「ひとりぼっちのエール」1993年2月10日発売安全地帯23枚目シングル | 安全地帯好きのブログ

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安全地帯や玉置浩二について好き勝手に音楽のことを書いています。

「ひとりぼっちのエール」
作詞 須藤晃
作曲 玉置浩二
編曲 安全地帯・星勝

1993年2月10日発売23枚目シングル
読売テレビ(日本テレビ系)ドラマ『お茶の間』主題歌

発売した時は「あの頃へ」(1992年12月2日発売)と立て続けにシングルが出てきたので
これからも活動していくのかなって思っていました。
しかし、そうはならなかったのですが・・・

テレビドラマの主題歌でした。
放送では2番から始まっていました。
先にドラマで聴いていたので
CDを聴いた時に全く印象が違いました。


ちょっとくたびれていますが…

Key=A

構成
イントロ
Aメロ-A'メロ-Bメロ-Cメロ
間奏
A'メロ-Bメロ-Cメロ-Cメロ
アウトロ


イントロ

「A-D/A-E/G#-A-E/G#-F#m7-F#m7/E-D6-Bm7」


基本のコード進行構造でみると
「A-D-E-A-F#m-D-E-E」
「Ⅰ-Ⅳ-Ⅴ-Ⅰ-Ⅵm-Ⅳ-Ⅴ-Ⅴ」
循環コードと呼ばれるものです。

シンセサイザーのフェードインで始まります。
矢萩さんのギターが彷徨い、漂う魂のように歌っています。
このコード進行は間奏、エンディングでも使われます。
間奏ではほぼ同じフレーズですがバスドラが4つ打ちになり、力強く変化しています。



Aメロ

②「指の隙間抜けて こぼれ落ちたものは」

「A-A/C#-DM7-C#m-Bm7-Bm7/E-E/D-C#m7」
「Ⅰ-Ⅰ/3度ベース-ⅣM7-Ⅲm-Ⅱm7-Ⅱm7/Ⅴ-Ⅴ」

基本のコード構造でみると
「A-D-Bm-C#m」
「Ⅰ-Ⅳ-Ⅱm-Ⅲm」
「T-SD-(SD)-(T)」
といったコード進行です。
ふわっとした始まり方をします。


③「砕けた悲しみのかけら」
「F#m-F#m/E-Bm-E7sus4-E7-E7sus4-E7-E/D」
「Ⅵ#m-Ⅵ#m/7度ベース音-Ⅱm-Ⅴ7sus4-Ⅴ7-Ⅴ7sus4-Ⅴ7-Ⅴ/7度ベース音」

基本のコード進行構造でみると
「F#m-Bm-E」
「Ⅵm-Ⅱm-Ⅴ」
「(T)-(SD)-D」
4度でコード進行していきます。
Aメロはここで終わりますが
最後のコードがE(V)のドミナントで終わり、終止感がなく、続く感じが特徴です。



A’メロ

④Aメロ②&③と同じコード進行です。
Aメロが8小節に対して、A’メロは7小節なのが特徴です。
Aメロは1小節多い分、一息ついて立ち止まって考える感じがします。
一方、A’メロは「はかない喜びのため息」や「限りある命の美しさ」というものを
心の中に持ちながら突き進んでいく感じがします。

Bメロ

トリミングしきれませんでした(^-^;

⑤「心が痛んでも」
「Gadd9/A-A-D-C#m7」
「♭Ⅶadd9/Ⅰ-Ⅰ-Ⅳ-Ⅲm7」


基本のコード進行構造で見ると
「A-D」
「Ⅰ-Ⅳ」
「T-SD」
②の前半部分のコード進行と同じです。
チョッと切なさを感じながらも、内に秘めた強さを感じます。


⑥「寒い 夜は いつか」
「Bm7-C#m7-DM7」
「Ⅱm7-Ⅲm7-ⅣM7」
「(SD)-(T)-SD]
ここで、拍子感が変わります
4/4拍子から4/2拍子に変わります。
「B-C#-D」とベース音が上がっていくことで盛り上がっていきます。
決心をして、立ち向かっていく力強さを手に入れた感じがします。


