続・マスタリングのお話し8(波形編集/タイム編集/ノイズ処理)
あぁ。長い。書いている自分が文字酔いしそうだ…_| ̄|○l||l
延々と続く「続・マスタリングのお話し」の再開です(笑)
1が余談。2が前フリ。3で休憩。4がProToolsでの処理。5がDAコンバーターのお話し。
6がマスタリングでのアナログ出しのお話し。7がこれからのお話しの前フリ。
本日から8話目のスタートです(´・∀・`)
予想を大幅に上回ってアクセス数が日々減りました。が。もう慣れました。はい(・∀・)
でも。反応が全く無いので前フリはせずにさっさと本題に逝きますwww
【5.PEAKでマスタリング。】
PEAKは色々な機能があって。自分も全ての機能は網羅して使ってはいないのですが。
まずはオーディオを取り込むとオーディオウィンドウと呼ばれる↓画面に波形が表示されます。
処理をするのは一曲ごとですが。素材の取り込み自体は↓こんな感じにまとめて読み込みが可能。
取り込んだら処理対象の素材の画面を必要に応じて拡大、引き伸ばし等しながら作業をしていきます。
複数の音を同時に鳴らす事が出来ないというだけで。(正確には鳴らせますが必要がない)
作業自体は複数の素材を行き交いしながら他の素材と聴き比べながら微調整や手直しが出来ます。
また画面一杯まで拡大出来る大きなレベルメーター付きの↓トランスポートはPEAKの特徴。
それと一般的なレコーディング、ミックス向けのDAW同様に↑ツールバーも用意されています。
ツールのキットの種類も使い方もCubaseやSONAR、ProToolsなど、
何かしらDAWソフトを触った事のある人なら操作はすぐに理解できる範囲のものです。
コマンド操作での操作、編集も勿論できますし。ツールバーのカスタマイズ等も可能です。
このPEAKにて。自分が一番最初に行う作業は波形編集とタイム編集です。
【波形編集/タイム処理】
波形編集やタイム編集と言っても。まぁ。それほど複雑な処理でもなく。
曲頭の処理と曲の終わりの処理で。フェードイン/フェードアウトとか。無音部分の作成をします。
曲の頭がフェードインから始まる場合は曲に合わせて傾斜のあるフェードインを作りますし、
ダイレクトに曲が始まる時は最初の音が出る直前ギリギリ手前から急なフェードを付けます。
当然ながらフェードインの場合はフェードが上がり切ってから曲が始まるように調整します。
合わせて曲頭の部分に完全な無音部分を作成して曲頭のタイム調整をします。
ここで言う無音とは音が聴こえないということでなく波形の情報が一切無い完全な0の状態です。
音が聴こえなくても波形情報が残っている場合はノイズや音飛びの原因になるので厳禁。
また曲中に含む曲頭の無音部分はあまり短いとCDを再生させた時に音が欠けたりするので注意です。
自分の場合は曲頭の無音部分はだいたい0.3秒か0.5秒かのどちからで。たまに0.8秒だったり。
曲の雰囲気によって多少の前後の微調整はしますが基本的にこの3パターンだけです。
曲頭の処理が終われば、曲の終わりも曲頭と同様にフェードの処理とタイム処理をします。
自分は。曲の終わりがフェードアウトの場合は、
短いフェードの上から長いフェードを書き足して緩やかなフェードアウトを作ることが多いです。
曲の終わりがフェードアウトで終わらない場合は音が切れたところから短いフェードを入れます。
で。曲頭と同様に曲の終わりにも曲中に含む無音部分を作っておきます。
曲の雰囲気によって適当な無音部分は様々なのですが自分は1.0秒を基準に微調整する程度です。
曲の終わりの余韻の長さによって次に繋がる曲の印象も大分変わってきますが、
最近はCDに収める音源とは言えiPodなのでシャッフルされて聴かれることが多いのも事実。
曲中に含まれる無音部分があまりに長いと次の曲へスキップされてしまうかもしれません。
なので自分のやり方としては。ここでは曲の繋がりは無視して敢えて独立した一曲として処理します。
コツとしては1曲をループさせた時に曲の終わりと曲の始めが自然に繋がればOKとしています。
勘違いされやすいので曲間について先に軽く補足しておきます。
曲中に含む無音部分はCD内での曲間とは別です。あくまで1曲としてだけのトータルの時間。
1つの作品としてCDという媒体の中で繋げて音源を聴く場合には曲間は別に設ける事が出来ます。
それをポーズって呼ぶんですけど。曲と曲との間にだけ再生される独立した無音部分のことです。
例えばAとBという2曲があったとして。Aの曲の終わりが1.0秒、Bの曲の頭が0.3秒だとして。
