鉄道車両は現在ではほぼ全ての車両が自動で開閉するドアです。そのドアエンジンは音によって何種類かに分類することができます。現在ではドアチャイムによって確認することを難しくなっているが、それでも見分ける事はできると思います。今回はそんな鉄道車両のドアエンジンの分類を説明します。
 鉄道車両のドアエンジンは大きく分けて電気式と空気式に分けられます。また鉄道ができた当初は手動式のものもあり、そのものには鍵が付いていて車掌が手動で閉じていました。 
 空気式のものは、圧縮空気を用いておりドアが閉まる前または後に空気音がします。国鉄などの旧型車両では、大きな音がした後扉が閉まる、リンク式と言うものが採用されていました。また、東京メトロなどでは1960年代後半から差圧動作式というものも使われるようになっていた。代表例が東京メトロ6000形でさ。 
 また、1980年代から、単気筒複動式というものも使われ始め、現在でも東京メトロの新型車両に採用されています。 
 また東急電鉄では、電磁式と言うものが1986年登場の9000系から採用されるようになり、2020系などでは後述のラックアンドピニオン式が採用されているが、それ以前の7000系等で2018年まで採用されていました。 
 一方、国鉄や西武では、直動式と言うものが採用されるようになり、騒音が大幅に少なくなっりました。しかし、空気式は構造が複雑で、圧縮空気管が多いなどの課題があったため現在では一部の例(東京メトロなど)を除いて採用されることが減っています。また、この頃から、ドアエンジンは床置式ではなく鴨居取付型が採用されるようになりました。 
 一方で、電気式のほうは1992年にJR東日本が209系試作車に搭載した、スクリュー軸式が起源である。これは外国から輸入されたのが始まりで国内生産も始まっていました。この装置のメリットは、飛ばさ宮いたずらを検知しやすいこと、メンテナンスが楽になること、故障しにくいこと、小型・軽量化ができることです。 
 その後JR東日本は、さらに効率の良いリニアモーター式を1998年に開発し、E231系に搭載されて広まりました。それは非接触式で、構造が簡単になり、スクリュー軸式よりさらに故障しにくいという利点があった。しかしリニアモーター式は、騒音が大きいことが課題で、2006年に登場したE331系では、試験的に号車によってスクリュー軸式とリニアモーター式が分け、比較した。同年に登場した、E233系では、所属基地によりスクリュー軸式とリニアモーター式が混在しました。 一方でこれらの電気式は、空気式に比べてメンテナンスは楽であるものの、挟まった時に抜けにくいという欠点がありました。 
 それを理由に西武40000系では、ダイレクトドライブモーター式と言うものが採用されました。 そのため、JR東日本は新たに、ラックアンドピニオン式を開発し、試験車両のミュートレインと、南武線の209系で試験搭載しました。ラックアンドピニオン式は、簡単に言えば、歯車が回る方式である。なお、ラックアンドピニオン式には、AタイプとCタイプの2種類が存在する。量産車ではE235系から採用されています。これは、従来の電気式と違い、ロックせずに両側のどびらが内側へ向かって押し付けあう方式です。また私鉄とJRで部品を共通化する観点からJR以外の車両にも採用されています。 
 さらに、海外のようにドア付近の部品を同じ会社がまとめて製造し販売する動きも出ました。ナブテスコは、ラックスターと呼ばれるドアを開発し、そのドアのドアエンジンはダイレクトドライブモーター式ドアエンジンと言われるようになりました。しかし、ナブテスコの出していたPDFによると、ラックアンドピニオン機構を採用していると書いてあります。もし知っている方がいたら、コメント欄にて教えてください。これは、西武や東武で採用されました。 
 ドアの構造やユニバーサルデザインの技術は、後に別の記事で説明します。ありがとうございました。


リニアモーター式ドアエンジンの閉扉音
ガチャンと大きな音がする


単気筒複動式ドアエンジン。
東京メトロは、検査を考えていまだに電気式を採用しない。