<陸山会事件>小沢元代表、証人喚問拒否…初公判後に会見
資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡り、政治資金規正法違反(虚偽記載)で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)は6日、東京地裁(大善文男裁判長)の初公判で「検察は小沢一郎を標的にし、政治的、社会的に抹殺する目的だった。国家権力の乱用だ」と述べ、全面無罪を主張した。閉廷後の会見で元代表は、野党が要求している証人喚問に応じない考えを示し、離党や議員辞職についても否定した。
◇離党・辞職も否定
初公判で元代表は用意した書面を読み上げて意見陳述し、検察の捜査を批判。「指定弁護士の主張は、不当捜査で得られた供述調書を唯一の根拠にした検察審査会の誤った判断に基づくもの。裁判は直ちに打ち切られるべきだ」と主張した。
弁護側は冒頭陳述で、起訴内容の「元代表が土地購入資金として陸山会に提供した4億円を04年分政治資金収支報告書に記載しなかった」という部分に対し「東京第5検察審査会による2度の議決を経ておらず、強制起訴は無効」と公訴棄却を求めた。
この4億円は同会元事務担当者の衆院議員、石川知裕被告(38)=1審・禁錮2年、執行猶予3年、控訴=が「秘書の立場で一時的に預かり、土地購入の際の銀行融資の担保に使った」との見解を示し「報告書への記載はそもそも不要」とした。石川被告ら元秘書3人との虚偽記載に関する共謀も否定した。
一方、指定弁護士は冒頭陳述で「石川被告が『4億円は小沢先生が政治活動の中で何らかの形で蓄えた簿外資金で表に出せない』と考えた」と指摘。元代表は報告書に4億円を載せないことの報告を受けて了承し、04年分報告書提出前に石川被告から説明を受けた際、収支が実態に合っていないことを認識しつつ「わかった。わかった。きっちりやってくれ」と応じた、とした。
元代表の関与を示す唯一の直接証拠は、弁護側が証拠採用に反対(来年2月に採否決定の予定)している石川被告の供述調書。指定弁護士は「銀行融資を受ける際に元代表が署名・押印した関係書類」など補強する状況証拠の存在も強調した。
公判では元秘書3人など計9人の証人尋問が行われ、来年1月に被告人質問、同3月に結審する予定。09年5月の改正検察審査会法施行後、強制起訴された事件は計4件あるが公判開始は初めて。
閉廷後、元代表は午後5時半から衆院第2議員会館で記者会見した。「私も秘書も有罪と認定されることは何もしていない。法的証拠がないのに裁判所が推断で事実認定し、判断を下すのは司法の自殺に等しい」と語り、4億円については「私のお金です。詳しく聞きたければ検察に聞いてください」と述べ、説明しなかった。
証人喚問については「公判が進んでいる時に(国会など)その他で議論すべきだと思っているのか」と述べ、応じない考えを示した。離党や議員辞職についても「有罪と認定されるようなことは何もしていない。そのようなことを考えるつもりは全くない」と否定した。【和田武士、野口由紀、葛西大博】
◇離党・辞職も否定
初公判で元代表は用意した書面を読み上げて意見陳述し、検察の捜査を批判。「指定弁護士の主張は、不当捜査で得られた供述調書を唯一の根拠にした検察審査会の誤った判断に基づくもの。裁判は直ちに打ち切られるべきだ」と主張した。
弁護側は冒頭陳述で、起訴内容の「元代表が土地購入資金として陸山会に提供した4億円を04年分政治資金収支報告書に記載しなかった」という部分に対し「東京第5検察審査会による2度の議決を経ておらず、強制起訴は無効」と公訴棄却を求めた。
この4億円は同会元事務担当者の衆院議員、石川知裕被告(38)=1審・禁錮2年、執行猶予3年、控訴=が「秘書の立場で一時的に預かり、土地購入の際の銀行融資の担保に使った」との見解を示し「報告書への記載はそもそも不要」とした。石川被告ら元秘書3人との虚偽記載に関する共謀も否定した。
一方、指定弁護士は冒頭陳述で「石川被告が『4億円は小沢先生が政治活動の中で何らかの形で蓄えた簿外資金で表に出せない』と考えた」と指摘。元代表は報告書に4億円を載せないことの報告を受けて了承し、04年分報告書提出前に石川被告から説明を受けた際、収支が実態に合っていないことを認識しつつ「わかった。わかった。きっちりやってくれ」と応じた、とした。
元代表の関与を示す唯一の直接証拠は、弁護側が証拠採用に反対(来年2月に採否決定の予定)している石川被告の供述調書。指定弁護士は「銀行融資を受ける際に元代表が署名・押印した関係書類」など補強する状況証拠の存在も強調した。
公判では元秘書3人など計9人の証人尋問が行われ、来年1月に被告人質問、同3月に結審する予定。09年5月の改正検察審査会法施行後、強制起訴された事件は計4件あるが公判開始は初めて。
閉廷後、元代表は午後5時半から衆院第2議員会館で記者会見した。「私も秘書も有罪と認定されることは何もしていない。法的証拠がないのに裁判所が推断で事実認定し、判断を下すのは司法の自殺に等しい」と語り、4億円については「私のお金です。詳しく聞きたければ検察に聞いてください」と述べ、説明しなかった。