そのまま曲を繋げてしまうと曲間はたった1.3秒。余韻に浸る間もなく次の曲がすぐ再生されます。
仮にポーズを2.0秒と設定した場合。2曲を連続再生させた場合にだけ曲中に含まれる無音部分以外に、
さらに2.0秒の無音が追加され余裕を持って再生される。と。ゆー。そんなことが出来ます。
ということは。AとBとの曲間は曲中の無音部分を含めて合計で3.3秒となります。
仮にCDをスキップさせてBから曲を再生させた場合には0.3秒の無音部分からすぐ再生されます。
このポーズはAとBを連続再生させた時にだけ、曲と曲との間の曲間にだけ存在します。
ポーズはCDのトラックとしては存在しませんので気付いていない人も多いですが。
一般的に出回っている音源のほとんどで、このポーズが曲間として利用されています。
オーディオなどからCDを再生させていると曲の変わり目の無音状態の時に、
時間がマイナスカウント等しているのを見た事がある人もいるかと。それがポーズです。
(再生機器によってはポーズの再生中は“P”と表示されるものもあります。)
昨今の音楽事情として音源がCD単位で聴かれないケースが非常に増えています。
そういった現状もあって。単体の楽曲としても、1枚のCD媒体という形での作品としても、
共に成り立つように作り手側が用意しておくことは今の音楽事情ではとても重要で。
マスタリングで行う曲中の無音部分と曲間のポーズの設定は大事な作業の1つです。
ポーズの設定そのものは簡単なのですが。ひとまずやり方は後ほどお話しします。
はっ…Σ( ̄Д ̄)
今日の俺。。
わりと真面目www
【ノイズ処理】
と言っても。最近のDAW環境でノイズが気になる場合というのはあまり無いケースだと思います。
最近のDAWソフトとオーディオインターフェイスを使って適正な音量レベルで、
録音/ミックスされた音であればまずマスタリング段階でノイズが気になることは無いと思います。
極稀に素材に「プチッ」とか「ブチッ」という音が入っているものを預かることがあって。
マスタリングのご依頼時にそのノイズを取り除けないか?と。稀に願いされることがあるのですが…
その場合はミックスの段階で処理をして下さい。と。お伝えしています。自分はですが。(´・ω・`)
その「プチッ」とか「ブチッ」って音は波形の切れ目で鳴っています。
波形の無駄な音をカットする際はその波形の前後に短いフェードを入れればノイズは出ません。
またパンチインなどで音を繋いだ時などや。異なる素材を繋いだ際はクロスフェードは必須です。
当然ながらエレキギターは音の鳴っている箇所以外の不要な部分はノイズがあるのでカットですし。
基本は素材の鳴っている箇所以外の波形は音が聴こえなくても全てカットしてしまうのが安全です。
たまに。ほとんど耳に聴こえない微妙なノイズは大丈夫と思って放置される方もおられますが。
マスタリングで音量を持ち上げた際にノイズも一緒に持ち上がってしまいます。
ようするに↓以下の3つさえ行っていればこの無駄なノイズの心配はする必要がないということ。
1.波形の必要のない箇所は全てカットする。
2.波形の頭はフェードイン、波形の後ろはフェードアウト処理。
3.音を繋いだ時はクロスフェード。
逆に言えば。この3つの作業はミックスの段階で必ず行っておく必要があります。
合わせて歌は勿論のことドラムなど生の楽器は整音も行った方が仕上がりは良くなります。
整音についてはこちらの記事を読んで下さい。
ただし。実は最近のDAW特有の。別の。DAWならではのノイズがあって。。
皆さんもよく使っていると思いますが。アナログモデリング系のプラグインの出すノイズ。
最近のDAWソフト内のでミックスの際に。よく使われるモデリングやシミュレート系のプラグイン。
これらのプラグインって特有のノイズを足してアナログ感を再現させているものが多いです。
トラックの音が鳴っている箇所ではそれがテイストとして音楽的な効果も期待出来るのですが。
トラックの鳴っていないところでもそのノイズを発信しているさせているので注意が必要です。
でも。それが微量なので。ミックス作業に慣れていない人だと気付いていない人もいるようで。
マスタリングで全体的な音量を底上げした時になって初めて気付かれる方も少なからずおられます。
この回避策は簡単で。ノイズを発生させるモデリング系のプラグインがインサートされている場合は、
そのトラックの音が鳴っていない場所ではボリュームを0まで落として下さい。
