【UEFA CL】アトレチコ対インテル | La Gajitta dello Sport

 

UEFA CL (Round of 16 2nd Leg)

インテルはアトレチコとの2ndレグに臨み1-2。トータル2-2となりPK戦までもつれ込んだが敗北。これにて今年のCLの旅路は終わり。

 

 

アルナウトビッチ、アウグストを負傷で欠いたものの、文句なしのベストメンバー。一方でアトレチコは1stレグで負傷したCBヒメネスが間に合わなかった。

 

試合前にXで呟きました、これで勝てなかったら、イタリアでは圧倒的な強さを誇るインテルもCLで勝ち進むにはまだ足りなかったと受け入れるしかない】…はい、残念ですが受け入れるしかない。

 

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■雑感(ゴールシーンを中心に)

試合はホームの後押しを受けるアトレチコが基本攻め込みつつ、インテルが守り固めてカウンターという戦前の予想通りの展開。そして33分、耐え続けながらも左サイドからカウンターを仕掛けたインテルがディマルコのゴールで先制。トータル2-0としたわけで、正直完璧な試合運びだった。

 

しかし2分後に被弾。

右サイド、モリーナからのクロスはデ・フライが弾き返したものの、コケに拾われ前線に放り込まれた。パヴァールがクリアに失敗し、バストーニすらすり抜けたボールはスルスルと上がっていたグリーズマンのもとへ。これを左サイドネットに流し込まれる。

 

87分にメンフィスに捻じ込まれた段階で7割ほど負けを覚悟する自分。基本守備に追われ、カウンターの際は全員でラインを上げ、終われば全力で帰陣していたインテル、例え交替選手が多くいようと全体的に腰が重いことに変わりはなく延長戦を戦う体力なんて残ってなかった(アトレチコも攻め疲れが顕著だったけど)。

 

延長戦は途中投入のビセックやサンチェスがドリブル等で果敢にビルドアップを試みたが(てゆーかこれが唯一の攻め手だった)、周りが疲弊しきっていて呼応できないためチャンスらしいチャンスは作れず。

 

PK戦については特になにも…

どんなにコントロールに自信がある選手でもGKに読まれれば止められ、どんなにテキトーに蹴っても逆をつけば決まる。アトレチコ側で言えば決めた3人中2人(メンフィス、コレア)が絶対に取れないコース&高さに強気に叩き込んでる。勢いで…もっていかれた印象。

 

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■総評として

アトレチコ、試合全体を通してミスが少ねぇし球際に強ぇ。1stレグでは多分にあった連携ミスなんかはこの試合ほぼ無し。ボールを持てばほとんどアタッキングサードまで持っていってたし(インテルが構えてたのも要因だけど)、WOWOWの解説が「それじゃ効かないよ」とコメントしていたアーリークロスの多用も、守備陣形が整う前に勝負させるという意味では十分脅威だった。実際これを多用されたことでインテルは守備時仕掛けられなかった。

 

アトレチコ守備で言えばインテルが起点としたいサイドへの対応がとんでもなく早く、裏を通そうにも当てたいテュラムはヴィツェルに太刀打ちできなかった。逆にインテルは中盤のギャップやDF~中盤間のスペースへの縦パスがムヒタリアンやラウタロによく通ったが、効果的なフィニッシュには繋げられなかった。この辺に対策されてた感が見えるね…

 

素直にアトレチコを称賛しつつ、インテルの面々にはお疲れ様と言いたい。今できる最大限はやったと思うし出し惜しみも何もないので、仕方ない。もしここでアトレチコに競り勝っていたとしても、次に限界がきてたと思う。

 

ちなみに一部、1位通過していれば…って意見もあるけど、これは違うで。確かに1位通過していれば強豪との対決は避けられたかもしれないけど、2位通過でアトレチコを引いたことはインテルにとっては悪くなかったと思う。現状としてアトレチコ、リーガでは調子が悪く首位レアルに大きく差を広げられての4位。そして3-5-2の練度的に考えてもこちらに分がありましたし。

 

じゃあなんで負けるんだよ?

っていうのを下に書こうかな。

 

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■今後に向けて

敗退したインテルは、今シーズンの残りはスクデットを奪還するだけの戦いに(すでに9割決まってるけど…)。強いて言えば、勝点記録を更新できるかどうかくらいしかモチベーションがないっすね。

 

で、来シーズンのCLなんだけど、

冒頭にも書きましたけど、セリエでどんなに無双しててもCLでは足りなかった。残ったのはこの事実だけでござんす。じゃあ何が足りなかったか。

 

【決めて然るべきところは決めろ】

これしかないと思うわけで。

 

今のインテル、どこが相手でもチャンスは作れるし守れるベースはある。これはコンテがその礎を築いてから5年で着々と成果をあげてるので間違いないはず。ただ、残念ながら結果がついていない。これ、セリエで無双しちゃってるせいで気付きにくいかもしれないけど、とにかく決めて然るべき場面での決定機逸が多すぎる

 

対アトレチコに関して言えば、あれだけの内容差を見せ付けた1stレグで1-0勝利じゃ厳しいし、今回の試合でも後半にテュラムとバレッラがそれぞれGKオブラクと1対1のシーンを迎えるも決められなかった。バレッラはGKの真正面に蹴り、テュラムは枠にすら飛ばせなかった。1stレグではアルナウトビッチがまるでわざとやっているかのような決定機逸のオンパレード。

 

頼れるカピターノ・ラウタロも、現在セリエでゴールランキング独走してる一方で、簡単なゴールを決められない(ついでにPKが下手)という要素もある。これだけ点取ってるんだから決定力あるよ!って思われるかもですが、もっと取れると個人的には思ってる。

 

いやほんと、FWはもちろん中盤選手にも言えるんだけど、最後のところの精度をもう2段階くらい引き上げてほしい。やってるコンセプトは変えずに、ただただ決定力をつけてほしい。強いチームって、例え不味い試合展開でも少ないチャンスを着実にモノにしてそのまま主導権握っちゃうじゃないすか。

 

あとはやっぱ選手層かな…

誰が出ても同じことができるだなんて言われてますけど(自分でも言ってたかもw)、実際は大事な試合ほど今回のように固定メンバーが絶対的に起用されるし、スタメンと同じ水準だと言えるのは実際は数人しかいないのよね。すでにFWタレミ、MFジエリンスキを確保済みっぽいけど、それで解決となるかは微妙なところ。

 

う~ん、切ない。

お疲れ様でした^^;