿した娘だ(便宜的にシーナとする。)。「王家の血族」,「王家血統」とは,シーナの直系卑属の血族と考える。(2) しかし,こう考えた場合,残り2人の娘ローゼ,マリアの直系卑属の血族は,言葉そのものの意味では「王家の血族」,「王家血統」ではないとしても,始祖ユミルの直系血族ではある。何がいいたいか?ローゼの血統,マリアの血統でも,「始祖の巨人」を宿せば,知性巨人を操れるのではないか?「ユミルの民」を操れるかどうかは分からない。「ユミルの民」が,いつ,どのようにして成立したかで結論が変わると思う。ジークが子作りに励んで自分の子をジーク脊髄液で無垢巨人にした後に知性巨人を捕食させ,さらに現存エルディア人の全てにジーク脊髄液を注入すれば,ジークは「始祖の巨人」と同等になると思うのだが・・・。(3) 知性巨人の継承原理は,「座標」と「道」のネットワークによる捕食継承と赤子継承だ。他方,「王家の血族」,「王家血統」は,どちらかというと,有性生殖の原理で成立している気がする。ユミル・フリッツが,有性生殖,単為生殖,無性生殖のいずれで3人の娘を産んだか分からないが,遺伝子的にシーナともっとも近いのはローゼ,マリアであり,シーナの直系卑属に特殊な力があるなら,ローゼ,マリアの直系卑属にも同様の力があるのではなかろうか。5 「エルディア帝国の始まりの絵」1段目ひな壇の4人の巨人(1) 中央のホルンを持った女神は,「始祖の巨人」であり,便宜的にシーナとしよう。(2) ローゼ,マリアは,始祖ユミルの娘であるから,ひな壇2段目ということはあるまい。2人の男性巨人,1人の女性巨人のうちのどれかだろう。(3) 絵で表現された巨人の姿からすると,女型,超大型とあと1体に思われる。しかし,私は,超大型を入れたくない。それは私の好みの問題だ。ア 他の巨人の名前と比べ,「超大型巨人」と口にするたびに,私は,苦笑して脱力を感じてしまう。確かに「超大型」なんだろうけれども,ネーミングがださすぎるというか・・・あまりにも「まんま」だし,「チョー大型」みたいな一昔前の女子高生言葉のようで,神話の雰囲気をぶちこわすネーミングだなぁと思うわけだが・・・。諫山先生には,せめて,「神木の巨人」,「山岳の巨人」,「厳の巨人」とかにして欲しかった。「超大型巨人」を継承することとなったベルトルは,内心,「ゲロゲロ,カッコわる~」とか思ったのではないだろうか。イ そういう次第で,私の好みを優先し,「超大型」は,敢えてひな壇1段目に格下げした。ただ・・・物語的に,「超大型」がベルトルからアルミンと移り,アルミンが実は座標発動できる血統でした・・・的なトンデモな展開になったら嫌だな・・・。でも,アルミンの血統について,私はアルミン祖父潜入工作員説を打ち出していて,その血統は,なんだかよく分からない・・・。(4) さて,ひな壇二段目の巨人の割り振りだ。完全に私の好みだが,ひな壇二段目の男性巨人にローゼ,マリアの2人の娘を当てて,その巨人は,「鎧の巨人」(便宜的にローゼ)と「戦鎚の巨人」(便宜的にマリア)とする。女神が持つ盾と矛のイメージで鎧と戦鎚を持ってきた。そして,女性巨人は女性臣下を当て,その巨人は,「女型の巨人」とする。女王に仕える最側近の女性臣下で,限定的に巨人を操ったりして,女王の影武者にもなるといったイメージだ。格闘術は護衛役のたしなみというものだろう。王家懐刀のアッカーマン女性とは,側近・護衛の役割がかち合うので仲が悪くて,「始祖の巨人」を巡る三角関係がビルトインされていると考え手見る。代替わりして女神が男性の「器」になったら,「女型」とアッカーマン女性は,夜伽を奪い合い,「女型」が「始祖」に抱きついて「女の扱い方」を覚えてなどと睦言を言っているところに,アッカーマン女性が「始祖」の片腕の「鎧」をぶん投げて,それがきっかけで「女型」とアッカーマン女性が格闘合戦をしたりするだろう。ア 「獣の巨人」は,「さる」なのでひな壇一段目とした。たまたま王家血統のジークが継承したからクローズアップされただけの巨人だろう(24-95「嘘つき」の「他よりは多少デカいってだけの巨人」)。イ 「進撃の巨人」は,進撃なので最前線に行く巨人。イメージ的には,暴力団組織の行動隊長・・・鉄砲玉まで行くかも。しかも,困ったことに,自由を求めて外へ外へと行きたがる「はみ出しもん」だ(18-73「はじまりの街」)。よってひな壇一段目に位置するとした。ウ 「車力」,「顎」は,イメージ的にもひな壇一段目だろう。「超大型」のひな壇一段目は(3)項で説明した。6 結局,何がいいたいか~「巨人を支配して操る力」に繋げたいわけだ。(1) 「始祖の巨人」の力は,私は,要するに,「ユミルの民」の記憶等に干渉して支配して操る力だと考えている。原点座標(0,0,0,0)と各「ユミルの民」に刻まれた個別座標(x,y,z,t)をつなぐ「道」であり,その「道」を往復するパルスのようなものだ(神経ネットワークのイメージ)。鵜飼いイメージでもいいが。ア 知性巨人は「ユミルの民」だから,支配して操ることができる(但し,その場面はまだ登場しておらず,本当かどうかは現時点では不明だ)。イ 無垢巨人も「ユミルの民」だから,支配して操ることができる(これは,ジーク脊髄液の効果として実演されている。原点座標(0,0,0,0)を全体的な座標系とすれば,その中でジークを二次的な原点座標(0z,0z,0z,0z)とする内部座標系があるようなものだと思う。)。ウ 三重の壁内の幾千万の巨人は,一応,無垢巨人のようなもので,「ユミルの民」だから,支配して操ることができると仮定する。よって,一応,「地鳴らし」らしきものを発動させ,かつ,コントロールできると仮定できる(実際,発動可能かどうか,コントロールできるかどうかは,やってみないと分からない。コントロールできなければ,無理心中装置になる。)。また,「不戦の契り」については,後述する。なお,グロスによれば,無垢巨人は「海に近付かないようなってはいる」らしく(22-87「境界線」),もし,三重の壁内の巨人もこのような性質がビルトインされているなら,三重の壁内の幾千万の巨人を動かすことができても,パラディ島内を歩き回ってパラディ島を壊滅させるだけで,「地鳴らし」などと言えるようなものでは無いということになる。泳げる,泳げないとか海に浮かぶだけじゃないかとか言う以前に,海に近づけないように設計されちゃっているかもしれない。もし,そうなら,無垢巨人も含めて,誰が,どういう目的で,どのようにして,そのような性質を組み込んだのかが気になるところだ。また,三重の壁内の巨人がどこを向いているいかも気になる。 私は,三重の壁内の幾千万の巨人は(本当に幾千万いるのかも実は不明だが),いわゆる「地鳴らし」を目的としたものではなく,元々は,別目的だろうと考えている。144代王が作った可能性もあると思っているし,絵では,外向き一重なので(21-86「あの日」),最初は一重だったかもしれないとか想像している。元々の目的がどうであれ,壁建築後は,海を越えての「地鳴らし」も現実にやろうと思えばやれるものになっていたという可能性を否定するものではない。壁外をうろつく無垢巨人にしても,もともとは144代王か145代王が壁内エルディア人を閉じ込めために放った「檻」であり(四重の檻だ),その後,裏結託するタイバー家が境界線処刑で製造補充し続け,結果として,マーレの接近も困難にする扱いにくい存在になってしまったものと私は考えている(22-88「進撃の巨人」クルーガー説明)。無垢巨人につき,クルーガー説明を拾う。「現にこの島ではエルディア人が塀の外へ自由に出られないようにするための檻の役割を担っている」(担わせたのは誰か?),「だが今となってはそれを持て余している」(持て余しているのは誰が?),「この島に迂闊に近づけなくなったのはマーレも同じだ」(マーレ「も」同じなわけだ。)。26-106「義勇兵」のイェレナ説明は,私は,不正確だと考えている。マーレにはエルディア人を壁内に幽閉する積極的な理由は見当たらないからだ。 三重の壁にせよ,壁外無垢巨人にせよ,いろいろな意味で,「盾であり,矛であり」,矛盾一杯の存在と思う次第である。エ 「ユミルの民」の記憶等も操作し,支配して操ることができる(145代王は壁内人類の記憶を消したというのは物語の大前提だ。また,ウーリはケニーの記憶を読もうとし,フリーダはヒストリアの記憶を消したりしている。)。オ さらに私の仮定だが,「始祖の巨人」の力は,「ユミルの民」を,脊髄液を媒介させず,直ちに無垢巨人にすることもできるのではないか。(2) 次に,私の尊敬する某ブログの仮説だが,「王家の血統」には,要するに,「真の王家」(純粋エルディア人)と「mix王家」(マーレ人との混血)があり,「mix王家」は,「mixユミルの民」しか支配・コントロールできないと考えてみる。これ自体,仮説だが,私は,この仮説は,極めて説得的だと考えている。そして,私は,「混血」の限界を遺伝子的に説明できたらなぁ・・・と思うのだが,ガチガチ文系の悲しさで,いまだ遺伝子的な説明を考えつかない。ア ジークは,「真の王家」(純粋エルディア人)なので,「ユミルの民」に対してオールマイティだ。ジークがエレンを捕食すれば,前記(1)の「始祖の巨人」の力を全て発動できる。イ 145代王血統(レイス王血統)は,「マーレmix王家」と考える。この仮説は,私の尊敬する某ブログの仮説である。この仮説で「巨人大戦」,「地鳴らし」,「不戦の契り」を解明するその仮説はとても説得的だと私は思っている。そして,壁内人類の「大多数の血族」を,「mixユミルの民」と考えれば,壁内人類の記憶操作はできる。