














やわらかい心
頑なな心
ゆれる心
芯の強い心
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いろんな心があるけれど
どれも見えない
見えないけど
いろんな心に名前がついている
名前がつくことで
どんな心かわかることがある
天衣無縫🍀
てんいむほう
天に住むひとの衣には
縫いあとがない
というたとえです
そこから転じて
技巧のあとや
うまく作ろうとした意図を
まったく感じさせず
ただただ自然で
それでいて完璧に美しいありようをした
詩や文章のことをいいます
また
天真爛漫🍀な人のようす
見ても見えんで
ナンにもない
のが
大傑作だろうよ
な たぶん
まど・みちお 「傑作」 より
禅問答のような言葉だけれど
天衣無縫🍀ってなに?
というのを詩で考えたら
こういうことではないでしょうか
百四歳まで生きたまどさんは
九十九歳
百歳
と新しい詩を書き
絵を描き
自分の道を歩きつづけました
そんなまどさんが理想とする大傑作が
「見ても見えんで/ナンもない」
それってどんな詩なのでしょう?
この詩の前半部分では
「若い人の詩」のことを
こんなふうにいっています
ワカランから
傑作なんだろうが
でもワカラン
ということがワカル
だから傑作だけれど
大傑作とまではいかないだろう
と
「若い人の詩」というか
現代の詩には
シュルレアリスムと呼ばれる手法を
採ったものが多々あります
言葉と言葉の見たこともない組み合わせや
だまし絵のように複雑で
逆説的なフレーズなど・・・・・・
それらは難解な詩と呼ばれることがあって
たしかに意味はワカランし
あえてワカランようにしていることは
一見してワカル
絵にたとえるなら
写実的なデッサンに慣れた目で
ピカソの絵を見てびっくりするようなもの
まどさんが大傑作と考える詩は
シュールな詩とは正反対でしょう
読んだら意味がぜんぶわかるのに
何度読んでもわかった気がしない
とらえどころがなくて
ナンにもない詩
それってまさしく天衣無縫🍀の詩
それにしても百歳を超えたまどさんから見た
「若い人の詩」って
いったい何歳の人が書いた詩のことだろ?
この辺で止めて置けば万事が天衣無縫で
彼女の正体も暴露されず
私の病院も依然としてマスコットを
失わずにすんだ訳であったが
好事魔こうずま多し
とでも言おうか
少女地獄📖 夢野久作
併しかし
その復讐に対する
俺の返り討ちの手際が
どんなにまあ鮮やかなものだったろう
天才も天才の一騎打ちだ
天衣無縫の芸術だ
彼奴がその前半を受持ち
俺が後半を受持った所の一大芸術品だ
恐ろしき錯誤📖 江戸川乱歩
形式だけ見事だって面倒なばかりだから
みんな節約して木地だけで用を足している
はなはだ痛快である
天醜爛漫としている
三四郎📖 夏目漱石
自分はその桜花爛漫を
落ちついた気持ちで鑑賞することが
出来なくなってしまうのである
惜別📖 太宰治
花は爛漫と
梢に咲き乱れていた
棺桶の花嫁📖 海野十三
天真爛漫を心掛けましょう
こないだお隣りの越後獅子に
パンドラの匣📖 太宰治
📖🍀
乱蔵🍀です
一生の言の葉🍀に 触れて下さって
ありがとうございます
言葉が豊かであればあるほど
人の時間も
また心も
豊かに深まると信じて
素敵なひと時をお過ごし下さい
🍀
画像
Google より
お借りしました

















