待ってて、待ってて お願い待ってて | 崖男のブログ

崖男のブログ

糖尿病、高血圧の持病と共に数十年
唐突にやってきた
「胃がん 遠隔転移、腹膜播種ステージⅣ」

おしゃべりが好き、料理が好き、人が好きな
昭和18年生まれの父
その名も崖男(がけお)の
癌サバイバルの記録
ムスメ達が綴ります

 あくまでも、崖男の場合。を

念頭にお読み下さればと思います。

また、気分を害される方も

いらっしゃるかもしれません

どうぞ、ご自身の心の声を聴いて

不要だと感じたら、

ページを閉じて下さいね



 今、どんな症状?

 

18時23分 崖男 嘔吐 

18時23分 アラーム鳴ってます

18時23分 看護師さんが処置してます

18時24分 酸素90切ってる

18時25分 少しずつ戻ってきた

18時25分 血圧測ってます

 

私が送ったLINEです。

 

ムスメKからは、必要ならすぐ母と駆けつけます

先ずは続報待ちます

と返信がありました

 

18時27分 酸素戻ってきました

18時31分 落ち着いて水戸黄門タイム入ります

 

    

こんにちは
唐突にやってきた「胃がん ステージⅣ」
昭和18年生まれの父
その名も崖男(がけお)の
闘病・今日までの記録です

OKチョキパー

 

 崖男母ムスメYムスメK

 ブログの登場人物笑い

 

 

 

 またしても

18時57分 なんだか痛そうで

息があがっているようなので

看護師さん呼びました

 

18時57分 身体の向きをかえるそうです

18時57分 また水戸黄門の時間だねーと

18時58分 三角枕外したら、少し楽そう

 

横向きになった崖男、身体がずれないように

自ら、柵をギュッと握っていました。

 

19時02分 また酸素が落ちてきた、痰かな

ゼロゼロしてる

 

19時19分 吐き気止め入れてもらいました

19時20分 酸素が下がったので、

すこーしだけ酸素吸入してます。

吐き気止め、効いてくるまで、横向きだそうです

 

看護師さん

「酸素が下がったから、少しだけ

1リットルだけ酸素入れますね」と

鼻に差し込む形のチューブを入れて

くれました。

「すぐ落ち着くと思います」

と、話していましたが・・

 

 下顎呼吸がはじまる

崖男は、横向きに寝かされ、倒れないように

背中にはスポンジの大きな三角の枕があてがわれています。

 

何度も、ちょこちょこ様子を見に

来てくれる看護師さん。

 

あれ、下顎呼吸始まってる」と言って

「もし、来られそうであれば、

ご家族、呼んだ方がいいかもしれません。そんなに慌てなくても大丈夫だと思います」

 

そうは言っても下顎呼吸となると

最期が近いとは知識として得ていたので

慌ててしまいます。


19時31分  ムスメKに電話。

「下顎呼吸だって。家族は来て欲しいと。

崖男の弟さん?まだいいんじゃないかなぁ」

 

慌ててると言っておきながら、のんきな部分も。

 

ムスメKは、すぐに行きます!!と言い

電話を切りました。

 

電話を切り、部屋に戻ると

崖男は仰向けになっており、

今まで見たことない呼吸をしていました


 (電話をかけに、エレベーターホールまで

何度も往復していたら、

看護師さんにお部屋でかけていいですよ

と言われる)

 

お別れの時が来てしまう


瞬時にわかりました。


口には酸素マスクをつけています。


少し前まで握り返してくれた手。

柵にしがみついていた手は

力を失っています。


「お父さん!!みんな来るから待ってて!

お願い!!待ってて」


看護師さん、さっきまで、慌てなくてと

言っていたのですが

「ご家族、あとどれくらいで来られますか?」

と、口調が変わったのがわかります。


19時43分  ムスメKに電話。

「お父さんの兄弟にも電話して!

早く来て!」


 19時52分 ムスメKに電話

「今どこ?」

19時54分  孫に電話

「来れるなら、すぐ来て」


19時58分 夫に電話

「もう、ダメかもしれない。声をかけてあげて」


20時08分 ムスメKに電話

電話をスピーカーにして

一緒にいる母に声をかけてもらう。


その間ずっと身体をさすり

たくさんの「ありがとう」と

沢山の「お父さんすごいね」と

「お母さんと妹と、兄弟が来るから待ってて!」

お願い、お願い、待ってて!!

何回も、父にお願いしました


あれだけ、父に寄り添い、尽くしてきた

母とムスメKが間に合わないなんてことは

嫌でした。そんなこと、絶対にダメ。

あってはならない。心の底からそう思ってました


呼吸の合間に、時々、白目をむくようになり

その度に、体を叩き、さすり

「ダメ!お願い!待っててーーーー!」と

言っていました。


最初の電話から45分くらいだったでしょうか。


母と妹が到着しました。

良かった、間に合った!

こんな時に良かったとは不謹慎ですが、

ホッとして、力が抜けそうになりました。


母と妹がそばに駆け寄り

同じように

感謝の言葉を語りかけていました。


「ありがとう。お家の修繕してくれたお陰で

どんなに強い雨風でも、安心だよ」




依然、目が時々、瞼の裏にいっていしまいます。


父の遊び相手であり、仕事仲間であり

毎日のように、お見舞いに来ていた兄弟。

お互い憎まれ口を話しても、

私たち家族とは違う絆があったのでしょう。


「待ってて、待ってて、かわいい弟達も

来てくれるよ。待ってて。待っててあげて」


今、思えば酷なお願いだっただろうな。

でも父はギリギリ、ひたすら、精一杯に

この世にしがみついてくれていました。


兄弟達が病棟入り口に入ってきました


孫が「早く来て下さい!」と呼びかけます




父は。

優しく、人が大好きな父は

おしゃべりが好きで、誰のことも許す父は

ちゃんと待っててくれました。


この時、来れるであろう人を全員を待って、

到着してすぐに息を引き取ったのです



21時08分  医師による死亡確認

 

 

  


⭐️崖男 三種の神器⭐️

毎日 朝昼晩とお世話になっております

    

この他に体重、パルスオキシメーターで酸素飽和度までをセットで測っていますウインク

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