『珈琲の生豆は、繊維質の硬い塊です』

『低温焙煎』を解説する!no,47

 

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焙煎をする時に『生豆が色づいたら煎れている』と単純に思うのは大きな誤解です。

『珈琲の生豆は、繊維質の硬い塊』です。

なんの対策もしないまま表面からどれだけ熱を加えても『生豆内部に水分が残っている』限り、生豆の表面だけが煎られているだけで内部は火の通りが悪い半生焼けの状態なのです。

 

それでも焙煎度数を進めていけば、生豆内部の水分は最終的には抜けて芯まで火が入っていきますが『完熟した浅煎豆』を焙煎するという事は、その方法では不可能です。

 

 

『低温焙煎』という焙煎方法は『1ハゼで完熟した浅煎豆を煎るために考案された焙煎方法』ですが、焙煎工程の中で最も重要な工程は『焙煎スタートから約8分30秒までの生豆繊維質を優しく解す』という工程にあります。

この工程での出来不出来が、焙煎全体の良し悪しを左右すると言っても過言ではありません。

 

『生豆繊維質を解す工程』は、生豆内部の水分を上手く外へ逃がすための準備作業で、低温焙煎の土台となる重要な工程です。

『低温焙煎』と言うと『弱い火力で時間をかけて煎る焙煎方法』と捉える方が多いですが、それは一面的であり的外れな見方と言えます。

 

それでは具体的にどのようにして『生豆の硬い繊維質』を解していくのかについてお話していきます。

 

低温焙煎で生豆の繊維質を解すには、焙煎を始める前に以下の焙煎環境を整えることが必要になってきます。

 

① 『焙煎室の室温を20~30℃の範囲に保つ』という事です。

これについての詳細は『低温焙煎を解説する!no,43』の動画で説明していますのでご参照ください。

 

②『焙煎機本体の保有熱を調整する』という事です。

こちらも詳細は『低温焙煎を解説する!no,45』の動画で説明しています。

以上の準備作業は、少々時間のかかる面倒な作業になりますが、これをしないと生豆の繊維質は思うように上手く解れていかないのです。

 

こんな面倒な準備をしてから焙煎をしているのは、焙煎士は数多くおられますが恐らく私くらいではないかと思っています(^_^;

昔、焙煎仲間にこの話をしたら『即座に一笑されて、まともに聞いてもらえなかった苦い思い出』があります。

しかし『硬い生豆の繊維質を上手く解す』には避けては通れない大切な準備作業なのです。

 

この作業こそが多くの焙煎方法とは全く違う低温焙煎という焙煎方法の根幹』となるものです。

この工程を理解するには『生豆は繊維質の硬い塊である』という事と『焙煎における保有熱』という概念をシッカリと認識する必要があります。

 

『硬い生豆の繊維質』を解すという工程は、針の穴を通すような絶妙な『熱量コントロール』が求められる非常に難解な作業になります。

火力の熱量だけに依存した焙煎方法では、生豆の繊維質を上手く解すことはできないのです。

 

焙煎は季節による外気温の変化に、直に影響される微妙な作業です。

保有熱と言うのは、外気温の変化も含めて使用している焙煎機によっても大きく違います。

焙煎機のタイプによって蓄熱されている熱量が違うからです。

 

『低温焙煎は熱の布団で包むようにして豆をいる焙煎方法』と言うイメージです。

焙煎に要する熱量は『保有熱6・火力4』くらいの割合ではないかと経験的に推測しています。

バーナーの火力と言うのは、熱の布団が過熱しすぎたり・冷め過ぎたりしないように調整するための補助の熱源と捉えています。

火力だけに頼った焙煎方法では、硬くコクのない味わいになり、完熟した深い味わいを引き出すのは難しいです。

 

焙煎における火力・温度・時間と言うのは一つの目安であって、焙煎に必要な熱量の土台は『外気温と焙煎機に蓄熱された熱量』つまり保有熱と言うのが、低温焙煎の基本的な考え方になります。

『生豆の硬い繊維質』を上手く解すためには、適正な保有熱を保った焙煎温度帯でゆっくりと生豆繊維質を温めることが必要なのです。

 

単純に『弱い火力で時間をかけて』と言うような一面的な捉え方では、低温焙煎の本当の姿をうかがい知ることはできないのです。

 

ここまでの解説はいかがでしたか?

簡単には理解しにくいお話だと思いますが『生豆の繊維質を解す』という事を意識しながら、実際の焙煎作業を積み重ねていくことで少しずつ理解が深まっていくと思います。

その第一歩は『生豆は繊維質の硬い塊』であるという事実をハッキリと認識されることです。

 

概要欄に『低温焙煎』についての重点項目のリンクを掲載していますので、より詳しく知りたい方は、そちらもご参照ください。

 

それでは、ここからは『焙煎スタートから、8分30秒の間に生豆が変化していく過程』の動画を見ながら解説をしていきたいと思います。

 

 

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『生豆の繊維質を解すとは?』▼『低温焙煎』を解説する!no,40

 https://www.youtube.com/watch?v=scjQoP9CPbY&t=3s

 

『低温焙煎は1ハゼで完熟浅煎に煎る焙煎方法』 ▼『低温焙煎』を解説する!no,41

https://www.youtube.com/watch?v=xJJMvcyhiIs&t=47s

 

『生豆繊維質を解すには、保有熱の調整と133度安定が必須』▼『低温焙煎』を解説する!no,42

 https://www.youtube.com/watch?v=Ht7jamu-7EY&t=0s

 

『焙煎時の室温は20~30℃が適正』▼『低温焙煎』を解説する!no,43

https://www.youtube.com/watch?v=YzWNTzaxlco&t=306s

 

『熱の布団で優しく豆を煎る』▼『低温焙煎』を解説する!no,44

https://www.youtube.com/watch?v=5vftkmHGyVk&t=13s

 

『焙煎機本体の保有熱を調整する』▼『低温焙煎』を解説する!no,45

https://www.youtube.com/watch?v=WXHilfmfvAc&t=171s

 

『低温焙煎、理想の温度上昇曲線』についての考察▼『低温焙煎』を解説する!no,46

https://www.youtube.com/watch?v=LfTM9SKzJiU&t=14s

 

 

 

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