(ア) 例えば,ヒストリアがエレンを捕食して「始祖の巨人」を宿したとしよう。(イ) 知性巨人中では,ライナー「鎧の巨人」は確実に操作できる。アルミンは,その出自がよく分からないが,「マーレmixユミルの民」なら,「超大型巨人」は操作できる。(ウ) マーレから奪った脊髄液を壁内の「マーレmixユミルの民」に注射して無垢巨人にすれば,その無垢巨人は操作できる。ジーク脊髄液で無垢巨人になった「マーレmixユミルの民」を操作できるかどうかは,「mix王家+始祖の巨人」と「真の王家+巨人+ジーク脊髄液」の優劣問題であり,なんとも言えない。私的には,原点座標(0.0.0.0)である「始祖の巨人」が優越すると考える。(エ) もし,三重の壁内幾千万巨人の供給源が「マーレmixユミルの民」なら,ヒストリアは,その幾千万巨人を動かすことができるだろう。直ちにそれが「地鳴らし」になるかどうかは,海を超えられるかどうかとか,発動後にコントロール可能かとか,いろいろ考えないといけないが。「不戦の契り」については,後述する。(オ) 壁内の「マーレmixユミルの民」の記憶等への操作は当然できる。(カ) 私の仮説では,脊髄液無しに,「マーレmixユミルの民」を無垢巨人にすることもできる。(3) さて,「王家」と目される存在は,シーナ系統「真の王家」ジークと「mix王家」ヒストリア(及びその子)だけだろうか(※分かりやすく整えた。)。ア 前記4項,5項の私の仮説を前提とすると,タイバー家,ブラウン家は,言葉そのものの意味で「王家」ではないが,タイバー家「戦鎚」でマリア血統(便宜的),ブラウン家「鎧」はローゼ血統(便宜的)で,シーナ血統の「王家」同様の血統由来の力を持っている可能性があると考える。もともと始祖ユミルの娘血統だからだ。イ タイバー家一族がマリア系統としよう。マーレ軍の本部を訪ねた際の家族構成(24-97「手から手へ」)は,私は,ヴィリー両親,ヴィリー夫妻,メイド姿のヴィリー妹,ヴィリー夫妻の5人の子と考えている。黒服のやや中年のような女性は,パーティにヴィリーに同伴出席しているのでヴィリー妻と考えた(24-98「よかったな」)。タイバー家は,巨人継承者と家の継承者が分かれているところとか子沢山な所とか,巨人大戦後も「家」による巨人管理を続けてきたところとかレイス家とは,うり二つだ。両家は「巨人大戦」で結託し,私の考えでは裏結託をずっと続けてきた家だ。うり二つなのも当たり前かもしれない。家の行動様式も王家的だ。タイバー家の生き残りに「始祖の巨人」を捕食させれば,「真の王家+始祖の巨人」と同様になるのではないか?ウ ブラウン家の血族がローゼ系統としよう。もし,始祖ユミルの娘血統として「真の王家」と同等であったなら,ライナーは,ヒストリア同様に「mix王家」同等になり,ガビは「真の王家」同等になる。ファルコをけしかけてガビの「鎧の巨人」継承をストップさせたがったライナーの心には,ガビ脊髄液なんかを巨人化学学会が開発し,その脊髄液で一作戦何百人という収容区エルディア人が無垢巨人兵器にされるという経験(28-112「無知」のニコロ発言)をガビにさせたくなかったというものがあったのかもしれない・・・。ヨロイブラウンの脊髄液は,ライナーが「mix王家」同等なので,「純粋ユミルの民」由来の無垢の巨人を操作できなかったから,「驚異の血」と認識されなかっただけで,これが「mixユミルの民」に投与されたら,その無垢巨人は操れたかもしれない。そして,ヨロイブラウンを飲んだエレンは,「始祖の巨人」を宿している原点座標(0,0,0,0)なので,全体の座標系の内側で働くライナー座標系の範囲外としてライナー支配が及ばなかったということではないか。そして,この仮説を前提とすると,アルミンが「mixユミルの民」なら,アルミンにヨロイブラウンを注入すれば,ライナーはアルミンの「超大型巨人」を操れるかもしれない。①特に矛盾を生じず,②いろいろなことを説明でき,③物語的に面白いと思うのだが,どうだろう?(4) なお,タイバー血統「王家」類似仮説は,マーレ急襲で「戦鎚の巨人」が全くエレンを捕食する意思も無ければ大きく開ける口も無かった点と矛盾するようにも思われる(25-101「戦鎚の巨人」)。この点は,私は,タイバー家は,表では救世の一族としての名誉を勝ち取り,裏で隠然たるマーレ支配をするということを目的にしていたと考えている。もし,ヴィリー妹の「戦鎚の巨人」が,あのヴィリー劇場の後でエレンを捕食したとしよう。世界中に,「始祖の巨人」を彼女が手に入れたのを公言したことになる。ヴィリー演説の内容から,当然,ヴィリー妹は「始祖の巨人」を使えるのかどうかが猜疑の目で見られ,「世界」の敵はヴィリー家が背負うことになりかねない。だから,あの場面では,タイバー家伝統の卑怯価値観によりエレンの捕食はできない。しかし,ヴィリー妹がエレンの巨人を叩き潰して抹殺したとしよう。タイバー家の卑怯の汚名はヴィリーがお涙演説でかき消し,その死でもって贖い,その「尊い犠牲」の上で,妹「戦鎚」が,悪魔エレン・イェーガーを葬ったという新たな救世伝説の幕開けになってしまう。そして,「始祖の巨人」は,裏でこっそりと赤子継承で回収すればいい。「始祖の巨人」の赤子継承が,王家血統等優先になるのか,それとも,王家も一般「ユミルの民」も一緒なのかはよく分からないが,王家血統等優先ではないかと考える。仮に王家血統等優先なら,家間の優先順位とか純粋,mix間の優先順位とかあるのか考えないといけないが,単純に,時間順のヨーイ・ドンで考えた方が,タイバー家有利にできるし,物語的に下品だが面白い想像を掻き立ててくれるので,私は,この仮説を採用するわけだ。以下,説明しよう。ア マリア血統(便宜的設定)の「戦鎚」タイバー家は,ヴィリー夫妻だけで5人の子を作り,しかも,躾とか監護教育面を考えないで作りまくっている節もある(24-97「手から手へ」)。そんな一族なら,この100年余りの歴史の中で沢山の血族がいるだろう。ヴィリー妹も含めて子作り適齢の男性,女性が沢山いて,一斉に子作り開始だ。巨人化学を味方につけているだろうから,人工授精,体外受精等もガンガン活用できるかもしれない。イ 他方,シーナ血統(便宜的設定)の「真の王家」は,マーレのジークしかいないようだ。しかも余命1年弱。マーレではケツ毛の数までマガトに管理され(23-93「闇夜の列車」),パラディ島に脱出しても,憎むべき「さる」扱いである(27巻全般)。また,「mix王家」として,パラディ島のヒストリアがいる。ヒストリアの選択は後述する。ウ ブラウン家は,「mix王家」のライナーと「真の王家」のガビとその両親達で,ライナーを除外すればみなさんマーレ洗脳どっぷりの状態だ。12歳のガビがいきなり同年齢のファルコと子作りし出すのは,ガビの鈍感ぶりから難しかろう。サシャ(仮にブラウス血族=ブラウン血族として)は,仮にマーレ急襲で死亡しなかったとしても,ブラウン家という意識はないし,子作りよりも肉だろう。エ そうすると,よーいドンで子作り開始したら,タイバー家が圧倒的有利に思われる。オ その子作り競争の中で,ジークがマーレにとどまったなら,マガトの目をかいくぐってピークちゃんを押し倒して欲しかったりするが・・・。カ ヒストリアは,エレンが撲殺されて誰と子作りするだろうか。「エレン戻ってきて!」的な動機で子作りするとして,さて,パラディ島亡命中のジークはどうだろう。確かにジークはエレンの兄だが,「さる」だし,エレンはカルラ似,ジークはグリシャ似。そして,そのグリシャは,ダイナ,ジークがいながらカルラと重婚してエレンとの子作りに励んだ無節操野郎で,ヒストリア的にロッドを思い起こさせる点でアウトじゃないかと考える。ヒストリアには,ライナーにパラディ島に飛んでもらい,ライナーと子作りして欲しいと考える。ヒストリアとライナーも「生まれのことで重い荷物を背負う者同士」(27-107「来客」)だし,「純粋ユミルの民」と「マーレmixユミルの民」の「不義」から生まれた子という点ではドンピシャリのお仲間だ。「消えてしまいたい」状態で魂が死んだライナー(24-97「手から手へ」,25-100「宣戦布告」がヒストリアの目の前に現れたら,ヒストリアは,「自分なんかいらないなんて言って泣いている」ライナーに,「そんなことないよ」って言って強くハグしたくなる(16-66「願い」)。もともとライナーはクリスタ(ヒストリア)と結婚したかったわけでクリスタ(ヒストリア)も自分に気があると思っているので(10-39「兵士」等,11-46「開口」),魂の死から愛により蘇り,エレンの魂を召還する「器」を作るために前へ進み続けるのではなかろうか。アニコンプ,ミカサコンプという点でもエレンとライナーは似たもの同士だし(24-97「手から手へ」),当人のエレンが戦鎚に撲殺される前に,「やっぱりオレは・・・お前と同じだ」と言っているわけで(25-100「宣戦布告」),それをヒストリアに,エレンの遺言として告げれば,「手から手へ」と言うわけで,ヒストリア的には,ごっついライナーにエレンの面影を見てしまうかもしれない。そんな二人が子作りしてエレン招魂の「器」を作るなんて素敵じゃないか。 なお,私は,アルミンには,ベルトル影響下のアニ・LOVEと幼年時からの潜在的なミカサ・LOVEの間で,優柔不断にあっちうろうろこっちうろうろしていて双方から袖にされてほしいと思っている。(2)へ続く

  • 09Jan
    • 「進撃の巨人」第113話「暴悪」で一番気になった点・・・ジークとエレンの信頼と相互理解?