またゲートを使って音を閉じるのも手です。自分もトラックの最終段にインサートしています。
勿論、音に影響が出ない範囲でゲートを設定する必要はありますが。
ゲートをかけてもスレッショルドが-50db以下の設定ぐらいなら出音への影響はほぼありません。
音が鳴り切って聴こえなくなってからゲートが閉じるように設定して下さい。
なので。一般的なDAW環境であれば宅録だろうがプロの現場でのレコーディングだろうが。
マスタリングでのノイズ処理って基本的にはあんまり必要は無いということになります。
ミックス後のマスターがテープとなると別ですが。自分は経験が無いので書きようがありませんw
それこそお金のあるプロのレコーディングでも一部で。そのレベルの案件は俺には来ない(TωT)ス
ただコンサートのライブ音源だと環境ノイズなどを含め様々なノイズが混在されています。
自分の場合はインディーズのアーティストさんのライブ音源の編集を受けることも多いのですが。
そうなると。きちんとしたレコーディング環境で録られていないことも多く。
マルチトラックでレコーディングされてミックス段階でノイズ処理をしているものもあれば。
簡易な設備で録ったワケのワカラン素材をそのまま渡されることも少なくありませんw
それ以外にノイズ処理が必要なものとしてはテープやレコードから素材を録り込んでのマスタリング。
「サー」と鳴り続けるノイズだとか。「パツッ」とか「プチプチ」といったノイズはお約束ですw
このノイズは磁気や静電気、加えてカビなども大きく影響もしているので、
再生する環境や媒体の状況によっても左右されるのですが。なかなか避けられないノイズです(汗)
自分の場合。演歌や歌謡曲方面の方々とお仕事させて頂くこともちょくちょくありまして。
過去の音源を新たにCD化したいがマスターが無くカセットテープだけが残っているなんて場合や。
あと。CD化されていないレコードをデジタル化して欲しいなんて個人様からの依頼もあります。
で。ライブ音源もそうだしこれらのノイズを完全に除去するのはまず無理なんですね…(((゜д゜;)))
自分の技術の問題もあるのですが。なかなか難しいのはどこに出しても同じで。
ただ。許容出来る範囲までなら追い込む事は出来ます。(←なんか俺、逃げてるみたいですねw
ということで。ノイズ処理の前フリ終わり。本題は…
次回に(°∀°)b テヘ
なんて。言っているといつまで経っても記事が終わらない。書きますwww
記事を分けろって言われそうですが。あえて無視っ!(°∀°)b
ひとまず何をやっているかということで。ノイズ除去用のプラグインを使用します。
PEAKは1つのオーディオに対して5つまでプラグインをインサートすることが出来ます。
一般的なDAWソフト同様にインサートの1番目から順に信号が流れる仕組みです。
別の方法でプラグインを使うことも出来るのですが。それは後ほど音作りの際にお話しします。
簡単な環境ノイズの除去程度の場合ならBIASのSound Soapを使ってザックリ除去します。
まぁ。見たまんまの簡単操作です。単純にどれぐらい深くノイズを削るかを設定するだけです。
ノイズの除去量が画面中央に表示されるのですがあまり深く取りすぎると不自然になるので軽くです。
より面倒な環境ノイズやヒス、ハムノイズの除去には同メーカーのSound Soap Proを使います。
対象とするノイズの帯域や除去率など。また音に対してどの程度の影響まで許せるか?など。
Proと銘打っているだけに。面倒くさいことに。かなり細かいところまで設定出来てしまいますw
ノイズを目で確認しつつイコライザーを扱うような感覚で操作が出来るので使いやすいです。
Sound Soap Proはどちらかと言うと音楽向けで。ナレーションや会話にはちょっと不向き。
そんな時はiZotopeのRXを使うのですが。実はこれの使い方にあんまり慣れていません(゚ー゚;
ノイズ除去のソフトとしてはこれは定番で。特に環境ノイズなんかの除去に凄く効果的です。
ノイズ量と処理後の変化なども画面に分かりやすく視認出来るので操作性、視認性も高いです。
自分が使っているのは下位のバージョンで。これにはAdvancedという上位版もあるのですが。
個人的にiZotopeの製品は使いにくいというか。慣れていないので。上位版に手を出せずにいて(汗
まぁ。ポスプロメインだとわりと定番のプラグインなのですが。。
自分の場合はそれほど活用法が少ないので。まぁ。いいかな?とか。言い訳しておきますwww
で。カセットテープとかレコードも今まではここで同様の処理をしていたのですが。
