機能性胃腸症(FD)、ひょっとしたら逆流性食道炎・食道裂孔ヘルニア(?)の整体治療 | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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機能性胃腸症(FD)、ひょっとしたら逆流性食道炎・食道裂孔ヘルニア(?)の整体治療

食道、胃、十二指腸、小腸、大腸の各所を整体治療した症例の解説です。
患者Sさん=25才-女性の症例

 

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①    Sさんの病歴・・・
患者Sさんは、2年前から機能性胃腸症(FD)の疑いで内科医院に通院され、制酸剤や幾つかの漢方薬の処方を受けていますが、全く症状の改善は無く、某大学病院の精査でも異常は無かったそうです。食欲も低下し、2年前からは一日一食しか食べれないので、体重も減少しているそうです。

 



②    Sさんの診察
・Sさんの身長は156cmで、現在の体重は43Kgですが、2年以上前は48Kgだったそうです。
・症状は食事中、あるいは食後に生じる胃痛で、毎回生じるそうです。胃痛は食後2時間ほど続くそうです。また最近では吐き気も強くなっているそうです。胃痛の部位は心窩部から左季肋部にかけての、締め付けられるような持続痛(or灼熱痛)だそうです。
・胸やけやゲップ、呑酸は無いそうです。しかし胃もたれ感は強く、食後何時間も胃袋に食べ物が残っている感じがするそうです。
・やや便秘気味だそうです。
・胃カメラ・大腸カメラ、CTや腹部エコー検査で異常は無く、また血液検査でも正常だそうです(胃カメラは5~6回も受けているそうですが、直近の胃カメラ検査は1年ほど前だそうです。)。
・血圧は110/60mmHgだそうです。
・月経周期は29~30日で、月経期間は7日だそうです。生理痛はやや強く、主に下腹部痛があるそうです。
・学生時代から現在にかけて、主だったスポーツ・運動はしていないそうです。
・腹部聴診上、血管雑音は聴取されませんでした。グル音は弱く聞こえました。また左季肋部で振水音が聴取されました(☚食後7時間経過時)。
・腹部触診上、心窩部と左季肋部(肋骨弓縁)および右季肋部に著明な緊張と圧痛がありました。また十二指腸空腸曲付近にも緊張と圧痛がありました。腫瘤感はありませんでした。
・(2診目来院時)水を嚥下した際の心窩部「ゴホゴホ」といった排出音はありましたが、その音源は剣状突起のやや左上方で聴取されました。
・小学3~4年次に「駅伝大会の選手」に選ばれ、そのトレーニングを1年間続けていたそうです。また同時期に、近所の友達たちと「駅伝ごっこ」が流行り、毎日の様に走り回っていたそうです。


 



➂ 治療目標と整体治療
  ⑴    胃と十二指腸の緊張と疲労を回復する
  ⑵    幽門付近の緊張を解放する
  ⑶    下部食道括約筋の疲労を回復する(☚2診目来院時以降)
  ⑷    左結腸と肋骨弓との癒着を剥がす(☚3診目来院時以降)

・胃-十二指腸平滑筋テクニック
・幽門解放テクニック
・十二指腸空腸曲解放テクニック
・下部食道括約筋解放テクニック(☚2診目来院時以降)
・食道裂孔ヘルニア牽引テクニック(☚2診目来院時以降)
・左結腸曲はがしテクニック(☚3診目来院時以降)

 

 

 


④    経過と結果・・・
・初診治療後、

少しだけ胃もたれ感が軽くなったそうです。


・2診目来院時、

胃痛や胃もたれ感に変化は無かったそうですが、食後の吐き気がかなり改善していたそうです。しかし振水音は聴取されました。


・3診目来院時、

左の結腸曲はがしテクニックの施術時に、横行結腸から左結腸曲~下行結腸にかけて「ゴボゴボ」といった排出音が10回以上聴取されました。施術後、「お腹が何かスッキリしたようです」と仰っていました。

 

・6診目来院時、

今まで強かった胃痛・胃もたれ感や吐き気が2~3/10程度まで改善していたそうです。ただ食欲に変化は無く、相変わらず一日一食の状態が続いているそうです。施術後、振水音は聴取されませんでした。


・8診目来院時、

軽度の胃痛・胃もたれが一度だけ(☚数十分)あっただけで、後は調子が良かったそうです。また聴診上、振水音も聴取されませんでした。
 

・10診目来院時、

胃痛・胃もたれと吐き気はほぼ感じなくなっていて(但し、全快では無いそうです)、食事を一日二回に増やしているそうです。二度目の食事の時は、やや膨満感が残るそうです。


