不登校、拒食⇔過食、自傷・・・うつ病(?)の症例
患者Aさん、女性、高校2年生
●主訴-病歴
気分の上がり下がりが激しく、発作的な不安感が出て涙が止まらなくなったりすることもあるそうです。以前は自傷行為があったそうですが、今はないそうです。
スクールカウンセラーから病院を紹介され、そこで「うつ病」の診断を受け「学校に行けないのはあなたの怠け癖のせいではありません。」と言われたそうです。
その時は「病気のせいにして逃げられる、かばってもらえる、心配してもらえる・・・」と、自分が怠けでない事に内心ホッとしたそうです。
しかしその後もずっと「家族に迷惑をかけている」とか、「自分の怠けのせいではないのか?」「友人や家族もきっとそう思っている」との自責感が出てくるそうで、どうしたらいいのか分からなくなって相談されました。
●診察-分析
医師を始め、多くの人から「あなたは悪くないから・・・」といった趣旨の言葉を頂いているそうですが、その度に上記の様な「自責的な症状」が出て、どうしたらいいのか分からなくなる、との悪循環が続いているようです。医師から処方された抗鬱剤も当初は少し効果があったそうですが、それも最初の数回でその後は全く気分がすぐれないようでした。
ここで考えられる事の一つは、おそらく「あなたは悪くないのですよ」といった内容のアドバイスは逆に本人を一層苦しめる可能性のある言葉かもしれない、という事でした。
そんな中で彼女の印象的かつ繰り返し出てくる言葉が、『友人から《しんどいのは分かるけど、それでもみんな頑張っているよ》という言葉が頭にずっとあります。学校に行った時又それを言われる気がして怖いし、うっとしいとそんな目で見られるのが本当に怖いです(頑張っていないと思われたくないという一種のプライドの高さ?)。』で、ここに何か引っかかるモノを感じました。
●治療
そこで「症状には意味がある」といったお話しをしました。つまり身体のどこかが悪いから、それを治癒させる為に何らかの「症状」が出ている事も有る、、、と言った内容です。言い方を変えれば、「あなたは悪くない」ではなく「あなたは悪い部分がある」といった事実を知る権利、それを気付いてもらう、気づかないと完治は難しい、という事です。
そこで、
『インフルエンザの時39度くらい発熱して倦怠感や頭痛・関節痛などで寝込みますよね。
またバスケットの練習でつき指した時、指が痛くて曲げられないからバスケットの練習や試合を休みますよね。「発熱して倦怠感や頭痛・関節痛」や「指が痛くて曲げられない」等の症状は、その症状の出ている部位(前者=身体全体、後者=指)をその症状の出ている期間「休息」させて、その間に「治癒」させる為に、つまり身体にとって必要だから出てきている、一種の人体を守るためのシステム(ホメオスターシス)だと思います。でないと治るモノも治らないじゃないですか。
今Aさんの症状を考えると二つの相反する意味が推定できます。それは
① 心身を一旦休ませる方向へ導く症状、
② 自分の心的能力について再吟味させる方向へ導く症状、
です。
しかし「あなたは悪くない」と言われれば言われるほど、あなたの本能(無意識)は「焦ってしまう」かもしれません。なぜなら先ほど言った様に「治るモノも治らなくなる」からです。本能はそれを感じているのかもしれません。だからこそ②の再吟味の症状が出ているのかもしれません。ですからここでいっそのことそれらの心的症状に素直に向き合うべきではないでしょうか・・・。』といったお話しをしました。
そして時間があるのだから、ゆっくりとその二つについて考えていきましょう・・・と、お話しを進めていきました。
●結果
「症状のホメオスターシス」について理解して頂くのに少し時間が必要でしたが、Aさんは少しずつ理解して頂いたようでした。
そこで今回の症状は『小学校の頃から少しずつ、それも最初は友人-家族に対する軽度のわがまま-怠け癖があって、それが引くに引かれぬ状況までエスカレートしていった気がします。そのボタンの掛け違いが10年超続いている気がする。』といった点まで想起-自己分析される段階まで進みました。
つまりAさんは「あなたが悪い部分」を知る権利を行使できたのだと思います。逆に言えば今までこの事実を直視する勇気が低下していたのかもしれません。
ただ、①の症状から心的能力がこの間に相当傷ついて疲労困憊している事についても理解できたみたいです。だからこそ上記①と②の症状が混在している事実についても理解を深めていく事が出来たようでした。
ですから今はこの相反する①と②の症状の意味を「今、私の無意識は治ろうと懸命に頑張っているんだ」という事なのだと、その症状の意味について理解し出来るだけ慣れるようにして、かつその間出来るだけ心を休ませ、再吟味-再訓練はその後にまかせる、といった所まで進みました。
今、Aさんは今までの自分のわがままから脱却するために再訓練の最中です。「二歩進んで一歩下がる」といった状況ですが、自分のプライドを満足させる、「これは逃げていて達成できるものでなく、人に貢献できてはじめて達成できるものなのだ」という事が分かって来たからだと思います。
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