おはようございます。
Laduna Coco(ラドゥーナココ)です。
迷子の妖精のものがたり
これは、迷子の妖精
ミラちゃんのものがたりです。
ミラちゃんが、森のヘンテコな
生き物たちと出会っていきます。
ヘンテコな森なので
こまかいことや、むずかしいことは
かんがえないで、楽しんで下さい。
これまでのあらすじ
「沈黙バー」のカクテルを
一杯、また一杯飲むごとに
気づきが訪れ・・・
そして今、ミラちゃんには
大きな変化が起きつつあります。
店員のどんぐり娘は、沈黙の中で
それを見つめています。
物語の全話一覧はこちら
第14話 こたえ
3杯目のカクテルが
差し出されました。
シュワッ!シュワッ!
と泡がはじけた、水色のカクテルです。
なんだか、ひとしずくの色みたい。
ミラちゃんは、この色を
とても気に入りました。
一口飲むと…
なんて美味しいカクテルでしょう!
シュワッ!シュワッ!が
ミラちゃんの口から体内に入り
その全身を、よろこびや ワクワクで
いっぱいに満たしていきました。
いま、ここには
楽しいこと
嬉しいこと
幸せなことが
たくさん、たくさんある!
ミラちゃんは
そんな気持ちになりました。
ミラちゃんは
カクテルの味と共に訪れた
この気持ち、この心の変化に
しっかりと気づきました。
この変化を
「気のせい」と思うことも
「知らんぷり」することも
できませんでした。
だから、ミラちゃんは
どんぐりみたいな女の子に
こう言いました。
「私はおうちに帰りたい。
でも、お母さんの木がどこなのか
私は知らない。
どうしたらいいか、わからない。
なら、それがわかるまで・・・
私は”待つ”といいんだわ。
だってこの森には
ヘンテコなものがたくさんで
退屈しそうにないもの。
”おうち”がどこか、わかるまで
私、このヘンテコな森を
”おうち”にする!」
どんぐりみたいな女の子は
結局最後まで
一言も話さず
表情も変えず
ただ黙って聴いてくれました。
そう。
沈黙の中には
全ての”こたえ”があるのです。
ミラちゃんは
自分自身で見つけ出した答えに
大満足でした。
この森が
ミラちゃんのおうちになるのです!
ミラちゃんはワクワクしてきました。
「イイ、カンジー!」
ふいに、ひとしずくの声がしました!!
つづく
森のヘンテコな生き物たちの
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