「痒い ! 」 で教えられた 原発性胆汁性肝硬変のAさん
Aさん・52才・女性・ラウンジ経営
この病気って一応「難病」なんですよね厚労省的には、、最終的には肝硬変(肝不全)で予後不良の事も有り、なので。。。
ただ、いわゆる肝硬変の症状はあまり無く、特に初期症状は「掻痒感(かゆみ)」だけなので病識(自分は病気だ~といった感覚)も強くなく、意外と「のんき」にされている方も少なくないとか・・・
Aさんもそうだったんですね、まったく。
ラウンジを経営されているとかで、さすがスラリとした姿勢でいつも来院されていたAさん・・・一度出勤前でタクシー待ちをしている和装のAさんを道端で見たことがあるのですが、そりゃまぁ綺麗だった事を覚えています。
そのAさんが「最近、痒いんですよ ! ! ! 」と仰っしゃるようになりました。
最初はすぐには気づかなかったのです、浮腫や黄疸・クモ状血管腫・・・といった症状も何も無かったものですから、、、しかしそれこそがこの病気の恐ろしさの一つ「初期の(掻痒感以外)無症状」だったのですから、仕方がないといえば仕方ないのですが、大変といえば大変なんですね。
それに気づいたのはチョッとしたことでした、、、「痒いんです」と仰ったのが3回続いたんです。「アレっ」と思って皮膚を観ると何にも無かったんですよ、アトピーみたいな湿疹所見や乾燥感などの皮膚所見が・・・つまりこの病気の特徴の一つが「皮膚所見の無い掻痒感」なんですね、、、てな訳で、一応専門医で診てもらう事を勧めると、後日その報告があったのです。
それがやはり、
「先生、原発性胆汁性肝硬変やった~」だったのです。
悪化するケースの方が少数派とはいえ、やはり病名に「○○性肝硬変」とついているので、少しはドキッとするのでは、と思いきやAさんは終始にこやかに且つのんきにお話されていました。何かノンキすぎるんですが、その事に少し違和感めいたものを感じたのです。
「はぁ~、この病名良くないな~」とその時思いましたね。その事をAさんに教えられました。この「原発性胆汁性肝硬変」という病名、確かに肝硬変と名称が入っていますが、実は肝硬変に至る率はかなり低いとか。。。しかし勉強不足の私は「肝硬変」と名前に入っているのだから予後不良なんだな~、と諦らめ的な印象で覚えていたのでしょう。
確かに原因不明ですし、完治に至る治療法は確立されていません。肝硬変に至れば予後不良ですから、それには細心の注意は必要です。しかし色々な治療法が開発され、場合によっては通常の寿命を全う出来るケースも少なくないようです。最初から諦めるような、あわてるような病気ではないんですね。
一応、早期発見出来たのでその意味では良かったのですが、まだまだ勉強の仕方が足りない、、、という意味においてもAさんのケースは大変勉強になりました。
できれば整体でこの病気が治療できれば、そのヒントが無いのか ? ! ? ! と、そっちの方面でも日夜勉強-研究中です。
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