王国旅行記 ~二日目篇~ | 季節の横顔

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昭和10年に刊行された祖父の随筆集『季節の横顔』によって,昭和初期という時代に生きた人々の様子,また時代を超えて共通する想いなどについて語るブログとしてスタート。
・・・今では単なるつぶやきノートです。

二日目も、初日同様お天気に恵まれた一日だった。

前日の轍を踏まないよう、ほとんど寝ずに考えたスケジュールをもとに、

・・・もとにはするけれど、フレキシブルに、

た~ぴんの様子を見ながら行動することに。

ルームサービスでゆったり朝食をとった後、

全員初体験のディズニー・シーに向かう。

パークの概要や、スケジュールに関しては、前夜のうちにた~ぴんにも伝えてあり、

た~ぴんも「いいねえ!」と了承していたはずだったが、なんだか朝から嫌ぁな予感。


ストームライダーなら、た~ぴんも喜ぶだろうと思い、

まずはアメリカン・ウォーターフロントからエレクトリック・レールウェイで

ポートディスカバリーへ向かうことにした。

んが、この行列で早くもた~ぴんはイライラモードになってしまう。

昨日の疲れが残っているのか、繰り出す悪態も前日以上のパワー。

それでもなんとかポートディスカバリーにたどり着くのだが、

すでに「そんなに悪態ばかりつくなら、もう帰ろう!」という気分が、

親の心の中に充満し始めてきていた。


ストームライダーのFPをとった後、

これなら絶対にた~ぴんを落胆させない自信あり!の、

私の超おすすめ、フォートレス・エクスプロレーションへ。

これは見事にはまった。

ゲーム大好き家族の私たち、ここでの時間は、まるでRPGの楽しさだ。

並ぶこともなく、思う存分駆け回れるので、思った通り、た~ぴんは大喜び。

ここだけで一日を過ごしてしまいそうな勢いなので、

また因果を含めてポートディスカバリーに戻る。


まだ少し時間があるので、

アドバイザーちゃこちゃんおすすめの「うきわまん」を食べてみることに。

実はた~ぴんは海老が嫌い。ただでさえ一触即発なのに、

ここで「海老入り」を食べさせたらどうなるだろう?と、ちょっとコワかったけれど、

幸いすり身になっていたので、た~ぴんは全く気づくことなく、

美味しい美味しいと食べてくれた。

ちゃこちゃん、さんきゅうです。


そして直後にチップ&デールに会えた。

デールのそばに寄っていったた~ぴんは、

デールに頭を撫でくり回されて幸せそう。

ん、これなら不機嫌モード解消か?