・12診目来院時、

数日前にぜんざいを食べた直後に、急に胃痛が強くなり、30~40分程前かがみで胃痛に耐えていたそうです。その後、吐き気は生じていないそうですが、軽度の胃痛・胃もたれ感と膨満感が2~3日続いているそうです。改めて問診すると、勤務中に小腹が減った時、アーモンドを少量ですがほぼ毎日食べていたそうです。そんな時、数時間もアーモンドの触感が胃に残っていたそうですので、今後はアーモンドを食べる事は控えることにしました。
 

・13診目来院時、

胃痛・胃もたれと吐き気は1/10程度まで解消していたそうです。膨満感は少しだけあるそうです。


・15診目来院時、

胃痛・胃もたれ感と吐き気はほぼ解消し、膨満感もほぼ感じなくなり、食欲も出てきていたそうですので、以後はメンテナンス治療(☚時おり来院して施術する)に切り替えることにして、今回の集中治療を終了することにしました。

 

 



⑤     今回の症例の概説、、、
・強い消化器症状の割りに腹部のCTやエコー、あるいは胃カメラ・大腸カメラ等で何度精査しても異常無し、、、典型的なFD症例かもしれませんが、直近の胃カメラ検査が1年ほど前だったので、念の為に逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニアの可能性も視野に入れて施術に当たる事にしました。なぜなら、水を嚥下して頂いた際に、噴門付近で聴取出来るはずの「ゴホゴホ」といった排出音が、やや上方で聴取されたからです(☚噴門が上昇している可能性?)。
 

・とは言え、Sさんの胃痛・胃もたれと吐き気、食欲不振の主因は「機能性幽門狭窄」にあるのでは、と考えました。それは食後7時間も経過しているにもかかわらず、左季肋部で振水音が聴取されたからです。これは幽門(☚胃の十二指腸への入口)が何らかの原因で狭窄されている時の所見だからです。胃潰瘍の瘢痕などでも狭窄されますが、最悪の場合、幽門付近の腫瘍が狭窄の原因の事もありますので、改めて精査の必要性があるかもしれません。しかし今までの度重なる検査で胃に器質的な異常は発見されていなかったので、とりあえず機能性の幽門狭窄を考え、その施術をしました。

 

FDの原因は、幽門(胃の出口)の通過障害?!

 

 

・その甲斐あってか、やっと6診目には振水音は聴取されず、それと比例してSさんの胃痛・胃もたれ感や吐き気が2~3/10程度まで改善していたので、改めて機能性の幽門狭窄が胃痛・胃もたれ、吐き気の主因では、と考えました。ちなみに3診目で、左の結腸曲はがしテクニックの施術時に、横行結腸から左結腸曲~下行結腸にかけて「ゴボゴボ」といった排出音が10回以上聴取され、その時Sさんは「お腹が何かスッキリしたようです」と仰っていた事から、Sさんの消化管は幽門部だけでなく、噴門部、左結腸曲部など、所々で軽度の通過障害が生じ、それが今回のFDの背景にあるのでは、と想定されました。
 

・その消化管の通過障害(☚消化管平滑筋の蠕動運動機能の失調?)の原因として一つ想定されるのが、ぜんざいやアーモンド等の豆類に対するSさんのアレルギー反応です。重度のアレルゲン食の場合は、食後のアレルギー反応も強く、最悪の場合アナフィラキシー症状を呈する事もあり、患者本人は当該食物を二度経食べないようにするでしょう。
 

・しかし問題は、ごく軽度のアレルゲン食の場合です。軽度のアレルゲンですから、その食物を食しても患者本人も気づきにくい程の軽度の反応しか生じず、度々(特に好物であればあるほど)そのアレルゲン食を食べ続ける事になり、それが半年、1年、3年、5年と続くと、消化管に潜在的・慢性的な障害が残る可能性が高いからです。
 

・この様なケースが、意外とFDの潜在的な原因になっているのでは、と個人的には考えています。その根拠は、日本と言う国が、世界で一番食材が豊かな国だからです。言い換えれば、食材の種類が豊富であればあるほど、アレルゲン食物を食べる機会(確率)が上がるからです(☚その意味で、FD患者は日本人が一番多いかもしれない)。
 

・Sさんの場合では、それは豆類であった可能性が高いのでは、と思われました(☚ぜんざいを食べた後の急激な胃痛、少量のアーモンドを食べる事により胃もたれ増強)。そこで、専門的なアレルギー検査はしていませんが、Sさんと相談の上、アーモンドなどの豆類を食べる事も控える事にしたのです。
結果的に、幽門への施術と豆類を控える事で、Sさんの症状が大幅に改善したので、上記仮説でおおむね妥当であったのでは、と考えます。

 

 

 

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