6月は、
子どもたちも親御さんたちも、
精神的に不安定なっていることが多く、
たくさんの相談を受けています。
4月から良いスタートを切れた子どもたちは、
順調に進んでいて、
ちょっと中だるみかな?
って思えるくらいですが、
ゆるんだ気持ちは、
夏休みにちゃんとリセットされるので大丈夫。
4月から足踏みしている子どもたちは、
気持ちが落ち込んでいたり、
うまくいかないことに抗ったり、
つらい思いをしているようです。
子どもがつらい思いをしていると、
親御さんも精神的に不安定になってしまいます。
ずっと引きこもったまま…
問題ばかり起こして…
「ずっとここままなんじゃないか…」
子どものことを考えると不安で不安でたまらなくなります。
さらに、
「こんな状態が大人になっても続いたら…」
家族のことまで不安になってしまいます。
一番つらいのは、子どもです。
つらい時期は永久に続くわけではなく、
必ず回復期がやってきます。
ハードルを下げて考えることが大切です。
「ハードルを下げる」とは、
目標を下げること。
言葉は悪いかもしれませんが、
「良くならない場合」を考えてみることです。
え??
そんなこと考えたら、
どんどん気持ちが落ち込んでしまうのでは??
と思いますよね?
逆に、
「良くなる場合」を基準にして考えるとします。
今はつらい時期、うまくいかない時期
↓
そのうち、自然に回復するはず
↓
みんなと同じように生活できるはず
と考えるとします。
もちろん、
それでうまくいく場合もありますが、
なかなか回復しなかったり、
どんどんつらい状態になったりしたときに、
「もうだめだ…」
「どうしたらいいの?」
親子ともにどんどんつらくなっていきます。
不調の時期は数日で回復するわけではなく、
早くて数ヶ月、
長くて何年もかかります。
「良くなる場合」を基準にして考えてしまうと、
良くなるまでの時間が長くなればなるほど、
「いつになったら良くなるの??」
と、心配したり、
不安になったりする時間も長くなってしまうのです。
それよりも、
ハードルを下げて、
「良くならない場合」を考えるのです。
例えば、
学習が苦手で嫌がる
↓
○できるようにさせようとせず、できないことは捨てる
○勉強ができなくても気にしない(親が)
登校を渋る
↓
○学校に行かない選択をする
○支援級を考える
○学校を変える(フリースクール、通信制)
家出や万引きなどの問題行動がある
↓
○警察に相談する
○入院できる病院をさがす
引きこもりが続く
↓
○医療的なケアを考える(カウンセリング、デイケア、投薬)
○福祉サービスを考える(就労支援、生活支援)
このように、
ハードルを下げて、
「良くならない場合」を考えておけば、
いざとなった時に、
冷静に判断することができます。
何よりいいことは、
改善・回復していく兆しが見えた時、
「希望」が生まれることです。
喜びも大きくなるのです。
「良くなる場合」を基準にすると、
回復しても当たり前、
回復しないとつらくなってしまいますが、
「良くならない場合」を基準にすると、
回復しないのが当たり前、
回復が奇跡のように思えるのです!
親が喜べば、子どもも嬉しくなり、
親が悲しめば、子どもも悲しくなるのです。
ハードルを下げること、
つまり、
子どもへ期待をしないことが、
親子の心の負担を減らすことになるのです。
回復期は必ずやって来ます!
それまで、長くかかるかもしれません。
親も子もつらい日々になると思います。
親にできることは、
子どもへの期待を捨てて、
ハードルを下げること。
心を安定させるために、
誰かに相談すること。
そして、
自分のことを大切に、
好きなことをすること。
考え方を変えることで、
良い方向に向かいます。
決して、一人で抱え込まないでくださいね