意地がある | 今日もいちにち生きました

今日もいちにち生きました

2016年、直腸癌が再発。
治療の結果、一生の障害を負うことになりました。
2022年胃がん発覚。2023年咽頭がん発覚
3つの癌を抱える今。
以前の私とは生き方が変わりました。
がんと闘い、生き抜くことができた日々。
今日という日をつづります。

私ががん治療中であることは勤務先で周知されています。

抗がん剤の副作用はそれなりに辛く
仕事への影響が不安になることも多々あります。

それでも、気を奮い立たせて仕事をこなす日々です。

今日、仕事で使用する予定の有機野菜の詰め箱が届きました。

私宛の宅配荷物ですから、受け取って運ぼうとしたところ
若い女子社員が駆け寄ってきて

「大丈夫ですか?私が運びましょうか?」と

この言葉がショックだったんですよ。
とうとう、ここまで来てしまったのかと。

実際、今は手足のしびれと爪囲炎のため
手の指10本のうち3本が使い物になりません。
だからどうしてもかばう。
多分、私の箱を運ぶ姿が相当に不恰好だったのだと思います。

それでも
「大丈夫だから、ありがとう。」
と、やんわりお断りしました。

私、幼少期を除けば力仕事を女性に助けてもらったことはありません。

純粋な親切心から出た言葉ですから
素直に受ければいいものを
なにやら、自分の中にはぬぐいきれない意地のようなものが
残っているようです。

くだらない意地かもしれません。

実際人を乗せての車の運転など
事実危なそうなことは控えています。

でもねえ、野菜の入った箱を運ぶくらいで
助けに甘んじるのはね。


それが生きるための気の張りだとすれば
くだらない意地でも大切なんじゃないかと思ったりしました。

女子社員には
「年寄りの冷や水だから」
と言っておきました。

それもまた、本当なんですよね~。