      1 113話「暴悪」です。2 実は原本読んでない・・・(1) 粘着考察標榜にあるまじき姿勢だが・・・私は別冊マガジン自体は読んでいない。某ブログの再現性の高い速報的なネタバレ記事で内容把握するという横着をしている。(2) そういうわけで絵のニュアンスまではつかめない。ただ,流れと台詞は分かる。3 113話で一番気になった点・・・なぜジークとエレンだけなのか。(1) 113話では,ジークが,「…まぁ」「俺の真意を話したところで…」「わかりっこないだろうがな…」「あんた達には」と独白し,続けて,「なぁ エレン」「俺達にしか…」「わからないよな」と独白している。独白だから,ジークの心情をそのまま吐露したものである可能性が高い。(2) 当然,「俺の真意」の内容が気にかかる。そして,エレンを思いつつ,エレンへの呼びかけとして,「俺達にしか・・・」「わからないよな」と言う。なぜ,ジークとエレンは「俺達」で,その「俺達」にしか分からないのだろう?4 無根拠仮説を提示してみる。(1) 私は,エレンがマーレ潜入中に,現実に,ジークと接触(身体的接触)をしたのではないかと考える。ア 「始祖の巨人」と王家血統巨人の接触だ。その仮説には,他の知性巨人に「ビリっ」が来なかったのか?という疑問が生じる。イ 巨人の力を発動する際に,目的や意図が重要な要素と考えられる(6-25「噛みつく」のハンジ実験とスプーン拾おうとして巨人化)。そうであれば,接触前に,エレンとジークが,目的をそれぞれの内面の記憶と相手方の内面に焦点化させ,その上で接触すれば,知性の操作を目的としないので,知性巨人にビリが伝播することはないのではないか?ウ 双方が相手を信頼できない中で,そういう実験的な「接触」をやるものか?という疑問も生じる。しかし,その真偽はともかく,ジークとエレンは,「地鳴らし」の実験的発動を目的としているようだ(これ自体,私は,そういう実験をする冒険性を考えると疑問が大きいのだが。)。後づけになるが,もし,両者が,実際に「地鳴らし」を「接触」で発動させる点で一致しているなら,すでに「接触」は済ませていると考えるのが自然だ。ジークは,113話の独白で,こうも言っている。「…決別だ」「お互いを信じることができなかった」。その意味は,ジークとエレンは,それぞれの決断で,一応,信じて,実験的な「接触」を果たし,その目指した結果により,さらに「お互いを信じる」ことが可能な現実的な基盤を得たのではないか。(2) 実験的「接触」の目的とその効果ア エレンの中にはフリーダがいて,フリーダは「壁の王」だ。つまり,「巨人大戦」前からの歴代王の記憶がフリーダの中に入っている。イ ジークの中には先代知性巨人がいて,これもまた,先々代,そのまた先代と辿れば,始祖ユミルまで行ってしまうのかもしれない。ウ もともと,「始祖の巨人」と「王家血統」は不可分だったのだろう。それが,グリシャのフリーダ捕食で分かれてしまった。「始祖の巨人」の力とフリーダの記憶を持つエレンと145代王の王家血統ヒストリアの接触で,相互に記憶の蘇りが生じる(15-62「罪」,16-63「鎖」)。「真の王家」と言われたダイナの息子ジークとエレンが,それぞれの内なる記憶に意識を集中して「接触」したら,どういう事態になるだろう?そして,そのそれぞれが意識下した記憶が,座標と道を通じて共有できたとしたら・・・。エ エレンもジークも,始祖ユミルにまで遡る歴代王の記憶と獣巨人の歴代継承者の記憶を持つ存在になってしまう。それは,ロッドが「神」と言っていたものだ。オ 以上の仮説が正しければ,エレンとジークは,そういう記憶で事態を見て,お互いがそうだということを分かっている状態になる。そうなると,シガンシナ決戦を含むそれ以前からの抗争など,かつてユミルが言ったように,「そんなちっぽけなもんを相手にしているようじゃ,到底敵いっこない」(11-46「開口」)になる。ユミルの言った「そんなちっぽけなもん」は,ライベルの2体の巨人というよりも,あの流れからすると,「憎悪と復讐」ではないかと私は考えている。カ 補強的には,ジーク脊髄液で巨人化した無垢巨人の能力アップも,エレンとジークの「接触」により,ジークが無垢巨人を操作する力が飛躍的に増大したせいではないだろうか?5 私的には・・・うーん(1) 私的には,エレンとジークが,手段だけでなく最終目的まで共有した「俺達」展開が進むのは,好みじゃない。どこかで「目的」か「手段」のズレが発生して,壮絶な兄弟喧嘩してほしいと思っている。(2) さてさて,この怒濤の展開,こらからどうなるのだろう・・・。「鰊(ニシン)」缶とかミカサとアニの格闘結末とか,この怒濤の展開の中で,回収場面は来るのかしら?回収はあると思っているのだけれど・・・以上

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  • 08Jan
    • グリシャ拷問自白から紐解くアズマビト家,キヨミと「ヒィズル国」

      1 漂流しまくり(1) タイトルに「いきなり漂流しまくる」と入れ,プロフィールにその意味を記した。4記事目にして大きく転身して転進する開き直りをしたわけだ。我ながら節操の無さにあきれる。(2) 漂流にまかせ,「もしかしたら伏線かしら?」と感じた小さな疑問をメモ的に書いていこうと思った。その方が,ハードルが低くて書きやすく,長続きする。言い訳だが,背伸びせず,身の丈に合わせようと思った。2 22-87(境界線) グリシャ拷問自白の内容と「東洋の一族」(1) グリシャを拷問したマーレ治安当局員2名のうち眼鏡丸顔男性は,クルーガーに,グリシャ自白の内容として,要旨,以下を報告をした。ア フクロウは,我々当局の内部にいながらエルディア復権派を組織していた。イ マーレの戦士にスパイのガキを忍ばせてパラディ島の「始祖の巨人」を奪い・・・マーレの巨人兵力を無力化する計画を立てていた。ウ 同時に「始祖の巨人」の力を引き合いに東のマーレ敵対国に支援と亡命を呼びかける所まで進めていた。(2) 上記(1)ア~ウそれぞれに興味深い。ここでは(1)ウで,ちょっと気になったことを書く。3 「支援と亡命を呼びかける」という表現(1) さしあたり,「東のマーレ敵対国」は,112話現在では,「ヒィズル」と考える。「東洋の一族」関連の国だ。アズマビト家のキヨミ様が所属している国家である。(2) 「支援を呼びかける」はいいのだが,「亡命を呼びかける」とはどういう意味だろう。(3) (1)イ項では,パラディ島の「始祖の巨人」を奪い,マーレ巨人兵力を無力化するとしている。この「巨人兵力」は,ここでは,この当時にあっては,「マーレ政府の管理下」の「七つの巨人」を意味していると考える(21-86あの日」:マーレ政府のマーレの戦士募集演説より。この募集演説も,気になるところがあるのだが・・・)。要するに,「マーレの巨人兵力の無力化」とは,「始祖の巨人」を「真の王家」(ダイナorジーク)にお納めして,「真の王家」血統が「七つの巨人」を支配し操ることができれば,「マーレ政府の管理下」にある「七つの巨人」を用いてマーレを討ち滅ぼすというグリシャ統率エルディア復権派の「始祖奪還計画」であろう(27-107「来客」:ジーク発言から「お遊び復権派」と略記する。)。ア お遊び復権派は,マーレ戦士募集演説以前は,誰がどのようにして壁内へ行き,どのようにして「始祖」を奪還するかの具体的方法論が無かった。ただ,王家は持っていた。イ マーレ政府は,「七つの巨人」を「マーレ政府管理下」に置いていたようだが,こちらもまた,タイミングよく,「始祖の巨人」を「奪還」(?)する計画を立てたようだ。しかし,マーレ政府には,王家血統はいない(とりあえず,タイバー家は王家血統ではないと考える。)。そして,「始祖の巨人」奪還のために「壁の王」に「七つの巨人」のいくつかを送るに当たり,わざわざ,「5歳から7歳」の収容区内エルディア人の子どもから「マーレの戦士」を募集するという。きっちり「マーレ政府が管理」していた巨人を,なんで,わざわざ,エルディア人の子どもを選んで「器」を募集しなければならなかったのか?(4) つい横道にそれてしまった。お遊び復権派の計画どおりなら,「始祖の巨人」の力で「七つの巨人」を支配してマーレを倒すわけで,「巨人兵力の無力化」という表現はなんとも穏やか過ぎる表現だ。そして,東のマーレ敵対国に支援を呼びかけるのはよいとして,「亡命を呼びかける」(?)