PEAKにSoundSaverというソフトが付属されるようになったので。今後はこれを活用しようかなと。
レコード/カセット等のアナログ音源の録音を専門とした、ちょっと特異なDAWソフトで。
クリーニング、ノイズ除去、メタ情報定義、オーディオの書き出しやエンコードも出来ます。
試しにカセットテープから音源を録り込んでクリーニングしてみましたが。良い感じです。
操作にある程度の慣れは必要でしょうが非常に簡単操作なオペレーティングで使用出来るので、
オーディオ好きの人が自宅でレコードのデジタル化に使うのも良いんじゃないかなと思います。
一万円以下で買えますしね。この製品だけなぜかMI7さんの取り扱いです。なんでだろ?(°Q。?)
あ。BIAS社の製品でMac専用なのはPEAKだけで。その他の製品はWindowsでも使えますよ。
さぁ。そんなわけですが。ノイズ処理はプラグインやソフトではなく手動で行うことも多いです。
「ブチッ」とか「パツッ」とか「プチプチ」というノイズの処理。
これらの聴覚上に耳に突いてくるノイズはソフトのリダクションでは消すことは不可能です。
この手のノイズは↓波形を拡大して見てみると必ず形として表示されています。
まぁ。とは言え。問題のノイズの個所をピンポイントで見つけるのが大変なのですが…( ̄▽ ̄;)
その問題のノイズの箇所をさらに拡大すると↓こんな感じですね。
↑上の画像のようにノイズだけがピンポイントで存在している場合あれば、
↓こんな感じに音の中にノイズが混在していることも多いです。
ノイズを1つずつ探してはペンシルツールを使って波形を直接書き換えて修正の繰り返し。
修正の仕方は先にもリンクで紹介した整音の記事の中で書いてあるやり方と同じで大丈夫です。
またノイズは時間軸では一瞬なのでカットしてクロスフェードでも違和感が出ない時もあります。
ちなみにこの手動でのノイズ除去作業に関しては別途作業時間としてご依頼をお受けしております。
だって。さすがにね。追い込んでやると多いと数百箇所以上は修正していくことになるわけで。。
丸一日延々やっても終わらない時もあるわけで。それで2,500円は死んでしまふ…( ̄ω ̄;)
ここまでの作業が終わったら自分は一度オーディオウィンドウを閉じてデータを保存します。
ただし元のデータは残しておかないと何かあった時に困るのでそれぞれ個別に残しておきます。
次の作業から。また音質というよりは音圧の調整に入りますが。それこそ次回です(笑)
はい。そんなわけで。今日は少しばかし専門的なお話しになっていたので。
きっと面白く無かったことでしょうwww
ノイズの除去は判断が難しいんですよね。どこまで削って良いものなのか。が。です。
ノイズだけが取り除けることは無くて。必ず音楽の部分にも削りが入ってしまいますから。
引く事も大事で。。諦めて頂く事も大事でw
前半部分でお話ししたタイムの処理や無音部分の処理等も追い込んでいくと凄まじく奥が深くて。
この辺りで特に。ベテランのエンジニアと自分との差がかなりあるように感じます。
はい。勉強します(´・∀・`)よー
最後に1つだけ注意点があります。自分がマスタリングに使っているPEAKというDAWソフト。
海外ユーザーはポスプロや。また最近ではポッドキャストを目的に使う人も多いようです。
自分の場合は基本的にマスタリングの目的だけなので。扱っている機能はごく一部だけです。
ようするに自分はマスタリング以外でのPEAKの使い方をあまり解っていませんw
なので。もし皆さんがPEAKというソフトにご興味を持たれたとしても。
決して俺に突っ込んだ質問はしないで頂きたいwww
興味を持たれましたら俺にではなく。是非、代理店へお電話して下さい。 | 壁 |д・)
続 …いても良いのでしょうか?w
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延々と続く「続・マスタリングのお話し」の再開です(笑)
1が余談。2が前フリ。3で休憩。4がProToolsでの処理。5がDAコンバーターのお話し。
6がマスタリングでのアナログ出しのお話し。7がこれからのお話しの前フリ。
本日から8話目のスタートです(´・∀・`)
予想を大幅に上回ってアクセス数が日々減りました。が。もう慣れました。はい(・∀・)
でも。反応が全く無いので前フリはせずにさっさと本題に逝きますwww
【5.PEAKでマスタリング。】
PEAKは色々な機能があって。自分も全ての機能は網羅して使ってはいないのですが。
