1978年型ポンティアック・ファイヤーバードTrans Amに搭載されたエンジンは、当時の自動車技術の粋を集めたものだった。
特に目を引くのは6.6リットルV8エンジンだ。
このエンジンには二つの異なるバリエーションがあり、
1つはポンティアック自らが製造した6.6リットル（400キュービックインチ）エンジンで、
もう1つはオールズモビルから供給された6.6リットル（403キュービックインチ）エンジンだったのである。
ポンティアック 6.6リットル（400キュービックインチ）V8エンジン
このエンジンはポンティアック伝統のV8エンジンラインナップの中でも、特に高いトルクを誇り、車両に力強い加速性能を提供していた。トルク重視で設計され、約40㎏のトルクを発生していたが、排出ガス規制の影響で、馬力は前モデルに比べてやや抑制され、約180～220馬力程度に留まっていた。低回転域での力強いパフォーマンスを発揮し、Trans Am独特のドライビング体験を提供していたのだ。
ポンティアックが製造した6.6リットル（400キュービックインチ）V8エンジンは、1978年型ファイヤーバードTrans Amの心臓部として、その性能と魅力を大いに高めていた。このエンジンは、ポンティアックの長い歴史の中でも特に力強いパフォーマンスを発揮することで知られ、マッスルカーの黄金時代を象徴する存在であった。
主な特徴
排気量: 正確には6.6リットル（400キュービックインチ）で、この大排気量は、豊富なトルクとパワーを生み出す基盤となっていた。
設計: このエンジンは、大型のV型8気筒を採用しており、その構造から生まれる高いトルクは、加速時におけるTrans Amの卓越したパフォーマンスの秘密である。
トルクと馬力: 約40㎏のトルクと180～220馬力程度の出力を提供。
排出ガス規制の影響を受けながらも、このエンジンは当時のマッスルカーとして十分な力を持っていた。
特性: 低回転域での力強い加速感は、このエンジンの大きな特徴の一つ。トルクが豊富にあるため、街乗りから高速道路まで、あらゆるシーンでスムーズなドライビングを実現していた。
ポンティアック製の6.6リットルV8エンジンは、Trans Amをただのマッスルカーから一線を画す車両へと押し上げた。力強く、かつ繊細な加速は、ドライバーに直接的なパフォーマンスの応答を提供し、特有のエンジンサウンドは、運転の喜びを一層高めていた。このエンジンのもたらす独特のドライビング体験は、当時のマッスルカー愛好家たちにとって、比類のないものであった。
1978年型ポンティアック・ファイヤーバードTrans Amに搭載された6.6リットル（400キュービックインチ）V8エンジンは、マッスルカーの真髄を示す存在だ。排出ガス規制という時代の課題を乗り越え、ポンティアックはこのエンジンを通じて、驚異的なパフォーマンスと忘れがたいドライビング体験を提供した。現代においても、その魅力は色褪せることがなく、多くの車愛好家たちに愛され続けているのである。