(5) 何がいいたいか?お遊び復権派の計画が実現したら,お遊び復権派は,別に亡命の必要はないだろう。「亡命を呼びかける」は,「亡命を受け入れてくれと呼びかける」という意味と解釈できなくもないが,私的には,違和を感じる表現だ。「『始祖の巨人』の力を引き合いに」も,「始祖の巨人」の真価を発揮できる「王家」(ダイナ,ジーク)を引き合いにした亡命受け入れ要請という理解もできなくはないが,私的には,やはり違和を感じる。「亡命」は,計画に失敗した場合のお遊び復権派メンバーの亡命受け入れの話ではなくて,「東のマーレ敵対国」の中の特定勢力に対し,マーレ打倒を果たした第二エルディア帝国への亡命を「呼びかける」という意味ではないか?このように理解すると,「東のマーレ敵対国」は,国家間ではマーレと敵対しているとしても,お遊び復権派の味方とも言えない事情があり,「東のマーレ敵対国の中の特定勢力」に「支援と亡命」を呼びかけるというのが,お遊び復権派の計画だったような気がしてくる。4 「ヒィズル」の中のアズマビト家,キヨミ様(1) 「ヒィズル」国が,依然として謎に包まれている。(2) 743年に「巨人大戦」は終了したが,キヨミ様曰く,「100年以上前ヒィズル国はエルディア帝国の同盟国」で「アズマビト家の御祖にあたる我が国 将軍家子息はフリッツ王家と懇意にしており このパラディ島に逗留」していたが,「『巨人大戦』後,ヒィズル国は敗戦国として立場を追われ・・・その混乱の最中 何があったのか定かではありませんが・・・将軍家の忘れ形見は この島に取り残された」という(27-107「来客」。もちろん,キヨミ様の話が本当かどうかは不明だ。)。ア 巨人大戦直前のパラディ島のイメージが・・・「辺境の島」(21-86「あの日」:ダイナ発言と絵の描写)の南海岸部は,もしかしてリゾート地だったのかしら?イ 将軍家の子息が,なんだってパラディ島に逗留していたのだろう。キヨミ様の説明では,「将軍家子息個人がフリッツ王家と懇意にしていた」という書き方だ。「将軍家と王家」が懇意にしていたなら分かりやすい。子息個人なら,フリッツ王家の誰と懇意にしていたのだろう?そして,そもそも,その子息の逗留目的はなんだったのだろう?親善大使?それとも実質人質?徳川家康が幼少時どうであったとか,徳川幕藩体制での大名行列とか考えると,実質的には,同盟の人質だった可能性もある。また,親善大使であれ人質であれ,「跡取り」といった重要な人物は,そうおいそれと外国の島に逗留させないだろう。ウ ところが,その逗留子息は「将軍県の忘れ形見」であると言う。もしかしたら,その逗留子息は,将軍家から人質に出されてもいい「いらない存在」だったのではないか。そして,「ヒィズル国」の「維新」か何かで,将軍家の直系が絶えてしまったので,「いらない存在」であった直系の逗留子息の子孫を,アズマビト家が探し続けていたということではないか(グリシャ襲撃後にロッドがヒストリア確保に走ったようなものだ。)。エ 将軍家子息が懇意にしていた王家の人間は,145代王ではないか。「いらない存在」同士の共感で懇意にしていたのではないか。オ もし「ヒィズル国」でも「維新」のような政体変化があったなら,それは,「巨人大戦」と連動したものだったのか?キヨミ様は,「『巨人大戦』後ヒィズル国は敗戦国として立場を追われ・・・その混乱の最中 何があったのか定かではありませんが・・・」と言うが,本当は分かっているのではないか?「巨人大戦」は,グリシャ父,ダイナ,クルーガー,ヴィリーがそれぞれの立場と目的で説明してきたが,キヨミ様の説明では,「巨人大戦」がエルディア帝国の内紛とかエルディア帝国vsマーレ国というレベルを越えた「世界大戦」的な性格を持つものであったということにならないか。だとすれば,ますます,「巨人大戦」って何だったんだろう?(3) 832年に,お遊び復権派摘発と境界線処刑が発生したと考える(23-93「闇夜の列車」ジーク発言(対マガト)「22年前」。WM壁ドンはグリシャ進撃継承後13年目になる。)。結論的には,このころ,キヨミ様は,「ヒィズル国維新政体」(仮称)にあって,表の顔と裏の顔を使い分け,同政体の転覆を謀る革命勢力(反革命勢力?)として,クルーガーと繋がっていた。そして,「亡命を呼びかける」の実質は,「ヒィズル国維新政体」の中のアズマビト家を中心とした革命勢力への亡命呼びかけと,外からの「ヒィズル国維新政体」転覆戦略であったと考える。ア クルーガーがグリシャ「あの日」で仮に20歳だとする(21-86「あの日」:煙草吸っているから(笑))。そうすると,832年ではクルーガーは35歳,もし生きていれば112話の854年時点で57歳。キヨミ様,何歳くらいかしら?57歳は,少し可愛そうな気がするが,世代的には巨人大戦後第3世代で,キヨミ様とクルーガーは同世代だろう。クルーガーとキヨミ様は,そのころから繋がっていたと思われる。そう考える人は,さらに進んで,1-1「二千年後の君へ」の「いってらっしゃい エレン」を,クルーガーとキヨミ様に結びつけて考えているわけだ。イ そうすると,832年当時,「ヒィズル国」におけるアズマビト家グループは,どういう活動をしていたのか気にかかる。852年時点で,キヨミ様は,ミカサを「我々が失った一国の主の末裔 ヒィズル国の希望」と言っている(27-107「来客」)。その発言は,28-111「森の子」での発言と併せ読むと,地下資源目当てばかりではないと思われる。アズマビト家は,将軍体制を転覆させた「ヒィズル国維新政体」(仮称)に対する革命勢力として,表の活動と地下活動を使い分けてきたと考える。「ヒィズル国維新政体」は,アズマビト家にとって希望の持てる政体では無かったのだ。このように考えると,「亡命を呼びかける」は,アズマビト家を中心とする「ヒィズル革命勢力」への亡命呼びかけという文脈で理解できる。一旦,外に出て国を転覆させる(革命)という戦略もあり得る(かつての日本赤軍とか)。(4) 852年にキヨミ様が初めてパラディ島に来たとき,イェレナは,アズマビト家とキヨミ様を,「他国と歴史的に強い結びつきを持つために一国の外交に多大な影響力を持つ」「彼女はその一族の頭首だ」と説明する(27-107「来客」)。イェレナのパラディ向け説明だから,当然,アズマビト家の力を,実際よりも,誇張しているだろう。)。それでも,将軍家一族の人脈を使い,表と裏の顔を使い分け,「ヒィズル国維新政体」に仕えるふりをしつつ,面従腹背で暗躍し,最終的には,同政体の転覆を目指しているのではないか。実際,アズマビト家は,財閥を形成しつつも,「ヒィズル国維新政体」から梯子を外されれば投資失敗で破綻するものであり,アズマビト家とキヨミ様は,「激動の時代の中でアズマビト家は変じて」きて,「今や銭勘定に浅ましい女狐の汚名が轟く始末と成り果て」たが,「一族の誇り」までは失っていないらしい(どこまで本当かは不明だが。)。キヨミ様は,若き日の志が変じて自己保身を主目的とするようになった姿である(ちなみに,私が尊敬する某ブログでは,カルヴィ元帥等について,同様の分析をしている。)。(5) そうすると,今後の展開では,「ヒィズル国維新政体」の実像も描かれるかもしれない。それは,マーレの鏡写しで,東の方で,あれやこれやと侵略やらなにやらをやっている姿だろう。以上

  • 07Jan
    • アルミン・エレン・ミカサ(アエミん)三角関係歴史・Ⅰ原点編①・序章

