書籍「#生理の貧困」読了。 | 子宮を取る権利

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子宮内膜異型増殖症になり、子宮全摘した人の体験談。

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こんにちは。

生理用品専門店「ガーネットムーン」のmiyaです。

当店では生理ナプキン補助製品である「シンクロフィット」や、吸水サニタリーショーツの「ガールズリープ」「ムーンパンツ」を取り扱っています。

ぜひともよろしくお願いします。

 

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6月1日のフェルマータ大阪Welpaのイベントの際に購入した書籍「#生理の貧困」について書かせていただきます。

 

 

https://store.isho.jp/search/detail/productId/2306301930

 

イベントについては過去のブログをどうぞ。

 

https://ameblo.jp/garnetmoonkm/entry-12855114125.html

 

 

 

フェムテックや月経問題などの本をたくさん展示してありましたが、「生理用品の社会史」を執筆している田中ひかる先生の文章もあったため購入しました。

 

本自体はオフセット印刷の薄めのブックレット。出版元が「日本看護協会出版会」とありますので、本自体が医療や看護の専門家向けかと思いました。

しかし、本文はそれほど専門家向けでなく、広く社会問題を扱っている人に目を通して欲しい内容でした。

 

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「生理(月経)の貧困」。

この言葉自体が、広がるとともに偏見を打ち出しているような気がします。

貧困という言葉は具体的なお金がないという意味だけでなく、機会損失、情報不足を含むと考えないと、当事者ですら当事者感覚を持てない危険があります。

 

さて、生理の貧困という言葉ですが、コロナ禍によって可視化された概念だと思います。

従来、経済的にギリギリではあるものの何とか回っていた家庭が、コロナ時に仕事の機会が減り、そのため収入が途絶えて生活必需品である生理用品が買えない、というのが「生理の貧困」という言葉のイメージでしょう。

 

しかし、深層的にはもっとたくさんの問題があるはずです。

 

まず、具体的に「お金がない、収入が減ってしまった」人にとって。

彼らに対する意見として、この本の表紙にもある「化粧品は変えるのにナプキンは買えないのか」といった意見。

 

「貧困層」は自身が貧困であることを公表されたくないと思う人がほとんどでしょう。だから、外から見える部分(服・髪型・化粧品など)は手をかけても、外から見えない部分(下着・生理用品など)まで経済的に回らないということもあります。

そのために、2〜3時間で取り替えるはずのナプキンを1日以上使っていたり、ティッシュペーパーやトイレットペーパーで代用したりすることもあるそうです。

 

月経を体験したことがない人は判りづらいかもしれませんが、ティッシュやトレペでは到底、経血を吸い取ることは無理です。

通常の昼用ナプキンで2時間毎に取り替えるようにと、ほとんどの使い捨てナプキンメーカーが推奨しています。

 

また、「スマホを使っているのにナプキンが買えないなんて贅沢だ」という意見もネットで見ました。

現在、高校や大学の授業はネット(スマホ)があることが大前提に行なっているところが大半でしょう。

大人だとしても就活をする時にハローワークの情報を入れるにしても、スマホを持っていることを大前提に情報を提供されています。

貧困家庭の人がアルバイトに応募しても、スマホを持っていないことを理由に落とされるというパターンも聞きます。

スマホは今や、最低限のライフラインでもあります。

 

未成年における「生理の貧困」。

そこには「親」と「子」という覆し難い上下関係があります。

そこには表向きの経済差でなく、親側(男女無関係)の情報不足や想像力不足、ネグレクトなどが含まれています。

 

ひとり親世帯。

まず父親のみのパターン。

「父親に生理用品のことを言いにくい」

「必要なナプキンの量をそもそも判っていない」

という意見があります。

それこそ数十年前に男女別で性教育を行なっていた弊害が数十年後に可視化されるというパターンです。

 

母親のみの家庭の場合、収入が低いというパターンが多いらしいです。実際本文にも

 

年収が二百万円未満のものは女性の単身世帯(未婚者)や母子世帯の割合が多く、(略)特に二十五歳までの単身女性二十代四十代の母子世帯、五十才以上の単身女性の貧困率が高いようです。

 

とあるように、「本当にお金がない」パターンが多いらしいです。

また、母親自体が月経が軽い、月経自体を忌避しているというパターンも本文にあり、子ども側が母親に訴えられない状況もあるらしいです。

 

親子間における「生理の貧困」体験者は、その子が大人になって経済的に幾分自由になった時、婦人科に行ったところ何らかの婦人病にかかっていたというパターンも多いです。

その際は「もっと早く気づいていればよかった、10代の頃から病院に行けていればよかった」と後悔するパターンもあります。

 

親子間だけでなく、上の世代と下の世代との感覚の違いもあるかもしれません。

上の世代は

「自分が月経で困らないから知識をアップデートする必然性を感じにくい」

「自分の子や生徒、部下などに対して圧力をかけているという自覚が少ない」

「下の世代が月経について言いにくい空気を感じて何も言わなくなっても、上の世代が言いにくい空気にすら気づいてなく、月経や更年期などの不調をメンタルの問題だと考えている」

(その場合はメンタル問題さえも軽視している)

などあり、想像力の問題だとしてもその想像すら難しいことも感じられます。

その想像力で足りないところは情報提供側の問題であるとも感じられます。

 

「生理の貧困」の問題は、フェミニズムの一環かもしれませんが、現在日本でのフェミニズムという言葉自体に偏見が酷く、単純にフェミニズムの問題だけとも言えません。

月経というものは政治的思想無関係に「生活・日常」の一部であり、女性の体なら必ず発生する現象です。

だから思想を押し付けることなく、生理用品を普及させ、生理の貧困を解決するための知識をつけていきたいと思います。

わたしの個人的フェミニズムおよび政治的思想について:

わたしは広い意味ではフェミニストではあるかもしれませんが、フェミニズム/フェミニストといっても全てが同一思考ではない(むしろ反対の意見の方が多い)ため、物質としての生理用品を広めることによって「月経のある人の体」を楽にし、日常生活に支障が出ないようにしていきたいと思っています。

だから具体的な政党名を出したくないし、フェムテックを扱う人のことは政治家であるかどうかは関係なく取り上げていきたいです。

政治家などの名前を出したとしてその人の政治的意見を全面的に認めているわけでもありません。

この本はネットの方が向いているのか、紙の本の方がいいのかどちらとも言えなくなります。

紙の本だから読みやすい部分もあるけれど、ネット検索で「生理の貧困」を調べた人が全て読んで欲しい内容でもあります。

 

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