Laduna Coco あなたの内なる”ひかり”を映す、色と音 -8ページ目

Laduna Coco あなたの内なる”ひかり”を映す、色と音

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おはようございます。

Laduna Coco(ラドゥーナココ)です。

 

 

迷子の妖精のものがたり

 

 

 

 

これは、迷子の妖精

ミラちゃんのものがたりです。

 

 

ミラちゃんが、森のヘンテコな

生き物たちと出会っていきます。

 

 

ヘンテコな森なので

こまかいことや、むずかしいことは

かんがえないで、楽しんで下さい。

 

 

 

キノコこれまでのあらすじキノコ

 

夜の森を一人、あてもなく歩く

迷子の妖精ミラちゃん。

ミラちゃんが迷子であることは

昨日と変わりません。

ただ、ミラちゃんの内側には

昨日にはなかった「何か」が

生まれつつあるのでした。

 

物語の全話一覧はこちら

 

 

チューリップ黄

 

 

第11話 沈黙バー


 

まぁるい月が静かに輝く、夜の森。

ミラちゃんは、ひとりぼっちでも

昨日みたいな不安を

感じていませんでした。

 

ミラちゃんは

自分に起きている変化に

しずかに、けれど、たしかに

気づいていました。

 

これは、このヘンテコな森の

不思議な魔法なのでしょうか?

 

 

 

さて、

ミラちゃんの目の前には

ヘンテコなおうちが現れました。

 

 

 

まるで帽子をかぶったようなおうちです。

おうち?

それとも、お店でしょうか?

 

近づいてみると、扉の上に

こんな文字が刻まれていました。

 

 

Bar Silence  

沈黙バー

 

 

どうやらお店のようです。

 

ここは、どんなお店かしら?

 

ミラちゃんは、ちょっぴりドキドキ

ちょっぴりワクワクしながら

扉を開けてみました。

 

 

「…キレイ!!!」

 

 

ミラちゃんは思わず声を上げました。

 

扉の先には、まるで

色とりどりの宝石がちりばめられた

洞窟のような空間が広がっていたのです。

 

よくよく見てみると

その洞窟・・・のような薄暗い店内には

落ち着いた輝きを放つ色、色、色が

見事に整列しているのがわかりました。

 

夕日の色

お母さんの木の色

ヘンテコな色

ワクワクする色・・・

 

”色”たちは

しんと静まりかえった店内に

まるで”音なき歌”を響かせているようでした。


 

その色の正体は

個性豊かな形の瓶に入った

液体のようでした。

 

カウンター奥の棚には

たくさんのグラスも並んでいます。

 

 

ここはジュースが飲めるお店なのね。

 

ミラちゃんはそう思いました。

 

 

 

カウンターには

一人のオジサンと、一人の女の子が

立っていました。

 

2人とも、無言でグラスを磨いています。

2人とも、無表情です。

 

 

 

 

ミラちゃんがカウンター前の椅子によじ登ると 

無表情な女の子が

磨いていたグラスを棚にそっとしまい

(まったく音を立てませんでした)

こちらへやってきました。

 

 

ミラちゃんはドキドキしながら

女の子を見ました。

 

女の子は、どんぐりみたいな

ヘンテコな帽子をかぶっています。

 

彼女は

ミラちゃんの真正面で立ち止まると

こちらをじっと見つめてきました。

 

 

「…こんにちは」

 

 

ミラちゃんは

おそるおそるご挨拶をしました。

 

女の子は無表情のまま

何にも話さず…

あ!でも今

会釈をしてくれました。

 

 

「あの…私、ミラと言います。

迷子になりました。

お母さんのところに帰りたいけど

帰り道がわからないの」

 

 

「お母さん」というミラちゃんの言葉に

無表情だった女の子の瞳が

ほんのわずか、ふるえたように見えました。

 

でも、それはほんの一瞬の出来事で

女の子は、再び無表情で、無言で

ミラちゃんを見つめました。

 

 

ミラちゃんは

なんだかくすぐったい心地になって

そわそわと、気まずくなってきました。

 

どうして女の子は

黙ったままなのでしょう?

 

でも、ミラちゃんを

無視しているようには見えません。

 

ひょっとしたら・・・

何かを待っているのでしょうか?

 

ミラちゃんは

色とりどりの液体が入った瓶を

そっと指差して、こう言いました。

 

 

「あの…

あのキレイな色は、ジュースですか?

私、飲んでみたいです」

 

 

女の子は、ゆっくり目を閉じて

無言で、深く頷きました。

 

そして、しずかに方向転換すると

カウンターに戻り

(足音もまったく立てませんでした)

グラスをひとつ

ヘンテコな入れ物をひとつ

(”カクテルシェイカー”と呼ぶそうです)

そして、液体の入った瓶いくつかを

取り出し、仕事に取りかかりました。

 

 

ミラちゃんは、

ふ~~う

と、大きな息をつきました。

 

 

この女の子・・・

そして

向こうの無表情なオジサンも

どうして何も言わないのかしら?

