体の波
体の波は、いつも動いている
この地球上に生まれた時からいつも動いている
ドックンドックンと脈打ち、
スウハアスウハアと呼吸している
みんなあたりまえのこととして、生活している
誰も意識して動かしている者はいない
赤ちゃんの時から、自然と動かしている
分からないけど動いている
止まれないから動いている
走ったり階段を上ったり、緊張したりして、大きな
波になることも、
横になったり、リラックスしたり、眠ったりして、小さ
な波になることもある
時には
友人と喜びを分かち合い、他の波が合わさって大き
くなったり
反対に、喧嘩をして打ち消しあって小さくなったり
乱れたり
まるで、空の天気のように
体の波が止まると、どうなるのだろうか
湖面に広がる波紋のように
いずれ消えてしまうのだろうか
体の波は、いったい何者なのだろう
誰に聞いても分からない
分からないけど動いている
止まれないから動いている
いつか自然に止まる日が来るまで
いつか自然に止まる日が来るまで
心 安蔵
この詩の作者はどんな人物か知らないが
「人間の正体がいったい何者なのか」を、
薄々感づいているようにも受け取れた。
とにかく、このような人物が数々いたことに
驚いたし、現在もいることに驚く。
本当に、今、命あることは、とてつもないことなのだと
確信いたします。
本当に有難うございました。