サム・アレキサンダーはアリゾナで家族とともに暮らす14歳。
酔っぱらった父親は口癖のように
「俺は昔、宇宙警察だったんだ」
と与太話。
妹はそんな与太話を気に入っていましたが、サムは信じてはいませんでした。
ある時、父親が行方不明に。
父を探す道中で喋るアライグマと緑の肌の女性に出会ったサムは
父の与太話が真実であったことを知ります。
そう。
お父さんはノヴァ・コァの隊長だったのです。
サムは行方不明となった父のヘルメットを受け継ぎ、新たなるノヴァとなるのであった…!
▲ブラックノヴァ(スーパーノヴァ)ヘルメット。
通常のノヴァヘルメットと異なり、ワールドマインドとの接続を必要としないエリート用のヘルメットなのだ!
ノヴァには以下のような階級が存在し、サムの父親はセンチュリオンに位置するエリートだった。
ノヴァ・プライム:ノヴァのなかでも最高位の存在。ノヴァフォースを無制限に行使できる。
ノヴァ・センチュリオン:隊長。ノヴァ・プライムによって選ばれたエリート。
ノヴァ・デナリアン:中級位。ノヴァフォースを用いた自力での飛行が可能。
ノヴァ・ミレニアン:ノヴァフォースの力を50%行使できる。自力での飛行はまだ出来ない。
ノヴァ・コァマン:最初級位。スペースアカデミー卒業と同時に与えられる階級。
さて、色々あって戦線を離脱してしまったリチャードに代わるノヴァとして登場したのがこの
サム・アレキサンダーだ。
ノヴァとなった経緯は前述の通り。
初登場は2011年「マーベル・ポイントワン#1」
(邦訳ではヴィレッジブックス様の「アヴェンジャーズ vs. X-MEN ROUND1」に収録)
宇宙魔人ギャラクタスのヘラルド(斥候)であるテラックスにフェニックスの襲来を告げに来たシーンで登場。
説得も空しく、テラックスの星はフェニックスに飲まれ、消滅してしまう。
フェニックスよりも先に、次の惑星へ警告しに行かなければならない…
サム/ノヴァは一路地球へと急ぐのであった!
アベンジャーズ vs. X-MENの顛末は本編で確認してもらうとして、
この事件での活躍を機に
アベンジャーズに加入することとなります。
その後、
2012年にアニメ「アルティメットスパイダーマン」シーズン1 #2「大いなる責任」にて
パワーマンやアイアンフィスト、ホワイトタイガーとともに
シールドのトレーニングプログラムに参加する一員として登場し、
その後も度々スパイダーマンと競争関係にある良いライバルとして描写されたりもしますが、
アニメ版は別アースのお話なので置いておきます。
2013年「NOVA」Vol.5 #1
ここでようやくサム・アレキサンダー/ノヴァの個人誌がスタート。
前述のオリジンが語られ、
とある事情でピーター・パーカーだけどピーター・パーカーではないスパイダーマンと出会い、
ヒーローであることを隠しながら犯罪者と戦うための、
ヒーローであり一般市民でもある生活を両立するための思いがけないアドバイスを貰ったりして、
ヒーローとしてティーンとして成長していきます。
…たまに増長してヒドいことになったりもしますが。
ベータ・レイ・ビルと戦ったり、
ノヴァが加入した新しいアベンジャーズにはスパイダーマン/マイルス・モラレスやカマラちゃんも参戦することとなり、
3人は時折衝突しつつも仲の良いチームメイトとしての関係を築き上げます。
そして
シビルウォー2
を経て、アベンジャーズを脱退する道を選びます。
シビルウォー2は未来予知ができるインヒューマンズ、ユリシーズの能力を指針にすべきとするキャプテン・マーベルと
ユリシーズの能力に疑念を持ち、未然の事件、犯罪に対しての対処を行うべきではないとするアイアンマン/トニー・スタークとの対立を描いたストーリー。
意見の対立は少なくない犠牲を生み、苛烈な争いへと発展します。
当然今度もヒーローたちが2つの派閥に別れて争うことになる(またか)のですが、
リスペクトのあるキャプテン・マーベルに対しても、その方針に疑念を抱き、
リスペクトを失わないまま、自らの意見を持とうとするカマラちゃんや、
渦中にありながら双方の意見を公正に受け止め、互いを尊重しようとしたマイルスなど
ノヴァを取り巻く若い仲間たちがそれぞれ自分で考え、
ただ大人に従い、流されるだけの存在ではなく、ヒーローとして正しく在ろうとする姿が描かれているのが印象的でもありました。
こうしてアベンジャーズを離れたノヴァは、カマラちゃんやマイルスと一緒に新しいチームを立ち上げます。
その名はチャンピオンズ。
ヴィジョンの娘や10代のサイクロプス(なぜ10代なのかはまたの機会に)、ハルク・ブラウン…
時折グウェンプールやアイアンハートといった若いメンバーを中心に活躍をすることになるのでした。
マイナーではありますが、
かつてこのチャンピオンズという名前でチームを組んだヒーローたちがいました。
それがこちら。
知ってか知らずか。
彼らの名を継いだ若い世代の明日はどっちだ!
今後のマーベルを牽引する若い力。
サムくんに期待が高まる!
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