 

黙って、ただ待っているだけだなんて。

 

なぜなのかしら?

 

 

どんぐりみたいな女の子が

ヘンテコな入れ物に

液体を混ぜ合わせる様子を眺めながら

ミラちゃんは不思議に思いました。

 

 

 

つづく

 

 

 

キノコ瞳のふるえキノコ

 

「沈黙バー」のカウンター裏にある棚の

引き出しの1番下、その奧の奥に

こんな写真が眠っています。

 

 

これは、どんぐり娘が

まだ赤ちゃんだった頃の写真。

当時このバーは、「沈黙バー」ではなく

別の名前を持っていました。

 

ミラちゃんの「お母さん」という言葉に

一瞬瞳をふるわせた、どんぐり娘。

 

そのふるえの奥には

ある”物語の記憶”があるのです。

 

その”物語”によって

店は以前の名を捨てて

「沈黙バー」となったのでした。

 

そこには、この家族の

深い、深い、想いが

込められているのですが・・・

 

その想い、その物語は

今もまだ、沈黙の中にあるのです。

 

 

 

キノコ森のヘンテコな生き物たちの

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最後まで読んでくださり

ありがとうございましたクローバー

おはようございます。

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迷子の妖精のものがたり

 

 

 

 

これは、迷子の妖精

ミラちゃんのものがたりです。

 

 

ミラちゃんが、森のヘンテコな

生き物たちと出会っていきます。

 

 

ヘンテコな森なので

こまかいことや、むずかしいことは

かんがえないで、楽しんで下さい。

 

 

 

キノコこれまでのあらすじキノコ

 

おうちに帰りたくて

森の魔女ユウララに会いに来た

迷子の妖精ミラちゃん。

どんな対話が二人を待っているのでしょうか。

 

物語の全話一覧はこちら

 

 

チューリップ黄

 

 

第10話 おうちがあるところ


 

ユウララはまるで

1本の木のような女性です。

 

すらっと細長い手脚に

こんがりと陽に焼けた肌。

 

彼女がつけている

イヤリングやネックレスの輝きは

そのたおやかな動きを

そっと引き立てています。

 

少し緊張気味に

椅子に腰掛けたミラちゃんに

ユウララはあったかい

ハーブティーを淹れてくれました。

 

 

 

 

一口飲んでみると・・・

なんて不思議な味でしょう。

 

まるでハーブの”声なき囁き””が

ミラちゃんの体を

そっと包み込んでくれるような味です。

 

ミラちゃんは、ふぅ。と息をつき

肩の力が抜けていくのを感じました。

 

そのお陰で、ミラちゃんは落ち着いて
自分が迷子になってしまったこと

お母さんの木のことを
ユウララに話すことができました。

 

 

「私、おうちに帰りたい。
でもね、お母さんの木がどこにあるのか

わからない。
あなたは、知ってる?」

 

 

ユウララは、その深い瞳で
ミラちゃんを見つめていましたが
しずかに首を横に振りました。

 

 

ミラちゃんは肩を落とし
また泣きそうになりました。
 

しかし、息を深く吐いて

両手をぐっと握りしめました。

 

そして

ひとしずくや、パゴダのことを

もう一度、思い出してみてから

顔を上げて、こう言いました。

 

 

「おうちに帰りたいのに、帰れない。
私は、どうしたらいいの?

助けて、ユウララ」

 

 

ユウララは
ミラちゃんから一度も視線を外さずに
こう言いました。

 

 

「私も別の世界から、この森に来たのよ」

 

 

ミラちゃんはびっくりしました。

 

 

「じゃあ、ユウララも迷子なの?」

 

 

「いいえ」

 

 

「どうして?どうして?」

 

 

「私の家は、ここだもの」

 

 

「…それ、どういう意味?」

 

 

ミラちゃんの問いかけに

ユウララはしずかな笑みを浮かべました。

 


「あなたは、いつだって

おうちに還ることができるのよ」


 

ミラちゃんは

不思議そうに首を傾けたまま
ユウララを見つめていました。

 

 

 

キノコ

 

 


知りたかった答えは
教えてもらえなかったけど
ミラちゃんは、ユウララのことが
大好きになりました。

 

 

ミラちゃんはその後

ユウララとたくさんお話をしました。

(色んな香りのハーブたちに

ミラちゃんは興味津々でした)

 

小屋を出る頃には

森は再び夕日色に染まっていました。

 

 

「ありがとう、ユウララ。

また一緒にお話したいな」

 

 