      1 初めに(1) 112話のエレン爆弾投下以来,界隈では,ウソ・ホント議論,真意議論が喧しい。それはそれで興味深いし,私も大いに関心を持っている。ただ,私は,そういうときこそ,距離を置き,原点に立ち返りたいと思うひねくれ者だ。(2) 現下の情勢を踏まえ,改めてアルミン,エレン,ミカサの三角関係(いわゆる恋愛におけるそれに限定しない。)の原点に立ち返りたいと思った。(3) 既に一定の分析を終えて,その粘着考察を文章にするに当たり,私の視点を提示したい。2 関係性の弁証法(1) 弁証法は,ヘーゲルにはじまり,マルクスが史的唯物論で借用したものだ。要するに,「正―反―合(止揚)」理論である。その基本枠組を関係性の展開に借用した。 何がいいたいか?(2) 「成立した関係性の中に,すでに矛盾萌芽が内在しており,反を導き,合に至る」という発想で,関係性の歴史を「展開」として把握するということだ。3 「私―あなた」の関係性~個人から出発するアプローチ(1) いろいろなアプローチがあるが,私は,私の好みで,個人から出発するアプローチを採用する。「進撃の巨人」分析には,そのアプローチが適していると思っている。以下は,そのアプローチで採用する私の基本イメージである。正しいかどうかの話ではなく,そういうものとして分析してみるということだ。(2) 「私」は,世界に投げ出された唯一で具体的な精神的存在だ。唯一性,具体性。ア 要するに,ユニーク,オンリー・ワンということだ。スマップの有名な歌を思い浮かべればよい。イ エレンは,シガンシナ決戦のオープニングで,こう言っている。「なぜならオレ達は・・・生まれた時から 皆特別で 自由だからだ」(18-73「はじまりの街」)。このエレンの発言は,エレンが,近代立憲主義の中核的価値観である「個人の尊厳」原理に立つことを表明した重大発言である。 それまでの発言には,ここにいう「皆特別」の視点が無かった。例えば,WR壁ドン(第二次壁ドン)のトロスト区攻防で巨石を運ぶエレンは,「どうして外の世界に行きたいと思ったか」の問いに,「オレ達は皆生まれた時から自由だ」と言っている(4-14「原初的欲求」)。これはこれで自由に関する重要発言だが,それ以前から,エレンには苦悩があった。それは,ミカサ・コンプレックス背景の「特別な人間」に関する苦悩である。エレンは,他者比較基準の「特別」(スペシャル)でありたいと願い,それが適わずに苦悩し続けてきた。その苦悩が,さまざまな出来事を経て,最終的には,母のカルラ発言(18-71「傍観者」)によって,「特別」の意味転換を遂げ,エレンは救われた。エレンは,「スペシャルの『特別』でなくていい,オンリー・ワンの『特別』に価値がある。かけがえのない存在だからだ。だから,誰もが『特別』なのだ。」という認識を持ったのである。スマップの歌をバックに流してあげたいくらいだ。そして,キースは,最後までそれをつかめなかったため,「傍観者」を選んだのである。ウ その唯一で具体的な存在が,「自由」であるか(正確には「自由であるべきか」)は,実は価値観の問題だ。私は,そういう価値観で生きているが,そうではない価値観もある。そうではない価値観で生きる人は,現在のこの世界でも,大勢いる。そんなことは,例えば,この日本の政治の,理念面における現下の最大争点を想記すればすぐに分かることだ。(3) 「私」は,遺伝と歴史と環境に恩恵と制約を受けつつ「この世界」に投げ出されたが,その恩恵と制約の中で「私」を形作っていく。何を求めて?(志向性)。「制約されつつ,恩恵を糧に制約を越えていく可能性も広がる中で,選択し続ける存在」だ。その選択の志向性は? 最初に種明かしをすると,私は,『夜と霧』で有名なV.E.フランクルが好きだ。『制約されざる人間』,『苦悩する人間』は私の愛読書だ。そして,私は,「進撃の巨人」の物語のバックグラウンドの一つとして,『夜と霧』を置いている可能性が高いと思っている。フランクル好きな私の引っ張りかもしれないが。(4) 私が出会った「あなた」もまた,私と同じく,世界に投げ出された唯一で具体的な精神的存在だ。そして,「恩恵と制約の中で,恩恵を糧に制約を超えていく可能性の中で選択し続ける存在」だ。そのような「私」同士の「私」と「あなた」が出会い,「私―あなた」の関係を,私たちは,どんなふうに結ぶのだろう?ア 「私―あなた」の関係を,「暴力,支配」を基調とするものにするか,「相互の自尊と他者尊重」を基調とするものにするか?イ なお,「ドメスティック・バイオレンス」(私は,この概念と分析枠組を,その登場した文脈に即して理解している)では,「暴力」は,身体的なものに限らない。さまざまな支配の道具を統合させた心理学的支配を中核とする構造的暴力である。私は,「進撃の巨人」を分析する際に,「暴力」を,このような概念で考えている。ウ 「構造的暴力」という用語は,もともとは,ヨハン・ガルトゥングという平和学の学者が打ち出した考えであり,この世界の全体把握の概念であった。エ 何を言いたいか?細部と全体はつながっているということだ。家という「囲い」,国家という「囲い」,「楽園」という「囲い」(「エデンの園」の「園」には囲うという意味があり,パラダイスのギリシャ語語源にも,同様の意味がある。)。「私―あなた」の関係性の中で,もし,「囲う」という要素が入るのなら,その「囲い」「囲まれる」という姿は,どのようなものになるのだろう?DV・児童虐待を念頭に置けば,「家庭」は,「安らぎの場」にもなれば,「監獄」にもなる。『心的外傷と回復』(J.L.ハーマン)は,DVと児童虐待の心理学的支配を説明する際に,「強制収容所」の生存者証言を多数引き,「強制収容所」と「監獄と化した家庭」の構造的な同質性をリフレインし続ける。親による子の支配が随所に出てくる「進撃の巨人」である。随所に「囲うもの」が出てくる。そして,もし,その「囲うもの」が,人による人の暴力支配の装置になっているならば,それをそのようにさせているものの正体は何か?(5) 「私―あなた」の関係性は,恩恵と制約を受けつつ,その制約に服するか恩恵を糧に制約に抗うかを決める「私」と,私と同様な「あなた」との関係性である。その関係性から,「私―あなた」は,私とあなたに恩恵と制約を与えた「何ものか」に「私―あなた」の関係性から生まれる別の「何か」を加える。「子ども達」は,私」と「あなた」のように生きていくだろう。その「子ども達」に,私たちは,何を残すのか?ア 子ども達に残すものは,「暴力」であることも,「愛」であることもある。まずは,何を志向するかが重要だ。イ 「私」と「あなた」が,「子ども達」を思うとき,かつて「私」は,どうであって欲しいと願ったか。そして,その「願い」がどのように,「世界」によって扱われてきて,「私」は,それにどうあろうとし,どうであったのか。投げ出されてあった私が始めた生の物語・・・その終わりに,「私」は,「子ども達」に何を贈ろうとしたか,贈れたもの,贈れなかったものは何か。「私」と「あなた」は,「何ものか」の一部となり,「子ども達」は,その「何ものか」から,「恩恵と制約を受けつつ,制約に服するか,恩恵を糧に制約に抗うかを決めて行き,彼ら,彼女らの生を物語る」存在だ。「私」は,その「子ども達」に,私の生の物語の終わりに,何を言うか?(『情熱大陸』で明かされた最後のコマを考える。)。4 空間の把握(1) 3人の関係性の原点を考察する上で,「シガンシナ」を改めて確認する。その理由は,3項に記載した。「遺伝と歴史と環境に恩恵と制約を受けつつ『この世界』に投げ出されたアルミン,エレン,ミカサを考察する上で,「環境」としての空間把握は極めて重要であろう。(2) 3人が生まれ,乳幼児期を過ごしたシガンシナがどういう空間であり,そこで人々はどのように生きていたのか。まさに,「はじまりの街」シガンシナ(18-73「はじまりの街」)なのだ。5 家族の前史の把握(1) 3人の関係性の原点を考察する上で,出生前の家族前史を考察する。それは,「遺伝」(象徴的な意味で用いる)と歴史の恩恵と制約の側面だ。(2) そういう意味での「遺伝」や「歴史」は,言葉そのものの意味では,この「進撃の巨人」の全体物語における①「ユミルの民」考察,②「始祖ユミル」前後以降の全史解明になる。ただ,そこまで視野に入れると,考察は進まない。そこで,とりあえず,家族の前史に限定する。そうすると,3人の原点を検討する上では,家族の記憶もまた,考慮する必要が出てくる。 一例を挙げよう。私は,有名なエレン発言「一匹残らず駆逐してやる」(1-2「その日」)の由来は,エルディア復権派の境界線処刑場面でグロスがグリシャに語ったグロス思想(22-87「境界線」)だと考えている。(3) 「進撃の巨人」の物語では,「座標と道」を通じて,過去の人の記憶・意識・精神(以下「記憶等」という。)が重層的に蘇り,さらには,未来の人の記憶等も重層的に来ることもあるようだ。ア 私は,いわゆるループ説は,「それもあるかもしれない」と思いつつ,私自身の好みにより,ループ説で終わって欲しくないと思っている。これは,本当に,私の好みの問題だ。イ 私は,文系どっぷり人間なので,「過去の記憶」が現れることまでは,私の想像力の及ぶ範囲だ(例えば,ユングの集合無意識仮説)。しかし,「未来の記憶」説は,実はよく分からない。時間概念に関わることだが,私は,頭が硬いので,四次元的理解に馴染めない。