もう20年以上前になるが横浜で勤務したことがある。
そのころ私の行動範囲の中に、船員の福祉のための、バーも併設している施設が3つあった。
日本の船員組合がみなとみらいのはずれ万国橋に、また英国国教会が主体で横浜球場近くに、さらに米国海員組合が本牧で運営するものがあった。
あまり行かなかったがもう一つ、橋の向こうの大黒埠頭にフィリッピン(?)などが運営するものがあり、フィリピン人の店員がいてタガログ語(?)が飛びかっていた。
念のために付け加えるなら、日本の船員組合は別として、その福利・支援の対象とするのは、大型船の船長などの高級船員ではなく、主に発展途上国の下級船員だった。
このうち、英国国教会(なぜかカトリックも参画していた)が運営する施設に通い、よくそのバーで飲んでいた。
そこに設置されていたので、ダーツを覚え、ビリヤードをした。
まだ電子式のダーツがなく、ダーツボードの両側に黒(白)板があり、そこに得点を手書きする方式だった。
よくゼロワンゲームをしたが、酔ってくると単純な引き算を間違うなどミスをした。
そのミスをすると、その場で負けだと厳しくとがめる人もいたのを思い出す。
ダーツの腕はまったく上達しなかったが、その後電子ダーツが流行した時には若い人と付き合いができる程度ではあった。
この10年以上まったくダーツをしなかったが、先週新宿で少し酒を飲みながら電子ダーツをする機会があった。
昔取った杵柄ではないが、やってみるとびっくりするほど下手だった。
自分でも納得がいかず何日かあと、一人でダーツ場に行ってみた。
静かな場所で、酔っていなかったせいもあるのか、最悪な状態ではなく、少し投げれば多少は戻るかなと思った。
それで今日再々挑戦してみた。
むかし、横浜で投げていたころはそういう言い方を聞いたことはなかったが、3投して3つとも中心(ブル)に当たるとハットトリックというと店員が教えてくれた(ボウリングならストライクが3つ続いたターキーのようなものか)。
今日投げていると、意図せずにハットトリックができてしまった(写真右上すみにBULLの表示が3つ)。
横浜で投げていたころのダーツでは、ブルも中が2つに分かれていてその中心となる小さな部分が50点であり、その周辺が25点だったのでブルで高得点をあげるのは難しく、あまり狙わなかったように思う。
今の電子ダーツでは、ブル内すべて50点のようだ。
また当時は、ゼロワンゲームもダブルアウトをしなければならないルールだったので最後が大変で、どのようにダブルの点を残すかに苦労したものだった。
何はともあれ自分のハットトリックには驚いたが、今の若い人にはそれほどの難度ではないらしく、日常的なゲームの範囲内のようだ。