凍てつく波動 とんでもなく寒い。 僕の移動手段と言えばもっぱら自転車なのだが、やはり冬場はとんでもなく辛い。 特に顔面に突き刺さる冷気の風はもはや如何ともし難く大ダメージを受けてしまう。 それでも僕は必死に表情を崩さぬよう出来るだけ平静な顔でペダルをこぎ続ける。 坂道を下る途中、喩え凍てつく波動がこの身を襲ったとしても、顔色を変えてはいけない。 昇る手前で見た、風を一身に受け下ってくる婆の鬼の形相はそれはそれはこの世のものでない程の醜さが表れていたからである。