水彩画の極意 《改訂・再掲》 - Secret of watercolor - | 塾長の日記

塾長の日記

水彩画のこと、横浜画塾のこと、スケッチのこと、時事ネタ、美術全般のことアコースティックを中心とした音楽のこと、季節の移り変わり、おいしいもの、おもしろいところ…なんでも気づきのままに。

当塾で、この“考え方”の浸透でとても理解が進んだようなので、確認の意味も込めて再度アップしておこう。 

 

 

 

私なりの独断で透明水彩画の技術的重点ポイントを5つに絞ってまとめてみた。 

 

もちろん、これら技法以前に、水彩画に対しての情熱と明解な完成イメージ(ゴール)を持つことが大前提であることは言うまでもない。 

 

 

 

1.プロセス 

透明水彩画の場合、手順は重要だ。 透明水彩絵の具は明るい色を暗い色の上には乗せずらい絵の具。 だから、それぞれの場所の明るい色を先にウォッシュ(平塗り)しておいて徐々に 暗いところ細かいところと進めればリスクは少なくなる。

拙著 『ウォッシュから始める水彩風景』 より

 

 

 

2.ト―ナル・バリュー(バルール) 

色の三要素、色相・彩度・明度の中で、特に明度(一部彩度も関連)をコントロールすること。 誤解を恐れずに言えば、自分の絵をモノクロ写真にしても明暗の関係が正しければバルールはほぼあっていると言える。 海外の水彩ハウツー本には頻繁に登場。

当塾 ニュートラルチント一色でのデモンストレーション

 

 

 

 

3.断捨離(省略・単純化) 

見たものをすべて描くわけではない。 大事な部分をひきたてる ために、“描かない部分” をいかに魅力的に水彩画らしく表現するかが大事だと思う。 こう言うと『それはちゃんと描けるようになってから』 という人がいるが、私は『それはいつですか?』 と聞く。私は、描くことも描かないことも同時に勉強するのが良いと思っている。

 

 

 

4.ハードエッヂ と ソフトエッヂ 

要は輪郭をクッキリするかボカすかという事。これだけでも前後感、立体感、質感などを描き分けることができる。 どこをボカシてどこのエッジを立てるか…。 それはそれぞれ考えてほしい。

 

 

 

 

5.ネガティブ・シェイプ と ポジティブ・シェイプ 

塗残すか普通に描くかという事。 明るいものは周辺の暗いもので塗残して形(ネガティブ・シェイプ)を浮き上がらせる必要がある。明るいバックに暗いものを描く時はふつうに描けばいい(ポジティブ・シェイプ)ので、そのコンビネーションが水彩画の魅力でもある。

 

 

 

この5つの技を適材適所に使いこなせればきっとあなたの中で何かが変わると思う。

 

 
 
 
 

お知らせ++++++++++++++++++++

 

 

■作品集

好評発売中!

ウォッシュから始める水彩風景  劇的に絵が変わる7つの方法
(グラフィック社刊)

<P38>の “7つのインデックス” を中心にページを繰っていただくとより理解が進むようにできています!

 

👇クリック
ウォッシュから始める水彩風景  劇的に絵が変わる7つの方法

初めての作品集です。 横浜画塾開講15年の節目に近作を中心に92点の作品(そのうち28点はプロセス説解説付き)をご覧いただけます。

 

 

 

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

■好評発売中

水彩手順トレーニング 実例 全スタイルとレッスン   

(グラフィック社刊)


B5(257mm×182mm) 112ページ(オールカラー) 定価;1,944円(本体1,800円)    

 

 

 

 

 +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

■好評発売中!

水彩風景 プロの手順 - なにを・どの段階で描くか -(グラフィック社刊)
B5(257mm×182mm) 112ページ(オールカラー) 定価;1,944円(本体1,800円)    
$塾長の日記