まずはオーディオを取り込むとオーディオウィンドウと呼ばれる↓画面に波形が表示されます。
処理をするのは一曲ごとですが。素材の取り込み自体は↓こんな感じにまとめて読み込みが可能。
取り込んだら処理対象の素材の画面を必要に応じて拡大、引き伸ばし等しながら作業をしていきます。
複数の音を同時に鳴らす事が出来ないというだけで。(正確には鳴らせますが必要がない)
作業自体は複数の素材を行き交いしながら他の素材と聴き比べながら微調整や手直しが出来ます。
また画面一杯まで拡大出来る大きなレベルメーター付きの↓トランスポートはPEAKの特徴。
それと一般的なレコーディング、ミックス向けのDAW同様に↑ツールバーも用意されています。
ツールのキットの種類も使い方もCubaseやSONAR、ProToolsなど、
何かしらDAWソフトを触った事のある人なら操作はすぐに理解できる範囲のものです。
コマンド操作での操作、編集も勿論できますし。ツールバーのカスタマイズ等も可能です。
このPEAKにて。自分が一番最初に行う作業は波形編集とタイム編集です。
【波形編集/タイム処理】
波形編集やタイム編集と言っても。まぁ。それほど複雑な処理でもなく。
曲頭の処理と曲の終わりの処理で。フェードイン/フェードアウトとか。無音部分の作成をします。
曲の頭がフェードインから始まる場合は曲に合わせて傾斜のあるフェードインを作りますし、
ダイレクトに曲が始まる時は最初の音が出る直前ギリギリ手前から急なフェードを付けます。
当然ながらフェードインの場合はフェードが上がり切ってから曲が始まるように調整します。
合わせて曲頭の部分に完全な無音部分を作成して曲頭のタイム調整をします。
ここで言う無音とは音が聴こえないということでなく波形の情報が一切無い完全な0の状態です。
音が聴こえなくても波形情報が残っている場合はノイズや音飛びの原因になるので厳禁。
また曲中に含む曲頭の無音部分はあまり短いとCDを再生させた時に音が欠けたりするので注意です。
自分の場合は曲頭の無音部分はだいたい0.3秒か0.5秒かのどちからで。たまに0.8秒だったり。
曲の雰囲気によって多少の前後の微調整はしますが基本的にこの3パターンだけです。
曲頭の処理が終われば、曲の終わりも曲頭と同様にフェードの処理とタイム処理をします。
自分は。曲の終わりがフェードアウトの場合は、
短いフェードの上から長いフェードを書き足して緩やかなフェードアウトを作ることが多いです。
曲の終わりがフェードアウトで終わらない場合は音が切れたところから短いフェードを入れます。
で。曲頭と同様に曲の終わりにも曲中に含む無音部分を作っておきます。
曲の雰囲気によって適当な無音部分は様々なのですが自分は1.0秒を基準に微調整する程度です。
曲の終わりの余韻の長さによって次に繋がる曲の印象も大分変わってきますが、
最近はCDに収める音源とは言えiPodなのでシャッフルされて聴かれることが多いのも事実。
曲中に含まれる無音部分があまりに長いと次の曲へスキップされてしまうかもしれません。
なので自分のやり方としては。ここでは曲の繋がりは無視して敢えて独立した一曲として処理します。
コツとしては1曲をループさせた時に曲の終わりと曲の始めが自然に繋がればOKとしています。
勘違いされやすいので曲間について先に軽く補足しておきます。
曲中に含む無音部分はCD内での曲間とは別です。あくまで1曲としてだけのトータルの時間。
1つの作品としてCDという媒体の中で繋げて音源を聴く場合には曲間は別に設ける事が出来ます。
それをポーズって呼ぶんですけど。曲と曲との間にだけ再生される独立した無音部分のことです。
例えばAとBという2曲があったとして。Aの曲の終わりが1.0秒、Bの曲の頭が0.3秒だとして。
そのまま曲を繋げてしまうと曲間はたった1.3秒。余韻に浸る間もなく次の曲がすぐ再生されます。
仮にポーズを2.0秒と設定した場合。2曲を連続再生させた場合にだけ曲中に含まれる無音部分以外に、
さらに2.0秒の無音が追加され余裕を持って再生される。と。ゆー。そんなことが出来ます。
ということは。AとBとの曲間は曲中の無音部分を含めて合計で3.3秒となります。
仮にCDをスキップさせてBから曲を再生させた場合には0.3秒の無音部分からすぐ再生されます。
このポーズはAとBを連続再生させた時にだけ、曲と曲との間の曲間にだけ存在します。
ポーズはCDのトラックとしては存在しませんので気付いていない人も多いですが。
