法の抜け道? | 徒然なるままに 〜CUT SHOP Diary〜

徒然なるままに 〜CUT SHOP Diary〜

ブログ始めました。

中野区でヘアカット専門店(1000円カット的な業務内容の1800円カット)を営んでおります。
日記、お知らせ、小ネタ色々書いていく予定です。

本日、残念なことに財布を忘れたと言って、取りに行ったお客様が戻ってきませんでした。





今まで財布忘れたとか、お金が足りなかったとか、そういうパターンはたくさんありました。

私はお客様を信頼してますので無条件で「急がなくていいですよー」とか、足の悪いお年寄りのかたなんかには「今日じゃなくても次通りががった時でも大丈夫ですからね」とか言うんですが、みなさん数分、遅くても数十分で、急いだ様子で戻ってきます。


私はそれが当たり前だと思います。そういうことが起こらないのが1番なんですが、そうなってしまった場合、急いでお金を持って、すぐに支払うことを何よりも優先しなければいけないと思うのです。


だって、自分自身が気持ち悪いじゃないですか。


お金を払いもしないで髪だけさっぱりして。


「予定終わってから支払えばいいかぁ」


「忙しいから明日支払いにいこーっと」



なんてなりませんよね。道徳的に。



むしろ、私がそうなったら、言われなくても腕時計やスマホを人質代わりに置いてくと思います。


これでどうか信じてくださいという意思表示ですね。


今日は、いつも来てくれていた常連さんだっただけに、とてもガッカリしてしまいました。



カット終了後、唐突に「財布忘れたんであとで持ってきますね」みたいなことを言われたのも結構

びっくりしてしまって…。


普通、まず「すみません」とか「申し訳ないんですが」とか、謝罪から入って「財布忘れたみたいなんですけどすぐ取ってくるので少しだけ待っててもらえませんか?」「家すぐそこなんで」「今すぐそこのセブンでおろしてきます」などの相談、確認になると思うのですが。


常連さんとはいえ友達ではないので、そこはちゃんとしてほしかったかなと思いました。


普段とは違うやりとりに私もいつものように「急がなくていいですからねー」とは言えず、「何時くらいまで持って来れますか?」と言いました。


「2時くらいまでには」とのことで、さすがに持ってくるだろうと軽い気持ちでいましたが、結局閉店まで姿を見せることはありませんでした。




低価格ヘアカット専門店は、薄利多売という形式の上で成り立つ商売です。


一人でも多くカットして、売り上げを積み重ねて、一般的なサロンより3倍もの人数をこなしようやく並みの利益が出るという商売なんです。


私は今日、休憩時間を抜いた一日9時間の労働時間のうちの25分を無駄にしたというわけです。


そして、営業後に野方警察署に相談したところ、この場合は詐欺罪に当たるのですが、支払う意思があるなら何日、何ヶ月、何年経とうと事件にするのは難しいそうです。


例えば、住所氏名連絡先を書いてもらったとして、それが全くのデタラメであれば、騙して支払いを逃れるという意思があったとみなし立派な詐欺として事件になるそうです。


ちなみに、これをスーパーマーケットに置き換えると未会計の商品を外に持ち出して捕まって「支払いするの忘れてた!支払う意思あります!」と言っても通用しないそうです。支払う意思は関係なく、未会計の物を店外に持ち出す行為自体が窃盗罪にあたるからだそうです。



なんか、法の抜け道って感じですよね。


逆に考えると、技術系サービスを受ける場合は支払う意思があると言い通せばなんでもありみたいですね。仕組みがわかる人なら悪用し放題です。

泣き寝入りするか、刑事事件ではなく民事のほうで動くしかありません。


そうならないために、自衛として何かを預かるとか、預かるものがないなら意地でも店外に出さずに警察に頼るとか、そうするしかないみたいです。

警察のかたは、物を預かるという行為自体も結局強要だったりするし預かってる間に壊れたとか言われて別のトラブルが起こる場合もあるので、そういう人がいた時点で迷わず110番してほしいとのことでした。

でも、店の前や中に警察がいたら印象悪いし、変な噂がたったらいやだし…。

そもそも99%のお客様はソッコーで代金を持ってきてくれますから、いちいち警察って大袈裟でいやですね。



いやぁ、とてもめんどくさいです。


私はそんな暇はないので今回はもういいです。諦めました。


こんな気持ちになりたくないので、財布を忘れたかた、手持ち金額がたりなかったかた向けのマニュアルを作りたいと思います。


お金を取りに店を出るなら個人情報を記入してもらったうえで顔写真を撮らせてもらうとか。

それか店内にいてもらい家族に届けてもらうとかですね。


それを拒否したら最終手段として警察に頼るしかないです。今後そういうことがあったら遠慮なく110番してくださいとのことでしたので。


実際、そうなったときお互いがすごく嫌な気持ちになると思います。

ですが、そこは私も商売をする者として割り切った対応にならざるを得ないということはわかっていただきたいです。




当たり前のことすぎて言いたくもないんですが、スーパーやコンビニで買い物するのにお金がなければ買えません。髪を切るのも、お金がないとサービスを受けられません。

買い物もヘアカットも、大前提としてお金を持ってきていただくというのが決まりです。それは園児でもわかる子はわかります。

(スーパーやコンビニにはキャッシュレスがあるやん、とかそういうツッコミは勘弁してください)



来店前に気付いたなら、ご用意していただいたうえで再来店をお願いします。状況により場所取りは可能です。柔軟に対応します。


お並びの段階で忘れたことに気づいたのであれば、順番はお取りしますので順番が来るまでにはご用意をお願いします。


サービスを受けた後に忘れたことに気づいたなら、謝罪(これは私が謝罪を望んでいるのではなく、人として当たり前の話です)相談、確認、そしてすみやかに代金の用意をしていただき支払いを終える。





こんな当たり前のことを、ブログに書かなければいけない日が来るとは思いませんでした。


今まで書かなかったということは、今までそういう状況になったお客様にたいして少しの不安も不満もなかったということです。ですので、あの時自分もそう思われてたのかな?というような疑念を抱く必要はありません。