私は、水彩画を描くにあたって、 いろいろなところで“70%”を目安にしている。
まず、前半戦は描く時間が70%、離れて見る時間が30%。
ずーっと手が止まらない時はうまくいかない。
あまり間を空けすぎてもうまくいかない。
次に、絵の具の重なりが0~2回未満の面積が画面全体の70%、残りの29%を3回まで、それ以上重ねるのは多くても1%未満の場合が多い。
※1回とは1色のことではなく、塗って乾くまでが1回とということ。
つまり、3回以上絵の具を重ねるところは最大でも画面全体の30%未満ということ。
いろいろやってきて、過去の作品を振り返ってみると、透明感があって色がきれいな(鮮度の高い)絵は、だいたいこの割合の中に収まっていることに気づいた。
After the Mid-night Snow(夜半の雪) in Yokohama Japan 50cm×35cm
この絵はファーストウォッシュで家の陰の下地を入れておいて、後から窓やドアなどのディテールだけ追っていったので、ほぼ全体を0〜2回で済ませた。
修正したり、塗り重ねて深みを出すのも全体面積の5%までなら有効。大きい面積をやり直したり、薄い絵の具を何度も重ねて濃くしていくような作業をすると透明度も彩度も落ちてしまう。
もう一つは、全工程の最終段階は暗いところや細かいところを描いていくことになるが、まさにそこがドロドロに汚れるもっとも危険な工程だと思う。
最後に、全工程の残り30%は、離れて見る時間が70%、描く時間が30%、 確信を持って、最小限の筆数で決める。そして終盤はさらに見る時間が長くなっていく。
遠く離れて客観的に見ながら、必要最小限で最高の効果を期待できるところだけ筆を入れるようにしている。
あくまでも私の目安。 結局は、描きすぎないために自分に”呪い”をかけているということでもあるわけだ。
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