黒い羽根 -36ページ目
「私」もそれなりに生きてきて
何人かの恋人もいたので
男の人のこともそれなり分かってる
ちょっとしたタイミングと、
言い訳できる隙間を残してあげれば
そこそこのモラルなんて
どこかにやってしまえるような気がする
問題はそこそこなんてもんじゃないということ
長い間、考えすぎた「私」は
どうかしていて
「彼」はきっと疲れていただけで
何かに寄り添いたかったんだと思う
「彼」は少しも悪くないと
そう思わないと心がちぎれてしまいそうになる
「私」がブログを書く理由
それは悪人でいたいからだ
悪人でいないと、不安で不安で仕方ないからだ
どんなにピッチリと積み上げられたレンガも
一番下の部分を取ってしまえば
簡単に崩れ落ちてしまう
今のままでいいと「私」は自分に暗示をかける
毎朝、毎晩
まるで自分と会話するかのように
「私」は痛いことが嫌いだ
けれど「彼」がピアスをあけろと言えば
迷わずあけると思う
「私」は早起きが苦手
けれど「彼」が朝に会おうと言えば
どんなに朝早くても目が覚める
「彼」が求めるなら
「私」は何て思われようと構わなくなっていた
どんなにピッチリと積み上げられたレンガも
一番下の部分を取ってしまえば
簡単に崩れ落ちてしまう
「私」の1番下の部分を抜くのは誰なんだろう
心の時間を動かしたいと思いながらも
「私」はそれに踏み込めないまま
「彼」の事が好きなまま
いや、前よりも好きになってしまっている自分
気持ちを殺そうと思っても
メールが来れば返してしまうし
ご飯に誘われたら行ってしまう
そんな日々が、嫌でもないと思ってしまってる
「彼」も以前より心を開いているようにも思えて
このままでいいとさえ感じだした
つらいなんて口が裂けても言わない「彼」が
少しだけでも心の拠り場にしてくれているような
そんな気がしていた
今のままでいい
今のままがいい
今のままで
「私」はそう自分に言い聞かせる

