一旬驕話(む):拙ブログへのコメント:ハーバーマスの原罪意識とハラリの中東戦争観

 

  もとになった拙ブログは   

  二旬前1120日の拙ブログ投稿「一旬驕話(な)」で私はドイツの哲学者ユルゲン・ハーバーマスの「基本的にイスラエル擁護」を趣旨とする公開書簡についての記事を紹介しました。その中で(ハーバーマスの文章ではなく記事の文章でもなく、私の文章で)記事に接した限りでは、ドイツ内での反ユダヤ主義拡大への警鐘に主眼があるようです。この警鐘を鳴らすという点では多くの人が賛同する書簡発表だと思われます」と書きました。

 

  私は存じ上げないN氏からこの20日投稿文へのコメントをいただきました。そのコメントにつきまして2点申し上げます。

 

  ハーバーマスが書簡を発表した理由    

  私はN氏のコメントの多くの部分を私自身がそれなりに把握出来るまでに解きほぐすことが出来ませんでした。それはそれとしまして上記の私の感想「記事に接した限りでは……)多くの人が賛同する書簡発表だと思われます」につきましてN氏はどうしてドイツ国内で反ユダヤの迫害が、このハマスーイスラエルの戦争で起きると考えるのか。……)ハーバマスの父はナチス党員で、ハーバマス本人は、少年期は「ヒトラー・ユーゲント」の一員だった。その原罪意識がハーバマスの意識を支配しているのではないか」とのことです。私の理解できた範囲ではありますが、N氏は《{ハーバーマスの(ハマスーイスラエルの戦争を契機としてドイツ国内で反ユダヤの迫害が起きるとの)考え}の根拠にはハーバーマスの(父親及び自分の少年期の経験に基づく)原罪意識が存する》と指摘されています。

 そういう事情があるのかもしれません。これは筋違いの指摘かもしれません。私は可否も是非も判断できませんが、.紹介いたします。

 

  中東戦争へのハラリの判断    

  N氏のコメントの一節に「ハラリは、これでもシオニストイスラエルを支持するのでしょうかね。出来れば聞いてみたいものです」とありました。私はハラリの名前は聞いたことがあります。彼の著作(の書評も読んだことはありますが、)は読んだことはありませんし、彼の評論などを追いかけたこともありません。ですから彼がこの戦争に対してどのような考えを持っているのか知りません。ではありますが、イスラエル人が中東戦争に対して持っている考えが垣間見えるかもしれないと思いましてウエブで調べてみました。

 

 ハラリに関してはYouTube でも Instagram でも投稿は種々ありました。それらによってハラリの饒舌さはよく伝わってくるのですが、私はそれらに基づいてハラリの主張を紹介する能力はありません。ですから無難な途を選びまして文字化された記事を紹介いたします。  

 

  イギリス、ガーディアン紙の記事   

  ガーディアン紙1024日に関連記事が掲載されていました。その冒頭と最終部分を紹介します。

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  イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリの母国イスラエルの学者や平和活動家は、アメリカとヨーロッパの一部の進歩派はハマスの暴虐に対して「無関心」であると指摘し、彼らの「極端な道徳的鈍感さ」を批判し、左派の政治を裏切っていると非難しているのですが、ハラリはイスラエル人のこの立場を支援しました。(……)

 

  ハラリは、「私たちはガザ破壊の軍事行動は破壊が目的とは見ていません」と述べ、「ガザの状況は恐ろしいが、少なくともイスラエルはできるだけ多くの市民を殺すつもりはない。これはアサド政権がホムスとアレッポで行ったことではありません。唯一の解決策は、ハマスが武装解除され、パレスチナ人の人々が何らかの代替の未来を持つことです」と述べました。

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  この記事は https://www.theguardian.com/world/2023/oct/24/yuval-noah-harari-backs-critique-of-leftist-indifference-to-hamas-atrocities で読めますし、カット&ペイストすればChatGPT 3秒で(正確な訳かどうかは保証できかねますが、スムーズな)日本語にしてくれます。

 

  ドイツ語の記事ですと……   

  オリジナルは英語のインタヴュなのですが、それをドイツ語で要約した記事が

https://eightify.app/de/summary/interviews/piers-morgan-vs-yuval-noah-harari-israel-hamas-war-full-interview に掲載されていました。序ながら、それを訳してみました。

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 ハラリの家族ハマスのテロリストの襲撃を生き延びたことが、イスラエルの対応復讐ではなく前進することが重要だとする議論の契機となりました。

 

 イスラエルがサウジアラビアとの歴史的な協定を結び、和平を達成するためにイスラエルは市民を守り、パレスチナ人に未来を提供し、ハマスを壊滅させるために民間の犠牲を避けながらハマスを武装解除しガザ地区の支配を終わらせなければなりません。

 

 イスラエルは作戦に慎重に進めるべきです、そして抗争中には特に女性や子供などのパレスチナ市民にイスラエル内での避難を確保して、彼らを保護し、さらなる状況悪化を防ぐべきです。

 

 1948年の戦争中のパレスチナ人とユダヤ人の追放は、イスラエルとハマスの持続的な対立を招きました

 

 最も重要な使命は将来に焦点を当て、過去の傷を癒し、歴史的な紛争をさらなる苦痛の口実として利用せず、絶対的な正義よりも平和を優先し、戦争のサイクルを終わらせることです。

 

 イスラエルは新しい指導者を考慮すべきです。ネタニヤフの分断方針が国の機関を弱体化し、政府の機能混乱を引き起こしているからです。これが重要な防衛および情報機関に対処する国の能力を損なっているのです

 

 イスラエルの首相は新しい選挙を実施し、責任を取り、失敗に対して謝罪すべきでしたが、代わりに他人を責め、辞任を拒否しています。

 

 イスラエルが平和を築く最善の機会は、ハマスを武装解除し、和平プロセスを再開し、現在の紛争にもかかわらず、パレスチナ人と自身の国を尊重する新しい指導者を持つところから生まれます

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  N氏のコメントをもとにして2点申し上げました。誤解、誤解とおっしゃるけれど誤解も理解の一隅よ、で他愛無い文章を終わります。