昨日の報道ステーションでプロボクサー井上尚弥(19)の特集をやっていました。10月21日のプロデビュー戦が目に映った時の衝撃は、2005年世界ジュニアフィギュアスケート選手権で浅田真央が優勝を果たした演技を見た時の衝撃と同じものがありました。
井上のデビュー戦の対戦相手は、東洋太平洋ミニマム級7位 クリソン・オマヤオ(比国)でプロ21戦でKO負けが一度もないボクサーでした。その相手を第4ラウンドで見事なボディーブローでKOし、初戦を勝利で飾ります。
衝撃は勝利したことでも、ボディーブローでもなく、それは相手の攻撃をかわすスウェーバック(体を反らせてよける)とそこから即座に打ち込む目にもとまらぬカウンター攻撃でした。その番組の中で大橋秀行元世界チャンピョンがこう評価しています。「瞬発的なカウンターのタイミングが今までボクシングの世界で観たことがない」
彼が松岡修三のインタビュー「自分って天才と思ったことはあります?」に対して、「天才はないですね。ホントに努力して積み重ねてきて・・・」と答えています。時代を越え老若男女を問わず、この本質は普遍なものであることを再認識させられます。
努力と言ってもそれは好きでなければできないものです。好きでないものを努力しても続かないでしょうし、向上に必要な「気づき」もないでしょう。なぜなら、人間は好きでないもののことは考えたくないし、避けようとするからです。練習している映像を観た時、こんなこと普通の人間にはできないなと感じました。もし誰もができるのなら、誰でも天才ボクサーになれるわけです。誰でもできるならだれもが億万トレーダーになれるわけです。イチローも同じで、好きでもない野球をやり続けることはなかったでしょう。
誰でもお金は好きです。だからFXをやります。しかし、思い通りにならないものは好きではありません。チャートの動きは100%自分の思い通りには動きません。チャートの確率的規則性が徐々にわかってくると、次第に好きになってくるのだと思います。
井上の話に戻します。もっとも衝撃だった「スウェーバックとカウンター」ですが、スウェーバックはコーチでもある父親が「自分の息子が打たれるところを見たくないから」という理由で、相手のパンチを避ける技術と切り替えしの速さを小学生のころから徹底して繰り返し練習してきたそうです。
FXでスウェーバックは、エントリーを見送る技術、カウンターはここぞという時に躊躇しないでエントリーする技術になると思います。
笑えるブログの内田さんもトレードは格闘技であると明言しています。私もクロスカウンターエントリーの技術を磨いていますが、少し失敗が続くとやはりめげてしまいます。しかし、井上のように、またイチローのように、その技術は何度も何度も失敗と成功を繰り返して初めて身に付くものだと心に刻んでおきたいと思います。