吾輩の辞書に「失敗」という文字はない(2) | FXデイトレ@フィボナッチサイクル戦略.COM

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サイクル(横軸)+水平線(縦軸)+斜線を使ってチャートを分析しトレードしています。

1人の助手が24種類の遺伝子を組み合わせて、初期化が起こるかどうかの実験を始めます。皮膚の細胞の入った培養皿に24の遺伝子を1つずつ入れていきます。この実験で初期化が起こらなければ、今度は組み合わせをかえて、2つずつ培養皿に入れます。それでもダメなら3つずつ、4つずつ・・・と組み合わせを増やして実験を繰り返します。仮に10種類必要なら196万通りになります。助手は不安に襲われますが、山中教授は「20年、30年かかっても成果が出ないかもしれないが、気にしなくていいからずっと続けてくれ。僕がその間ずっと雇ってあげるから。」と励ましたそうです。

実験はその助手のふとした思いつきによって、20年、30年かかるかもしれない実験が、大幅に短縮されることになります。遺伝子1つずつを入れた24の培養皿とは別に、24種類全ての遺伝子を入れた培養皿をつくって実験していたのです。結果は、1つずつの遺伝子を入れた培養皿には変化がなかったものの、24種類全部を入れた培養皿では、ES細胞によく似た細胞ができていたのでした。不完全ながら初期化が起きていたのです。この結果から、実験は時短モードに移ります。どれが初期化に関わっているかを特定するため、24の遺伝子から1つずつ取り出して23の遺伝子で培養し、変化がなければ必要のない遺伝子と判断し、変化があれば必要な遺伝子と判断できたのです。
この実験を24回繰り返し、わすか1年で初期化に必要な4つの遺伝子を特定します。

24の遺伝子の組み合わせを考えると何百万回も実験を繰り返さなければならないと思われていたことが、わずか25回の実験で終わってしまいました。聞いてしまえば、「なーんだ」と思えますが、山中教授の細胞の初期化の発想も含めて、これらは全世界の学者や研究者が発想できなかったことなのです。

例えば、150チームのトーナメントの全試合数が何試合になるかを考えてみてください。知っている方にはなんでもない問題ですが、知らなければあみだくじのようなトーナメント表を作って、試合数を数え上げるかもしれません。それが150万チームだったら、とてつもない時間がかかります。これが発想を変えれば何チームあろうが一瞬で答えを導き出すことができます。その答えに興味のある方はご自分でその導き方を考えた後に、「トーナメント 試合 計算」でググって見てください。その発想に驚愕しますよ。

大切なのは、やり方ではなくその根源にある考え方です。トーナメントの試合数の求め方は知識なので、ただの知識として知っていても他に応用することはできません。しかし、その発想が出来た人は他の場面でも応用することができます。


「周りの方々、学生の方や研究者の方々に聞くと、先生は、『実験を信じなさい、実験こそが自信になる』ってことを繰り返し繰り返し畳み込まれるそうですねぇ」というインタビューアの質問に対して、山中教授はこのように応えます。

「多くの学生さんたちは自分の予想がはずれると、とってもがっかりしてしまって、そこで目をつぶってしまいます。もうこの実験はダメですという感じになってしまうんですが、はたからみていると、確かに予想ははずれているんですが、かえって面白いことが起こっていることがよくあるんですね。科学者に大切なことは、起こったことをありのまま受け入れるということで、答えはYESでもNOでもどっちでもいいのであって、予想が当たろうが外れようがどっちでもいいから本当のことを知りたいんでしょ君たちは。真実を知りたいんだと・・・。」

トレードにすごくよく似ていますね。ただ1つ違うのは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

チャートには100%の正解がないということです。

子供はたくさん失敗を繰り返し、特にそれらの失敗を気にせず成長していきます。しかし、大人になると失敗が恥ずかしい存在になり、自分を責める材料になります。研究にしてもトレードにしても失敗はつきものです。失敗がなければ成長しないし改善の余地もありません。敗は成功を生み出すiPS細胞なのですが、遺伝子を間違えて加えると、がん細胞(失敗の連鎖)にも変化してしまいます。煎じ詰めれば、その捉え方によって失敗というものは存在しないと言ってもいいかもしれません。100%の正解のないチャートを相手にしているのなら、なおさら自分の中の正解を突き詰め、それに反した失敗をしないように、日々改善していかなくてはならないのでしょう。