今回は少し網羅的な評価を行いました。
前回の記事はこちら
手持ちのタップとダイスのサイズがM3~M12だったので、それに合うものを評価。
結論を表にまとめるとこんな感じ。
材料はPLA
装置はSnapmaker2.0を使いました。
RoughのM3だと、さすがにボルトとナットがガタガタして、締め付け部品としてどうかというレベルでした。
ネジ山のピッチと積層ピッチを考えると、それでもかなり頑張ったほうだと思います。
それ以外はそれなりに使えそうなものになっていて、良い意味で予想を裏切る結果でした。
もし使うとすれば、小さいものならRoughのM5あたりで色々と作ると思います。
精度:Middle(M3~M10)
精度:Rough(M3~M12)
精度違いの仕上がり比較(M5)
そして最後に、誰もが考えていることだとは思うのですが、「もう丸棒と丸穴にタップとダイスでネジ山を作れば良いのでは?」という疑問にも向き合ってみました。
結論としては、その方法でも使えるボルトとナットが出来ます。
試しに丸棒と丸穴にネジ山加工をしてみました。(M5)
この時の問題点は1つ。
ネジ山加工の際に大きな力が必要となる、ということです。
・細いボルトだと根元から破損するかもしれない
・ナットの加工では、工具で強く挟み過ぎると穴や部品が歪むかもしれない
などが考えられます。
これはPLAの強度不足によるものなので、ABSなどに材料を変更すれば問題にならないかもしれません。
私が加工した際はペンチで挟んでおかないと回らないくらい固かったです。
ネジ山をざっくりとでも加工しておけば手でくるくると回るくらい軽く加工できますので、3Dプリンターでネジ山加工をする際は設計段階でモデル化しておいたほうがラクだということが分かりました。
有意義な実験が終わったところで、そろそろ本命の部品製作に取り掛かりたいと思います。