オランダ領東インドの1セント銅貨についてまとめてみました。
こういうマイナー貨は長期間に渡り頻繁に流通したこともあり、状態が良いものを見つけるのが非常に困難です。ただ、こちらでは比較的入手が容易な銅貨ですし、まだまだ値段的にも安価に入手できるので、状態が良い個体を見つければ入手するようにしています。本国の国王治世別に2つのバリエーションが存在します。
1 ウィレム3世治世下
発行期間 1855~1860年
直径 23mm
量目 4.8g
たった6年号しかないので、年号別に完集をめざしたいところですが、1855年銘だけ極端に発行枚数が少ないため、完集はあきらめています。
2 ウィルヘルミナ女王治世下
発行期間 1896~1912年
直径 23mm
量目 4.8g
この2枚、大きさも重さもデザインも全く同じように見えますが、唯一の違いは紋章左下にあるPRIVY MARKです。
※オランダのコインは造幣局長が代わるごとにPRIVY MARKを変更したようです。
1 PRIVY MARK→SWORD(剣)
2 PRIVY MARK→HALHERD(矛)
ウィルヘルミナ女王治世の1914年以降も1セントは発行され続けますが、1914年銘からは銅から青銅に材質が変更されてしまいます。ちなみに、このタイプの1セント青銅貨は1914~1929年に渡り発行されますが、PRIVY MARKはタツノオトシゴになっています。PRIVY MARKの変化を楽しめるのもオランダ関連のコインの面白さです。