基本的に,パラレル・ワールドになりかねない話は,私は,好きではないのだろうと思う(「未来の記憶」説がパラレル・ワールド的かどうかも,実は,私には,よく分からない。)。私がループ説やパラルド・ワールド的な話を好まないのは,「たった一回限りの生を生きる唯一の個人の物語における一度限りの選択」という「選択の怖さと価値」を,ループ説やパラルド・ワールド的世界観では,台無しにしかねないからである。これは,本当に,私の好みの問題だ。6 0歳からの考察(1) アルエレミカのトライアングルを考察する上で,私は,0歳以前から始める。「0歳以前」という意味は,グリシャとカルラの夫婦関係の実質を考えているからだ。象徴表現として端的に言おう。「グリシャは正妻ダイナと嫡出子ジークの存在を隠してカルラと結婚し,非嫡出子エレンを儲けた。」(なお,私自身は,法律婚という「囲い」をクソくらえと思う志向性があり,嫡出,非嫡出という価値観は嫌いだ。)。ア 粘着考察の私は,グリシャとカルラの性生活まで想像するわけだ。そして,グリシャがうなされて,「ダイナ・・・」とか「ジーク・・・」とか言うことも多々あったろうと想像するわけだ。イ エレンもまた,「不義・不貞の子」なのだ。私自身はこの言葉は嫌いだ。しかし,「進撃の巨人」分析には不可欠な概念ないし一つの価値観と思うので,敢えて使う。そして,「不義・不貞の子」を,「出生」における「悲しい物語」という意味で広く捉えれば(私は,「問題」という言葉は使いたくない),ざっと列挙しても,ヒストリア,ユミル,ライナー,リヴァイが来て,私的にはエレンも来て,そして・・・・・・(現時点では,その続きは,敢えて記載しない。私が尊敬する某ブログの考察だからだ。)。こういう観点からすると,「この世界に投げ出された『私』」が,「その存在に対する他の人々の憎悪(存在否定)」になっている登場人物は,特に,注意が必要と考える。そして,そういう観点から,「存在否定を背負わされた人たち」をピックアップするという方法論も有効だと思う。ミカサは,主観的には意識してないかもしれないが,彼女もまた,「アッカーマン一族」と「東洋の一族」の迫害の歴史の中で,その存在否定を潜在的に刻まれていただろうと私は理解している。先走りになるが,シガンシナそばのWM内の山中の小さな家は,ミカサ両親の逃走の果ての「はかない避難所」,「つかの間の『楽園』)でしか無かったのだ。(2) 実際,物語では,「0歳児エレン」が登場している(18-71「傍観者」)。このときのエレンが,どう育って,ああいう7~9歳児に育っていったのか(アミンとの出会い(22-83「大鉈」))。なぜ,アルミンとエレンは,「はみ出しもん同士」だったのか(18-73「はじまりの街」)。そして,アルミンは?ミカサは?・・・と想像力の翼を広げたみたいわけだ。7 そして出会いと展開と(Ⅰ原点編の目標地点)(1) アルミンとエレンの出会い考察(2) エレンとミカサの出会い考察(3) その後に成立した三角関係(4) 三角関係の中の萌芽的矛盾とその後の展開に向けた序章8 3者関係の名称(1) 便宜的なものにすぎないが,私は,3者の関係を表現する際に,「アルミン・エレン・ミカサ」関係,略して「アルエレミカん関係」と呼ぼうかしら・・・なんて思っている。最後の「ん」は,まあ,語感もあるし,「アルミん」,「エレん」なので,関係の循環を盛り込もうかしらといった意図もある。(2) アルミン,エレン,ミカサという順序は,「エレン,アルミン,ミカサ」という順序ではないかという考えもあり得る。それも十分あり得るのだが,私は,「声かけ」の重要性とともに,そこに「声かけ」したくなる存在がいたという側面を重視した次第だ。あと,エレンを中央に持ってきた方が,原点考察の上ではイメージ的に理解しやすい面がある。(3) よって,「アルエレミカん関係」,「アルエレミカん三角関係」,さらに省略すると「アエミん関係」・・・「あえみん」・・・「会えみん」,「逢えみん」,「遭えみん」,「遇えみん」,「合えみん」,「和えみん」・・・・・・ま・・・いっかぁ(笑)。ゲスミンとかベルミンとか,末尾が「ん」で終わる4~5字の言葉は言いやすい。9 結語 以上をもって,アエミん三角関係の史的考察Ⅰ原点編の序章とアウトラインを描いた次第である。以上

  • 06Jan
    • ユミル個人史区分,マルセル記憶,3人の「女神」たち・・・

      2019/1/6 追記 勘違い記載を修正しました。1 ユミルの特殊性2点(前回考察ふりかえり)先の記事で,私が指摘したユミルの特殊性2点は以下のとおり。(1) 世代をまたぎ空間をまたいだ存在。ユミルは,巨人大戦後のマーレ(戦中世代生存中)とWM陥落後の壁内世界の双方世界を実体験している。(2) 約60年間の無垢巨人経験がある。2 ユミル個人史区分 ユミルは巨人大戦後第2世代と第4世代三男グループ(104期生同期組)の双方に属している。それを意識しつつ,以下の個人史区分を試みた(年齢設定については後述)。(1) マーレ在住第2世代期ア 「物乞い」孤児時代(0~7歳前後)イ 「ユミルの民」(仮称)教団「女神」時代(7歳前後~12歳前後) 教団名は,8-特別編「イルゼの手紙」の無垢巨人(元信者)の言葉から仮に設定した。(2) パラディ壁外・無垢巨人時代 約60年(ユミル精神では約2年経過)(3) パラディ壁内在住第4世代期(四男三男グループ) 知性巨人時代ア 845~847 WM壁ドン後の壁内を逞しく生きた2年間(14歳前後~16歳前後)イ 847~850 訓練兵時代3年間と激動の850年(ポルコ捕食継承で死亡)(16歳前後~19歳前後)3 2項の区分補足説明(1) ユミルが孤児から「女神」になった年齢,境界線処刑となったときの年齢等を特定する手がかりはほとんどない。そこで,22-89{会議}の「ユミルの手紙」の絵を手がかりに,他の女性と比較することで年齢を推測した。(2) そして,物語の都合上の相応年齢も考えた。104期同期生の12歳訓練兵15歳解散式を手がかりに,104期同期の中で年齢的に浮き過ぎない程度にした。(3) また,WM壁ドンの時点で,彼女が壁内世界で一人で逞しく生きていけたことも考慮した。(4) 年齢を正確に認定することが目的ではない。孤児時代,「ユミルの民」教団「女神」時代(「教団女神時代」と略記)の経過年数を大まかにつかむことが一番の目的である。曖昧認定でよしとした。4 ユミルはマルセルの記憶を見ていたか。(1) 結論的には,私は,見ていたと考える。理由は,そう考えないと,第二次エレン争奪戦でのユミルの世界理解等の説明が困難になるからだ。ユミルは,切れ過ぎるくらいだ。(2) 他方,ベルトルによる第二次エレン争奪戦中の巨大樹上のユミルベルトルとの会話では,ユミルがマルセルの記憶を見ていないと思われる部分がある(12-47「子供達」)。しかし,私は,この会話は迷彩と考えている。 第一に,私は,捕食継承の際に生じる記憶障害と先代知性巨人の記憶継承は全く別の問題と考えている(「捕食継承の記憶障害理論」と「先代記憶継承理論」)。私が両者を別問題と考えていることは,いずれ別記事を書く。この両者は,いずれも記憶にかかわり,また「座標」と「道」が絡むので混乱しやすい。そして,ベルトルの質問と,その後のやりとりは,この両者の混同になっている。この点は,ベルトルとユミルの会話部分を注意深く読めば容易に理解可能だ。また,ベルトルは,ユミルに「君は人間に戻る時」「誰を食ったか覚えているか?」と聞いた。ここで,漫画表現の吹き出しが,また迷彩になってしまう(「迷彩」の用語は,便宜的に,諫山先生の仕掛け迷彩と仕掛けていないが読者が誤読してしまう場合の双方を含むとしよう。)。少し表現を変えて,質問①「君は,人間に戻る時に誰を食ったかを,覚えているか」,質問②「君は,人間に戻った時,誰を食べたか覚えていたが」を比較する。並べれば質問①と質問②は,全く別の質問であることを容易に理解できる。この場面は質問①だが,質問②と誤読しかねない。その誤読は,問題設定を,「記憶障害の問題」に引っ張っていってしまう。次に,①「君は,人間に戻る時に誰を食ったかを,覚えているか」と②「君は,人間に戻る時に誰を食ったかを,判っているか」を比較する。前者①は記憶を,後者②は判断や現在の本人理解を聞いている。これも全く異なる質問だ。そして,ベルトルは,後者②で聞くべきであった。両者を並べてもよい。私の想定は,両者並べた問いにユミルが嘘をつかずに答えるなら,「覚えてはいないが,判っている」となる。