⑦「終わる」

「Bm7/E-E7」
「Ⅱm7/E-E7」
ここは違うコードで書くと
「E79sus4-E7」になります。

「E」はドミナントコードで終止感が無く次に続く感じです。
ドミナントモーションで次のCメロの頭の「A」に向かおうとします。



Cメロ

⑧「忘れないよ 新しい朝が」
「A-D/A-Dm/A-A-E7/G#」
「Ⅰ-Ⅳ/5度ベース-Ⅳm/5度ベース-Ⅰ-Ⅴ7/3度ベース」
「T-SD-SDM-T-D」

玉置さん「E7/G#」というコード結構使います。

基本のコード進行構造で見ると
「A-D-Dm-A」
「Ⅰ-Ⅳ-Ⅳm-Ⅰ」
「Ⅰ-SD-SDM-T」
「新しい~」のところにサブドミナント マイナーコードが登場です。
少し切なさを感じさせます。

ここはベース音がずっと「A」で鳴っているのが特徴です。



⑨「光あふれ僕を待つ」
「F#m7-Bm7-E7sus4-E7」
「Ⅵm7-Ⅱm7-Ⅴ7sus4-Ⅴ7」

基本的コードで見ると
「F#m-Bm-E7」
4度でコードが進行していき、最後ツーファイブになっています。



⑩「君のために 流した涙の」
「A-D/F#-Dm/F-A/E」
「Ⅰ-Ⅳ/3度ベース-Ⅳm/3度ベース-Ⅰ/5度ベース」
「T-SD-SDM-T」

⑦の変形です。
違いはベース音が下がっていくのが特徴です。

⑪「熱さが僕を支えてきたんだ」
「D#m7♭7-DM7-Bm7-C#m7-D-Bm7/E-G-D」
「Ⅳ#m7♭7-ⅣM7-Ⅱm7-Ⅲ#m7-Ⅳ-Ⅱm7/Ⅴ-ⅦーⅣ」
頭の「D#m7♭7」は⑨からベース音が下げているので、それに合わせて入れられたコードです。

最後、たった1小節ですが
「B-C#-D-E」と音が上がっていきクライマックス感満載です。


⑬「G-D」
この脈絡のないコード進行がいい味を出していて
盛り上がってきたところで一度ヒートダウンさせ
間奏にへ行きジワジワと盛り上げて行くというのが難(にく)いと思います。

コード「G」はダイアトニックコード上出てきませんが、サブドミナントマイナーの代理コードだと思います。


アウトロ
⑭イントロ①と同じコード進行です。
①で書いたように循環コードですので延々と繰り返すことが可能です。
コーラスで繰り返し、繰り返し、繰り返されます。
勇気づけられる感じがしますね。



裏面


主題歌を始めて聞いた時は2番の「太陽に向かって~」から聞いて慣れていたので
シングルCDを購入して聴いた時は大人しく始まるので印象が全く違い、ビックリしました。
しかも長い・・・

エールは「YELL」で応援や声援のことを示しているのでいいと思うけど
応援歌って安全地帯としては珍しいなっていうのが当時の印象でした。
ただ、「あの頃へ」のカップリング曲「地平線を見て育ちました」何かもその分野の曲ですが、こっちの方が分かりやすいなって思った記憶があります。
いい曲なんですけどね。

AメロとA'メロ同じコード進行ですが1小節数が違ったり、
Bメロでリズム感を変えたり、ここでも3回でなんとなく安定させず、次に安定をさせ、一息つかせてドラマチックでいいんだけど・・・
そこが覚え難く、違和感の理由なのかなって今回この曲を考えて思いました。
Cメロは同じようなコード進行ですが同じことは好きでないのか・・・(笑)
ベース音を変化させて印象を変えようとしています。



この曲はビートルズ「hey Jude」のオマージュかと思っています。
歌詞のコンセプトやアウトロの「LaLaLa~」のコーラス。
「hey Jude」の歌詞の解釈は色々あるようで特定は出来ませんが誰かに向けたエールなのは間違えないと思います。

主人公発の歌詞の世界
夢や困難、悲しみや喜び、何があっても突き進んでいく信念。
ふたり離れたけど、泣いてるのは君だけじゃない
僕もなんだよと。
「お互いに袂をわかったけど頑張って行こうね」っていう少し悲しみを感じてしまいます。


コードの全体図です。

この頃から安全地帯の活動も更によく分からない状態に・・・
 

2019年7年17日

2019年7月18日 コード表追加