ロン・ルダット氏は1971年から1999年にかけてハズブロに所属していたアーティストだ。
入社してしばらくは解説図やパッケージのアートを担当するイラストレーターとして、
その後は開発研究部へと異動して様々なオモチャのアイデアを生み出したと言う。
80年代プロレスファンの方なら、往年のハズブロ名作WWFフィギュアシリーズなどが印象深いところだろう。
▼ロン・ルダット氏によるWWF デモリッション・アックスの草案。
しかしてロン・ルダット氏最大の功績といえば
G.I.ジョー シリーズ
が真っ先に挙げられる。
G.I.ジョーの世界観やプロダクトデザインの構築としてはボビー・ヴァラ氏が有名だが、ロン・ルダット氏もまたG.I.ジョーには多く貢献しているのだ。
正しくはロン氏の主導によって行われたのである。
アクションフィギュアとしてのG.I.ジョーが1960年代にスタートしたことは度々語ってきたが、
初期の12インチサイズ G.I.ジョーは1970年代に一度キャンセルされている。
そのG.I.ジョーを80年代に復活させようと企画されたのがロン氏による「作戦名:ブラストオフ」である。
ロン氏は市場調査を徹底し、
・G.I.ジョーを3.75インチに変更
・コレクション製を高めるためにあらゆる分野のプロフェッショナルからのキャラクターを採用
・漠然とした軍人モノ玩具から、G.I.ジョーチーム vs. コブラといった対立組織を設定し、世界観や構図をわかりやすくする
…といった再編成を行い、「G.I.JOE A Real American Hero」として再起動。
現代まで続くブランドとして確立したのである。
その後、ロン氏は85年にG.I.ジョーの開発チームを離れるまで、多くのキャラクターをデザインしたのである。
前述の通り、ロン氏は1999年にハズブロを退職しており、現行シリーズであるG.I.Joe Classified シリーズには関わっていないのだが、それでも氏の仕事の片鱗を窺い知ることができる。
その代表的なものが、コブラ・エンブレム である。
このコブラ・エンブレムは氏がコブラを設定した時に自らデザインしたもので、その後40年間変わることなく採用され続けているのである。
G.I.ジョーに歴史あり…
さて、そんなG.I. Joe Classified Series最新作からこちらのキャラクターを紹介しよう。
ダスティ だ。
ダスティはネバダのラスベガス出身で砂漠で育ったため、砂漠戦のプロフェッショナルである。
一方で高卒後に冷蔵庫の修理工として働いていた過去もあるため、電化製品の修理/破壊に長け、
テレビから宇宙ステーションまで一通り”上手いこと”できてしまうというなんでもアリなキャラクターである。
▼画像→がダスティ。
さて、そんなダスティの本名は
ロナルド・W・タデュール
と言う。
Ronald W. Tadur…
そう。
Ron Rudat(ロン・ルダット)氏のアナグラムであり捩りから名付けられているのだ。
ダスティは1985年にG.I.ジョーに登場したキャラクターだが、前述の通りロン氏は85年にG.I.ジョー開発チームを外れている。
ダスティの本名を設定したのが誰かは明らかにされていないが、ロン氏がG.I.ジョーチームを外れても、その名前がG.I.ジョーの中に残り続けることを願って名付けられたのだとしたらなんともロマンチックではないか…
キャラクターとしてのダスティはG.I.ジョーの作品内で多く活躍するものではないが、G.I.ジョーを語る上で外せないのもダスティ…というわけだ。
皆もダスティを手にしてG.I.ジョーの、アクションフィギュアの歴史に想いを馳せるのも悪くはないだろう。
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