捕食場面以外のマルセルの記憶は継承していたとする。その継承記憶に,ライベルアニとマルセルが登場していたとする(たとえば,マガトに送り出された境界線場面)。ベルトルとの会話時点では,ライベルアニがWM壁ドン巨人であったことは自明となっているので,簡単に「マルセルを捕食して人間になったのだ。」とユミルは判断できる。第二に,この場面でユミルが自分の理解内容をベルトルにそのまま話すというのはナイーブである。ユミルは,大ざっぱには,①「ライベルに従う」,②「調査兵団につく」,③「どちらでもない」の選択がある。そして,ユミルは,前者①は,マーレ戦士によるユミル捕食が待っていることを十分理解している。ヒストリアの関係でどうするかという場面だ。こういう場合,ユミルは,自分の情報はなるべく出さず,相手方の情報収集に走るだろう。実際,ベルトルとの会話時のユミルの視線,慎重さ,言葉の選び方を見れば,ユミルが,この場面では細心の注意でやり過ごしていると感得できる。第三に,その前のライナー質問の中に,ユミルがマルセルの記憶を見ていることを前提とした質問が潜んでいる。「自分の僅かな命」と「クリスタの未来」の択一質問だ(11-46「開口」)。「ユミルの僅かな命」は13年寿命のことと読むのが自然である。そして,ユミルは,それを理解して,その後の思考,行動選択をしていると考えられる。13年寿命は,マルセルの記憶継承がないとユミルには情報として入らないとするのが,まあ,自然である。もっとも,私は,「ユミルの民」教団の教義を想像し,13年寿命を取り込んだ教団教義(救済物語)も想像し,物語的にはこちらの方が面白いなどと考えている。それは私の好みの問題に過ぎない。他にも,いろいろと指摘できるが,この変で止めよう。最終的には,①マルセルの記憶継承(捕食継承場面に限らない)があると考える方がユミルの切れ過ぎを説明できる,②特に矛盾を生じない,③ユミルがマルセルの記憶を継承していたと設定する方が物語的に面白いと私は考えるという3理由で,私は,マルセル記憶継承はあったと考えている。5 3人の「女神」たち(1) マルセルの記憶継承を肯定すれば,ユミル無垢巨人時代の60年間を,マルセルの記憶で埋めることができる。そのマルセル記憶は,戦士候補生としてマーレで叩き込まれた歴史,世界情勢,巨人化学,現在のマーレ(第4世代)といったものだ。そうすると,ユミルは,比喩的に言うなら,①外見は「フケた15歳」,②その中身は「ピクシス同世代のお婆ちゃんでマーレ,壁外,壁内,分かっている人」になる。(2) さて,こういう存在は,他にもいる。歴代「壁の王」だ。ユミルは自分の保持記憶という点では,「壁の王」にかなり近い存在になる。この方が断然面白い。例えば,フリーダ,ユミル,ヒストリアを並べよう。私は,「3人の『女神』たち」と呼ぶ(女神の数は,今後,まだまだ増えるかもしれない。)。外見と記憶の点で,フリーダ,ユミルが相似したとして,ではヒストリア(歴史)は,これからどうなっていくのか・・・なんていう予感めいた話も展開できてしまう。(3) しかも,現下の情勢で,マルセルの弟のポルコがパラディに来る。私は,ポルコもまた,ユミルの記憶,さらには先々代マルセルの記憶も見ていると考えている。中東戦争直後のライナー,ポルコの会話(23-93「闇夜の列車」)は,ユミル記憶は見ているがマルセル記憶は見ていないような話になっている。端的に言うと,①ここにも迷彩があり,②ポルコにはマルセル記憶を見たとライナーに言いたくない理由があった(マルセルがポルコを巨人にしたくなくてマーレ軍へ働きかけた。そのマーレ軍への効果は実際は無かったとしても,その働きかけ行為自体がポルコにとって重要なのだ。)。さらに,③マルセル記憶を見ていたとすることで容易に説明できる場面が増え,④その方が物語的にも面白いと私は考えている。(4) 先々代記憶継承は,エレンにおいて,その存在が既に明示されている(フリーダ視線の記憶継承,クルーガーとの人格統合的場面)。そう,エレンの中にはフリーダがいる!6 死者たちの復活と結婚?(1) エレンの中にはグリシャ,フリーダがいて,ポルコの中にはユミル,マルセルがいて,これからヒストリアといろいろな展開がある・・・と私は期待している。その展開の中で,私は,ユミルには,ポルコ経由で再登場してほしいわけだ。(2) 記憶継承による人格統合を考える。エレン,グリシャ,クルーガーの人格統合は22巻でさんざん描かれている。ダイナに関する記憶を思い出した場面(22-87「境界線」)が典型だ。読んでいただければ分かる。外見エレンだが,その中身は,グリシャという場面もある。それは,憑依,降霊術,イタコといった言葉を連想させるし,「原点座標」(0.0.0.0)から道を通じて「個別座標」をもつ肉体(「器」)に死者の精神が宿る「復活」と見ることもできる。人格統合でも,復活の側面はあるわけだ。(3) ポルコの身体でユミルが復活する,エレンの身体でフリーダが復活する・・・なんてイメージで考えてみる。 そして,エレンはどこかでポルコを捕食するだろう。エレンの中にポルコ経由でユミルが入る(正確には原点座標経由)。そのエレンとヒストリアが結びついたら,結果として,ユミルはヒストリアと結婚できてしまう。ユミル的には,別にエレンじゃなくて,これまたヒストリアと結婚したがっていたライナーでもいいのだが。ユミルとライナーは,夜這い云々の会話を交わしていたし(9-38「ウトガルド城」の「鰊」(にしん)缶詰の場面)。要するに,ユミルを宿した男性がヒストリアと結ばれれば,「結婚」と表現し得る状態になることは,「ユミルの手紙」の末文の読み解きに重要な示唆を与えるだろう。(4) しかも,ヒストリアとユミルがエレンを介して結びついたら,外見はヒストリアだが,その中身は,要するに「みんないる」状態だ。フリーダもいるということは,巨人大戦の前も含めて,王達の記憶がある(当然145代王もいる。)も入ってしまう。まさか,ここで,ヒストリアが神になり,ロッドの夢が実現されました・・・なんて話にはならないだろうと私は思うのだが・・・さてさて・・・7 マルセルについて(1) ここで,マルセルの存在も押さえよう。マルセルは,端的に言うと,「自身が巨人になることが当確の中,弟ポルコを巨人にさせたくなくて,ライナーを巨人にさせた」存在である。(2) マルセルは,その罪悪感を抱えつつ,それをライナーに告げた。ライナー呆然の中でユミルが現れ,マルセルはライナーを助けてユミルに捕食された(贖罪)。この出来事とその後のライナーの行動は,おそらく,グリシャ的には,グリシャが「壁の外」に出た行為と同じで,「お前が始めた物語」(22-88「進撃の巨人」クルーガー発言)となるのだろう。このクルーガーの指摘は,あまりにも厳しい「自由と責任」の感覚だと思う。 そして,ライナーが始めた物語は,迷走の果て,魂の死から再び歩き出し,彼は何を目指すだろうか。(3) 他方で,マルセルの贖罪は,ユミルの知性巨人化と自由感覚をもたらした。その後,ユミルは,ヒストリア,ベルトルの救済に関わった。ライナーにも影響を与えているだろう。また,サシャへの導きもある。私は,ユミルに関しては,アニメではなく漫画本編のストーリーの方が意味的に好きなので,ベルトル祖先(教団創設詐欺司祭)は,孤児時代の名もない一人だけ投げ出されて放置された状態の少女を見つけて名前を授け,生きる意味を与えた存在であったと見ている。そのベルトル祖先が教団女神摘発場面で「騙されていた」発言をし,これにユミルがどう答えたか・・・そして,めぐりめぐって・・・と考えていく。 サシャにはサシャ父がいて,サシャはカヤ,ニコロを導き,ガビはサシャを殺し,ガビ,ファルコは・・・は長くなるので仄めかすだけにする。そして,私は,ユミルを考え続けて,「鰊」(ニシン缶詰)問題から,連想と発想が広がり,アルミン方向の重大仮説とサシャ方向の仮説を持った。おって,紹介する。(4) こういう次第で,マルセルから始まったものとして眺めて見ることもできる。(5) 復讐も連鎖するが,救済も連鎖するということだ。そして,「私―あなた」の関係性が,時代と空間を越えて,幾重にも幾重にもはりめぐらされている。加害が,復讐が,贖罪が,救済が,あちらこちらで連鎖し,時に反転し,ぐるぐると回る。そういった人間の歴史,現在の地底に,静かに横たわっている「何か」がある。網の目の関係性から別の「何か」が生まれては底に消えて行き,底から何かが現れては関係性に別の「何か」を与える。