会社の人が読んでん!お前の好きそうな本やけ…と、借りて二日間くらいで読み上げました。
戦史などをよく読んでる人なら、些か退屈な部分もあると思いますが…
一言でいうと、とてもいい作品です。
当時の状況、特攻隊員の感情などを筆者が上手く代弁してると思います。
戦史を知らない人でも分かりやすく書かれていて引き込まれていきます。
もし、大戦に至る経緯などが書かれていたならば、日本近代史の教科書といっても過言ではないと感じました。
本書の中で特攻隊をテロと同じに扱ってる人がでてきますが…実際、自分もこの様な記事を目にした事があります。非常に残念なことです。
知覧の特攻平和会館に行って見れば、なにも言わなくともわかると思います。
遺書も壮絶で、感情をうまく保てない状態になります。
なかでも、自分を一番足止めしたものは、隊員達の勉強ノート。
航空航法などの計算をびっしりと書き込んでます。今の時代でも自分には苦痛に思える計算を死ぬ為にやっている。
もう、なんとも…
また、末端の兵士はよく戦い死んでいき、戦争を指導した上層部の人間は、安全な所で状況確認もせず、無謀な作戦を立て実行させ、責任も取らず戦後ものうのうと生き残った人が多くいる。
お互いでかばいあう制度が出来てたのだろう。
特攻隊では終戦直後、全責任を大西瀧治郎中将に押し付けた感がある。
大西中将は、死んでいった特攻隊員の苦しみの分と、介錯せず十文字に腹を切り、長く苦しみながら自決したそうです。
現在の国の組織も似たようなものでしょう。なにもかわってない気がします。
改めて、今の平和は、先の大戦で戦った方達のお陰で成り立っている(政治が貧弱でも日本には迂闊に手を出せない)と、本書を読んで思いました。
「永遠の0」は、映画化され12月に封切られるということです。
サブタイトルが「壮大な愛の物語」となってますが、今までの日本の戦争映画のように、ただの純愛映画とはならないとは思いますが…
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