一般的に出回っている音源のほとんどで、このポーズが曲間として利用されています。
オーディオなどからCDを再生させていると曲の変わり目の無音状態の時に、
時間がマイナスカウント等しているのを見た事がある人もいるかと。それがポーズです。
(再生機器によってはポーズの再生中は“P”と表示されるものもあります。)
昨今の音楽事情として音源がCD単位で聴かれないケースが非常に増えています。
そういった現状もあって。単体の楽曲としても、1枚のCD媒体という形での作品としても、
共に成り立つように作り手側が用意しておくことは今の音楽事情ではとても重要で。
マスタリングで行う曲中の無音部分と曲間のポーズの設定は大事な作業の1つです。
ポーズの設定そのものは簡単なのですが。ひとまずやり方は後ほどお話しします。
はっ…Σ( ̄Д ̄)
今日の俺。。
わりと真面目www
【ノイズ処理】
と言っても。最近のDAW環境でノイズが気になる場合というのはあまり無いケースだと思います。
最近のDAWソフトとオーディオインターフェイスを使って適正な音量レベルで、
録音/ミックスされた音であればまずマスタリング段階でノイズが気になることは無いと思います。
極稀に素材に「プチッ」とか「ブチッ」という音が入っているものを預かることがあって。
マスタリングのご依頼時にそのノイズを取り除けないか?と。稀に願いされることがあるのですが…
その場合はミックスの段階で処理をして下さい。と。お伝えしています。自分はですが。(´・ω・`)
その「プチッ」とか「ブチッ」って音は波形の切れ目で鳴っています。
波形の無駄な音をカットする際はその波形の前後に短いフェードを入れればノイズは出ません。
またパンチインなどで音を繋いだ時などや。異なる素材を繋いだ際はクロスフェードは必須です。
当然ながらエレキギターは音の鳴っている箇所以外の不要な部分はノイズがあるのでカットですし。
基本は素材の鳴っている箇所以外の波形は音が聴こえなくても全てカットしてしまうのが安全です。
たまに。ほとんど耳に聴こえない微妙なノイズは大丈夫と思って放置される方もおられますが。
マスタリングで音量を持ち上げた際にノイズも一緒に持ち上がってしまいます。
ようするに↓以下の3つさえ行っていればこの無駄なノイズの心配はする必要がないということ。
1.波形の必要のない箇所は全てカットする。
2.波形の頭はフェードイン、波形の後ろはフェードアウト処理。
3.音を繋いだ時はクロスフェード。
逆に言えば。この3つの作業はミックスの段階で必ず行っておく必要があります。
合わせて歌は勿論のことドラムなど生の楽器は整音も行った方が仕上がりは良くなります。
整音についてはこちらの記事を読んで下さい。
ただし。実は最近のDAW特有の。別の。DAWならではのノイズがあって。。
皆さんもよく使っていると思いますが。アナログモデリング系のプラグインの出すノイズ。
最近のDAWソフト内のでミックスの際に。よく使われるモデリングやシミュレート系のプラグイン。
これらのプラグインって特有のノイズを足してアナログ感を再現させているものが多いです。
トラックの音が鳴っている箇所ではそれがテイストとして音楽的な効果も期待出来るのですが。
トラックの鳴っていないところでもそのノイズを発信しているさせているので注意が必要です。
でも。それが微量なので。ミックス作業に慣れていない人だと気付いていない人もいるようで。
マスタリングで全体的な音量を底上げした時になって初めて気付かれる方も少なからずおられます。
この回避策は簡単で。ノイズを発生させるモデリング系のプラグインがインサートされている場合は、
そのトラックの音が鳴っていない場所ではボリュームを0まで落として下さい。
またゲートを使って音を閉じるのも手です。自分もトラックの最終段にインサートしています。
勿論、音に影響が出ない範囲でゲートを設定する必要はありますが。
ゲートをかけてもスレッショルドが-50db以下の設定ぐらいなら出音への影響はほぼありません。
音が鳴り切って聴こえなくなってからゲートが閉じるように設定して下さい。
なので。一般的なDAW環境であれば宅録だろうがプロの現場でのレコーディングだろうが。
マスタリングでのノイズ処理って基本的にはあんまり必要は無いということになります。
ミックス後のマスターがテープとなると別ですが。自分は経験が無いので書きようがありませんw
それこそお金のあるプロのレコーディングでも一部で。そのレベルの案件は俺には来ない(TωT)ス
