久しぶりにデジカメを買いました。
それも12年前のモデル。
格好が良いんですよね。後ろにあるのは同じデザインのそれから5年後のモデルのIXY3。これは性能も現役。そして高級感とデザインが素晴らしいモデル。
このスクエアでIXYと見た瞬間にわかるデザインが好きで、このIXY10も購入してみようと思いました。
カメラはもともとフィルム時代から好きだったので、デジタルになってからも一眼やミラーレス一眼、高性能コンパクトと一通りは持っているので、普通のコンパクトデジタルカメラにはあまり画質云々の性能は求めていません。iPhoneのカメラは良く写るし、すぐにネットに飛ばせるしと便利ですからね。
そんな時代になり、コンパクトデジタルカメラは大きく衰退。今は、普及期はほとんど姿を消し、10万円近辺の高級コンパクトカメラがほとんどになってしまいました。これまた良く写る。これはさすがにiPhoneでも太刀打ちできない写り。ですが、そんな写真を求めるのは写真好きだけで、普通の人はある程度のものが撮れれば良く、カメラだけに10万もかけないでしょう。
一時はコンパクトデジカメが沢山出て、性能もどんどん向上してゆき、面白いカメラが沢山あったんですけどね。週末は三脚担いで一眼で、普段はコンパクトカメラを肌身離さずにいた僕もiPhoneで済ませてしまい、最近はあまりコンパクトデジカメも持ち歩かなくなってしまいました。
でもやっぱり撮影するテクニックというものがあって、コンパクトデジカメでも考えながら色々と操作して写すと良い写真が撮れたりします。それに画質がいい写真が良い写真というわけでもないし。HIROMIXさんが写真界に出た時のカメラはコニカビッグミニというコンパクトカメラでものすごいインパクトのある写真を撮ってよを驚かせました。高校生だったのかな?
あの時、写真論や高級機材を云々と語っていた大人達は頭をぶん殴られた気持ちだったでしょうね。
久しぶりにコンパクトデジタルカメラを触ってみるとやっぱり楽しい。そして写してがっかりしたり、いい写真が撮れてびっくりしたりというのが楽しいんですよね。
ゲーム機と一緒で、古いデジカメでもいい写真は撮れます。じゃあ10年前は良い写真が世に出てなく、今は沢山出ているのかと言われたら全くそうではないんですよね。すごい作品はフィルムの時代にも沢山あり、デジタル初期にもあったはず。今のカメラなら簡単に綺麗な画像が撮れるようになったけど、銀塩時代のマニュアルカメラで、露出と絞りと感度を気にして、手振れするなら脇を締め、それでもダメなら三脚立てて、息を殺して沢山撮って現像したら全部駄作だったなんてこともありましたが、だからこそ撮影の技術が向上し、たまに写る良い写真に心踊ろらせたような気がします。
後ろのIXY3も中古でした。3300円という激安で、ほとんど使われた形跡がないほど良い状態。最近は新しい普及機があまり出ないので、高級感、性能共この時代のものはとても安く良いものが多いのではないかと思います。
そして、実はIXY3はもう一台持っていたりします。シルバーのモデルは円状にヘアライン加工され、赤と青のモデルは何回も塗り重ねられた塗装が深い艶を出している手がかかっている珍しいモデルなんです。
そしてこの形。キャノンが結構な思い入れをしたモデルじゃないかなと思います。現行モデルはコストダウンと細った市場に仕方なく出しているようにも見えますから。
なぜもう一台を買ったのかというと、このカメラは元々お袋が結婚式の時に僕たちを撮影するために買ったもの。そのあと使わなくなったので、僕が引き取りました。SDカードにはその時の写真や、試し撮りした家族達の写真が写っていました。
そんなお袋も亡くなって一周忌が来月にきます。
まあなれたというか、落ち着いたというか、受け入れるしかないんだなという気持ちです。
だからこのカメラをガシガシ使ってあげたい気もするけど、ちょっと気が進まない。そんな時、先日、店先でこの綺麗なIXY3のシルバーを見つけました。買うつもりはなく、今回買ったIXY10を探していたのですが、あまりの安さに速攻で買ってしまいました。
色違いだけど、これを持っていると何だかお守りのようにも思えるから不思議。