ストームライダーの時間になったので行ってみたが、

FPでもやはりちょっとは並ばなければならない。

更にアンラッキーなことに、我が家の前の組でストップ。

先頭でもう一巡待つことになったのだが、

キャストのお姉さんの説明に茶々を入れたり、

「前に出ないでね」と言われているのに、何度も前に出たりと、

周囲の顰蹙を買うシーンが続く。

た~ぴんもがんばっているのだ。それはよくわかる。

けれど、周囲の人たちに不愉快な想いをさせるのはよくない。

それを考えたら、一生こういう場で彼を楽しませてやることはできなくなってしまう。

なんとか不適切な行動を最小限にしてやりたいと思いつつ、

なかなかコントロールできないままに、順番が回ってきた。


ここからはスムーズである。初日同様、最高のゲストである。

「ねえお母さん、ここから生きて出られんのじゃない?」などと盛り上がっている。

こんだけ嬉しがって楽しんでくれるゲストなんだから、

キャストの皆さんに最大級の生き甲斐をプレゼントしているはず。

大興奮、大喜びでアトラクションを後にするのだが、

そこがまたすごい人の列。

そんな中なのに、た~ぴんはすいすいと人をかき分けて、どんどん進んでしまう。

いくら黄色いジャケットでも、これほどの人の波の中では、容易に見失ってしまう。

ようやく見つけたけれど、先に行ってしまったことについて、やはりちゃんと注意しなければならない。

けれど、今度はその注意されたことが気に入らないのだ。


次の予定はアラビアンコースト。

ロストリバーデルタを通り抜けて行ってみようと思っていたのだが、

た~ぴんの悪態、超ぐずりに、父親の堪忍袋の緒がとうとう切れてしまった。

私なんか、初日から切れっぱなしだったのだが、

父親は随分ガマンし続けてくれた方である。ここまでもつなんて。

「もう帰ろう。こんなんじゃみんな楽しくない!」

お父様がこうおっしゃると、もう帰るしかない。

た~ぴんもさすがにしゅんとはしているが、謝る気配は全くない。

引き返すにしても、このままじゃあまりにも寂しいので、

折角だから、パーク内を見ながら帰ることにしようと提案し、

当初の予定通り、アラビアンコーストを目指して歩き始めた。

大好きなゲーム『キングダムハーツ』でもおなじみのアグラバーの建物。

これを見たら、た~ぴんの気分も変わるのではないかという想いもあった。

アラビアンコースト手前のベンチに座り、た~ぴんに話しかけた、


「あのね、た~ぴん。この旅行のために、お父さんは先月、

ものすごくがんばってお仕事したんだよ。

おうちで寝る時間もないくらいだったの、た~ぴんも知ってるでしょ?」


・・・し・・しまった。このチケットはサンタさんからのプレゼントだった。

あちゃー。 自己矛盾に気づき、


「この旅行はね、サンタさんの力だけでは実現できなかったんだよ。

おうちからもお金を出さなきゃいけなかったの。」


これじゃまるで、サンタさんがしみったれみたいじゃないねえ・・・。

サンタさん、ごめんなさい。


「そんなサンタさんとお父さんのプレゼントなのに、

どうしてもっと楽しくできないの?このまま帰っても本当にいいの?」


父親の風邪は、随分ラクになったようだが、

父親の指名により、二日目のリーダーはた~ぴんになった。

「いいか。リーダーというのは、みんなの健康に気を配ったり、

みんなを盛り上げたりせんにゃあいけん。

みんなが楽しく過ごせるように盛り上げ役をやらにゃいけんこともあるんだぞ!」

と言われていたはずなのに、やはりどうしてもすぐにぐずりだしてしまう。

けれども、ここまで来て帰るなんて、・・・私にはできない・・・。

って、結局自分が楽しみたいだけなのか?

だが、た~ぴんもようやくお父さんに謝ることが出来て、

何とか予定通りのコースにもどることができた。

あとから父親に、「お母さんの策略にまんまとはめられた」と言われたけれど・・・。


アラビアンコーストでは、マジックランプシアターのFPをとってから、

キャラバンカルーセルとシンドバッドのセブンヴォヤッジ、

そしてカスバフードコートで食事・・・と言う予定だったが、

あいにくシンドバッドのセブンヴォヤッジはリニューアル改装中。

でも、た~ぴんはカルーセルがいたく気に入り、二回連続で乗っていた。

待ち時間は5分。このくらいなら平気なのだ。


食事を済ませて、マジックランプシアターを鑑賞。

これも大喜び♪ その後は、マーメイドラグーンへ。

マーメイドラグーンシアターのFPをとってから、アリエルのプレイグラウンドで遊ぶ。

やはりた~ぴんにはこういうフリーの場所が一番だ。

でもちょっと欲を出して、ジャンピンジェリーフィッシュにも挑戦。

20分待ちの行列をなんとか持ちこたえる。


マーメイドラグーンシアターも楽しめた。

よく知っているお話だから、(ゲームのキングダムハーツで・・だけれど)

た~ぴんもとてもノリノリだった。


そして最後にお約束通り、一番のお気に入り、フォートレスエクスプロレーションに戻る。

せっかくだから、スチーマーラインで戻ろうということになったのだが、

これが意外に長蛇の列。

「歩いていった方が早いんじゃないの?」

と痛いところを突かれてしまった。


夜のTDSは、やはりとってもきれいだった。

みんな「いつかはミラコスタに泊まって・・」と言うのが、よおっくわかった。

ブラビッシーモも見たかったのだけれど、連泊がとれず、

この日の宿泊はお台場のホテルだったので、

後ろ髪を引かれながら帰りのバスに乗って、フ○テレビのお隣のホテルへ。


3時間睡眠でがんばった私は、ウィスキーを多めにいただいて爆睡。


波瀾万丈ながら、た~ぴん用に考え抜いたスケジュールが、

ほぼ完璧にハマったことがとても嬉しかった。

初日も、このくらいしっかり考えて行動していれば良かったと思った。