ただコンサートのライブ音源だと環境ノイズなどを含め様々なノイズが混在されています。
自分の場合はインディーズのアーティストさんのライブ音源の編集を受けることも多いのですが。
そうなると。きちんとしたレコーディング環境で録られていないことも多く。
マルチトラックでレコーディングされてミックス段階でノイズ処理をしているものもあれば。
簡易な設備で録ったワケのワカラン素材をそのまま渡されることも少なくありませんw
それ以外にノイズ処理が必要なものとしてはテープやレコードから素材を録り込んでのマスタリング。
「サー」と鳴り続けるノイズだとか。「パツッ」とか「プチプチ」といったノイズはお約束ですw
このノイズは磁気や静電気、加えてカビなども大きく影響もしているので、
再生する環境や媒体の状況によっても左右されるのですが。なかなか避けられないノイズです(汗)
自分の場合。演歌や歌謡曲方面の方々とお仕事させて頂くこともちょくちょくありまして。
過去の音源を新たにCD化したいがマスターが無くカセットテープだけが残っているなんて場合や。
あと。CD化されていないレコードをデジタル化して欲しいなんて個人様からの依頼もあります。
で。ライブ音源もそうだしこれらのノイズを完全に除去するのはまず無理なんですね…(((゜д゜;)))
自分の技術の問題もあるのですが。なかなか難しいのはどこに出しても同じで。
ただ。許容出来る範囲までなら追い込む事は出来ます。(←なんか俺、逃げてるみたいですねw
ということで。ノイズ処理の前フリ終わり。本題は…
次回に(°∀°)b テヘ
なんて。言っているといつまで経っても記事が終わらない。書きますwww
記事を分けろって言われそうですが。あえて無視っ!(°∀°)b
ひとまず何をやっているかということで。ノイズ除去用のプラグインを使用します。
PEAKは1つのオーディオに対して5つまでプラグインをインサートすることが出来ます。
一般的なDAWソフト同様にインサートの1番目から順に信号が流れる仕組みです。
別の方法でプラグインを使うことも出来るのですが。それは後ほど音作りの際にお話しします。
簡単な環境ノイズの除去程度の場合ならBIASのSound Soapを使ってザックリ除去します。
まぁ。見たまんまの簡単操作です。単純にどれぐらい深くノイズを削るかを設定するだけです。
ノイズの除去量が画面中央に表示されるのですがあまり深く取りすぎると不自然になるので軽くです。
より面倒な環境ノイズやヒス、ハムノイズの除去には同メーカーのSound Soap Proを使います。
対象とするノイズの帯域や除去率など。また音に対してどの程度の影響まで許せるか?など。
Proと銘打っているだけに。面倒くさいことに。かなり細かいところまで設定出来てしまいますw
ノイズを目で確認しつつイコライザーを扱うような感覚で操作が出来るので使いやすいです。
Sound Soap Proはどちらかと言うと音楽向けで。ナレーションや会話にはちょっと不向き。
そんな時はiZotopeのRXを使うのですが。実はこれの使い方にあんまり慣れていません(゚ー゚;
ノイズ除去のソフトとしてはこれは定番で。特に環境ノイズなんかの除去に凄く効果的です。
ノイズ量と処理後の変化なども画面に分かりやすく視認出来るので操作性、視認性も高いです。
自分が使っているのは下位のバージョンで。これにはAdvancedという上位版もあるのですが。
個人的にiZotopeの製品は使いにくいというか。慣れていないので。上位版に手を出せずにいて(汗
まぁ。ポスプロメインだとわりと定番のプラグインなのですが。。
自分の場合はそれほど活用法が少ないので。まぁ。いいかな?とか。言い訳しておきますwww
で。カセットテープとかレコードも今まではここで同様の処理をしていたのですが。
PEAKにSoundSaverというソフトが付属されるようになったので。今後はこれを活用しようかなと。
レコード/カセット等のアナログ音源の録音を専門とした、ちょっと特異なDAWソフトで。
クリーニング、ノイズ除去、メタ情報定義、オーディオの書き出しやエンコードも出来ます。
試しにカセットテープから音源を録り込んでクリーニングしてみましたが。良い感じです。
操作にある程度の慣れは必要でしょうが非常に簡単操作なオペレーティングで使用出来るので、
オーディオ好きの人が自宅でレコードのデジタル化に使うのも良いんじゃないかなと思います。
一万円以下で買えますしね。この製品だけなぜかMI7さんの取り扱いです。なんでだろ?(°Q。?)
