濡れてる間に描く⁉️《改訂・再掲》 - Paint during dumping!? - | 塾長の日記

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以前、乾燥したところで水彩画を描くにはスピードが必要かもしれないという話をした。

 

 

 

それは、場合によっては乾く前(濡れている間)にやるべきことがたくさんあるということだ。 

 


私なりにかなりビシャビシャで描いた作品。

描く前に濡らし、さらにスプレー(霧吹き)を多用してやってみた。

雨の風景にはもってこいかも。

 

 

 

 

 

 

海外にはビシャビシャで描く作家がたくさんいる!

 

 

ビクトリアさんはほぼずっと濡れた状態で描いていく。
彼女の色と水のコントロールは素晴らしい!

 

 

こちらはビクトリアさんのご主人、スラヴァ氏。
ご夫婦、似ているところもあり、それぞれでもあり。

 

 

 

 

別な言い方をすれば、紙が長い時間濡れていた方が都合がいいということでもある。

海外の作家たちとの交流の多いNさんから聞いたが、特に中国やロシアの作家たちは、水彩紙の裏をしっかりと濡らし、ガラスやアクリル板に貼り付けて湿った状態で描く人も多いらしい。

 

そして、その手法がヨーロッパの作家たちにも広がっているようだ。

水をふんだんに使った、“水彩画ならでは” の効果は魅力的なので、納得できる。

 

本当の意味での “ウェット・イン・ウェット” !

 

日本でも“墨の文化”や“染めの文化”が浸透しているので、たっぷりの水と絵の具でニジミ・ボカシを多用しながら味のある筆さばきで短時間で仕上げる水彩画が馴染む素養は十分にあると思う。

 

 

私は、予てから 『水彩画は書道に似ている。』 と言ってきた。

 

湿度が高くてなかなか乾かない日本では、ニジミ・ボカシをゆっくりとできるのではないかとも思うだが、なぜか水の力を活かした水彩画はまだまだ普及し始めたはかり。

 

私は、水彩画は時間をかけてじっくり描き込むものではなく、その時の光、空気、イマジネーション、ノリ(気分)によって一気呵成に描くものと思っているので、透明水彩絵の具で水をたっぷり使って描く手法は最適だと思っている。

 

 

 

ただ、この手法にはいろいろと難しい点もあると思う。
これだけ濡れている状態が長いと、クッキリした輪郭(ハードエッジ)はどう決めていくのか…。

サイジングが取れてしまったら重ね塗りをする時に影響はないのか?

水が紙の中まで入っていると、絵の具はある程度までしか濃くできないのでは? 等々

 

 

絵の具特性・絵の具の濃度・水の効果・サイジング・タイミング等々、かなりの知識と経験値が必要になるだろう。
面白いからといって、一朝一夕に取り入れるわけにもいかなそうだが、やってみる価値はありそうだ。

 

 
 
 
 
 
 

 

 

 

 

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