なんで、こういう興収とか初動に興味を持ったかと言うと、それは「沈まぬ太陽」のデータ(ランキング)を見たからだったんですね。
「沈まぬ~」は10月24日に封切られたわけですけど、私的には、余裕で一位発進するものと思ってたのに、まさかまさかの、「僕の初恋をキミに捧ぐ(これは何度タイトルを見ても覚えられない…)」の後塵を拝しての2位スタートとなってしまったのです。基本的に、「僕キミ」みたいな、こういう略し方ができる作品って、感動するよ、観ても損はないよ、と言われても、ダメ。全く心が動かない。
不惑世代(今風に言うとアラフォー?)だと、映画館では洋画(ハリウッド)、ビデオで邦画、という生き方(そんな大それたものではない)できてたと思うので、今みたいな、シネコンでは邦画、DVDで洋画ということにちょっとした戸惑いを感じるかと思います。そういう意味で、不惑よりさらに上の「知命(50代)」までをも狙った「ヤマト関連(アニメ&実写)」は、最も劇場に足を運ばない層だと思われるので、公開前から前途多難であるなぁ、と思ったり。
さて、「沈まぬ~」ですけど、これって公開規模403館であります。邦画ブームで邦高洋低だからこそ、こんなに大規模で公開できるわけです。これまで400館以上で公開された邦画実写って、前回書いた「ROOKIES」に「蒼き狼」に、「容疑者X」「花男ファイナル」「ごくせん」しかないんですよ。邦画実写だと300館以上でもかなり大規模な展開といえるわけで、これが400館以上ともなれば、その期待たるや相当なものということがお分かりいただけるでしょう。最低でも、初動5億はいくでしょう、みたいな皮算用はあると思います。ちなみに、「僕キミ」も302館と、私が事前情報を知らないだけで、かなり期待はされてたんですね…。
結果を書くと
○ 僕の初恋をキミに捧ぐ
初動:2億8125万4350円
動員:21万9779人
公開規模:302scr
スクリーン単価:93万1300円
客単価:1280円
○ 沈まぬ太陽
初動:2億5053万6550円
動員:20万9642人
公開規模:403scr
スクリーン単価:62万1700円
客単価:1195円
興収(初動)と動員だけを見れば、ほぼ拮抗してるように見えるけど、でも、前提となる「公開規模」が片やAクラス(300scr級)、片や特Aクラス(400scr級)と、全然違いますからね。
実際には、僕キミのスクリーン単価「約93万円」で、なんとか年間で採算とれるか、というレベル。ということは、沈まぬ~の「約62万円」では全然ダメ、ということですよ。客単価も1200円切ってますしね。
全然ダメ、と書いておいてあれですけど、このスクリーン単価(約62万円)というのは、沈まぬ太陽そのものの売上げということで、劇場収入の(多分)メインとなるドリンクやフードは加算されてませんから。食べ物や飲み物ナシで劇場を経営なんて(多分)できっこないです(うちの地元にそういうとこがあるけど、完全に死んでます…)。
沈まぬ~は、作品の内容から年配の方々(シルバー世代)も多く劇場に足を運ばれてるようです。最近の特徴でもありますね(おくりびと、や、剱岳)。よって、平日にもそれなりの動員を見込めるということで、早晩、僕キミをまくる(抜く)と予想されていました。
● 23日間興収
○ 沈まぬ太陽
興収:18億3379万1930円(403scr)
動員:162万8251人
○ 僕の初恋をキミに捧ぐ
興収:16億0387万5550円(302scr)
動員:132万6910人
最終的にはどうでしょう?沈まぬ~は30億はいかないけど、25億は超えるかな、てとこでしょうか?(蒼き狼の約倍って感じですね!)
劇場サイドにとっても見込み違いだったろうし、作品自体も制作費だけでも20億超なわけだから、公開だけでの採算はもは取れそうもないですね。あとは、セル等に期待か。
翌週には、今秋最大のダークホース「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」が公開されました。
○ マイケル・ジャクソン THIS IS IT
*週末2日間
初動:5億1719万5390円
動員:44万9297人
公開規模:321scr
scr単価:161万1201円
客単価:1151円
*公開5日間
興収:9億2989万3790円
動員:78万1900人
● 26日間興収
興収:37億3500万円(324scr)
動員:298万5000人
マイケル、凄いっスなぁ~
で、(本題の)冬商戦ですわ。
年に一回か二回程度しか劇場に行かない私ですけど、今年の冬のラインアップを見て、ちょっと気になったので。
ルーカスやスピルバーグみたいに、誰でも知ってるというわけではないだろうけど、それでも「ローランド・エメリッヒ」や「ジェームズ・キャメロン」、「タランティーノ」「ロバート・ゼメキス」「マイケル・マン」「サム・ライミ」であれば、錚々たるメンバーといえましょうよ。特にキャメロン監督なんて、あの「タイタニック」以来、12年ぶりの新作なわけでしょう?(ただし、個人的にはキャメロン=ターミネーターというイメージの方が強いけど)
上に挙げた監督さんの顔ぶれを見ると、何気に男臭くないですか?超娯楽大作ではあるんだけれども、そのターゲットは男性、みたいな。キャメロンや、タランティーノ、マンなんかが銃関係を取り扱うと、拘りがハンパないですからね。その辺が、邦画との絶対縮まらない「差」といえるでしょう。まぁ、邦画だと、ミリタリーものはおろかもスポーツものでも明らかにウソっぽくなりますからなぁ(野球でもCG多用したり…)。
次回は、日経エンタに載ってた「冬映画期待度ランキング」について感想をば!