一旬驕話(か):1ヶ月49ユーロでヨーロッパ中の普通列車乗り放題ティケット計画

 

  ユーレイルパス  

  もう30年も前のことですが、ヨーロッパ旅行の時には必ずユーレイルパスやジャマンレイルパスを買っていました。ヨーロッパ中、ドイツ中の特急列車にフリーに乗れるので快適でした。ただし通用期間は限られていて、価格もかなり高額でした。

 

  9ユーロと49ユーロのドイツティケット   

  このブログの前身「庭のツツジと野のスミレ」の2022年5月30日にドイツでの9ユーロ定期について、当ブログでは昨年9月10日にこのティケットの継続について紹介しました。昨年ドイツでは夏の間だけですが9ユーロ(約1300円)でドイツ中の普通列車1ヵ月乗り放題のドイツティケットが発売されたのです。自動車を使わないので脱炭素社会に合致しているし安いので評判になりました。ドイツ人以外でも購入できたので。コロナがなければ昨年これを利用した日本人旅行者も多かったでしょう。

 

  今年は5月からこの制度が継続されています。今度は夏だけでなく(何年続くか不明ではありますが)通年使用可です。ただし49ユーロ(約7500円)に値上げされました。ドイツではもともと通勤定期は割引率が高いので1ヵ月49ユーロは高額過ぎるという声もありますが、鉄道でゆっくりと旅行しアチラコチラを見たい人にはお得です。

  ただし利用できるのは基本的にドイツ鉄道の普通列車だけです。新幹線的な列車には乗れません。

 

  49ユーロティケットの拡大  

  部屋の中にも秋風が吹くようになった9月7日ですが、このブログでも時々参照していますドイツの新聞フランクフルター  ルントシャウを覗いてみますとこの49ユーロティケットに関連する記事がありました。地球の反対側での列車の切符の話ですが、他愛ないフ~ンまでに紹介します。

 

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  パリへもロンドンへも? 政府は49ユーロチケットを全ヨーロッパへ拡大計画か

 

  連邦政府交通相は49ユーロティケットを全ヨーロッパ拡大を可能と判断。フランスも類似した独自のティケットを計画しているのが追い風。

  自然環境への影響が少ない49ユーロティケット一枚で全ヨーロッパを旅行できるとなると、列車利用の旅行者にも気候保護にも良案と言える。連邦交通相フォルカー  ヴィッシング(社会民主党)は現状ではドイツ国内でだけ有効なこのシステムをフランスでも有効なものにしようとしている。パリではマクロン大統領がドイツティケットに類似した制度を構想していることを9月4日にフランスとイギリスで活動しているユーチュウバーの フーゴー  タラヴァース氏とのインタヴュウで明らかにしている。

 

  ヴィッシングはX(旧ツィッター)でこのアイディアを賞賛しながらも、「将来的には独仏間で国境を越えて承認することが、更には全ヨーロッパ内で相互承認し合うことが考えられる」と述べ、一歩も二歩も先を提案している。

 

  フランス版49ユーロティケットの検討は既に開始されている

  マクロン大統領はタラヴァース氏に、これは決して思い付きや冗談ではない、自分は既に交通大臣のクレマン  ボウヌに、現在はフランス各州で異なる交通料金を各州共通のユニヴァーサルティケットに改革する計画を指示している、と説明した。フランスの幾つかの州では既に同一料金が適用されているのだが、全土統一料金の導入を指示しているのである。

 

  さらにマクロンは、この計画は環境保護にも地球温暖化対策にも有効である、と述べた。ボウヌは9月5日に「エコロジーと購買力向上のためにこの列車料金システムをフランスとフランス各州で有効なものとしたい」とつぶやいて大統領の意見を補足した。

 

  各州は鉄道料金への国の支援を要請  

  フランスの民間通信社ビジネスFM  TVは、この間に複数の州の議員からは経費負担に関して疑義が提出されていると報じている。オー  ド  フランス州副知事フランク  デーサン氏の「大統領のアイディアは何時も極めて優れてはいるのですが、地方自治体のお金を前提にするのはたいていにしてもらいたい」に代表される、この計画への批判的な政治家の発言もなされている。

 

  オーヴェルニュ  ローヌ  アルプ州の第一副知事ニコラス  ダランゴン氏は、マクロン案は「大変良い」としながら、料金負担は「現今のわが州の財政状態では不可能」として、一般論としては国内で統一的な料金体系が必要なのではあるが、それならば国が財政的に各州を傘下に置くべきである、と見ている。  

 

  フランスが49ユーロ式ティケットを導入したとしてもドイツでは導入100日後になっても目に見えるような効果はないと考えられている。消費者中央局はドイツ鉄道の時代遅れの顧客サービスによる予約システムの不備、複雑な予約取り消しシステム、特定の顧客はティケット購入が排除されている制度などを指摘している。 

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  読後感想文   

  この記事のタイトルを見た時は、エッ7500円でリオンからベルリンに行けるの、と驚きました。最後まで読んでみると、なお前途多難なアイディアが話題になっているというレベルでした。しかし通貨統一を成功させたEUですから、いずれは約1万円でヨーロッパ中の普通列車1ヵ月乗り放題という制度が日の目を見ないとも限りません。ただしイギリスはポンドですからユーロ圏の制度にはなかなか乗りにくいかと思います。

 

  現行のドイツ内有効のドイツティケットにしましてもドイツで言えばかなり西のアーヘンからかなり東の首都のベルリンまで何度往復しても1ヵ月7500円ですから、青春18切符で1日2410円が一番安い日本から見ると交通費はタダのようなものです。それがパリ<――>ベルリン間でも実現すると、お急ぎではない旅行者には大助かりです。それが、この記事のタイトルのように、ロンドンまで伸びるとなると普通列車での旅行を楽しむ余裕と時間のある方にはヴェリー  ハッピーです。

  

  ・・・・・・ と思いながら投稿します。

  なおこの記事は https://www.fr.de/verbraucher/deutschlandticket-paris-london-wissing-49-euro-ticket-ganz-europa-92504963.html でご覧になれます。