ビリヤードのラック | 楽典詩人

楽典詩人

楽典に触発された詩、フィットネス、空手・武道、物見遊山、飲食

ビリヤードという言葉は、本来は的球を落とす穴(ポケット)のないものをいうようですが、日本ではポケットのあるものも含めて使われています。

 

先日新宿で、待ち合わせの時間つぶしに昼間、短時間だけ一人でビリヤードをしました。

ポケットのあるビリヤードです。

 

ポケットのあるビリヤードは、ゲームを開始するとき規定数(9,10,15個など)の的球を正三角形をしたラックを使って台の上に並べるのが一般的です。

 

ラックは一般に木製やプラスチック製です。

新宿のそのビリヤード場のラックは木製でした。

 

その使いこまれたラックに驚いてしまいました。

 

 

ラックでボールを並べるときに、手で押さえつけられたり、あるいは球を動かすときに球にぶつけたりしたのか、写真のように木の部分が擦り減っているのです。

 

ヨーロッパの街の旧市街に敷き詰められた石畳が、何百年も踏みつけられて石が擦れてカドが取れ、光っているのを見た時のような、人間と時間の働きに感動してしまいました。

 

もちろんこのラックが何百年も使われている筈はなく、せいぜい何十年だと思われるが、それでも何万かの手がこのラックを押さえつけてこうなったのかと思うと、なんだか心を動かされました。

 

自分が年をとったせいかもしれませんが。