あ。BIAS社の製品でMac専用なのはPEAKだけで。その他の製品はWindowsでも使えますよ。
さぁ。そんなわけですが。ノイズ処理はプラグインやソフトではなく手動で行うことも多いです。
「ブチッ」とか「パツッ」とか「プチプチ」というノイズの処理。
これらの聴覚上に耳に突いてくるノイズはソフトのリダクションでは消すことは不可能です。
この手のノイズは↓波形を拡大して見てみると必ず形として表示されています。
まぁ。とは言え。問題のノイズの個所をピンポイントで見つけるのが大変なのですが…( ̄▽ ̄;)
その問題のノイズの箇所をさらに拡大すると↓こんな感じですね。
↑上の画像のようにノイズだけがピンポイントで存在している場合あれば、
↓こんな感じに音の中にノイズが混在していることも多いです。
ノイズを1つずつ探してはペンシルツールを使って波形を直接書き換えて修正の繰り返し。
修正の仕方は先にもリンクで紹介した整音の記事の中で書いてあるやり方と同じで大丈夫です。
またノイズは時間軸では一瞬なのでカットしてクロスフェードでも違和感が出ない時もあります。
ちなみにこの手動でのノイズ除去作業に関しては別途作業時間としてご依頼をお受けしております。
だって。さすがにね。追い込んでやると多いと数百箇所以上は修正していくことになるわけで。。
丸一日延々やっても終わらない時もあるわけで。それで2,500円は死んでしまふ…( ̄ω ̄;)
ここまでの作業が終わったら自分は一度オーディオウィンドウを閉じてデータを保存します。
ただし元のデータは残しておかないと何かあった時に困るのでそれぞれ個別に残しておきます。
次の作業から。また音質というよりは音圧の調整に入りますが。それこそ次回です(笑)
はい。そんなわけで。今日は少しばかし専門的なお話しになっていたので。
きっと面白く無かったことでしょうwww
ノイズの除去は判断が難しいんですよね。どこまで削って良いものなのか。が。です。
ノイズだけが取り除けることは無くて。必ず音楽の部分にも削りが入ってしまいますから。
引く事も大事で。。諦めて頂く事も大事でw
前半部分でお話ししたタイムの処理や無音部分の処理等も追い込んでいくと凄まじく奥が深くて。
この辺りで特に。ベテランのエンジニアと自分との差がかなりあるように感じます。
はい。勉強します(´・∀・`)よー
最後に1つだけ注意点があります。自分がマスタリングに使っているPEAKというDAWソフト。
海外ユーザーはポスプロや。また最近ではポッドキャストを目的に使う人も多いようです。
自分の場合は基本的にマスタリングの目的だけなので。扱っている機能はごく一部だけです。
ようするに自分はマスタリング以外でのPEAKの使い方をあまり解っていませんw
なので。もし皆さんがPEAKというソフトにご興味を持たれたとしても。
決して俺に突っ込んだ質問はしないで頂きたいwww
興味を持たれましたら俺にではなく。是非、代理店へお電話して下さい。 | 壁 |д・)
続 …いても良いのでしょうか?w
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