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別冊! LGdS

FORZA INTER

 

プロフェッショナル

★★★☆☆

 

■あらすじ

リーアム・ニーソン主演、1970年台のアイルランドを舞台としたアクションもの。

 

長年にわたり殺し屋として暗躍していたフィンバー(リーアム・ニーソン)だったが、ある仕事をきっかけに引退。海辺の小さな田舎町で本の売買をしてるとして、静かに暮らしていた。

 

そんなある日、自国の紛争?関連で首都にて爆弾テロを実行した過激派グループが町に逃げ込んでくる。その内の1人(町に親戚がいる模様:バーのお姉ちゃん)が地元の少女の虐待をしていることをフィンバーは聞きつけるのだが…そこから思いもよらぬ方向へストーリーが進んでいくみたいな?

 

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アマプラで視聴

ダサすぎる邦題をつけるのなんとかならんのか?

と思いながら視聴開始

 

どうせリーアム・ニーソンが主演してるだけのB級映画かと思ったんだが、意外にもちゃんと面白い。さすがにそろそろ引退してもいいのでは?と思ってるリーアム・ニーソン(73歳)も、今作では地元の仲のいい保安官役にキアラン・ハインズ(72歳)や、殺し屋組織のボス役にコルム・ミーニイ(こちらも72歳)を起用してることでほのぼのとした謎の調和を見せてくれる…。ちなみにアイルランドの映画ということで、ほとんどの俳優がアイルランド出身である。

 

個人的に評価したいのが、フィンバーが所属していた殺し屋組織がイイ人だらけでなんか憎めないところだったりする。基本引退した殺し屋が主人公の映画ってのは、ほぼほぼ引退するとなると、口封じとして所属していた殺し屋組織と対立するという流れが基本だが、この映画では組織のボスはとても優しい。

 

引退するというのか!?から

そうか、今までご苦労だったな^^

どうもありがとう^^

 

餞別までよこして温かく見送ってくれる。

組織に所属しているもう1人の殺し屋ケビンも、当初はそのサイコパス特性からフィンバーに毛嫌いされていたが、実は音楽を愛し、お金を貯めてカリフォルニアに渡り音楽をやりたいという、なんかすごい応援したくなるような夢をもつ少年だった。

 

敵役となった過激派グループもGOOD。

自国の自由のためと確固たる正義感と非情さを兼ねそろえるテロリストの女リーダー、その反面(どんなにクズだとしても)弟を愛する姉という一面もあり、特に高い戦闘力があるわけではないが強烈なキャラクターを印象付けさせる。そしてこの女リーダーに振り回される男2人のポンコツ具合もまたいい。

 

キャラ立ち、世界観、わかりやすさ、ちゃんと構成されていてとても良い暇つぶしになりました。監督・製作陣が優秀なんだろうなと。

 

 

変な家

★★☆☆☆

 

あらすじ

Youtubeの動画クリエイターである雨穴による不動産ミステリーを映画化したものとのこと。とはいえ冒頭で紹介されてるように、どうやらこれまで投稿された動画とは別の、新たな不動産ミステリー、要はオリジナルでございますよと。主演は間宮くん、助演が佐藤二郎、川栄ちゃんとなっている。

 

動画クリエイターである雨宮(間宮くん)のもとに、編集者?みたいな立ち位置の友人(DJ松永:Creepy Nuts)から、この家に引っ越そうと思うんだけど、どうかな?みたいな相談が。しかし、その家の間取り図に妙な違和感を覚えた雨宮は、知り合いの設計士しである栗原(佐藤二郎)に相談する。

 

その間取り図から汲み取れる不可解な謎、そして近隣で起こる不可解な事件との関連性、その辺を絡めながらこの家の謎に挑みます的な内容

 

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アマプラで視聴

変な家…?いやいや、変な映画だったなと^^;

 

ホラー映画っぽいが、単なるイカれた集団によるサスペンス。間取り図の異常さと謎、そこから汲み取れる恐ろしい仮説、佐藤二郎のトリッキーな役柄等で序盤のミステリー具合はそこそこ面白かったが、後半に思いっきりずっこけて撃沈。なぜここまで?と思えるほどツッコミどころが散りばめられていて、恐怖を超えて笑いをもたらしてくれる。

 

後半、全ての謎は片桐家の本家にある!

と結論を出した3人組だが、ここからビックリするくらいチープな展開になる。「そもそも片桐本家の間取りもおかしかった」とし間取りに疑問を投げかける3人だが、その間取り自体に実は不可解な点はない。

 

(浴室とか書くの忘れたw)

 

玄関&廊下があってその先に大きな仏壇、廊下を跨ぐように左右に部屋が分かれてる…こういう家、田舎にけっこうありますし、田舎の会館みたいなところもこういう作り多いです^^;

 

なんなら数年前、あえて新築でこういう間取りにした平屋もあったくらいです。(ちょっとそれ関連の仕事もしてるので建物を見せていただきましたー^^)

 

確かに都内&埼玉の家の間取りには不可解な点が多い(映画内で紹介されてる通り、窓のない子供部屋と専用トイレなど)ですが、それと一緒にして「本家の間取りも変だったんです~!」はちょっと無理がある。

 

そもそもこうした誰が見ても不可解な間取りの家って、根本的に売れないですし、映画で紹介されてるような不自然な隙間があったとしても、建築主の意向によりあんなバカ正直に間取り図に描かないんじゃないかな?という疑問も。てか売物件の状態なのにあんな箪笥動かしただけで下に続く隠し通路発見できちゃう段階でおかしいでしょうよ^^;

 

後半の展開はもう、こないだ見たガンニバルの劣化版そのもの。まずこじつけが酷い。ネタバレすると、かつて本家に仕えていた女性が本家の旦那さんと浮気しちゃいまして妊娠。これにブチギレた本妻がこの女性を監禁し暴行。妊娠した子供も流産してしまい、精神崩壊したこの女性は、自分の左腕を切断して死亡。その後、片桐家に生まれる子供は左手を失った状態で生まれてくることが多くなり、「呪いだー」として、定期的に左腕を捧げる因習がついたと(左手供養の儀式)。

 

要はこれに巻き込まれたわけで、そこにもはや「間取りが変な家」というテーマは関係なくなってる。さらに、(もう忘れたけど)3年おき?に10歳?の子供が殺した人間の左腕?を供えるみたいな設定になっていたが、この3年やら10歳の子供やらって数字は一体どこからきたんでしょう?^^;

 

てかその設定も、終盤のバトル時に無視されるという。【子供が殺した人間の、左手を供える】のが左手供養なのに、普通に最後、おじいさんが高嶋さん(敵)の左手もってってた。

 

その他、

ツッコミどころ満載ですがこの辺で

 

一応ラストは、間宮くんが住んでる家もなんか変じゃね?みたいな、いかにもそれらしい終わり方、加えて川栄ちゃんのお母さんが実はホームレスを殺して左手を本家に送りつけて娘(瀧本美織:久々に見た)を関わらせないようにしようとしてたとか、ちょっとした小ネタを挟めてフィニッシュとなる。

 

だからなんだ?^^;

って感じだった。