機能性胃腸症(機能性ディスペプシア)=心窩部の疼痛と食欲不振の整体治療 | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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機能性胃腸症(機能性ディスペプシア)

心窩部の疼痛と食欲不振の整体治療

腹膜の緊張を緩和する内臓整体で、改善した症例の解説です。
患者Yさん=30才-女性-会社員の症例

 

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①    Yさんの病歴・・・
患者Yさんは、数年前に某病院で機能性胃腸症の診断を受け、胃腸薬や漢方薬を服用されていましたが芳しくなかったそうです。主な症状は心窩部で、みぞおちを中心に左右の肋骨縁にかけて重だるく痛むそうです(持続痛)。



②    Yさんの診察
・血液検査ではコレステロール値が少し高めで脂肪肝の指摘を受けているそうです。血圧は108/65mmHgだそうです。
・ゲップや呑酸、胸やけは無いそうです。
・出血傾向や眼瞼の黄染はなく、手掌の紅斑もありませんでした。
・排便は2~3日に一度のペースだそうです。
・月経周期は30日で月経期間は5~6日、生理痛はほとんど無いそうです。
・気道は正中にあり、甲状腺の腫脹や萎縮はありませんでした。
・腹部聴診上、グル音はやや弱く聴取できました。血管雑音はありませんでした。
・腹部触診上、全般的にやや膨満傾向でした。心窩部と左右季肋部、左恥骨結節上部、回盲部~臍にかけて緊張と圧痛がありましたが、腫瘤感や抵抗感はありませんでした。肝辺縁はやや鈍・平滑・軟で触診できました。脾腫はありませんでした。

 



➂ 治療目標と整体治療
   ⑴    下部食道括約筋-胃体-幽門部の平滑筋の疲労と緊張を回復する
   ⑵    回盲括約筋~腸間膜根の緊張を緩和する
   ⑶    左子宮筋腫の癒着部を剥がし、左内側臍索~肝円索~小網の緊張を緩和する
(☚3診目来院時より)
・胃-腸平滑筋テクニック
・下部食道括約筋解放テクニック
・回盲括約筋-腸間膜根解放テクニック
・子宮内膜症(筋腫)開放テクニック
(☚3診目来院時より)
・内側臍索-肝円索解放テクニック (☚3診目来院時より)

 





④    経過と結果・・・
・初診治療後、

「胃のあたりが軟らかくなった感じがします」と仰っていました。


・2診目来院時、

「(初診の帰宅後)夜には元に戻った感じがします。治療前より違和感が強くなった感じがします」と仰っていました。ところが腹部を触診すると、前回の初診時に施術した部位は軟らかく柔軟性があり、それ程悪化して形跡はありませんでした。そこでとりあえず前回と同様の治療をしましたが、その施術中、左そして右季肋部付近の施術時に左下腹部(恥骨結節上方付近)に著明な放散痛がありました。この放散痛は初診時の施術中にもあったそうです。


・3診目来院時、

「前回と同じような感じで、みぞおちに違和感が残っています」と仰っていました。そこで改めて問診すると2~3か月前に婦人科の検査で「子宮の左側に3cm大の子宮筋腫が一つある」との指摘を受けていたそうです。担当医から「(生理痛など特段の愁訴もないので)現段階で治療の必要はないので経過観察してください」と言われていたそうです。そこでもう少し詳しくお聞きすると、この数か月前から少しだけ左下腹部に生理痛があったそうです。ただ、お薬を飲むほど強くないので、気にしていなかったそうです。月経血量は普通で、レバー状の塊血は出ないそうです。上記の事から「左子宮筋腫の癒着部を剥がし、左内側臍索~肝円索~小網の緊張を緩和する」目的で「子宮内膜症(筋腫)開放テクニック、内側臍索-肝円索解放テクニック」を追加しました。左記テクニックを施術すると、左・右季肋部への施術による左下腹部への放散痛も激減しました。

 


膀胱から伸びる内側および正中臍索

 

・4診目来院時、

「(今週は)胃が軽くなって、食欲も出て、非常に調子が良かったです、」と仰っていました。また、腹部の触診でも緊張が取れていましたので、これで様子をみてもらうことにしました。

 

 


⑤     今回の症例の概説
◆ 機能性胃腸症(FD)の当院が考える原因(仮説)

・私はかねてからの持論として機能性胃腸症は
   セオリー1. 胃腸の平滑筋の疲労/緊張(コリ)
   セオリー2. 患者独自の原因

が複合的に重なって生じているのでは、と考えていました。
(
機能性胃腸症の総合案内参照)
今回のYさんの症例もその典型例であったのでは、と思います。

 

 

◆ Yさんの腹部にも緊張(コリ)と圧痛が…

・Yさんの触診所見として胃では噴門部から胃体~幽門部にかけて、また回盲部や左下腹部にも緊張と圧痛があり、これは平滑筋の疲労/緊張(コリ)を示唆する所見だと思われました。ですから上記のセオリー1として、これらの部位の緊張を緩和する施術をしていたわけです。

 

 

 

◆ 消化管の緊張(コリ)以外にも、隠れた原因が四つもある…

・しかしやはりこれだけで症状は改善しませんでした。初診、2診とも帰宅時には症状が元に戻っていたからです。ですから「上記のセオリー2がどこかに隠れているはずだ」と考え、改めて婦人科的な問診をするとYさんから子宮左側の3cm大の子宮筋腫の存在をお聞きすることが出来たわけです。
 

・これで初診、2診時の左・右季肋部の施術中に左下腹部に放散痛が生じたことに納得がいきました。

その理由は下記A~Dの様な仮説になります。
   A. おそらく子宮の左側に生じた筋腫と同部位の子宮広間膜(☚左恥骨結節上方付近の腹膜)に癒着が生じたのではないだろうか。
   B. その筋腫癒着部位から「左内側臍索➡臍➡肝円索➡肝鎌状間膜/小網(肝胃間膜&肝十二指腸間膜)」にかけて一直線的に腹膜が牽引され、最上部の小網(肝胃間膜&肝十二指腸間膜)にテンションが終始し、同部の違和感or疼痛の原因の一つとなった
   C. この小網のテンションによる刺激に、胃や十二指腸の平滑筋の緊張が複合されて心窩部痛や食欲不振の原因になったのでは

 

内側臍索の延長につながる肝円索

 

 

内側および正中臍索

 


・放散痛に関しては
   D. 左・右季肋部の施術によって肝胃間膜や肝十二指腸間膜に刺激が加わる事で、それが上記の逆ルート「小網(肝胃間膜&肝十二指腸間膜)➡肝鎌状間膜➡肝円索➡臍➡左内側臍索」を通って最終的に子宮左の筋腫部に牽引刺激が終止し、同部の放散痛になったのでは

 

 

◆ Yさんの治療目標は、、、

・この様の仮説から、上記③「治療目標と整体治療」に掲げる施術をし、さらの3診目には腹膜の施術を追加した訳です。つまり今回のYさんの機能性胃腸症の原因として、
セオリー1. として

胃腸の平滑筋の疲労/緊張(コリ)

セオリー2. 患者独自の原因として…
子宮筋腫と腹膜の癒着による小網の牽引刺激
この二つの複合によるものでは、と考えます。

 

 

肝臓と胃・十二指腸の間に張る小網

 

 

 

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