考察~オランダ領東インド 1セント銅貨 | ★★★南洋見聞録★★★

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インドネシアの首都ジャカルタで、旧宗主国オランダやオランダ領東インドの銀貨を中心にコインを収集しています。コインの話を中心に、見聞したことを気ままに綴っていきたいと思います。

オランダ領東インドの1セント銅貨についてまとめてみました。

 

こういうマイナー貨は長期間に渡り頻繁に流通したこともあり、状態が良いものを見つけるのが非常に困難です。ただ、こちらでは比較的入手が容易な銅貨ですし、まだまだ値段的にも安価に入手できるので、状態が良い個体を見つければ入手するようにしています。本国の国王治世別に2つのバリエーションが存在します。

 

1 ウィレム3世治世下

  発行期間 1855~1860年

  直径 23mm

  量目 4.8g

 
 

たった6年号しかないので、年号別に完集をめざしたいところですが、1855年銘だけ極端に発行枚数が少ないため、完集はあきらめています。

 

 

2 ウィルヘルミナ女王治世下

  発行期間 1896~1912年

  直径 23mm

  量目 4.8g

 
 

この2枚、大きさも重さもデザインも全く同じように見えますが、唯一の違いは紋章左下にあるPRIVY MARKです。

 

※オランダのコインは造幣局長が代わるごとにPRIVY     MARKを変更したようです。

 

 

1 PRIVY MARK→SWORD(剣)

 

 

2 PRIVY MARK→HALHERD(矛)

 

 

 

ウィルヘルミナ女王治世の1914年以降も1セントは発行され続けますが、1914年銘からは銅から青銅に材質が変更されてしまいます。ちなみに、このタイプの1セント青銅貨は1914~1929年に渡り発行されますが、PRIVY MARKはタツノオトシゴになっています。PRIVY MARKの変化を楽しめるのもオランダ関連のコインの面白さです。