【小学館との裁判】和解が成立いたしました【前田のえみ】 | 石神商店@前田のえみちゃんねる

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漫画家兼イラストレーター【前田のえみ】
前田のえみ先生の作品情報を、更新していきます。

お世話になっております。前田のえみです。

 

興味がある方は少ないと思いますが、去る2023年3月24日に小学館に対して著作権侵害で提訴していた裁判が、概ねこちらの主張が認められた形で和解が成立いたしました。

(和解条項がありますので、和解の内容自体は書くことができませんのでご了承下さい)

 

 

今回の裁判について「こんなことで裁判を起こすなんて」と感じた方もいらっしゃるかもしれませんし「それくらい許してあげたらいいんじゃないの」と思った方もいるかもしれません。

 

しかし、出版社で漫画家として仕事をしていた時もフリーランスで仕事をしている現在も、私たちの立場というのは本当に弱いですし、はっきり申し上げて非常に舐められやすいのです。

 

御多分に洩れず、私も人付き合いが苦手で家で漫画を描くのが好きだからこの職業を選んだようなものだけれど意外にもコミュ力が必要だったり、物事をキッパリ主張できないといいように利用されたりするので、ものすごく人間関係に体力と精神力を使う仕事でもあります。

嫌な人がいても嫌な目にあっても「それでも描くのが好きだから」って人じゃないと続けられない仕事なのではないかと…。私も一回、辞めてますしね。今は死ぬまで続けたいと思っていますけど。

 

これだけ漫画やイラストは市民権を得ているのだからチヤホヤされる職業なのではないか」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、よほど売れてる作家さんじゃない限りそのようなことは全く無い…というのがこの職業に対して今も昔も私が感じる正直な感想です。(もちろん、売れている方には売れている方の悩みがあります)

 

今回の裁判では『勝つ』ということよりもおかしなことをされたら黙っていませんよ」という意思表示、態度を示すことがこれから先も自分の身を守っていくには大切なことだと思い提訴に踏み切りました。

 

「この人に悪いことをすれば裁判を起こされる」という、それくらいの印象を企業側に与えないと「何をしても大丈夫だろう」という相手側の思い上がりを無くすことは出来ません。残念ながら小学館に限らず、強い姿勢を見せなければ作家に対してやりたい放題という会社が存在します。

 

小学館で漫画家をしていた若かりし頃、デビュー時19歳で右も左もわからなかったからどんな理不尽な目に遭っても我慢することしか出来なかったけれど、様々なことを経験した今、黙っていることが決して良い方向に行く訳ではないという事を知っています。

 

「ダメなものはダメ、悪いことは悪い」と主張しなければ同じような事件が何度でも起こると思いますし、自分の作品の権利は自分で守らなければ、誰も守ってはくれないのです。

 

裁判に関する動画に関してですが現在、ちょっと次の動画で新しい挑戦をしようと思いましてそちらに全力で取り組んでいるため、その動画が完成するまでに時間がかかりそうなので作るとしてもだいぶ先になると思います。

先にHPにて和解条項以外の裁判の流れを発信させていただくことになると思いますがHPを更新しましたら、またお知らせに参ります。

 

最近、別の中小企業との仕事で弁護士沙汰(裁判沙汰ではありません)になったものがあり、そちらはすでにHPに記載してありますので、よろしければ読んでいただけると嬉しいです。

https://onl.tw/FJnwASX

 

フリーランスのイラストレーターあるあるかもしれませんが、連絡が途切れる、お金を払ってもらえない…など「社会人としてどうなの?」ということを嫌というほど経験しています。私なんか、描いたのに表に出してもらえない仕事ばかり…。これ、仕事って言えるの?

 

他にも、書いても信じてもらえないかもしれないけど「俺ってスゲーっ!」って思っている“クリエイティブゴッコ”(※がしたい社長の要望を汲み取ってあげて一生懸命描いたあげく、結局プロジェクトが頓挫することの繰り返しとか、「金を払ってるから何をしてもいい」とばかりに嫌がらせをしてくる人までいる始末…。奴隷じゃないんだよ、こっちはびっくりマーク

あと、自分たちのせいで頓挫したプロジェクトを漫画やイラストを発注した外部の人間である私のせいにするのマジでやめてほしい。うまくいってる時は自分たちのおかげでうまくいかなくなったら私のせいとか、ホント、しんどい…。誠心誠意仕事して、なんでこんな目に遭わなくちゃいけないの?

そして、とんでもなくダメな弁護士がいることもわかって勉強にはなったけど、もういい…。もうこれ以上、人間の闇は見たくない…。

 

あああ、すみません。我慢しすぎてたので愚痴を書いてしまいました。

 

下に貼ったような動くイラストをたくさん載せておりまして、下にズズイっとスクロールしていただけると弁護士沙汰の事の顛末を書いた文章があります。

パッと見ただけだとこのイラスト「なんだ。2コマで動かしてるだけじゃん」って思うかもだけど、ものすごく描くの大変だったのぉぉぉえーんびっくりマークイラストだけでも見てやって…ください…。

https://www.noemisan-no-oheya.com/

 

とりあえず、小学館との裁判は和解が成立しましたよ!というお知らせでした。長々と愚痴を書いて申し訳ありませんあせる

次の動画を頑張って作りますので、出来上がったら見ていただけると嬉しいです。

 

 

 

(※)【クリエイティブゴッコ】

まるで“ごっこ遊び”を楽しむかのように、テキトーな指示をクリエイター側に出して作品を作ってもらいあたかも自分にクリエイティブな能力があるかのように錯覚して気持ちよくなりたい経営者が好む遊び。またはその様子。私が作った造語である。自分の能力を超えた企画やアイデアを出すが具体的なことは何も考えていない。本人は天からアイデアが降ってきたように感じているらしいが、ただの妄想である。

こちらが考えを汲み取ってあげて形にしてあげると、それを自分の能力、アイデアが優れているからだと思い込む。

しかし、壁にぶち当たるとそれと向き合って乗り越える胆力が無いためすぐに計画が頓挫する。

異常な自信があるようだが依存的で甘えが強い。

人の能力は自分のもの』という境界線の薄さやメタ認知の低さが特徴である。人に頼んでおいて急に嫉妬心を剥き出しにしてくることもある。

…大企業より中小企業のほうがいいなぁ〜って思ってた頃の自分を殴りたい…。

 

他にも【クリエイター・コンプレックス】などがある。これも私が作った造語だけど、説明してると長くなるので今回は省きます。

 

 

長文を読んでいただき、ありがとうございましたにっこり