【速報】QBハウス値上げ | 徒然なるままに 〜CUT SHOP Diary〜

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ブログ始めました。

中野区でヘアカット専門店(1000円カット的な業務内容の1800円カット)を営んでおります。
日記、お知らせ、小ネタ色々書いていく予定です。


店主です。


こちらの記事をご覧ください。





QBハウスが値上げするようです。


1350円です。


皆さまどう思いますか?



私的に、値上げということだけに関しては悪くない決断だと思います。

ただ、1000円から始まったQBですが、1350円の仕事ができるスタッフがどれだいるのだろうと心配になる部分もあります。


最大手が値上げするということは、それ以外の1000円カットの値上げを後押ししてくれることに繋がりますね。


利用者の負担が増えることは今回は置いといて、なんでも値上げ値上げの時代ですので、少なからず何かを犠牲にしながら1000円カットで働く人間は日々頑張っています。


もちろん、理美容業界に限らず日本国民のかたであれば、値上げラッシュで誰しも何かを犠牲にして生活していることと思います。


「周りがいくらだから、ウチもこれ以上上げられない」

そういう声が多いのが現実です。


最大手であるQBハウスの料金が一つの目安となっている部分があり、嬉しく思っている同業者は多いと思います。



いくら他より良いカットを提供する自信があったとしても、結局やることはヘアカットのみ。

「髪なんてさっぱりすればいいから、待ち時間少なくて安ければいいや」というかたも少なくありません。


他と何で差をつけるか。

それはただ一つ。


安かろう悪かろうでも気にしない人は他店に任せとけばいいんです。

低価格だとしても妥協せず「良いカットを求めるお客様」に対し、なるべく他店より良いカットをすること。


トークがいくら楽しくてもカットがダメなら、いずれこなくなります。それは1000円カット業界が長い私が嫌というほど見てきた現実です。


もちろん、私のように無口なカットマンが嫌で、カットが気に入ってもこなくなるパターンもかなりありますが、トークなんて余程距離の詰め方が上手い人じゃない限り会話の引き出しに限界がありますので、最終的に結局はカットなんです。


事実として、当店はその営業スタイルでもたくさんのお客様に支えられて3年以上この街で問題なく営業させていただいております。


本当に感謝しかありません。





…ですが、時も移ります。


安い料金ばかりに目が行きがちですが、その辺のローカルな街にある普通の美容室ですらカットシャンプーブローで6000円以上というのも珍しくはありません。


当店の上にある美容室ルッソさんも、シャンプー無しのカットブローのみで税込6000円以上します。


目ん玉が飛び出るほど強気な設定です。


詳しくはわかりませんが、シャンプーを入れたら7000円前後でしょうか。



その料金で、さらにエレベーター無しの二階という立地条件にも関わらず長年続いているということは、相当良い接客と技術をお持ちなんでしょうね。



私がサロンで勤めていた時代にはヘアカット料金4000円の壁、5000円の壁みたいなものがありましたが、そんなものは遠い昔の話になってしまったようです。





以前も同じ言葉を書いたブログがありますが、値上げはお店にとってもお客様にとっても、とてもデリケートな問題です。


ですが、QBハウスの値上げがきっかけで値上げに踏み切るお店も出てくるのではないでしょうか。


無論、当店も例外ではありません。



値上げ後のQBハウスが1350円に対し、当店は1500円。


その差は150円です。


カットショップの仕事と、QBの仕事の差額がペットボトルドリンク1本分だけということになります。


私的に、それは違うんじゃないかと思ってます。



ただのんびり切ってるから倍近く時間をかけるわけではないです。

やりたいことを全部やってるから時間がかかっているだけです。


店主だって、QB現役の頃は12時間営業の店舗で一日60人とか切ってましたからね。


やろうと思えばカットショップでも40人以上全然切れますよ。


でも、やりません。

時間に追われる仕事をしたくて開業した訳ではないからです。


カットショップでは刈り上げ一つにしても、一人一人に合った最適なウエイトポイントを見極め、数種類のミリ数を重ねて綺麗なグラデーションになるように時間をかけてますし、水が滴るくらいしっかり濡らしベースカットをしたあとにドライヤーで整え、微調整して仕上げます。

しっかり濡らす=シャンプー後の状態に近づけて、理美容室と変わらない工程を意識します。


ヘアカット専門店特有の安かろう悪かろうではなく、限りなくサロンクオリティに近づけるよう意識する。


そこが、当店と他店の違いです。


また、オプション料金がかかりますがスキンフェードの技術も磨いてますので、その応用で通常料金内の刈り上げのグラデーションレベルも格段にアップしています。

2ブロックに関しても「繋がり」を意識して非常に細かいグラデーションでナチュラルに仕上げています。


刈り上げ以外のスタイルも同様に、こだわりをもってカットしています。


QBで実際にいましたが、バリカンのミリ数を言わなきゃやってくれなかったり、ツーブロックにしてもグラデーションを入れず均一の長さにしか切れない人がいたり、ハチが張って浮きやすいお客様のウエイトポイントを見誤って結局上まで削りとるしかなかったり、技術的に未熟な人がたくさんいます。


QBにもやたら上手い人は一定数いますが、平均してQBスタッフとカットショップの差額が150円と考えると、やはり悲しくなりますしモヤモヤします。




ですので、今後金額をいくらに設定するのか、値上げ後になにかのサービスを追加するか、考えなければいけないことは山ほどあります。 



半年後、一年後、いつになるのかすらわかりません。


ですが、決定事項としてのんびり練っていきたいと思います。



まだまだ先の話になりますが、その際は皆さま、どうかご理解くださいませ。