おはようございます。
Laduna Coco(ラドゥーナココ)です。
迷子の妖精のものがたり
これは、迷子の妖精
ミラちゃんのものがたりです。
ミラちゃんが、森のヘンテコな
生き物たちと出会っていきます。
ヘンテコな森なので
こまかいことや、むずかしいことは
かんがえないで、楽しんで下さい。
これまでのあらすじ
森で迷子になってから
散々だったミラちゃんでしたが
美味しいカリーを食べて
ようやく、一息つくことができました。
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第8話 おなかがあたたまると、こころもあたたまる
お腹が満たされたミラちゃんは
眠そうにため息をつきました。
ほっとするようなランプの光が
いっぱい泣いたミラちゃんのまぶたを
とろんとさせます。
「おなかが、あたたまると
こころも、あたたまる」
ミラちゃんをじっと眺めていたパゴダが
ぽそりとつぶやきました。
ミラちゃんの頭は
こっくり、こっくりと
ゆれはじめました。
「もう何も心配しないで。
今晩はここでお休み」
パゴダはそう言うと
店のソファーにクッションを並べて
ミラちゃんのために
ベッドをこしらえてくれました。
ミラちゃんは、1日中あるいて
たくさん泣いて、大声で叫んで
もうヘトヘトでした。
足は、じんじんを通り越して
キリキリ痛くなっていました。
なんて散々な1日だったのでしょう!
・・・でも
ミラちゃんは、心の中でつぶやきました。
私、たった1人で
あんなに、たくさん、たくさん
歩くことができるんだわ。
ミラちゃんは
このヘンテコな森にやって来て
たった1日で
今まで、見たことがなかったものを
今まで、知らなかったことを
たくさん、たくさん、体験しました。
そんな時は、お休みが必要ですね。
パゴダがこしらえてくれたベッドに
ミラちゃんは潜り込みました。
(カリーの香りがしみついています)
ミラちゃんは、次の瞬間にも
眠ってしまいそうでしたが・・・
「ひとしずく・・・
・・・さいしょに会った時
怒っちゃって、ごめんね」
と、半分かすれた声で
伝えたかった言葉を
ひとしずくに伝えてから
深い深い眠りへと、落ちていきました。
つづく
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