一旬驕話(う):自衛隊への名簿提供反対街宣余話:リアリストって何ですか?
福岡市は自衛隊へ市民の名簿を渡しています
故安倍首相が自衛隊員の募集状況が低調なのに不満であらぬクレームを口にしたのに福岡市の高島市長が「こしこまりました」と尻尾を振った結果として、2020年以降(6月に)福岡市は毎年高校と大学を卒業予定の18歳と22歳の約3万名の氏名と住所のリストを自衛隊に渡しています。自衛隊員募集活動に便宜を図るためにです。これはプライバシーの侵害であるとして反対する「自衛隊への名簿提供を許さない! 実行委員会」が結成され、以来現在も裁判や街頭宣伝活動を行っています。https://fukmeibo.wixsite.com/home をご覧ください。
街宣は……
街頭宣伝活動は毎月1回高校生や大学生が利用する(JRや地下鉄の)駅頭で、先月は福岡市の西で、今月は東で、来月は南でという風に場所を変えて行っています。 私は時々その街宣に参加しています。宣伝活動はスピーチ、チラシ配り、横断幕や宣伝板を持ってスタンディングのいずれかです。私はもっぱらチラシ配りをします。そして先般もチラシを配りました。
チラシの一面は福岡市によるプライバシー侵害を糾弾する文面ですが、裏にはスタートの質問から Yes、No の答えによって性格が分類され、最終的には「あなたはピースフルタイプです」等などの結論にいたる遊びパズルが載っています。
天気は穏やか、友達と一緒に楽しい下校のリアリスト
私がチラシを配っている向かいの道でもメンバーが配っていました。小学一年生か二年生くらいの二人が一枚のチラシをもらって道路を渡り、それを眺めながらこちらに歩いてきます。私の前まで来てもまだチラシを眺めています。珍しいことです。「分からないことがある? 」とランドセルに声をかけてみました。「ウン、これ」と言って見せてくれたのは Yes・No 遊びの一問「猫のケンカへ仲裁に入ったことがある」です。
「猫は知ってるよね」「ウン」「ケンカも分かるよね」「ウン」「そうか。仲裁が分からないんだよね」「ウン」です。「仲直りさせることだよ」「アッ、そうか」と右側のランドセルが答えます。「分かってくれて、有り難う」と言うと、左側のランドセルが「これは何? 」と聞いてきます。「どれ? 」と私は大きく構えました。「これ、リアリスト」「エッツ? 」大きく構えた割には慌てました。私はリアリストの説明ができないのです。「ホラ、それはね」と時間稼ぎをします。
「ぼくたちは幼稚園でもなく、6年生ででもなく2年生だよね」「3年生」「そうか、3年生だよね」「ウン」「そんな風に、ぼくたちは3年生! って言うことだよ」「そうか」「今ある通りのことをネ」「フ~ン」「分かった? 」「分かった」と心優しき3年生二人組は遠ざかって行きました。
私は今もリアリストの説明ができません。
「時は春 …… すべて世はことも無し」
山内義雄、矢野峰人編、上田敏全訳詩集(岩波書店、1994年)77ページのロバアト・ブラウニング「春の朝」のパロディと言えば低レベルのパロディ、真似と言えば出来の悪い真似をしまして平仄の合わぬままの「春の夕べ」。
時は春、
日は夕べ、
昼過ぎて4時、
桜を散らす海風受けて
チラシ片手に「リアリストって何」と
首傾げる子らの上に
神なき世にあれど、
リアルな戦い起こすなよこそ。
市民運動での街宣中の一コマの報告でした。