証人喚問については「公判が進んでいる時に(国会など)その他で議論すべきだと思っているのか」と述べ、応じない考えを示した。離党や議員辞職についても「有罪と認定されるようなことは何もしていない。そのようなことを考えるつもりは全くない」と否定した。【和田武士、野口由紀、葛西大博】
「この記事の著作権は毎日新聞に帰属します。」
公務員宿舎朝霞住宅 閣僚ら建設中止に傾く
野田佳彦首相が5年間の建設凍結を指示した公務員宿舎朝霞住宅(埼玉県朝霞市)をめぐり、閣僚らは4日の記者会見で建設中止に傾く発言を繰り返した。
安住淳財務相は「(中止は)ありうる。凍結期間で様子をみて5年後にいらないとなることは否定できない」と建設中止の可能性に言及。他の公務員宿舎についても「幹部が出ていくことや指定職(局長級)以上が使わないようにできないか」と踏み込み、幹部職員の入居制限の検討を指示したことを明らかにした。安住氏が財務省内に設置する宿舎削減に関する研究会については「12月以降に政治決断する」と述べた。
藤村修官房長官も「あらゆる可能性がある」と安住氏に歩調を合わせ、蓮舫行政刷新担当相も「どういう集約の仕方があるか検討される中で中止の選択肢も排除されない」と述べた。
こうした発言は、首相の「政治決断」を強調し世論の批判をかわしたいとの思惑が透けてみえる。5年後に民主党政権が存続している保証はなく「関心が薄れたころの建設再開をうかがう財務省の筋書きに乗せられているだけだ」(政府高官)との声もある。
安住淳財務相は「(中止は)ありうる。凍結期間で様子をみて5年後にいらないとなることは否定できない」と建設中止の可能性に言及。他の公務員宿舎についても「幹部が出ていくことや指定職(局長級)以上が使わないようにできないか」と踏み込み、幹部職員の入居制限の検討を指示したことを明らかにした。安住氏が財務省内に設置する宿舎削減に関する研究会については「12月以降に政治決断する」と述べた。
藤村修官房長官も「あらゆる可能性がある」と安住氏に歩調を合わせ、蓮舫行政刷新担当相も「どういう集約の仕方があるか検討される中で中止の選択肢も排除されない」と述べた。
こうした発言は、首相の「政治決断」を強調し世論の批判をかわしたいとの思惑が透けてみえる。5年後に民主党政権が存続している保証はなく「関心が薄れたころの建設再開をうかがう財務省の筋書きに乗せられているだけだ」(政府高官)との声もある。
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アイファンタスティック
<世論調査>小沢元代表「政治的に責任」82%
毎日新聞の全国世論調査(1、2日実施)で、石川知裕衆院議員ら元秘書3人が有罪判決を受けた民主党の小沢一郎元代表について、政治的に責任を取るべきかを尋ねたところ、「取るべきだと思う」との回答が82%に達し、「思わない」の14%を大きく上回った。民主党は野党側の要求する元代表の証人喚問などに応じない方針だが、元代表への厳しい世論が改めて鮮明になった。
元代表に対し、政治的に責任を取るべきだと回答した人は民主支持層でも、全体と同じ82%に上った。男女別に政治的責任論を見ると、男性が76%だったのに対し、女性は87%。元代表は衆院政治倫理審査会なども含めて国会での説明を避け続けており、世論との乖離(かいり)が広がっている。
一方、自民党の谷垣禎一衆院議員が総裁になって自民党は良くなったかを尋ねたところ、「変わらない」が80%を占めた。「悪くなった」とした人が15%に上り、「良くなった」は3%だった。自民支持層でも「変わらない」が73%と最多で、「良くなった」は9%にとどまった。総裁就任後、2年たったものの、存在感を発揮できていない。
次期衆院選の時期については「再来年の任期満了まで行う必要はない」とした人が43%で最も多かった。早期の衆院解散・総選挙を求める回答は「できるだけ早く」(16%)と「今年末までに」(11%)を合わせ27%。選挙による政治空白より、東日本大震災の復旧・復興に向け、継続した取り組みを求める民意が読み取れる結果となった。【須藤孝】
元代表に対し、政治的に責任を取るべきだと回答した人は民主支持層でも、全体と同じ82%に上った。男女別に政治的責任論を見ると、男性が76%だったのに対し、女性は87%。元代表は衆院政治倫理審査会なども含めて国会での説明を避け続けており、世論との乖離(かいり)が広がっている。
一方、自民党の谷垣禎一衆院議員が総裁になって自民党は良くなったかを尋ねたところ、「変わらない」が80%を占めた。「悪くなった」とした人が15%に上り、「良くなった」は3%だった。自民支持層でも「変わらない」が73%と最多で、「良くなった」は9%にとどまった。総裁就任後、2年たったものの、存在感を発揮できていない。
次期衆院選の時期については「再来年の任期満了まで行う必要はない」とした人が43%で最も多かった。早期の衆院解散・総選挙を求める回答は「できるだけ早く」(16%)と「今年末までに」(11%)を合わせ27%。選挙による政治空白より、東日本大震災の復旧・復興に向け、継続した取り組みを求める民意が読み取れる結果となった。【須藤孝】
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