最強の絵の具《暗い色》 -Best pigments for dark colors- | 塾長の日記

塾長の日記

水彩画のこと、横浜画塾のこと、スケッチのこと、時事ネタ、美術全般のことアコースティックを中心とした音楽のこと、季節の移り変わり、おいしいもの、おもしろいところ…なんでも気づきのままに。

『暗い色が作れない』 『一番暗い色は何色で作ってますか?』 という声をよく聞く。

 

少なくとも黒を使わないことは皆さん分かっての質問だと思う。

※もちろん特殊な効果を狙って意図的に黒を使うことはあるが、通常 陰(影)などに黒は使わない。

 

 

 

混色しても白濁したり、色味が出て暗く見えなかったり、なかなか思うようにならないのだと思う。




■私は経験上3つの方法(混色) で “暗い”色を作っている。

※単一顔料の絵の具が多いので濁らないシュミンケホラダムを使っている。( )内は顔料の番号

 

 

① 赤、青、緑を混色して調整する方法。


具体的な顔料は、

赤=スカーレットレッド(PR254)

青=デルフトブルー(PB60)

緑=フタログリーン(PG7)

 

赤・青・緑の顔料の量によって赤みがかったり青みがかったり、あるいはムラに塗ることで赤・青・緑がランダムに出たりして面白い。

 

 

 

② 茶系と青系を混色して調整する方法


これはグレー系の色を作るときによく使われる方法だと思うが、混ぜ方によってはかなり暗くなる。

例えば、

茶=バーントアンバー(PBr7)

青=フレンチウルトラマリン(PB29)

 

フレンチウルトラマリンは、グラニュレーション(粒状化・顆粒化)が激しいので色の分離やザラザラしたマチエールも期待できる。

 

 

 

③ オレンジと青の混色(私の裏技)


これは、偶然見つけた“最も”暗い色だと思う。

オレンジ=トランスペアレントオレンジ(PO71)

青=デルフトブルー(PB60)

 

透明のオレンジと強い青を混ぜて なぜ一番暗い色になるのかはよくわからないが、なぜか、混ざった途端に化学変化でも起こしたかのように暗い色に変わる。

 

2色の量によって青系になったり茶系になったりするのも面白い。

 

 

 

黒を入れてしまうと無機質で変化のない“暗さ”になってしまうので、私はペインズグレーを使わないのと同じく、混色で作ることにしている。

 

 

一度試してみる価値ありだと思う。👍

 

 

 

 

 

 

 

YouTube チャンネル 初めてみました。👌

 

水彩画専用 Twitter

 

作品公開中 Instagram

  
 

日々の備忘録 Face Book

 

 

 

 

 

 

 

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

■NHKカルチャー リアル講座 復活! 
※受講者募集中!

笠井一男 水彩技法デモンストレーション

1回3時間のデモンストレーション中心の対面講座。

横浜ランドマーク教室で開講していたワークショップの復活です!
基本技法とその技法を使った作品制作プラス実技指導をします。

 

● 講座概要

▶︎6月 シーン別水彩風景 ドラマチックな “雨の街”を描いてみよう

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

■オンデマンド ビデオ配信 

受講者受付中! いつでも どこでも 何度でも!

笠井一男 水彩技法デモンストレーション

~清々しい “新緑の木漏れ日”を描く~
デモンストレーション中心の動画配信。
現在開講中のライブ配信と同じ工程(基本技法解説+デモンストレーション制作)で、わかり易くテーマ毎にまとめた動画の配信です。

※3月まで実施中のオンライン(ライブ)講座をバージョンアップした実演解説番組です。

 

 

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
※受講者募集中!

【リアル講座】 笠井一男の透明水彩で描く風景画

まだ午前の部に空きがあるようです。 ご興味のある方はお早めに。

image image

詳細およびお申込みは
渋谷ファッション&アート専門学校 公開講座 まで

TEL ; 03-3409-2661

 

 

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 

 『水彩風景 シーン別でわかる 手順百科』 (グラフィック社刊) 
笠井一男・著   定価¥2,200.-(税込み) 

 

  表紙 

 

 

++++++++++++++++++++++++++++++

■既刊本も好評発売中

 

● 『ウォッシュから始める水彩風景 劇的に絵が変わる7つの方法
(グラフィック社刊)

 

B5(257mm×182mm) 112ページ(オールカラー) 定価;1,944円(本体1,800円)   

 

 

 

● 『水彩風景 プロの手順 - なにを・どの段階で描くか -』 

(グラフィック社刊)
B5(257mm×182mm) 112ページ(オールカラー) 定価;1,944円(本体1,800円)  
$塾長の日記