「私―あなた」の関係性から生まれる「何か」が憎悪であれば,底にある「何か」は,そういうものになっていくし,関係性から生まれる「何か」が「愛」であれば,底にある「何か」は,そういうものになっていく・・・なんて,もったいぶった表現をしてみた。そして,改めて,原点座標(0,0,0,0)と唯一無二の個別座標(x,y,z,t)が沢山散らばって,「道」でつながって,あれやこれやとやっきて,あれやこれやと今もやっていて,今後もそうなのだろうなぁと思って,「ユミルの手紙」を読んでみる・・・。8 ブラウス=ブラウン仮説とガビ(1) ブラウス家とブラウン家は遠縁の血族である。その根拠の一つを,私は,ユミルの「鰊」(にしん)缶詰から導いた。まあ,大した根拠ではなくて,後述のアルミン仮説の中でブラウスもかぁ・・・と思いついた程度だが。(2) そして,ガビは,ブラウス=ブラウンを,「何か」で知る。ガビは,同族殺しになる。(3) さて,「同族」である。ガビは,自身の血族が,「悪魔」と思っていた「ブラウス」血族と同じであったことを知ることになる。(4) これは,ガビの目覚めに向かうか,それとも,ガビの精神崩壊をもたらすか? もし,ガビの精神崩壊へ行くなら,ガビを救うのは,ファルコだ。いろいろな人の導きがガビにあるだろうが,最終はファルコだろう。最初からライナーがそう言っている(23-93「闇夜の列車」)。ファルコは,そのために,あちらこちらで導かれまくっている。ガビを庇ったファルコにジーク脊髄液・・・これすらも,ガビ救済ドラマの仕掛けかもしれない。(5) だとしたら,なぜ,そこまでガビを虐めて救済をしかけるのだろうか・・・それは,ガビが,「悲しい適応」の犠牲者だから。私は,ガビを嫌いじゃない。むしろ好きだ。そして,ガビの「悪魔」連呼等の裏に,彼女の悲鳴を聞く。それは,マーレ時代からだ。マーレでも,彼女は,悲鳴を上げていたと私は見ている。「悲しい適応」として。マーレのエルディア人は,基本的に,そうでなければ生きていけないような状態だと思う。 ガビは,その「適応」の実質を表現しているからだ。要するに「人―悪魔」思想(グロス思想(22-87「境界線」)である。まさに,グロすな思想と言える。そういう思想で心を防御しないと生きていけないようにさせている者が,真の敵である。 ただ,それは,つきつめると,暴力,支配という形で人に巣くうものなので,退治は困難なものだろう。私は,そういうものがあるということを正面から認めて,別方法を考える発想になるが・・・。(6) ガビの救済は同時にファルコの救済でもあり,それに向けて,上の世代が,また,あれやこれやと憎悪を贈ったり,愛を贈ったりするのだろう。次の世代だからこそガビは弄られまくるような予感がする。  ちなみに,ガビが好きなライナーはマーレ・エルディアのハーフであり,彼もまた,そういう意味では,ヒストリアと同じだ。そして,その同じという点では・・・ここは,今は敢えて書かない。私の独創アイディアではなくて,私を導いた某ブログの素晴らしすぎる考察だからだ。9 アルミンに関する大胆仮説(1) アルミンの祖父は,マーレ内の諸勢力(それはマーレ体制側かもしれないし,別勢力かもしれない)と繋がって潜入生活を送るスパイの家系としてシガンシナにいた。(2) その繋がり組織の立ち位置次第では,アルミン祖父,アルミン両親は,WM壁ドンにおいて,4人の子供らをフォローする内部工作員であった。マルセルの死はライベルアニの漂流をもたらし,アルミン一家の情報は消えた・・・かに見えるが・・・ポルコの中に眠っている。(3) アルミンの中には,いま,ベルトルがいる。ポルコとアルミンの接触は,ベルトルとユミル,ベルトルとマルセルというこれまた興味深い関係性の接触場面になる。そこから,一体,何が炸裂し,それがエレン,ミカサ,アルミンのトライアングルにどう影響するか?(4) 荒唐無稽と思われるだろうか。ユミルを軸に,「鰊」缶詰とアルミン祖父の本を考察すれば,私が上記仮説(1)を導いた考察にたどり着く・・・と思う。10 次回予告 悩んでます。 もう少しユミルに拘るか,ユミルが私の中で発酵するのを待って,エレン,アルミン,ミカサの原点考察に進むかどうか・・・。以上

  • 05Jan
    • 巨人大戦戦中世代,戦後各世代の設定と特殊なユミル

      1 世代設定の目的(1)  巨人大戦終結は,「第二マーレ覇権世界秩序」(「世界の中の壁内世界秩序」を含む。)を現出させた。その巨人大戦終結後の時代感覚,世代感覚を明確に意識する。(2)  世代から基本的な関係性を設定しやすくする。「親子関係」(類似含む。),「兄弟姉妹」関係(以下,「姉妹」省略。性別は,とりあえず「男性」性で記載する。),「祖父母孫関係」,「上司部下関係」,「先輩後輩関係」,「同年齢関係」(多少の年齢差は許容する)その他諸々。(3)  それぞれの世代のメンバーが先行世代から何を受け取り,次世代に何を残そうとしているかを意識する。(4)  ユミルの特殊性を明らかにする。2 世代設定方法(1)  巨人大戦終結前後を実体験した戦前世代を0世代とする。(2)  巨人大戦終結後の戦後世代を,おおむね20年区分で,第1世代,第2世代,第3世代,第4世代,第5世代に分ける。(3)  第4世代は,さらに細分化し,①長男グループ,②二男グループ,③三男グループ,④四男グループ,⑤五男グループに分類する。これは実際の兄弟関係を借用した第4世代年齢層分類である。(4)  人物は全員を網羅していない。適当ピックアップ。考察のための便宜的分類。記載順は,一応,年齢順だがこれも適当。便宜的に,物語にまったく登場していない人物も記載した。3 各世代と人物例(1)  戦中世代 145代王カール・フリッツ,ケニー曾祖父(便宜的想定)。「ユミルの民」教団(仮称)の老年信者層,その他もろもろの巨人大戦を実体験した人物(壁外壁内双方)。(2)  第1世代 ケニー祖父,「ユミルの民」教団の中年信者層。教団指導司祭(ベルトル祖先?)(3)  第2世代 ケニー両親(便宜的想定),ロッド父(壁の王),傀儡フリッツ王,クルーガー両親(革命軍),グリシャ両親,アルミン祖父,ザックレー,ピクシス,カルヴィ(マーレ軍元帥),ロイ(老齢新聞記者),「ユミル」(孤児時代~「ユミルの民」教団女神時代まで)(ユミルが極めて重要),「ユミルの民」教団若年信者達(4)  第3世代 クルーガー(革命軍からマーレ潜入スパイ『フクロウ』へ。進撃巨人継承者),キヨミ(東洋の一族),エルヴィン父,サネス,ケニー(アッカーマン①),ロッド,ウーリ(壁の王),キース,ハンネス,グリシャ,ダイナ(大陸残留王家),カルラ,サシャ両親,アニ父,カリナ(ライナー母),ライナー父(マーレ人),ミカサ両親,アルミン両親,コニー両親,ジャン両親,アルマ(ヒストリア母)その他104期生の親たち,ニック司祭,リーブス会長,マガトその他マーレ軍幹部(5)  第4世代① 長男グループ エルヴィン,ナイル,ミケ,ジーク,ウルクリン(ロッド長男),フリーダ(壁の王,ロッド長女),タイバー② 二男グループ ハンジ,リヴァイ,その他104期生先輩層,ディルク(ロッドの2男),ピュレ(新米新聞記者),フレーゲル・リーブス,③ 三男グループ 「ユミル」(60年の無垢巨人を経てここに入る),マルセル,ライナー,ベルトルト,アニ,ピーク,エーベル(ロッドの2女),エレンら104期生達,フロリアン(ロッドの5女),タイバー妹(戦鎚),コルト,ポルコ④ 四男グループ ルイーゼ,ヴィム,ホルガーら調査兵団新兵の世代⑤ 五男グループ カヤ,ガビ,ファルコ,ウド,ゾフィーその他(6)  第5世代(?) ナイルの子,ヒストリアの子(妊娠していて生まれれば)4 ユミルの特殊性(1) 世代をまたぎ空間をまたいだ存在。ユミルは,巨人大戦後のマーレ(戦中世代生存中)とWM陥落後の壁内世界の双方世界を実体験している。(2) 約60年間の無垢巨人経験がある。5 予告 次の記事は,ユミル,ヒストリア,フリーダメインの思わせぶりな考察記事。以上

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プロフィールは謎につつまれています。 粘着考察・分析のアプローチから,バックグラウンドが出てしまうで...

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