ユウララは、ほほえみながら

静かに頷いてくれました。

 

そのやさしい顔も、木みたいな体も

夕日のオレンジ色に染まっています。

 

昨日の、さみしい夕暮れとは違う

今日の、夕暮れ。

 

森を一面に染めるオレンジ色は

ミラちゃんに次の一歩を踏み出す勇気を

与えてくれるのでした。

 

 

ミラちゃんは歩き出して

そして、もう一度振り返って
ユウララに質問をしました。

 

 

「ユウララが前にいた世界って

どんな世界?」

 

 

「ニンゲンの世界よ」
 


「ニンゲン?
それも、この森の生き物みたいに
ヘンテコなのかしら?」

 

 

ユウララは、頷きながら

おかしそうに笑いました。
 

ミラちゃんも

にっこりほほえみました。

 

 

2人はこの日から
大切なお友達になったのでした。

 

 

 

つづく

 

 

 

キノコ森の魔女ユウララキノコ

 

彼女はかつて、人間世界で

暮らしていましたが

ある時、”カミサマ”に呼ばれて

森へとやって来ました。

 

森の中で彼女は、木と対話をし

この世界の叡智を学んでいるのです。

 

時折”カミサマ”の使いとして

人間世界へ戻ることもありますが・・・

 

かつての贅沢三昧の暮らしには

もう未練がない様子です。 

 

前職はスーパーモデルだったそうな。

 

 

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最後まで読んでくださり

ありがとうございましたクローバー

おはようございます。

Laduna Coco(ラドゥーナココ)です。

 

 

迷子の妖精のものがたり

 

 

 

 

これは、迷子の妖精

ミラちゃんのものがたりです。

 

 

ミラちゃんが、森のヘンテコな

生き物たちと出会っていきます。

 

 

ヘンテコな森なので

こまかいことや、むずかしいことは

かんがえないで、楽しんで下さい。

 


 

キノコこれまでのあらすじキノコ

 

ヘンテコな森にやって来た

迷子の妖精ミラちゃん。

「パゴダ✧カリー」でお腹を満たし

そのまま眠りに落ちていきました。

そして、翌朝。

今日はどんな1日が

ミラちゃんを待っているのでしょう?

 

物語の全話一覧はこちら

 

 

チューリップ黄

 

 

第9話 森の魔女ユウララ

 

 

鳥が楽しげに歌う朝。
ミラちゃんのはれぼったい目が
重そうに開きました。

 

 

「…ひとしずく、おはよう」

 

 

ミラちゃんは

かすれた声で言いました。

けれど、返事はありません。

 

 

「ひとしずく?」

 

 

ミラちゃんは辺りを見回しました。
ひとしずくはどこにもいません。

 

ミラちゃんが眠っている間に

小さな水滴のひとしずくは

消えてしまったのでした。

 

 

せっかくお友達ができたのに…

 

 

ミラちゃんはしょんぼりしましたが
きっと、またひとしずくに会える。
そう自分に言い聞かせて
さみしがらないことにしました。

 

 

 

目を覚ましたミラちゃんのもとに
パゴダがやって来ました。

 

 

「迷子のお嬢ちゃん。

『魔女ユウララ』に会いに行きなさい。

彼女の小屋に行って、ご挨拶して。
質問してごらんなさい」

 

 

 

キノコ

 

 


ユウララの小屋は
満月みたいな

まぁるい湖のそばにありました。

 

ミラちゃんは今

その小屋の扉の前に立っています。

 

 

「・・・こんにちは」

 

 

小さな声でご挨拶してみます。


が、返事はありません。

 

 

「こんにちは」

 

 

ミラちゃんはもう一度
少し大きな声で言いました。

 

やっぱり返事はありません。

 

 

ここは本当に
ユウララの小屋で

あっているのでしょうか?

 

ミラちゃんはしばらくその場に

佇んでいましたが

ふいに両手をぎゅっと握りしめて

 


「こんにちは!!!!」

 


と、大きな声でもう一度

ご挨拶してみました。

 

 

辺りはしーんとしています。

 

 

ミラちゃんの肩が

ぐったりと落ちました。

 


「…パゴダのところに、戻ろうかな」

 

 

そう呟きながら

ミラちゃんが振り返ると…

 

視線の先に

細い木が立っていました。

 

 

あら、あんな木

さっきまであったかしら?

 

 

細い木は

ミラちゃんを見つめています。

 

そして・・・

なんとも優雅な歩みで

こちらに近づいて来ました。

 

木は、ミラちゃんの目の前まで来ると

 


「こんにちは」

 


と、ご挨拶を返してくれました。

 

 

 

これが、ミラちゃんと森の魔女
「ユウララ」との出会いでした。

 

 

つづく

 

 

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最後まで読んでくださり

ありがとうございましたクローバー