ふとYahoo!を見てたら、こんなニュースがありました。
【なぜ久保建英はビッグクラブ移籍を選択せずレアル・ソシエダと2029年6月まで契約を延長したのか…その裏事情とは?…】
なんでも、日本のエース久保選手が、所属するレアル・ソシエダとの契約を現行の2027年からさらに2年延長して、2029年までの長期契約を結んだとのことです。
記事では久保選手に対するクラブの信頼やプレイヤーとしての重要性を紹介しつつ、ソシエダの胸スポンサーを務める日本のヤスダグループとの関連性なんかもあるのでは?紹介されてますね。その他、長期契約を結んだことにより少なくとも1~2年はビッグクラブを牽制することもできるとかなんとか。確かに、新契約を結び残り契約5年となった選手を、普通はお金を出して手に入れようとするクラブはない。
ただ、思うんですよ。
なぜ長期契約を結んだのか。
【高く売るため以外にないでしょ^^;】と。
まず情報を整理してみると、
現在(というか新契約前)、ソシエダが久保選手に設定している契約解除金(移籍金)は6000万€とのこと。これはtransfermarktで設定されている市場価値(参考程度)とも同じですし、実際夏にナポリが掲示したオファーをソシエダが断った際にもニュースになっていた数字なので、まぁたぶんそれくらいでしょうと。
で、契約を2027年から2029年に延長したと。
つまり残り契約3年だったのが5年になりましたと。
そして現在久保選手は22歳でございますよと。
一見すると、ソシエダは久保選手をより信頼し、どこにも売ることを考えずにソシエダで成長してもらいたい、その気持ちが表れているという美談に見えたりしますね。
ただ実際には…
最も高く売れるタイミングで売るため
だと思われます。
ひとまず、現行契約のままだったら?で話をすると、
2027年まで、残り3年でございます。まとめると、
ソシエダ所属の久保選手が、22歳という年齢で残り契約3年の場合、6000万€の値札がつきますよってことです。
では来年になって残り2年になったら?
再来年になって残り1年になったら?…
はい、もちろんどんなハイパフォーマンスを繰り返していても契約年数が減っていけば移籍金も下がっていきますね。基本的に、選手が最も高値で売れるタイミングというのは、ポジションにもよりますが久保選手のようなアタッカーの場合は、【残り契約3年&25歳前後】です。
4年以上契約が残っている選手を獲得しようとすると、そりゃ3年よりも高値がつきますが、買う側が出し渋ったり、そもそも余程のことがないと興味すら持たれません。
25歳前後という年齢もまたマストです。
選手のピークというのも、ポジションどころか人によってバラバラですが、一般的にアタッカーの場合は20代後半が最も脂がのっていて旨みがあると言われています。20代前半の若手でもなく、30代のベテランでもない年齢帯の選手のことですね。
というのを考えてみると、
今回の久保選手の長期契約も見方が変わってきます。
上にも書きましたが、現行契約のままでまとめると、
【22歳の久保選手が残り3年で6000万€の値札】
ですが今回の新契約によりさらに2年延長となってます。
もうお分かりかと思いますが、新契約で久保選手の契約年数が残り3年になるのは、久保選手が24歳の時となります。つまり上手くいけば最も高値で売れるタイミングで【残り3年】を迎えることができるわけです(現行契約のままでは、最も高値がつく年齢時に残り1年になってしまうので)。ちなみに言うと、新契約を結んだ久保選手が25歳で残り2年となっても、残り3年→2年ではそこまで値崩れはしません。よほどパフォーマンスが崩れない限りは。
なので今回の久保選手の長期契約、
完全に高く売るためのソシエダの戦略だと思ってます。もちろん、今以上のハイパフォーマンスをこれからの2年間で久保選手が見せれるかどうかは何の保証もない1つの賭けですが(監督変わっただけで起用法が変わることも多々ありますし…)、近年の留まることを知らないメルカートのインフレを考えた上での契約でしょうねと。
久保選手はすごい、それは間違いないでしょうけど、
長期契約を結んだ=同選手を長く留めておきたい
ってわけでもないことをどうかお忘れなく…
(というか、契約なんてそんなもんなんですよ^^;)
おっと
そう考えると、今年齢的にピークを迎えているラウタロやテュラム、バレッラやディマルコ、パヴァールやバストーニがインテルにいるこの状況は、ありがたい限りでございますね^^;